兄様達の愛が止まりません!

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悪役令嬢回避

嫌な予感…その攻略者達は

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「やぁ、グレン、元気だったか?」

そう言ってきたのは友人のジークだ。
ジークリヒト・グリーンヒルデ。
グリーンヒルデ侯爵家当主であり、近衛騎士団長であり、騎士団筆頭だ。
やや脳筋ではあるが、幼少時からの知り合いで、学園時代からの親友であり悪友仲間。
赤い髪に金の瞳の美丈夫だ。

他の友二人はすでに来ていて、部屋でお茶を優雅に飲んでいた。
他の友人。

カルロス・ジスパダールは我が国の国教で教皇だ。
彼も幼少時からの知り合いで、学園時代からの親友であり悪友仲間。
銀髪で水色の瞳で、美丈夫。どちらかといえば中世的に見える方のだ。
ただ、それを言うと機嫌が悪くなる。信徒達にはその姿は見せないがな…
学園時代では、言い寄ってきた男達に鉄槌を施していたほどだ。
教皇であっても妻は娶れる。ただし、一人だけを生涯愛し続けなければいけないらしく、離婚は禁止なのだとか…
最愛の奥さんを娶ってくれてよかったと思うよ。
いっときはかなり荒れていた時期もあったからなぁ~

で、もう一人。

レナルドルフ・ガイヤス。
ガイヤス伯爵家当主であり、魔塔の長。元々魔法研究一家の家系か、研究に熱心で賢者の称号を持つ。
彼も幼少時からの知り合いで、学園時代からの親友であり悪友仲間。

私は素晴らしい友人達に恵まれていると思う。
学園時代は一緒に楽しみ、教員を驚かせたりする事も多々あった。
驚くだけで済めば良かったが…

今でも何かあれば相談できるようにと、転移魔法陣をお互いの屋敷に設置しているほどだ。
設置したのはレナルドルフ・ガイヤス。
友人同士ではレナルドと呼んでいた。

「やぁ、よく来てくれた。レナルドもカルロスも来ているよ。」
「そうか。ちょっと遠征の手続き確認で忙しかったからな。やぁ、二人とも元気そうだな。」

ジークはそう言いながらズカズカと入ってきて、いつも座っている場所に腰を下ろした。

「皆んな揃ったな。本当に忙しいところよく来てくれた。」
「そんな挨拶は良いですよ。私達の仲だ。で、一体どうしました?もしかしてあの子達ですか?」

そう言ってきたのはカルロスだ。あの時彼自身が携わりたかったようだが、教皇自ら治療に訪れると後々面倒な事が起こるからと、自分の片腕とも言える信頼できる者を遣してくれていたんだ。そう、二人を助け出し神殿に連れて行った時だ。

「あの子達の傷は酷かったですからね。神を信仰する以前に人として、大人としてあり得ない行為だと憤りを感じましたよ。ほんと、相手を呪ってやろうかと~~~!」
「おいおい、教皇が呪うってどうなんだよ。そう言うのは魔法師や魔術師の管轄です。本当によく教皇なんてなれましたね。」
「ん?そこは実力だよ。それに、私達が学園時代に約束したではありませんか。お互い、いざという時に助け合える大人になろうって。なら、仕事で上を目指せば助ける事が多くしかも容易だと思ったんですよ。実際良かったでしょ。」

そう言われて、苦笑いするしかない。
彼が手配してくれた者のおかげで、あの子達が高位の治療をしかも治療した子供達の情報を上手く隠したり、引き取る上で有用は情報を後押ししてくれたりしたんだ。おかげであの子達を養子として迎え入れる事もできたし、弟夫婦もこの地に連れて帰り、再度になるだろうが葬儀も行ったのだ。
向こうでは雑に扱われてしまったであろうから…

亡くなっての時間は長いが、でもな…

「大丈夫か?」
「すまない。あの時の事を思い出したんだ。」
「そうか…。でも今は…」
「あぁ、そうだね。実はあの子達と我が家においてかなりまずい事が起こりそうなんだ。皆んなの助力を願いたいが、内容が内容であるから…申し訳ないが魔法誓約書で他言しないと誓って欲しいんだ。それをして貰えないのなら~」

