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第五十四話「ゲリラ戦開始」
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4月23日午前11時頃。
僕とローザは迷宮管理事務所の鐘楼でオーガやトロールを倒していた。
しかし、次の階層の魔物、悪魔が現れたことから即座に脱出を決める。
「脱出する」と静かに言うと、ローザの手を取り、目で合図する。
次の瞬間、二人で同時に飛びあがり、転移魔術を発動した。
僕の魔力放出量では1人でも10メートルが限界で、2人なら5メートルしか飛べない。
鐘楼の高さは屋上からでも20メートル、地上からなら30メートルになる。当然一度では飛べない。
そこで転移を連続で起動する。
魔銃を使うようになってから、魔力操作が上手くなり、無詠唱による連続起動が可能になった。今では0.1秒で1回発動できるまでになっている。
仮に30メートルの移動であれば6回の転移で可能なので、0.6秒で目的の場所にたどり着ける。
上下方向に移動する場合、重力により下方向に加速するが、1秒以下なら転移前に上方向にジャンプすれば、ほとんど衝撃を受けることなく着地できる。
今回は上下方向だけでなく、水平方向にも移動するため、10回連続だ。目的地は管理事務所の中の書庫だ。一応、どのルートを通ればいいかは事前に確認しており、変なところに出ることはない。
転移魔術を発動させる直前、鐘楼の壁が大きく光る。
外を飛ぶデーモンが魔術を放ったようだ。それを無視して転移を繰り返していく。瞬きする間に景色が変わるような感じで、何度やっても慣れないが、1秒後には目的の書庫に到着した。
「やっぱりここに敵はいなかったね」
ここは2階に向かう階段の下にあり、書類が収納されている棚があるだけで、大したものはないから、敵がいる可能性は低いと思っていた。
懸念は誰かがここに隠れていることだけだが、この場所より地下室の方が安全なので、それもないと考えており、この場所を選んでいる。
本来なら探知魔術で事前に確認するところだが、今回は逃げ場のない鐘楼でデーモンと戦いたくなかったため、脱出を優先したのだ。
「モーゼス殿の工房に向かうのだな」と聞いてきた。
「予定ではそのつもりだったけど、一度、デーモンと戦っておいた方がいいんじゃないかと思っている」
「うむ。確かに一度剣を交えねば、どの程度の実力か分からぬからな」
「もし僕の銃が効かなかったら、戦い方を変えないといけないし、いざとなったら転移魔術を使って逃げ回れば、やられる可能性も少ないしね」
僕が考えたのは探知魔術で敵の場所を特定し、転移魔術で奇襲を掛けるという戦い方だ。
その前提が、魔銃が通用するということなので、デーモンを狙撃して通常弾やミスリルの部分被甲弾が効くか確認しておきたいと思ったのだ。
「いずれにしてもここから出ないといけないから、探知魔術で確認してみるよ」
今回はモーゼスさんが“パッシブレーダー”と呼ぶ、受動型の探知魔術を使う。
相手は圧倒的な強者なので魔力感知を警戒する必要はないから、わざわざ魔力を抑えることはしていないと思ったからだ。
探知するのは半径100メートル以内。このくらいなら16分割で全周の探知が可能だ。今回は進行方向の半円分のみにするから8分割、MPの消費量は80で済む。ただし、平面しか探知できないので、高さ方向も確認しようとすると、更にMPが必要になる。
探知を行うと50体近い数の魔物がいた。そのうち、オーガクラスが半数で、他はデーモン系のようだ。
いずれもあまり動いている感じがないから、建物の中に入っているのかもしれない。
更にこの建物の中も探知を行った。
「結構いるね。どうやら生き残りを探しているみたいだ」
「近くにいるのか?」
「この建物の中にも3体いるね。それもデーモンクラスが地下室と2階をウロウロしているよ」
1階の捜索は既に終えたのか、2階の執務室と地下にある倉庫で生き残りを探しているらしい。
