スルドの声(共鳴2) terceira esperança

桜のはなびら

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電話

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「ふたばちゃん、今日はおつかれさま。撮影ありがとう! カタちんちゃんも来てくれてありがとね。他の友だちは帰っちゃったんだよね? 打ち上げまで残ってくれて嬉しいなぁ」
 めがみちゃんがゲストをもてなす。
 カタちんのことはクラスの友だちの一団だと思っているのかもしれない。少々誤解があるが、文章としては間違っていないので、細かい修正は要らないだろう。

「ありがとうございます! サンバ初めて見たけど、かっこよかったー!」

「ちょっとがんちゃん、カタちんちゃんって言い方面倒くさくない?」

「えー?」

「呼ばれ方は何でも! そもそもカタちんって呼び名がどーかと思うし。名付けたヤナのセンス疑うー」

「そっちがサッカー選手みたいな呼び方してきたからじゃん!」

 わたしとカタちんの様子を見てめがみちゃんが笑った。
「ふたり、仲良ーんだ?」満面の笑顔のめがみちゃんに、わたしとカタちんは一瞬言葉に詰まる。
 わたしたちはしっかり揉めて、双方着地点をなんとか見い出して争う関係性からは穏便になっているものの、友だちになったという共通認識は双方持っていない。
 カタちんからは慣れ合わないとも言われている。それは、仲が良いと言って良いのだろうか。

「今日、ちょっと落ちてたから、観れて良かったし呼んでもらえて嬉しいです!」
 
 仲良し云々の話とは、ずれた返しを感情と感動で押し切ったカタちん。
 力技はカタちんらしいが、正面から受けず躱すやり方なんてできるのか。意外だ。
 
 と、ちょっと驚いていたからか、カタちんの言い回しのどこかに覚えた違和感のことは、すぐにわたしの中から消えていた。
 
 まだ開始早々。これからより打ち解け、盛り上がっていける予感に満ちつつあったところに、カタちんの電話が鳴った。
 カタちんは席を立ち、部屋の隅で電話を取る。
 陣取った島の位置が端なので、席からはそれほど離れていない。まだ開始間もないので場はざわついてはいるものの通話は可能なレベルだ。これが時間が進むと、隣の人との会話さえままならないくらい大声が飛び交うようになる。
 
「どーしたの? うん、うん、え? まだ居たの? え⁉ うん……うん………………えっマジで⁉ ………あー……そーだったんだ? うん、マジありがとう……! え、あたしは……あ、ち、ちょっと待ってて」
 
 カタちんは電話を持ったままこっちに戻ってくる。どうも電話は切っていないようだ。
「どうしたの?」
「たいじょうぶ?」
 
 ちょっとただならない雰囲気に、様子をうかがっていた同じ島のメンバーたちが声を掛ける。
 
「大石から。ピアス、見つけてくれた」

 カタちんがわたしに向かって言った。
 
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