兄様達の愛が止まりません!

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悪役令嬢回避

嫌な予感

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それから今度はエルが自分の事を話してくれた。
私は背筋を伸ばすつもりで、真剣に聴く体制を整える。

エルは「信じられないかもしれないけど…。」と前置きを置いてから話し始めたんだ。

「大丈夫、エルの言う事は信じるから…。」

って、エルの手を両手で包み込む様にして返事をした。

エルの話は、エルが前世の記憶を持つ事。そして、前世の話。
エルがそれをハッキリと認識したのは、父様達が迎えにきてくれた時だったと。

話の内容が内容だから、私達以外に聞こえないように、エルが防音と遮音の結界を張ったんだ。後、いきなり入ってこられないようにって結界も。
いつの間に習得したんだろうと驚いたけれど、私の兄、エルだものと納得したんだ。
エルなら何でもありって…。

あの湖の主や妖精の事は、エルは前世の知識とかでも知らない事だったから慌てたんだって。
私もあれは見た事がなかった。
でも、エルは、あれで思った事があると言っていた。

話す機会があれば直ぐにでも、兄様達に話そうと思っている事だと。
私の側にやってきた妖精達を、エルは蔓に魔力を込めて捕らえたんだ。巻きつける感じで。
なら、あの見た不幸の事件を回避できるかも知れない。

可能なら母様の出産で使われるお部屋に、エルが魔力で動かせれる植物を置く事が可能であれば、もしかしたら、エルのあの力で…

同室させてもらえるのが一番いいのだろうけれど、どう考えても無理だろう。
邪魔でもあるしね。入れてくれるわけがない。

なら、同じ属性の魔力持ちを同室させれば…上手くいくかもしれないし、出来ないかもしれない。
あれがエルだから行使できる力だったらって、一瞬思ったんだ…。

なら、赤子の側に監視装置のような魔道具とか置いて、植物の力を使ってみる?
そんなのがあるかどうかは、私は知らないけれど…。

「エルがなんで悩んでいたのかって事も、私が見た事もこれで納得できた。ありがとう。」

私は一旦そこで言葉を区切ってから…。

「母様のお腹の中の赤ちゃん。連れて行かれないように妖精にお願いできないかな…あの二人に聞いてみたいな…」
「ルイとサラだっけ?」
「そう、ルイとサラが来てくれたら聞けるのに。」
「なら僕も妖精のルディとポルトに聞いてみたいな。僕の考えている事が可能かどうか…」

もし聴けるなら、聴きたいと思ったんだ。お友達になったんだから…
呼んだら来てくれるって言ってたけれど、そう言えばどう呼んだら良いのか聞いてなかった…。

『呼んだ~。』
『呼ばれたみたいだから、来てあげたよ』
『こら、そんな言い方したら、またぐるぐる巻にされて怒られるぞ!』
『あれはヤダ~。怒らないで~!!』

いきなり四人の妖精が出てきた。
エルの顔が一瞬怖い。
「お前達何処から来た?」って小声で呟いている。
こんなエルの姿は…あまり見た事がないんだ…。

『えっと、契約してるから、僕達繋がってるの~。』
『何か面白そうな話してたから、来ちゃった。』

『それより、これ飲んで。持っていきなさいって持されたの』
『お薬だよ。よく効くの』

そう言って無理やり私とエルの口の中に液体が注ぎ込まれた。
ほんの僅かの液体だったが、入れられたのは、とにかく甘い液体だった。
口の中です~っと広がって消えた。

「これは何の薬?」
『何にでも効く万能薬?ほら、体調良くなったよね』

そう言って、私達の顔をペタペタ触ったり、頬ずりして確かめてるようだ。
しかも、嬉しそう…。
確かに、身体がほかほかして、身体中に不思議な感覚が満ちていく感じだ。

「これでもっと僕達はスムーズに会話できるよう。」
「うん、王様がくれたんだ。渡してきてって。」

ものすごく普通の会話調で話せてる。不思議だ…。
対応はエルにほぼお任せしてるけど…
私よりも交渉事は上手そうだし…。

「僕達の声は、他の人達には聞こえないから、気にしなくていいよ。」
「そうそう」

うん、今度は飛び回り出したよ。

「少し鬱陶しいな…」

エルがそう呟いて、今度は眉間に皺が…イライラしてるよ~。

「ごっ、ごめん。良い子にするから怒らないで~。」

そう言って、ベッドの横に置いてあるサイドテーブルの上に座り出した。四人がちょこんとだ。

「ふむ。ちょっと聞きたい事があるんだけど良い?」
「い~よ~。」

そう言ってくれたから、エルは思った事を聞くことにしたみたい。私は側で聞き役だ。

私達が聞きたい事は、この妖精に頼んだら、他の子が『妖精のイタズラ』で連れて行かれる事がないのか。阻止できるのか。もし連れて行かれても、連れ返せるのか。エルのあの魔力を、違うお部屋に使う事は可能かなどだ。
もっと聞きたい事は沢山あるけど、多分このぐらいを聞き出してくれるはず。

これから生まれてくる子が奪われるのをまずは阻止したいのだから…。
我が家の不幸の始まりと言っても良い出来事なのだか…。

「えっと、ちょっとお話ししても良いのか訊いてくるね。」

そう言って、妖精のルディとサラが姿を消したと思ったら、少し大人、青年ぐらいの羽が生えている人、いゃ妖精?と、少女ぐらいの妖精が現れた。

「お待たせ~。訊いてきたよ。で、連れてきた。」
「連れてきたって、誰を?」

思わず二人でマジマジと見つめてしまった。
失礼かもしれないけどね…。

「初めまして、私はシルフィ。こっちはエルメシア。精霊です。よろしくお願いしますエドワルド様。」

「えっと、僕はエドワルド•フィンレイ。こっちは妹のレイチェル・フィンレイです。僕の事は…」
「はい。ありがとうございます。エドワルド様。」
「よろしくお願いします。エドワルド様。」

エルの方にそう言ってお辞儀をされた途端、一瞬何かが強制的につながった様に見えた。
魔力の繋がりか何か?
私にはお辞儀だけだった。
この二人の精霊は、エルが気に入ったと言う事だろう。

「これで私達はエドワルド様と契約できました。妹君は契約者ではありませんが、同じような扱いにさせていただきますね。それをご所望のようなので…。」

シルフィと名乗った方がそう言ってきた。
やっぱり契約だった。でもそんな簡単に?
思わず、さすがエルだと思ったのは内緒だ。

「で、お聞きになりたい事は…なるほど。」

エルの思考を読んだみたいだ。契約すると、そんな事もできるんだ…。

「エド、僕達にはシルフィ様達みたいな事はム~リムリムリだからね。」

そう言って、四人のちびっ子いのがブンブン頭を振っている。
それはそれで可愛いいけど…。

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