「ならばちょうどよいのではないか。地下室なら音も漏れぬし、転移魔術で奇襲されるとは思っておらぬだろうから」
「そうだね。距離は15メートルくらいだから奇襲するにはいい距離だ。目の前に出ることになるけど、それでもいいかな」
地下室は棚が多くあるため、結構狭い。少し離れた場所でもいいのだが、そうなると障害物が間に入ってしまう。
一つ問題があった。それは相手の位置は分かるが、向きまで分からないということだ。動いていれば、何となく前は分かるが、顔の向きまでは分からない。
近くに転移した場合、相手の目の前に出る可能性があるのだ。
「構わない。某の刀が届く範囲なら、ライル殿の銃が効かなくとも“黒紅”で斬り裂けるからな」
「了解。ただし、僕が撃つまで攻撃は控えてほしい。目的は僕の銃が効くかどうかの確認なんだから」
「承知した」
M4カービンのマガジンをミスリルジャケットの弾丸が入ったものに替える。
「それじゃ行くよ」と言って転移魔術を発動した。
2度の転移で敵の真上に行き、そこから真下に向けて転移する。
備品倉庫のようで木でできた棚が並んでいる。その棚の間に出た。
2メートルほど前にコウモリのような羽を持つ筋肉質の背中があった。狙い通り、敵の真後ろに出られたようだ。
「?!」とデーモンが気配を察知したのか、振り返ろうとした。
しかし、それが終わる前にM4の引き金を引く。
“パン”という軽い音が倉庫に響き、デーモンの背中の中心を撃ち抜く。
ちょうど心臓に当たる部分で、この至近距離ならオーガやトロールのような分厚い身体でも弱点である魔力結晶を破壊できる。
しかし、一発目の弾丸は障壁らしきものに阻まれたのか、直後に“パリン”という音と共にミスリルジャケットの弾丸が下に落ちた。
「障壁か!」とローザが叫び、前に出ようとするが、それより早く、もう一度引き金を引いた。
「グァァァァ!」
デーモンが苦悶の表情を見せながら光の粒子となって消えていく。
一度目の銃撃で障壁が破壊できたと判断し、もう一度撃ったのだが、それが上手くいったようだ。
「ミノタウロスチャンピオンと一緒で2発いるってことか。通常の弾丸が通用するか、もう一体で試してもいいかな」
「構わぬが、その後に某の刀が効くかを確認させてもらいたい」
今の戦闘で障壁の強度を確認したいようだ。
2階にいるデーモンに同じように奇襲を掛ける。通常弾でも障壁を破壊でき、更にデーモンにも傷を付けられることが分かった。しかし、1発では倒せず、計3発必要だった。
ローザの攻撃の確認も行ったが、障壁は飛び道具専用らしく、黒紅の一閃でデーモンを倒している。
レベル420を超えるデーモンを一太刀で倒せる彼女の実力に驚きを隠せない。
「今の戦いでレベルが400になったようだ。ライル殿はどうなのだ?」
「413に上がったよ。レベル的にはデーモンと互角ってことか。ここからレベルが上がりにくくなるかもしれないね」
自分よりレベルが高く、差が大きい相手を倒せば、上がりやすい。今まではレベル450のミノタウロスチャンピオンを何体も倒しているので上がったが、デーモンはレベル420~440と言われており、差が小さくなった形だ。
この後に出てくる上位種なら450を超えているが、精神攻撃を使ってくる相手が多いので厄介だ。
また、この階層の最上位種、大悪魔はレベル500を超えているらしく、ラングレーさんたちでも梃子摺るほど強力らしい。デーモンでも一度は銃弾を防がれることを考えると、グレーターデーモンに僕の銃が効くか、疑問が残る。
しかし、今そのことを考えても仕方がないと割り切った。
「僕の魔銃と君の黒紅が充分に通用することが分かった。魔力を節約しつつ、転移魔術を使ってゲリラ戦を展開する」
“ゲリラ戦”という言葉はモーゼスさんから教わった。モーゼスさんは元の世界で軍人だった時にゲリラに手を焼いたと教えてくれたのだ。
『……こういう戦い方をしてくる敵は本当に厄介なんだよ。どこから出てくるか分からないし、敵か味方か分からないこともあったからね……まあ言えることはどんな強い軍隊でも意表を突かれると脆いってことだね……』
