兄様達の愛が止まりません!

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悪役令嬢回避

攻略者の家族に引き取られた…

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ニコッと微笑んだ男性は、穏やかな魔力を手のひらをかえしてゆっくりと流してきた。
敵意のない証…そしてこの何とも言えない心地良い感触で与えられるのはそういう事。

そっと離されて、またニコッとされた。

「今日で君達にとっては二度目に会う感じだと思うが、私はグレゴリー・ダルク・フィンレイ。この屋敷、フィンレイ侯爵家の現当主であり、君達の父親グランデュオ・アルガストの兄だ。君達が生まれた時にはお祝いに駆けつけたのだがな…国からの仕事で他国に行っている間にまさかこんな事になっていたとは…。」

ふぅ~。っと一息ついて…

「君たちを害するものはもういないよ。君の両親から生前頼まれていたのもあるのだが…大人の事情もあって、もう君達は私の養子養女とさせてもらったんだ。相談もせずにごめんよ。これからは叔父ではなく養父。父として君達と一緒に生活していきたいんだ。どうかな?」

「どうかな?」と言いながらも、すでに家族と決定されているんだ…
そう言えば…昔、兄から流れてきた映像で、ここでうまく対応ができずに、その後も最悪の事態に陥っていたような…
なら、ここは素直に頷き返事をするべきだ。それも、自分の事を伝えるべく挨拶をきちんとした方が…

そろそろと手を伸ばして、そっと見上げる。
私よりも遥かに大きい人。
そして、あたたかい人達に…

「はっ、はじめまちて…僕はエドワルドです。よろしくお願いしまちゅ…」
「はじめまして、わたちはレイチェルでちゅ…よろしく…お願いしまちゅ…」

兄もそうだが、思いっきり噛んだ。
初めましてがはじめまちてって…でちゅって何。恥ずかしい…


思いっきり噛んでしまった私達は耳まで真っ赤にしてうずくまってしまった。

「ぷっ、はじめまちてって…可愛い。」
「でちゅって…可愛すぎる。」

叔父であり、養父となった父の背後に控えていた男の子二人がニコニコしながらそう会話していた。
会話していた二人も気になるが…恥ずかしすぎる~~~~~。


「ふふふっ、ありがとう。受け入れてくれて。今日から君達はエドワルド・フィンレイとレイチェル・フィンレイだよ。よろしくね。そして、この二人は…こらこら、いくらこの二人が可愛らしいと言って、そんな顔をするんじゃないよ。ほら、挨拶して。」

そう言って、笑顔いっぱいって感じで二人を私達二人の側に近寄らせた。

「ふふふっ。こんにちは。僕はギルベルト・ダルク・フィンレイ。ギルと呼んで。君達の兄になる。よろしくね。」
「ふふふっ、ほんと可愛い。こんにちは。僕はギルベルト兄さんの弟であり、君達の兄になるアシュレイ・ダルク・フィンレイだよ。アシュと呼んで。うん、やっぱり可愛い。」

そう言って二人の兄は私たちを撫でくりまわした。
もう、愛玩動物になった気分だ。

「ギル兄様…」
「あっ、アシュ兄様…」

「「うん、そうだよ。僕達の弟と妹が可愛すぎるんだけど…」」

そう言ってさらに抱きしめようとして…

「おいおい、いきなりそういう事をしたらダメだよ。父である私も我慢してるんだから…」

「「父様?」」

二人でこてんと首を傾げる。
兄二人の可愛がりもすごいが、父もか??
えっと…ここでのフラグはへし折れたって事で良いんだよね…

思わず頭の上を、クエッションマークが飛び交ってしまう。

「はぁ…………旦那様、ギルベルト様もアシュレイ様もそのくらいで。エドワルド様もレイチェル様もまだ医師から安静を言いつかっておられるのですから、そのぐらいにしませんと、お熱が出てしまいますよ。あぁ、坊っちゃま。お嬢様。私はレイモンド・グレニクスこの屋敷の家令及び旦那様の執事も兼ねております。よろしくお願いいたします。さぁ、そろそろお薬の時間かと。エレイン。坊っちゃま達にお薬を。エレインは我が家に召し抱えておりますからご安心を。坊っちゃま達の専属のままですよ。旦那様達はお部屋を出て。さぁさぁ!」

「薬を飲むまで僕達はついているよ。」
「そうだよ。あっ、それもらえるかな?」

そう言ってエレインが持ってきた二人分の薬を兄達が受け取って私と兄の口元に持って行って飲ませてくれた。
自分でできそうだったが、まだまだ手が震えてしまっていて、コップがうまく受け取れなかったから助かったけど、この甘い雰囲気は??

少しケホケホと咳が出てしまったが、「きちんと飲めたね。ご褒美」と言って二人が私達の口の中に小さな焦茶色のものを転がすように口に入れてくれた。それはとても甘くて幸せの味。
口に入れると程よく溶け出し、もぐもぐしたらもっと美味しくて…

「うん、うまく食べれたね。美味しかった?」
「じゃ、お水を飲んで少しお休み。」

もう一度水を飲んだ私達は、二人にそっと横にされて上掛けのシーツをそっとかけられた。
瞼の上に手のひらを置かれて「おやすみ」と呟くように言われたら、そこから夢の世界に入ってしまっていたのだった。
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