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悪役令嬢回避
嫌な予感…その攻略者達は
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息子からの報告で、新たな仕事が増えそうだ。
何とかあの男の手の者達を捕らえては尋問し、場合によっては闇に葬り去っていた。
高位貴族。しかも、古き時代から存続する一族には影の者がついている。
我が家についている子飼いとも言われるその集団は、影の集団としてかなり統括されている上位者達だった。
この国が生まれた頃もしくはそれ以前からの契約とも言われているが…
その者達の手を掻い潜り、奴だけは国外に逃げ仰せてしまった。
勿論、監視の者はつけているが、他国に逃げ仰た場合、手が出しにくいのが現状だった。
本当に忌々しい。
それ以外にも、領主としての仕事や、侯爵家として国に仕える者としての責務もあるし…
自分の分身体が数体欲しい気分だ。
さて…
ノックの音で、レイがドアを開け確認し、息子達二人を部屋へと促した。
この所何度も行っている家族での極秘会議だ。
レイも家族と言っていいから、無論参加だ。
しかも、動いてもらう事も多いしな…
「急に申し訳ありません。重大な件で、しかも急を要するものでしたので…」
「よい。あの子達の事なら尚更大丈夫だ。時間も予定も無理矢理でも作るよ。」
そう言って、「座って。」と促した。
いつもの席に座り、レイにお茶を頼む。
レイも当たり前のように準備するからさすがだ。
しかも、精神を落ち着かす効果があるとされるハーブティーを選んでいた。
うん、美味いな…
「さて、何があった?」
二人の息子が頷き合い、まずは僕からと、長男のギルベルトが口を開いた。
「父上、実は…」
そこからの内容に、一瞬絶句してしまったのは言うまでもない。
側についているレイも同じだ。
内容は大きく二つ。
一つは、レイチェルかエドワルド。どちらかが未来視のスキルを持っていると言う事。
もう一つは、『妖精のイタズラ』…。
『妖精のイタズラ』と言われるが、された方にとっては単なるイタズラでは済まされない。
我が子を誘拐される…奪われると言う事だ。そして、その結果、私達家族の大切な家族の命も消える…
私にとっては最愛の妻。この子達にとっては母親がだ。
『未来視』などの時属性スキル。刻属性とも言われたりするが、本来なら素晴らしいスキルだと喜ぶべきだ。実際に、それによって最悪の事態を回避できる可能性が大いにあるのだから。スキル自体は良いものだ。ただ、それを悪用しようとする者や、それを持つ者を、己のための利益のために利用しようとする不届者がどうしても存在すると言う事だ。
国によっては、その力を酷使させて、道具のように扱い、その者の体が壊れようと関係ないとされる。
我が王はそのような事はされる方ではないが、周りはどうかと言えば…
一部怪しい者がいる。
清い統治者や政治に関わる者だけでは国は上手く回らない。他国が飢饉などで飢えた時、我が国が出来るだけの援助をしようとしても、自国の国民の為と称して我が国もと言い出してくる。そして、最悪の場合、我が国を侵略して搾取しようとするだろう。そうなれば、清過ぎた場合、我が国の者達を守り通せないだろう。よって、多少の汚れた者が必要となるのだ。
よって、その者達に使い潰される可能性が多いにある。
他にも、その能力を研究したいと求める者達がいるだろう。
そうなると、研究熱に侵された者達は、その能力を持つものを実験体としてしか見なくなる。
殺人罪などの罪を持ち、死刑を言い渡された者であれば…まぁなんだが、何も罪を持たない、しかも子供をそのような事に利用されるつもりはない。
よって、知られるわけには行かないのだ。隠し通す。もし見つかったとして、求められたとしてもだ。強く拒絶し、守り通せるぐらいの力が私にはあるはずだ。
はぁ…………っと大きな溜め息をつく。
本当にとんでもない事だ。
だが、だからと言って、何もしないわけにも行かない。
先にこの事を知れた事は良い事だろう…
さて、どうするか………