「あぁ、構わない。」
「俺もいいぞ。俺達の仲だ!」
「そうですね。私達親友ですから。親友の望みは叶えたい。」

「ありがとう…」

そう言うと、レイが魔法誓約書を出してきた。
一枚の用紙に三人がさっとサインする。すると発動して消えていった。

「ふむ、で、俺たちを呼んだのは?」
「あぁ、誓約を結んでくれてありがとう。では…」
「ちょっと待て。この部屋は多重結界を貼られてはいるが、取り敢えず…」

レナルドが結界を張ってくれた。

「では、私も…」

カルロスも神聖魔法で結界を張った。

「このくらい用心に用心をかけていたら、物凄く安心ですからね。」

そう言って笑顔を見せた。
うん、この笑顔は少し怖い気がするが…

「では、話させてもらうよ。実は…」

そう言って、子供達の属性に関してと、妖精のイタズラの件を話した。
話した途端に、やはり皆んな驚きと動揺を隠しきれなかった。

「おいおい、それってすごい事だな。だが確かに、その子達の事を考えず無理やりって事もあるのか…」
「そうですね。私の目が届く所…それ以外にもしっかりと~ですね。」
「そうだな。確かに魔塔の一部の研究者にとっては、是非と言う者も出るだろう。そこは押さえておくよ。私自身…いゃ、俺自身がそんな事しようとする者どもを許してはおけないからな。罪人ならともかく、罪も犯していないしかも子供。そんな事する奴は…。」

すごい形相だ。そんな事しようものなら、瞬時にこの世から消え去るだろう…
瞬時なら良いが、惨たらしくも考えられそうだ…

「まぁ、俺達で協力しあっていこうぜ。で、もう一つの妖精のイタズラか~。事例は少ないが、過去にそのような事があったと騎士団の報告書にもあった気がする。いつだったかまでは覚えていないが…。」
「そうですね。妖精は基本「人」が好きですからね。人の魔力を少し分けてもらって、お返しをする事はよく見られますね。ほんのわずかを搾取するのですから、その見返りの方が大きいかもと、あえて見過ごしたりされている事もあるようです。」
「確かにな…人体に影響を及ぼさない程度であれば…溺れそうなのを岸まで連れて行って助けてくれただの、大怪我を治してくれた。欲しかった貴重な薬草の在処に連れて行ってくれたとか、そう言う事例はよく聞きますが…好みに魔力の持ち主を、好きだから一緒にいたいと勝手に自分達の世界に連れ去るのはどうかと…連れ去られた者達がどうなっているのか、どうなったのかは残されていないのでわかりませんが…」
「連れ去られそうになったのを、親や妹達が心配だから嫌だと拒否したとか、子供を連れて行かないでと懇願して連れ攫われなかったという事例はいくつか残されています。その遭遇した者達には妖精から祝福を貰ったとか。愛されて守ったり手助けをしてもらったとかですね。」

そうなんだ。それらの情報は、レイ達が調べた中にもあるだろうし、実際我が家に残された書類の中にもあった。

「今回は、君の子供がか。しかもまだ生まれていない子供。生まれて直ぐにって感じだな。出産後、女性は必要な事があるからね。その隙にって感じか…」

「確か臨月が近かったか?だったよね。」
「あぁそうだ。まだ少しだけ先ではあるが、でも…」

「わかった。急ぎ調べてみるよ。後、子供達の件だが、私が直接行おう。特別出張サービスだ。」
「いいのか?」
「あぁ、構わない。文句を言う者がいれば、ねじ伏せるよ。」
「じゃあ私は妖精でも抑え込めそうな魔法を探すとしましょう。処置の時は私達は入らせて貰えませんから時間稼ぎで。その後落ち着いたら懇願でもして帰ってもらいましょう。敵対するのはよろしくありませんから。」
「あぁそうだな…」
「俺は~その事を他言しようとする不届者がいないように目を光らせておくか。お前の所の者も優秀ではあるがな。俺自身も参加だ。他の者は連れて~、一人だけ連れて来るか。彼奴は信用できる者だからな。気になるなら誓約書にサインさせれば良い。かなり役に立つやつだから、良いだろう?」

「あぁ、君を信用しているよ。国に…王族には…」
「わかってるって。絶対にそうならないようにな。」


うん、皆んなの顔がかなり挑戦的だ。

「すまないが、頼む。」
「「「任せろ!」」」

そう言って、各々の屋敷や神殿に戻って行った。
これで少しは安心だ。
だが、まだやる事があるんだ。

レイと共に部屋を出る。
すかさず隠匿の魔法を展開させる。
この部屋は、極秘。よって、このような話し合いにもってこいなんだ…
さて、やるか!!




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