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今の與田くんの恋愛観
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なぜだか與田くんの中学時代の恋愛事情を、結構な深いところまで聴くことになっていたわたし。
與田くんは、告白の在り方として、自分の気持ちを正しく立証できてからでないとすべきではないと言う思いに至っていた。
そして、過去の話をするにあたって、自分の行動に関する詳細な情報を、わたしに伝えようとしてくれた。話題の中で特に必要のなさそうな、告白相手の子のことまで。
話を聴いていて、意外と誠実なんだなと思ったが、よくよく思い返せば、與田くんはモテてはいながらも、女の子に手を出すような動きはしていなかった。
女の子とのやり取りの軽妙さへの評価としてのチャラさはあっても、心の持ちようとしてのチャラさはなかったことに気づいた。
「ふーん。じゃあ興田くんは告白されても自分が好きな人じゃないと付き合わないのか。そして、告白するとしたらちゃんと好きだって固まってないとしないのか」
言葉にしてみると、チャラくないどころか、むしろ硬いとさえ思える。
「告白ってそういうもんだろー?」
やっぱり硬い。興田くんは硬派だったのか。個人的には軟派よりは良いと思うけど。
「良いと思うけどね。でも、それだと彼女つくるのはハードル高そうだねぇ」
雰囲気やお試しで付き合うことはない。自ら好きにならないと付き合うことはない。
つまり、自らちゃんと好きになって、それを受け入れてもらわなくてはならないのだ。どれだけ好きになってもらったとしても、その枠に入らないと成立しない。
「まあな。彼氏彼女なんて無理して作るものじゃないと思うからそれくらいで良いだろ。でも、まあ……在学中には彼女、作りたいと思ってはいるけどな」
なんか急に歯切れ悪く、ぼそっと言う與田くん。
まあ、内容的に言っていて照れるのはわかる。なんの自白だよって感じだし。
と、一点引っかかったことが。
普通に聴いていれば、與田くんの言葉はよくある願望だ。『幸せになれたら良いなー』的な。
でも、與田くんがこれまでに語ってきた言葉を捉えると、與田くんは彼女を作ることそのものを目的としていない。彼女にしたいと思った相手が現れて、初めて持ち得る望みと言う関係性だ。『幸せになるためには生き甲斐が必要だから、生き甲斐を持ちたい』という、具体的な対象を持つ願望。
生活に関しては「青春感」のある動きをしたいという、手段が目的化しているようにも見えた與田くんだが、こと「彼女」を作るという点においては、あくまでも順番通り、「好きな相手がいる(またはできた)。そのひとに彼女になってもらいたい」という立ち位置に思えた。
ということは、「彼女を作りたい」という要望には、「彼女になってほしい相手が居る」という実態が必要となる。
もちろん、在学中にそういう相手ができて、その相手と恋人になりたいという、手順一式をセットにした未来への要望の可能性はあるから、今そういう具体的な対象がいるとは限らない。
でも、それなら敢えて言葉にするかなぁ? 今時点では質量の伴っていない願望にしては、言葉に重さと湿度があったように感じたが。
考えすぎかな……。
與田くんは、告白の在り方として、自分の気持ちを正しく立証できてからでないとすべきではないと言う思いに至っていた。
そして、過去の話をするにあたって、自分の行動に関する詳細な情報を、わたしに伝えようとしてくれた。話題の中で特に必要のなさそうな、告白相手の子のことまで。
話を聴いていて、意外と誠実なんだなと思ったが、よくよく思い返せば、與田くんはモテてはいながらも、女の子に手を出すような動きはしていなかった。
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「ふーん。じゃあ興田くんは告白されても自分が好きな人じゃないと付き合わないのか。そして、告白するとしたらちゃんと好きだって固まってないとしないのか」
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「告白ってそういうもんだろー?」
やっぱり硬い。興田くんは硬派だったのか。個人的には軟派よりは良いと思うけど。
「良いと思うけどね。でも、それだと彼女つくるのはハードル高そうだねぇ」
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つまり、自らちゃんと好きになって、それを受け入れてもらわなくてはならないのだ。どれだけ好きになってもらったとしても、その枠に入らないと成立しない。
「まあな。彼氏彼女なんて無理して作るものじゃないと思うからそれくらいで良いだろ。でも、まあ……在学中には彼女、作りたいと思ってはいるけどな」
なんか急に歯切れ悪く、ぼそっと言う與田くん。
まあ、内容的に言っていて照れるのはわかる。なんの自白だよって感じだし。
と、一点引っかかったことが。
普通に聴いていれば、與田くんの言葉はよくある願望だ。『幸せになれたら良いなー』的な。
でも、與田くんがこれまでに語ってきた言葉を捉えると、與田くんは彼女を作ることそのものを目的としていない。彼女にしたいと思った相手が現れて、初めて持ち得る望みと言う関係性だ。『幸せになるためには生き甲斐が必要だから、生き甲斐を持ちたい』という、具体的な対象を持つ願望。
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もちろん、在学中にそういう相手ができて、その相手と恋人になりたいという、手順一式をセットにした未来への要望の可能性はあるから、今そういう具体的な対象がいるとは限らない。
でも、それなら敢えて言葉にするかなぁ? 今時点では質量の伴っていない願望にしては、言葉に重さと湿度があったように感じたが。
考えすぎかな……。
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