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青銅の鏡
お祝いしましょ。
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エル兄様から預かったのは、ペアのバッグと小さな子供が背負う鞄だろうと思われるものとで合計三個だ。
先にエレインとレイのペアのバッグに取り掛かり、それが終わってから子供用の背負う鞄の刺繍に取り掛かったんだ。
刺繍が完成したら直ぐにエル兄様にお渡ししたんだけれど、やっぱり刺繍は頑張りすぎて、最後の方ではギルが私の部屋で寝てました。
ギルも忙しいと思うのに、決まった時間にやって来て、す~って背後から取り上げたんだ。
本当に器用にしかも素早く…。
手に持った針も他に刺さらないように注意して…。
その後ベッドに運ばれて添い寝です。
キスと魔力譲渡と一緒に行われて…。
ただいま私とギルは白い結婚中ですが、えっと…。
ギルの胸に抱かれて、温かい温もりと安心感に包まれてぐっすりです。
そうやって完成させた物は、アシュ兄様やギルとエル兄様が一緒に鞄にいろんなもんなものを付与しまくったんだそうです。考えられるモノをしっかりと…。
あと、気がかりで訊いてみたんだけれども…「いつの間にアシュ兄様を愛称で呼び捨て!?」って。そうしたら、「レインだってギル兄様を愛称で呼び捨てにしてるよね」って…。
お互いびっくりしながら、ニヤけた顔を見合わせてしまったんだ。
うん、幸せ。
そうそう、私達。私とギル。エル兄様とアシュ兄様が以前行った婚約式は単なる婚約式でないことを私達はつい最近知ったんだ。だから白い婚姻と言ったりして、ギル兄…ギルからの積極的な愛情表現に戸惑ったりしていたんです。
エル兄様の方もね…。
ギルやアシュ兄様達は私達が知る前から知っていたようだったんだ。
秘密にしてたなんて…とも思ったんだけどね…。
だけど、それを知った時には「えっと、どう言う事??」って困惑したのは言うまでもない。
私とエル兄様が狙われやすいのと、兄様達との結婚に対して妨害されそうだと言うことで、教皇であるカルロス様が父様にも内緒でさっさとやってしまってたんだ。
教皇様であるから、ものすごくいろんな事をご存知でね…。
父様が知ったのも、実行したしばらくした後だったらしい。
父様もかなり驚いて、他の父様の友人達も驚いていたけれど、「それもアリか」って笑ってたらしいのよね。
それだけいろいろな問題が私達にあったと言う事だよね…。
そう、この国での婚礼は本来十八歳とされていたんだけど…。
数百年以上前は、今と違って寿命が短かった事とか、古代文明が崩壊するにあたって人口が激減し、急いで子孫を作る必要性があった時代とか、時代の変化があってなんて当然なんだけれども…。
カルロス様はレイナ様と出会う前からいろんな分野の歴史に付随する事を熱心に研究されていたんだそうです。偶然この世界に迷い込んだレイナ様と出逢い恋をして婚姻して、幸せな生活をと頑張っていたのだとか…。だけれどもレイナ様の事を知った者達に狙われて…目の前で姿が消えたんだとか。世界を渡って多分もといたに世界に帰ってしまったのだと考え、世界を渡ってレイナ様を取り戻すために、更にあらゆる文献を読み漁っていたから、その時偶然見つけたほうほうで熟知されていたんだ。
そう、あの時行われた婚約式は、実は婚約式でなくて…結婚式だったんだよ。
しかも、古代文明時代の名残りがまだ完璧に排除されていなかったのを上手く利用してくれたんです。
遥か昔は年齢に関係なく婚約をしないまま婚姻を先にしてしまい、時期がくれば子作りしても良かったんだって。
貴族であったら親が結婚相手を決めたりしてね…。
領民の方も同じような方法を取る地域も意外と多かったらしい。
