兄様達の愛が止まりません!

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青銅の鏡

もう一つの危機

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父様とレイ達が活躍してくれたおかげで、私達はまた落ち着いた日常を過ごし出しました。
ギルやアシュ兄様、エル兄様も笑顔が少しずつでだして、屋敷に戻ればアルやアイに癒されています。
そんな毎日を過ごしていたのですが…どうしても『青銅の鏡』の事が気になってしまって…。
見つかった研究資料やその他は、お城の禁書庫の方に特殊な結界を貼った箱の中に納められ、青銅の鏡は一部は資料として同じく禁書庫の方に…それ以外は教会と魔法師団の協力及び魔塔の方から見つけ次第処分となったようです。
特殊な魔道具ですから適当な扱いはできないんです。

後は…エル兄様がお会いして約束された…氷に閉ざされた国の彼の件です。
エル兄様はその名を口にする事を許可されていますが…。私はエル兄様を介して見ただけ…。
何故か介して見た時、いつも相手側に私の存在がバレている事が多いのですが…。
人とかではなく、『精霊王』だとか、肉体から離れてしまっている精神体であるジュノン•ゼウスピア殿下など。
今は亡き国とも言われているけれど…。
エル兄様がお会いしたのは氷で閉ざされた北の国、ゼウスピア国の最後の王だった方です。

彼の今に至る壮絶な人生の一部をエル兄様を通して見せていただいたんですが…。
精霊王の一人と愛あわれた彼は現在も『青銅の鏡』で澱みを吸収ながら自身の肉体と魔力、国のあらゆる生命を使って浄化し世界に拡散してくださっているんです。かなりの苦痛が有るだろと心配し少しでも軽減したいと考え、また側に居たいという気持ちからか愛された精霊王の力で守られて永久凍土に近い氷の棺のような柱に…。

精霊王の魔力はジュノン王の側に今も守り続けているようだけれど、魂は…

その力も次々に湧き起こる淀みから澱みの影響かのせいか、はたまた長い年月のせいかで弱まって…
各地で被害が増え出した結果が前回です。

私達の目の前に現れた精霊王フェリスに頼まれ、エル兄様は多くの地に、我が家にある『桜』の枝を魔力で苗木として根付かせ、最終的には一気に成長させたんです。
その樹は刻印魔法のように起動して、一気に浄化して行ったけれど…。

我が国では浄化が完了しても小さな澱みは発生し、騎士団や冒険者達が倒せる程度になっていて、以前のような被害はほぼない状態なんです。ですがそこから先の国々は徐々に影響化して行っている状態で…。

エル兄様が頑張っていた時は当時この世界に来られた聖女と他の方々で浄化巡礼を近隣諸国を中心に行なっていたらしいのですが…。(我が国はエル兄様のおかげで大丈夫なので…)ですが、それらも気に入らない者達が『青銅の鏡』を使用していたらしいんです。
その研究のためにも資金援助などをして…。

聖女に各地域に神殿で癒しの力を施して差し上げれば良いものを、聖女は自身で浄化できると信じきって何もしてあげれていない結果、聖女の身体に澱みが徐々に溜まってしまい暴言や暴挙をされるまでになってしまったんですよね…。

自分たちの国民を癒したい気持ちは理解できますが、自分達が異世界から呼び込んだのですから、きちんとして差し上げれば良いのに、自国民優先で聖女には衣食住のみだったとか…。

聖女が元の世界に帰される前にレイナ様が癒しをしてくれて、しっかり説明してくれたおかげで無事に帰られたんですけどね…。
それも気に入らない国もあるようで…。

問題が山積みだと父様達は大変なんです。
国においては今まで魔獣や魔物の被害などを隠れ蓑にしていた者達が、悪事の露見を嫌ったり、自分の思うようにと考えて問題も起こったり…。
その被害が私たち家族に関わってきたりで、お約束の方になかなか…。

でも、そっちも急ぐ必要性が大アリなんですよね…。

エル兄様はジュノン王からジュディオン•オーベルムハイム殿下。現在『北の国』と呼ばれるオーベルムハイム国の第二王子の事を頼まれているんです。


聖女からエル兄様に振り下ろされた双剣の聖剣。
あの時エル兄様は倒れて、精霊王のおかげで屋敷にある『枝垂れ桜』の霊力?で助けられたんです。
最後はアシュ兄様の魔力がエル兄様注がれたおかげでもあるんだけれど…。

消えた双剣は多分彼が持ち去ったんだと思う。
私わあの時動けなくて…エル兄様に守られてばかりだったんです。
あの双剣はあの日あの時から消えて無くなっているのですから…。