「スキルや属性に関しては、早急に私の友人に鑑定を頼もう。あの者ならどのような内容が出ようと隠し通してくれるし、協力もしてくれる。まぁ、一言ぐらいは言ってくるかも知れないがな。とにかく、早めにできるように打診しよう。後、『妖精のイタズラ』の件だが、これに関してはよくはわかっていない。連れ攫われた者が、その後どうなったのか知る者はいないんだ。妖精から聞き出せれた者がいないからな。ただ、過去に連れ攫われなかった事はある。母親がその現場を見つけ懇願した事例や、本人自身がこの世界に残る事を強く望み、妖精が受け入れた事例などがそうだ。今回の対象者は、生まれてくる予定の赤子であるから、自分の意思でと言うのは無理だろう。出産後の母親に対して他の者達が集中していた時に連れ去られていったのであれば、人員を増やす事は可能だ。神殿の者や魔力の操作にたけた者を人員の中に組み込んで…理由を問われた場合は…私が心配し過ぎてと言う事にしよう。我が一族の男性が持つ執着心は一部の者達は知っているからね。友人達にも相談するか…彼等なら良い知恵を貸してもらえるだろう。レイも力を貸してくれ。」
「勿論です。屋敷に使える者として、そして親友としてな。」
レイはニヤリと笑った。
こう言う顔をした時は、かなり好戦的なんだ。頼もしいよ。
「カルロスとジーク、レナルドにも連絡を送っておこう。直ぐに飛んでくるぞ。」
「そうだな、頼む。」
幼馴染の親友達だ。魔法誓約書を交わしておけば尚安心だな…
「知らせてくれてありがとう。とりあえず父である私に預けて欲しい。後で結果は教えるし、場合によっては協力して欲しい。私達家族で皆んなを守ろう。」
「はい。」
「勿論です!」
子供達二人の頭をクシャっと撫でて、部屋に戻るように促した。
二人とも今日はあの子達の側で寝ると言い張るから、今回は仕方ないと多めに見る事にした。
独寝が出来そうになりかけたのだが、このような不安では仕方ない。
この子達がついていた方が、お互いに良いだろう。
子供達が出て行った後、早速三人から連絡が届いた。
緊急用の通信魔法であるから、受信側と受取側でしか内容がわからない特殊なものだ。
「今から来るらしい。例の部屋の準備を。」
「承りました。」
レイの姿がスッと消える。
その後、友人達が押しかけるように次々と集まり、大人の会談を始めたのだった。
何とかあの男の手の者達を捕らえては尋問し、場合によっては闇に葬り去っていた。
高位貴族。しかも、古き時代から存続する一族には影の者がついている。
我が家についている子飼いとも言われるその集団は、影の集団としてかなり統括されている上位者達だった。
この国が生まれた頃もしくはそれ以前からの契約とも言われているが…
その者達の手を掻い潜り、奴だけは国外に逃げ仰せてしまった。
勿論、監視の者はつけているが、他国に逃げ仰た場合、手が出しにくいのが現状だった。
本当に忌々しい。
それ以外にも、領主としての仕事や、侯爵家として国に仕える者としての責務もあるし…
自分の分身体が数体欲しい気分だ。
さて…
ノックの音で、レイがドアを開け確認し、息子達二人を部屋へと促した。
この所何度も行っている家族での極秘会議だ。
レイも家族と言っていいから、無論参加だ。
しかも、動いてもらう事も多いしな…
「急に申し訳ありません。重大な件で、しかも急を要するものでしたので…」
「よい。あの子達の事なら尚更大丈夫だ。時間も予定も無理矢理でも作るよ。」
そう言って、「座って。」と促した。
いつもの席に座り、レイにお茶を頼む。
レイも当たり前のように準備するからさすがだ。
しかも、精神を落ち着かす効果があるとされるハーブティーを選んでいた。
うん、美味いな…
「さて、何があった?」
二人の息子が頷き合い、まずは僕からと、長男のギルベルトが口を開いた。
「父上、実は…」
そこからの内容に、一瞬絶句してしまったのは言うまでもない。
側についているレイも同じだ。
内容は大きく二つ。
一つは、レイチェルかエドワルド。どちらかが未来視のスキルを持っていると言う事。
もう一つは、『妖精のイタズラ』…。
『妖精のイタズラ』と言われるが、された方にとっては単なるイタズラでは済まされない。
我が子を誘拐される…奪われると言う事だ。そして、その結果、私達家族の大切な家族の命も消える…