それぐらい人が少なくなっていたんだ。
だから年齢は特に…
さすがに赤子相手はどうかと思ったんだけどね…場合によってはアリだったって。
どれだけ昔の事を調べ上げたのか…。
それに、お互いの魔力交換を行う方が体調不良に陥りにくいとかなんだとか…。
魔道具の開発発展なども今とは違うから、今の魔力鑑定の時に出てくる鑑定書や腕輪なんて物もなく、その腕輪がないからそれに変わるモノが贈られていたらしい。それが婚約式で行われるピヤスやイヤーカフに付けられた魔石だったりするんだって。
だから魔石の交換を行い、それを使った異性同士はピアスで、同性同士はイヤーカフが結婚の証…
この形状も意味があるらしいけれど、そこまでは教えてくれてないんだ。
もう少し大きくなったらって濁された。
で、現在の法律ではどうかと言うと…
実は『十八歳以上を推進する』としか記載されていないのだとか。
それより前がダメとは書かれてないんだって。
ものすごくグレーだと思ったのよね~。
今の魔道具技術で腕輪の交換ができるのが十八歳。自分の魔力を腕輪をつけ続けることで吸収させて、結婚で交換する事で相手と交換してつけるんだけど、付ける際に年齢が早すぎると、相手の魔力と自分の魔力。相反する物同士でぶつかりあって障害が出るらしいんによね。その例が酷い魔力酔い症状で、嘔気嘔吐だけでなく起きていられないぐらいで、場合においては急性魔力酔いで死に至るらしいのよね…。だからその年齢なら耐えられると立証もされてた結果が本当の理由らしい。
そんな事知らないし…。
魔道具の一種である腕輪のせいでその年齢って…。
だから、あの時レイナ様から少しだけ勧められたんだって。
アシュ兄様の方にお伝えされて…エル兄様にアシュ兄様が…。
残りの私達は温室内を二人きりにして出てきた後、ギル兄様にも同じような事をレイナ様がそっと教えたとか…。
私も色々やってしまうからって、ギルに「対処法の一つとして参考にしてみて」みたいな感じでだ…。
レイナ様はあの聖女召喚の儀式の時に一緒に召喚されたらしい。
そう、異世界の方だったんだ。
以前にこの国に一度来られていて、カルロス様と結ばれて、お子さんを産んだ時に自分の世界に帰ってしまったとか…。
来た事も帰ってしまった事も自分の意思ではなくてね…。
だからこの世界に戻って来た事がとても嬉しかったらしい。
向こうの世界とこっちの世界の時間の流れが違うのは驚いたとも言っていたんだよね。
もしかしたら、召喚の儀式の刻印にカルロスさんが手を加えたとか…。
あくまで、もしかしてだよ。憶測ね。
下手に言うと大事になるから、もし今ついつい口から出てしまっていたら…だからこの独り言は内緒だ。
父様は、アシュ兄様やギルに「程々に」と言っているけれど、私やエル兄様の身体からギルやアシュ兄様の魔力が感じ取れるようになれば、他の者達にも強く感じさせれて牽制できるから、まぁもうしてしまったから良いかと、あの時更に思ったようなんだ。
結構危険だったものね…あの双剣の聖剣の事件とか他にもいろいろと…。
母様からは、「学生であるから、きちんとしなさいね!」って兄様達に言ったらしい。
多分あれだ…「しても避妊しなさい!」って事だ。
自分で言うのも恥ずかしいけれど、実はエル兄様の前世の知識でいろいろと…
なんとも言えないものまで知っていたんだ…。
恥ずかしい…。
気になってベッドの横にあるサイドテーブルの引き出しを開けると…
うん、ある…。
小瓶が…。しかもそれ以外も…。
気の早い侍女が準備して置いてあるんだね…。
そっと閉めたけど…。
エル兄様の方にも置いてあったらしくて…
二人ともお互いに、なんとも言えない気持ちだったんだ。
そんな事が頭の中をよぎったものだから…
「エル兄様、お顔が赤いですよ。もう!」