僕はその言葉を思い出し、相手の意表を突くために何をしたらいいのか考えた。
どこまで通用するかは分からないが、思いついたことは実行していくつもりだ。
僕とローザは迷宮管理事務所の鐘楼でオーガやトロールを倒していた。
しかし、次の階層の魔物、悪魔が現れたことから即座に脱出を決める。
「脱出する」と静かに言うと、ローザの手を取り、目で合図する。
次の瞬間、二人で同時に飛びあがり、転移魔術を発動した。
僕の魔力放出量では1人でも10メートルが限界で、2人なら5メートルしか飛べない。
鐘楼の高さは屋上からでも20メートル、地上からなら30メートルになる。当然一度では飛べない。
そこで転移を連続で起動する。
魔銃を使うようになってから、魔力操作が上手くなり、無詠唱による連続起動が可能になった。今では0.1秒で1回発動できるまでになっている。
仮に30メートルの移動であれば6回の転移で可能なので、0.6秒で目的の場所にたどり着ける。
上下方向に移動する場合、重力により下方向に加速するが、1秒以下なら転移前に上方向にジャンプすれば、ほとんど衝撃を受けることなく着地できる。
今回は上下方向だけでなく、水平方向にも移動するため、10回連続だ。目的地は管理事務所の中の書庫だ。一応、どのルートを通ればいいかは事前に確認しており、変なところに出ることはない。
転移魔術を発動させる直前、鐘楼の壁が大きく光る。
外を飛ぶデーモンが魔術を放ったようだ。それを無視して転移を繰り返していく。瞬きする間に景色が変わるような感じで、何度やっても慣れないが、1秒後には目的の書庫に到着した。
「やっぱりここに敵はいなかったね」
ここは2階に向かう階段の下にあり、書類が収納されている棚があるだけで、大したものはないから、敵がいる可能性は低いと思っていた。
懸念は誰かがここに隠れていることだけだが、この場所より地下室の方が安全なので、それもないと考えており、この場所を選んでいる。
本来なら探知魔術で事前に確認するところだが、今回は逃げ場のない鐘楼でデーモンと戦いたくなかったため、脱出を優先したのだ。
「モーゼス殿の工房に向かうのだな」と聞いてきた。
「予定ではそのつもりだったけど、一度、デーモンと戦っておいた方がいいんじゃないかと思っている」
「うむ。確かに一度剣を交えねば、どの程度の実力か分からぬからな」
「もし僕の銃が効かなかったら、戦い方を変えないといけないし、いざとなったら転移魔術を使って逃げ回れば、やられる可能性も少ないしね」
僕が考えたのは探知魔術で敵の場所を特定し、転移魔術で奇襲を掛けるという戦い方だ。
その前提が、魔銃が通用するということなので、デーモンを狙撃して通常弾やミスリルの部分被甲弾が効くか確認しておきたいと思ったのだ。
「いずれにしてもここから出ないといけないから、探知魔術で確認してみるよ」
今回はモーゼスさんが“パッシブレーダー”と呼ぶ、受動型の探知魔術を使う。
相手は圧倒的な強者なので魔力感知を警戒する必要はないから、わざわざ魔力を抑えることはしていないと思ったからだ。
探知するのは半径100メートル以内。このくらいなら16分割で全周の探知が可能だ。今回は進行方向の半円分のみにするから8分割、MPの消費量は80で済む。ただし、平面しか探知できないので、高さ方向も確認しようとすると、更にMPが必要になる。
探知を行うと50体近い数の魔物がいた。そのうち、オーガクラスが半数で、他はデーモン系のようだ。
いずれもあまり動いている感じがないから、建物の中に入っているのかもしれない。
更にこの建物の中も探知を行った。
「結構いるね。どうやら生き残りを探しているみたいだ」
「近くにいるのか?」
「この建物の中にも3体いるね。それもデーモンクラスが地下室と2階をウロウロしているよ」
1階の捜索は既に終えたのか、2階の執務室と地下にある倉庫で生き残りを探しているらしい。
「ならばちょうどよいのではないか。地下室なら音も漏れぬし、転移魔術で奇襲されるとは思っておらぬだろうから」
「そうだね。距離は15メートルくらいだから奇襲するにはいい距離だ。目の前に出ることになるけど、それでもいいかな」