私にとっては最愛の妻。この子達にとっては母親がだ。
『未来視』などの時属性スキル。刻属性とも言われたりするが、本来なら素晴らしいスキルだと喜ぶべきだ。実際に、それによって最悪の事態を回避できる可能性が大いにあるのだから。スキル自体は良いものだ。ただ、それを悪用しようとする者や、それを持つ者を、己のための利益のために利用しようとする不届者がどうしても存在すると言う事だ。
国によっては、その力を酷使させて、道具のように扱い、その者の体が壊れようと関係ないとされる。
我が王はそのような事はされる方ではないが、周りはどうかと言えば…
一部怪しい者がいる。
清い統治者や政治に関わる者だけでは国は上手く回らない。他国が飢饉などで飢えた時、我が国が出来るだけの援助をしようとしても、自国の国民の為と称して我が国もと言い出してくる。そして、最悪の場合、我が国を侵略して搾取しようとするだろう。そうなれば、清過ぎた場合、我が国の者達を守り通せないだろう。よって、多少の汚れた者が必要となるのだ。
よって、その者達に使い潰される可能性が多いにある。
他にも、その能力を研究したいと求める者達がいるだろう。
そうなると、研究熱に侵された者達は、その能力を持つものを実験体としてしか見なくなる。
殺人罪などの罪を持ち、死刑を言い渡された者であれば…まぁなんだが、何も罪を持たない、しかも子供をそのような事に利用されるつもりはない。
よって、知られるわけには行かないのだ。隠し通す。もし見つかったとして、求められたとしてもだ。強く拒絶し、守り通せるぐらいの力が私にはあるはずだ。
はぁ…………っと大きな溜め息をつく。
本当にとんでもない事だ。
だが、だからと言って、何もしないわけにも行かない。
先にこの事を知れた事は良い事だろう…
さて、どうするか………
「スキルや属性に関しては、早急に私の友人に鑑定を頼もう。あの者ならどのような内容が出ようと隠し通してくれるし、協力もしてくれる。まぁ、一言ぐらいは言ってくるかも知れないがな。とにかく、早めにできるように打診しよう。後、『妖精のイタズラ』の件だが、これに関してはよくはわかっていない。連れ攫われた者が、その後どうなったのか知る者はいないんだ。妖精から聞き出せれた者がいないからな。ただ、過去に連れ攫われなかった事はある。母親がその現場を見つけ懇願した事例や、本人自身がこの世界に残る事を強く望み、妖精が受け入れた事例などがそうだ。今回の対象者は、生まれてくる予定の赤子であるから、自分の意思でと言うのは無理だろう。出産後の母親に対して他の者達が集中していた時に連れ去られていったのであれば、人員を増やす事は可能だ。神殿の者や魔力の操作にたけた者を人員の中に組み込んで…理由を問われた場合は…私が心配し過ぎてと言う事にしよう。我が一族の男性が持つ執着心は一部の者達は知っているからね。友人達にも相談するか…彼等なら良い知恵を貸してもらえるだろう。レイも力を貸してくれ。」
「勿論です。屋敷に使える者として、そして親友としてな。」
レイはニヤリと笑った。
こう言う顔をした時は、かなり好戦的なんだ。頼もしいよ。
「カルロスとジーク、レナルドにも連絡を送っておこう。直ぐに飛んでくるぞ。」
「そうだな、頼む。」
幼馴染の親友達だ。魔法誓約書を交わしておけば尚安心だな…
「知らせてくれてありがとう。とりあえず父である私に預けて欲しい。後で結果は教えるし、場合によっては協力して欲しい。私達家族で皆んなを守ろう。」
「はい。」
「勿論です!」
子供達二人の頭をクシャっと撫でて、部屋に戻るように促した。
二人とも今日はあの子達の側で寝ると言い張るから、今回は仕方ないと多めに見る事にした。
独寝が出来そうになりかけたのだが、このような不安では仕方ない。
この子達がついていた方が、お互いに良いだろう。
子供達が出て行った後、早速三人から連絡が届いた。
緊急用の通信魔法であるから、受信側と受取側でしか内容がわからない特殊なものだ。
「今から来るらしい。例の部屋の準備を。」
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