「そう言うレインだって…。」
そう言い合いながら、出来上がったバッグをいつ渡す?って相談していたのよ。
コンコンとノックして入ってきたのは噂のアシュとギル兄様。
「ん?二人とも顔が赤いし、可愛い顔になっているけど?」
「他の者にその可愛い顔を見せてないよね?」
そう言って手を伸ばされて、いつものようにお膝の上に当然と言った形で座らされたんだ。
「何話してたんだい?」
耳元で、麗しボイスで言われてしまえば、私達二人は白旗ものです。
「えっと…カルロス様がこの前教えてくれた事をですね…。」
「ん?」
そうだ、この前カルロス様が来られた時、兄様達は剣の稽古で席を外してたんだ…。
この前と言っても、数日は余裕で立っているんだけど…。
流石の内容だから、報告されてないし、私達も言ってなかった…。
「カルロス様が何だって?」
そう訊かれてしまい、婚姻の話をしたんだ。
まだ腕輪は交換していないけどね…。聞く前にチラッと聞いていたから知っていたんだけど、詳しくまではね…。
もう古代の歴史から教わったんだ…。
ものすごく調べ上げたんだね…。
少し遠い目になってしまうよ…。
古代文明の時代は魔道具の腕輪は存在していなかったと言う話から始まったんだ。
私達の腕にある腕輪はその文明が滅んだ後に開発されて、使用され出した物らしいんだってね…。
そこから更にいろんな事を教わったんだ。
教皇であるから神聖な感じで説明してくれたけれど、実際はって…。
ギル兄様とアシュは少し頬を赤て、「教えてもらったのか…」って言っていた。
もう少し黙っていて、私達の反応を楽しむつもりだったみたい。
「腕輪は十八歳の時からしか交換できないらしいから、それまで待つけれど、俺とエルは夫夫だよ。だから、学生の間は子供を持つ事は出来ないけれど、行為自体は構わないんだ。まぁ受け入れるのがエルであるから待つけどね。手は出していくから覚悟して早く慣れてね。」
とエル兄様にアシュ兄様が堂々と宣言されていたんだ。
ギルも、よく似た事を私の耳元で呟くから恥ずかしすぎて…
でも。それだけ求めてくれるには嬉しくて…。
ギルが私にそう言って、両頬にキスされたんだ。
ボンと大きな音がしそうなぐらいに真っ赤に顔が火照っているのがわかる。
エル兄様の方も同じようだ…。
そう言ってぎゅっと抱きしめてくれてから…
「綺麗に出来上がったね。」
そう言って出来上がった鞄を褒めてくれたんだ。
私達二人も頑張ったけれど、兄様達にも手伝ってもらったのにね…。
話題が変わってくれて良かった。
ホッ…。
「レイが言うには明日から半日からの勤務復帰だと言っていたよ。体調に応じてだけどね。妊婦には無理させられないからね。」
ギルが嬉しそうに私の顔を撫でながら…エル兄様はアシュ兄様に触れられて、私達二人はいつも以上に兄様達を意識してしまう…。
エル兄様はグッと堪えてるみたい。
えっとそこは…。まあ反応してしまうとは教えられているから知識はあるのよ。男性は大変ね…。
ギル兄様も反応されてるようだけれど、表情は穏やかで…。アシュ兄様もエル兄様に対してされてるのだろう。怯えさせないように気を遣っているようなんだ…。
私は恥ずかしくて…もちろん指摘はしませんよ。男性の事情ですから…。
「母上が父上にサプライズで結婚式を屋敷で行おうって言われていた。既にエレインとレイは腕輪の交換しているけれどね。屋敷の者達とだけで祝おうって。明日早速行うらしいよ。」
「そうなんですね。ならその時に渡せますね。」
「料理長も張り切っていたしね。」
そう言って、明日の計画を簡単に教えてもらったんだ。
そして当日。
レイがエレインを連れて仕事に来た事を確認。
