異世界で聖女活動しています。〜シスコン聖女の奮闘記〜

未来のために

未来のために(エドワード)

彼女達のおかげで、この世界の脅威がとりあえず去った。

悪魔が現れるとされる『異世界の扉』は、無事に封印されて、崩れ去った。
それに伴い、小悪魔達や魔獣達も勢力が落ち、騎士団達はじめ、全員の協力の元討伐完了した。

魔素溜まりも、現在現れているものは、全て消失した報告を受けている。
まぁ、魔素溜まりは、今回の様なものでなくとも、小規模に出現してくるだろうが…
負の感情は消し去るのは難しいのだから。

だが、これらに対しては対処可能だ。
その都度臨機応変に、騎士団や冒険者などで対応可能。

『さてと…』と、各国に報告を送り、地域の正常化のために、瓦礫の撤去から始まり、ある程度の生活ができるところまで行うよう指示していき、完了すると、住民達が感謝の意を示して戻ってきた。

ここからは自分達で頑張っていこうと意欲も見せながら。

よって、数名も騎士を残して引き上げる事にした。

私達の愛しい者を、すかさず自分のテリトリーに連れて行き、囲いたいのを我慢してだ。

今、彼女達は眠りについている。
あれだけの大業を成し遂げたのだ。あたりまえと言えばあたりまえなのだがね…

そっと頬に触れる。
柔らかく滑らかな頬を堪能した。

「城に戻ろう。やっと…やっと君を私の…。」

婚姻の書状は無理を言ってサインをもらい提出した。
あくまで今は仮であるが…
仮の婚姻届は受理され、とりあえずの夫婦。だが、もう夫婦なのだ。そして、沙也加は私の妻。

この後の事も、少しは知っている。
あの時の沙也加と共に見知った。だが、それが絶対ではない。

そっと上掛けに包み込み、大切な宝物を抱き上げる。

「戻るのか？」

兄が側に来ていたが…

「あぁ、サヤカを城に連れ帰る。後の事はお願いします。」
「あぁ任せろ。俺の可愛い妹になったんだな。うん、新婚の邪魔はさせない様に、こちらは任せておけ。」

そう言われて、直ぐに転移する。
場所は私の部屋の隣。皇太子妃の部屋だ。

きちんと準備されており、流石と思いながら、奥に部屋に連れて行く。
そっとベットに下ろして…

「きっと驚くだろうな…では、任せた。」

そう言って、自分の仕事場である執務室に向かう。
後の仕事は多岐に渡り多くある。

「さっさと終わらせるか…」

そう言ってペンを走らせた。