エル兄様が倒れたあの時、私はリンクして深い意識下で不思議な体験をしたんです。

エル兄様を呼んだのは『ジュノー』と呼ばれた男性で、しかも霊体です。
ジュノン•ゼウスピア殿下で、何度も言いますが、今は亡き国とも言われている氷で閉ざされた北の国、ゼウスピア国の最後の王だった方です。

淀みから澱みを発見した当時のジュノン殿下含めた兄弟。彼の上の兄達が色々としてしまって…。
本当は澱みの危険性を察して、どうにかしたいという行動だったんですが、所詮人ですから間違った方法で作り上げてしまったのでしょう。例の『青銅の鏡』をです。

あの時会った金色の長い髪にオパールの色の瞳の美丈夫の男性である王様の事を思い出す。
虹のようは遊色効果が美しい。赤やエメラルドグリーンなど色んな色が見える瞳…。
あれ?あの瞳、私はつい最近も見た気がする…。

そうだ、妹のアイです。
アイは…もしかしたらジュノン殿下と同じ力を持っているかも知れない。
なら、今度はアイが…

一瞬身震いしてしまうけれども…。
兄様達に相談です。もしかしたらエル兄様も気が付かれたかもしれないですが…。
そして父様にも…。

学園の寮に戻って来ている私達だから…
そう思ったら、すでにエル兄様がオーキッドに父様に連絡する手紙を渡して頼んだそうです。
父様に連絡できる方法は本当は手紙以外にも色々あるけれど、学園が余りにも杜撰な警備体制やその他が色々露見された為、魔法使用の制限が増えてしまっているんです。
魔道具の仕様も同様。

届出が必要で、それも以前にあった届出用紙がまた一段とめんどく…げふんげふん、失礼しました。
詳しく書いて提出となったんです。

物と使用方法やその効果その他諸々…。
購入した物か自分で製作した物か。下手したら製造年月日までもです。
そこまで必要?とも思ったけれど、同じような物が事件で使用されていた場合などで必要になってくるからと言っていました。

父様から兄様達が伝達で使っている魔道具を私達も貰っているんですが、余程の緊急でなければと、使う回数をとりあえず減らそうという事になったんです。
それに、私達の執事兼護衛はとても優秀ですから…。


彼らは私達ためにいろんな魔法も使えるようになっているし、剣術も体術も凄いんです。
そして、かなり過保護にもなってきているんです…。
以前の出来事が色々ありすぎて、もう安全だと思うんだけれど、父様も兄様達も、そして屋敷の者達まで心配症になってしまったんだよね…。

よって私の方ではマグオートがエル兄様の方ではオーキッドが目を光らせているんです。

ただ私とマグオートでは、マグオートが男性であるからと、侍女で獣人のレイナ•ティムズ…以前は『レイ』とか『侍女のレイ』って呼んでたけれど、家令のレイとやっぱり被るからという事、今は名前のまま『レイナ』と呼んでいるんですが、その彼女が同じ部屋にあるの侍女用の部屋で、マグオートは侍従や護衛で付いて来た者用の部屋でいるんです。

女性寮的には男性の侍従や護衛達が自分の主人及び他の女子生徒をも寮内での護衛に協力するという誓約書があるからと、主人と同じ階の端に部屋を設けてくれているんです。部屋は生徒の部屋の中の侍女が待機する部屋と同じ大きさで、ベッドと机にタンスが置かれ、トイレと洗面。シャワー室が付いているんですって。ちょっとだけ使う前に見せてもらいました。

その事をエル兄様にお伝えすると、「ビジネスホテルと一緒」と言われましたが、ビジネスホテルとはなんでしょうね?それ以上はお聞きしませんでしたが…。

寮は私達が休みで各自帰省している時に土魔法が使える人達が増改築兼リホームしたらしいのです。
荷物置いたままでどうやってしたのかは私にはわからないけれど、そこは…さすが学園としておきます。

レイナがノックして部屋に入ってきて、エル兄様が父様に手紙を出された事。それに伴って父様から返事をいただき、屋敷に戻るように言われた事。母様からリンゴのタルトをいただいた事を教えてもらったんだ。

なら、屋敷に戻った時に、もしエル兄様が父様に相談されなければ私がその事をお伝えして相談しようと思ったんだ。

早速テーブルに置かれたリンゴのタルトと紅茶を入れてもらい、レイナとマグオートの分もあるはずだろうと訊いたら、うんやっぱりあった。
一緒に食べようとお願いして…

「母様が作ってくれたんでしょう?やっぱり美味しいね。」

そう言って、屋敷の状況などオーキッドから訊いたであろう話を教えてもらったんだ。

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