そのまま母様に、今日から仕事に戻ってきた事と、結婚•妊婦を報告した後、本来なら屋敷の侍女達と共に仕事開始になる所を、母様と母様の侍女に連れられて身体に負担をかけないように気をつけながら、女性ならではの準備に向かったようだ。
レイも準備が出来たようで、花婿として花嫁のエレインを迎えに行った。
他の者達は屋敷の神殿行事を行う場所に集合だ。
エル兄様と私は、兄様達と侍女侍従達とで準備できている会場に入ったんだ。
父様の友人達も既に集まっていた。
カルロス様は友人ではあるけれど、「自分が式を進行する」と言われて、高位神官職の服装で待機されていた。
レイナさんは母様達との女子会のように楽しそうに話していたんだ。
友人同士だと言っていたからね。
アル達の方は、アルがお兄ちゃんとしてアイの相手をしてたんだ。
周りはしっかり侍女や侍従がフォローしていた。
レイに手を引かれて会場に入ってきたエレインは、とっても綺麗な花嫁姿だったんだ。
光り輝いて見える。
うん、綺麗で幸せそう…。
母様のドレスを妊婦でも着れるようにエンパイアの形のドレスにリメイクしたとも言っていたけれど、真新しく見えたんだ。
ブーケは私とエル兄様とで温室に咲く花を選んで作ったんだ。
カルロス様の進行で、既に腕輪の交換は済んでいるからそこはスキップ。
みんなに祝福されて良い式だった。
妖精や精霊が嬉しそうに、楽しそうに花を撒き散らして祝福。
それも幻想的な演出となっていた。
レイの契約精霊も嬉しそうだ…。
その後食事会で皆んなでお祝いして、エレインは嬉しそうに微笑んで泣いていたんだ。
皆んなでお祝いの品をプレゼントして、私達もレイとエレインにプレゼントした。
「わざわざ作って下さったんですか?しかもお揃い。嬉しいです。大切にいたします。」
そう言ってプレゼントを抱きしめて泣き出してしまい、レイが優しく慰めて…。
うん、ものすごく良いものになったと思う。
今日は特別。
うん、幸せに~。
心からみんなでお祝いしたんだ。
先にエレインとレイのペアのバッグに取り掛かり、それが終わってから子供用の背負う鞄の刺繍に取り掛かったんだ。
刺繍が完成したら直ぐにエル兄様にお渡ししたんだけれど、やっぱり刺繍は頑張りすぎて、最後の方ではギルが私の部屋で寝てました。
ギルも忙しいと思うのに、決まった時間にやって来て、す~って背後から取り上げたんだ。
本当に器用にしかも素早く…。
手に持った針も他に刺さらないように注意して…。
その後ベッドに運ばれて添い寝です。
キスと魔力譲渡と一緒に行われて…。
ただいま私とギルは白い結婚中ですが、えっと…。
ギルの胸に抱かれて、温かい温もりと安心感に包まれてぐっすりです。
そうやって完成させた物は、アシュ兄様やギルとエル兄様が一緒に鞄にいろんなもんなものを付与しまくったんだそうです。考えられるモノをしっかりと…。
あと、気がかりで訊いてみたんだけれども…「いつの間にアシュ兄様を愛称で呼び捨て!?」って。そうしたら、「レインだってギル兄様を愛称で呼び捨てにしてるよね」って…。
お互いびっくりしながら、ニヤけた顔を見合わせてしまったんだ。
うん、幸せ。
そうそう、私達。私とギル。エル兄様とアシュ兄様が以前行った婚約式は単なる婚約式でないことを私達はつい最近知ったんだ。だから白い婚姻と言ったりして、ギル兄…ギルからの積極的な愛情表現に戸惑ったりしていたんです。
エル兄様の方もね…。
ギルやアシュ兄様達は私達が知る前から知っていたようだったんだ。
秘密にしてたなんて…とも思ったんだけどね…。
だけど、それを知った時には「えっと、どう言う事??」って困惑したのは言うまでもない。
私とエル兄様が狙われやすいのと、兄様達との結婚に対して妨害されそうだと言うことで、教皇であるカルロス様が父様にも内緒でさっさとやってしまってたんだ。
教皇様であるから、ものすごくいろんな事をご存知でね…。