地下室は棚が多くあるため、結構狭い。少し離れた場所でもいいのだが、そうなると障害物が間に入ってしまう。
一つ問題があった。それは相手の位置は分かるが、向きまで分からないということだ。動いていれば、何となく前は分かるが、顔の向きまでは分からない。
近くに転移した場合、相手の目の前に出る可能性があるのだ。
「構わない。某の刀が届く範囲なら、ライル殿の銃が効かなくとも“黒紅”で斬り裂けるからな」
「了解。ただし、僕が撃つまで攻撃は控えてほしい。目的は僕の銃が効くかどうかの確認なんだから」
「承知した」
M4カービンのマガジンをミスリルジャケットの弾丸が入ったものに替える。
「それじゃ行くよ」と言って転移魔術を発動した。
2度の転移で敵の真上に行き、そこから真下に向けて転移する。
備品倉庫のようで木でできた棚が並んでいる。その棚の間に出た。
2メートルほど前にコウモリのような羽を持つ筋肉質の背中があった。狙い通り、敵の真後ろに出られたようだ。
「?!」とデーモンが気配を察知したのか、振り返ろうとした。
しかし、それが終わる前にM4の引き金を引く。
“パン”という軽い音が倉庫に響き、デーモンの背中の中心を撃ち抜く。
ちょうど心臓に当たる部分で、この至近距離ならオーガやトロールのような分厚い身体でも弱点である魔力結晶を破壊できる。
しかし、一発目の弾丸は障壁らしきものに阻まれたのか、直後に“パリン”という音と共にミスリルジャケットの弾丸が下に落ちた。
「障壁か!」とローザが叫び、前に出ようとするが、それより早く、もう一度引き金を引いた。
「グァァァァ!」
デーモンが苦悶の表情を見せながら光の粒子となって消えていく。
一度目の銃撃で障壁が破壊できたと判断し、もう一度撃ったのだが、それが上手くいったようだ。
「ミノタウロスチャンピオンと一緒で2発いるってことか。通常の弾丸が通用するか、もう一体で試してもいいかな」
「構わぬが、その後に某の刀が効くかを確認させてもらいたい」
今の戦闘で障壁の強度を確認したいようだ。
2階にいるデーモンに同じように奇襲を掛ける。通常弾でも障壁を破壊でき、更にデーモンにも傷を付けられることが分かった。しかし、1発では倒せず、計3発必要だった。
ローザの攻撃の確認も行ったが、障壁は飛び道具専用らしく、黒紅の一閃でデーモンを倒している。
レベル420を超えるデーモンを一太刀で倒せる彼女の実力に驚きを隠せない。
「今の戦いでレベルが400になったようだ。ライル殿はどうなのだ?」
「413に上がったよ。レベル的にはデーモンと互角ってことか。ここからレベルが上がりにくくなるかもしれないね」
自分よりレベルが高く、差が大きい相手を倒せば、上がりやすい。今まではレベル450のミノタウロスチャンピオンを何体も倒しているので上がったが、デーモンはレベル420~440と言われており、差が小さくなった形だ。
この後に出てくる上位種なら450を超えているが、精神攻撃を使ってくる相手が多いので厄介だ。
また、この階層の最上位種、大悪魔はレベル500を超えているらしく、ラングレーさんたちでも梃子摺るほど強力らしい。デーモンでも一度は銃弾を防がれることを考えると、グレーターデーモンに僕の銃が効くか、疑問が残る。
しかし、今そのことを考えても仕方がないと割り切った。
「僕の魔銃と君の黒紅が充分に通用することが分かった。魔力を節約しつつ、転移魔術を使ってゲリラ戦を展開する」
“ゲリラ戦”という言葉はモーゼスさんから教わった。モーゼスさんは元の世界で軍人だった時にゲリラに手を焼いたと教えてくれたのだ。
『……こういう戦い方をしてくる敵は本当に厄介なんだよ。どこから出てくるか分からないし、敵か味方か分からないこともあったからね……まあ言えることはどんな強い軍隊でも意表を突かれると脆いってことだね……』
僕はその言葉を思い出し、相手の意表を突くために何をしたらいいのか考えた。
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