父様が知ったのも、実行したしばらくした後だったらしい。
父様もかなり驚いて、他の父様の友人達も驚いていたけれど、「それもアリか」って笑ってたらしいのよね。
それだけいろいろな問題が私達にあったと言う事だよね…。
そう、この国での婚礼は本来十八歳とされていたんだけど…。
数百年以上前は、今と違って寿命が短かった事とか、古代文明が崩壊するにあたって人口が激減し、急いで子孫を作る必要性があった時代とか、時代の変化があってなんて当然なんだけれども…。
カルロス様はレイナ様と出会う前からいろんな分野の歴史に付随する事を熱心に研究されていたんだそうです。偶然この世界に迷い込んだレイナ様と出逢い恋をして婚姻して、幸せな生活をと頑張っていたのだとか…。だけれどもレイナ様の事を知った者達に狙われて…目の前で姿が消えたんだとか。世界を渡って多分もといたに世界に帰ってしまったのだと考え、世界を渡ってレイナ様を取り戻すために、更にあらゆる文献を読み漁っていたから、その時偶然見つけたほうほうで熟知されていたんだ。
そう、あの時行われた婚約式は、実は婚約式でなくて…結婚式だったんだよ。
しかも、古代文明時代の名残りがまだ完璧に排除されていなかったのを上手く利用してくれたんです。
遥か昔は年齢に関係なく婚約をしないまま婚姻を先にしてしまい、時期がくれば子作りしても良かったんだって。
貴族であったら親が結婚相手を決めたりしてね…。
領民の方も同じような方法を取る地域も意外と多かったらしい。
それぐらい人が少なくなっていたんだ。
だから年齢は特に…
さすがに赤子相手はどうかと思ったんだけどね…場合によってはアリだったって。
どれだけ昔の事を調べ上げたのか…。
それに、お互いの魔力交換を行う方が体調不良に陥りにくいとかなんだとか…。
魔道具の開発発展なども今とは違うから、今の魔力鑑定の時に出てくる鑑定書や腕輪なんて物もなく、その腕輪がないからそれに変わるモノが贈られていたらしい。それが婚約式で行われるピヤスやイヤーカフに付けられた魔石だったりするんだって。
だから魔石の交換を行い、それを使った異性同士はピアスで、同性同士はイヤーカフが結婚の証…
この形状も意味があるらしいけれど、そこまでは教えてくれてないんだ。
もう少し大きくなったらって濁された。
で、現在の法律ではどうかと言うと…
実は『十八歳以上を推進する』としか記載されていないのだとか。
それより前がダメとは書かれてないんだって。
ものすごくグレーだと思ったのよね~。
今の魔道具技術で腕輪の交換ができるのが十八歳。自分の魔力を腕輪をつけ続けることで吸収させて、結婚で交換する事で相手と交換してつけるんだけど、付ける際に年齢が早すぎると、相手の魔力と自分の魔力。相反する物同士でぶつかりあって障害が出るらしいんによね。その例が酷い魔力酔い症状で、嘔気嘔吐だけでなく起きていられないぐらいで、場合においては急性魔力酔いで死に至るらしいのよね…。だからその年齢なら耐えられると立証もされてた結果が本当の理由らしい。
そんな事知らないし…。
魔道具の一種である腕輪のせいでその年齢って…。
だから、あの時レイナ様から少しだけ勧められたんだって。
アシュ兄様の方にお伝えされて…エル兄様にアシュ兄様が…。
残りの私達は温室内を二人きりにして出てきた後、ギル兄様にも同じような事をレイナ様がそっと教えたとか…。
私も色々やってしまうからって、ギルに「対処法の一つとして参考にしてみて」みたいな感じでだ…。
レイナ様はあの聖女召喚の儀式の時に一緒に召喚されたらしい。
そう、異世界の方だったんだ。
以前にこの国に一度来られていて、カルロス様と結ばれて、お子さんを産んだ時に自分の世界に帰ってしまったとか…。
来た事も帰ってしまった事も自分の意思ではなくてね…。
だからこの世界に戻って来た事がとても嬉しかったらしい。
向こうの世界とこっちの世界の時間の流れが違うのは驚いたとも言っていたんだよね。
もしかしたら、召喚の儀式の刻印にカルロスさんが手を加えたとか…。
あくまで、もしかしてだよ。憶測ね。
下手に言うと大事になるから、もし今ついつい口から出てしまっていたら…だからこの独り言は内緒だ。
父様は、アシュ兄様やギルに「程々に」と言っているけれど、私やエル兄様の身体からギルやアシュ兄様の魔力が感じ取れるようになれば、他の者達にも強く感じさせれて牽制できるから、まぁもうしてしまったから良いかと、あの時更に思ったようなんだ。
結構危険だったものね…あの双剣の聖剣の事件とか他にもいろいろと…。
母様からは、「学生であるから、きちんとしなさいね!」って兄様達に言ったらしい。
多分あれだ…「しても避妊しなさい!」って事だ。
自分で言うのも恥ずかしいけれど、実はエル兄様の前世の知識でいろいろと…
なんとも言えないものまで知っていたんだ…。
恥ずかしい…。
気になってベッドの横にあるサイドテーブルの引き出しを開けると…
うん、ある…。
小瓶が…。しかもそれ以外も…。
気の早い侍女が準備して置いてあるんだね…。
そっと閉めたけど…。
エル兄様の方にも置いてあったらしくて…
二人ともお互いに、なんとも言えない気持ちだったんだ。
そんな事が頭の中をよぎったものだから…
「エル兄様、お顔が赤いですよ。もう!」
「そう言うレインだって…。」
そう言い合いながら、出来上がったバッグをいつ渡す?って相談していたのよ。
コンコンとノックして入ってきたのは噂のアシュとギル兄様。
「ん?二人とも顔が赤いし、可愛い顔になっているけど?」
「他の者にその可愛い顔を見せてないよね?」
そう言って手を伸ばされて、いつものようにお膝の上に当然と言った形で座らされたんだ。
「何話してたんだい?」
耳元で、麗しボイスで言われてしまえば、私達二人は白旗ものです。
「えっと…カルロス様がこの前教えてくれた事をですね…。」
「ん?」
そうだ、この前カルロス様が来られた時、兄様達は剣の稽古で席を外してたんだ…。
この前と言っても、数日は余裕で立っているんだけど…。
流石の内容だから、報告されてないし、私達も言ってなかった…。
「カルロス様が何だって?」
そう訊かれてしまい、婚姻の話をしたんだ。
まだ腕輪は交換していないけどね…。聞く前にチラッと聞いていたから知っていたんだけど、詳しくまではね…。
もう古代の歴史から教わったんだ…。
ものすごく調べ上げたんだね…。
少し遠い目になってしまうよ…。
古代文明の時代は魔道具の腕輪は存在していなかったと言う話から始まったんだ。
私達の腕にある腕輪はその文明が滅んだ後に開発されて、使用され出した物らしいんだってね…。
そこから更にいろんな事を教わったんだ。
教皇であるから神聖な感じで説明してくれたけれど、実際はって…。
ギル兄様とアシュは少し頬を赤て、「教えてもらったのか…」って言っていた。
もう少し黙っていて、私達の反応を楽しむつもりだったみたい。
「腕輪は十八歳の時からしか交換できないらしいから、それまで待つけれど、俺とエルは夫夫だよ。だから、学生の間は子供を持つ事は出来ないけれど、行為自体は構わないんだ。まぁ受け入れるのがエルであるから待つけどね。手は出していくから覚悟して早く慣れてね。」
とエル兄様にアシュ兄様が堂々と宣言されていたんだ。
ギルも、よく似た事を私の耳元で呟くから恥ずかしすぎて…
でも。それだけ求めてくれるには嬉しくて…。
ギルが私にそう言って、両頬にキスされたんだ。
ボンと大きな音がしそうなぐらいに真っ赤に顔が火照っているのがわかる。
エル兄様の方も同じようだ…。
そう言ってぎゅっと抱きしめてくれてから…
「綺麗に出来上がったね。」
そう言って出来上がった鞄を褒めてくれたんだ。
私達二人も頑張ったけれど、兄様達にも手伝ってもらったのにね…。
話題が変わってくれて良かった。
ホッ…。
「レイが言うには明日から半日からの勤務復帰だと言っていたよ。体調に応じてだけどね。妊婦には無理させられないからね。」
ギルが嬉しそうに私の顔を撫でながら…エル兄様はアシュ兄様に触れられて、私達二人はいつも以上に兄様達を意識してしまう…。
エル兄様はグッと堪えてるみたい。
えっとそこは…。まあ反応してしまうとは教えられているから知識はあるのよ。男性は大変ね…。
ギル兄様も反応されてるようだけれど、表情は穏やかで…。アシュ兄様もエル兄様に対してされてるのだろう。怯えさせないように気を遣っているようなんだ…。
私は恥ずかしくて…もちろん指摘はしませんよ。男性の事情ですから…。
「母上が父上にサプライズで結婚式を屋敷で行おうって言われていた。既にエレインとレイは腕輪の交換しているけれどね。屋敷の者達とだけで祝おうって。明日早速行うらしいよ。」
「そうなんですね。ならその時に渡せますね。」
「料理長も張り切っていたしね。」
そう言って、明日の計画を簡単に教えてもらったんだ。
そして当日。
レイがエレインを連れて仕事に来た事を確認。
そのまま母様に、今日から仕事に戻ってきた事と、結婚•妊婦を報告した後、本来なら屋敷の侍女達と共に仕事開始になる所を、母様と母様の侍女に連れられて身体に負担をかけないように気をつけながら、女性ならではの準備に向かったようだ。
レイも準備が出来たようで、花婿として花嫁のエレインを迎えに行った。
他の者達は屋敷の神殿行事を行う場所に集合だ。
エル兄様と私は、兄様達と侍女侍従達とで準備できている会場に入ったんだ。
父様の友人達も既に集まっていた。
カルロス様は友人ではあるけれど、「自分が式を進行する」と言われて、高位神官職の服装で待機されていた。
レイナさんは母様達との女子会のように楽しそうに話していたんだ。
友人同士だと言っていたからね。
アル達の方は、アルがお兄ちゃんとしてアイの相手をしてたんだ。
周りはしっかり侍女や侍従がフォローしていた。
レイに手を引かれて会場に入ってきたエレインは、とっても綺麗な花嫁姿だったんだ。
光り輝いて見える。
うん、綺麗で幸せそう…。
母様のドレスを妊婦でも着れるようにエンパイアの形のドレスにリメイクしたとも言っていたけれど、真新しく見えたんだ。
ブーケは私とエル兄様とで温室に咲く花を選んで作ったんだ。
カルロス様の進行で、既に腕輪の交換は済んでいるからそこはスキップ。
みんなに祝福されて良い式だった。
妖精や精霊が嬉しそうに、楽しそうに花を撒き散らして祝福。
それも幻想的な演出となっていた。
レイの契約精霊も嬉しそうだ…。
その後食事会で皆んなでお祝いして、エレインは嬉しそうに微笑んで泣いていたんだ。
皆んなでお祝いの品をプレゼントして、私達もレイとエレインにプレゼントした。
「わざわざ作って下さったんですか?しかもお揃い。嬉しいです。大切にいたします。」
そう言ってプレゼントを抱きしめて泣き出してしまい、レイが優しく慰めて…。
うん、ものすごく良いものになったと思う。
今日は特別。
うん、幸せに~。
心からみんなでお祝いしたんだ。
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※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。
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