兄様達の愛が止まりません!

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青銅の鏡

もう一つの危機…北の国に

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父様の書斎の扉が開けられて、入室するように促される。

父様とギル、私、レイはいつもの席に。
アシュ兄様やエル兄様が座っていた今は空いている場所には精霊が大人サイズになって座っていたんだ。
ついて来た他の椅子に座れない精霊や妖精達は椅子に座れたよ精霊の方やお膝の上に座っていたんだ。
意外と多く来たわね…。

「まず、精霊の皆様にはいざと言う事や情報があれば教えていただきたいし、精霊王の方に後で報告していただいても構わない、どちらかと言えば、こちら側からお願いしたいのですが、頼めるだろうか?」

「フィレイ侯爵家の者達にはできる事だけ協力しても良いと言われている。情報も…。だから大丈夫ですよ。」

精霊の一人ディューノがそう答えた。
彼女はお茶会の時に付いて来てくれていて、それからずっと側にいてくれたりしたんだ。

彼女がそう言うと、ここに居る精霊や妖精達が頷いて返答したんだ。

「了承という事だね。さて、ではあの国で私達が現在調べ上げている事だが…」

父様がそう言ってまずは城の内部情報が描かれた地図をテーブルの上に置いたんです。

これは我が家の影の者が調べ上げた城内の地図です。
城内の地図には書き込みもあり、またどの様な物が置いてあったのか写真まであったのよね。
写真は小さい物であったけれど、それでもちょっとした見た目の特徴が可視化できて分かりやすいとも思った。

それを示しながらレイが説明していく。

後は、「妖精や精霊の方々が不快と思われる情報ですが」と前提して、妖精や精霊のを捕らえたとされる物が帝国の方で遺跡内から発見され、今エル兄様やアシュ兄様が訪れている北の国オーベルムハイム国の魔塔に持ち込まれたらしい。そして現在もそれを使用して研究が続けられて、作られた物が王城の地図で描かれた場所に配置されているのだとか。
その魔塔は城の北側の敷地内に建てられているとか…。
『青銅の鏡』の製造工程な各種文献も魔塔の方に置かれているとも言っていた。

精霊や妖精を捕らえる物…
それもまた精霊や妖精を素材に使われていると聞けばゾッとしたんだ。

「この城内に多く置かれているせいでか、魔装具によっては感知能力が下がったり、効果が下がる事もあるのですが、それよりもです…。」

二箇所の部屋を指し示していた。

「この二部屋です。過去にこの部屋に連れ込まれて聖女や聖人とされた者が能力を発揮できず、この国の者に閉じ込められたり能力を搾取され続けていたとの情報もあるんです。これに対応するため知恵が欲しいのです。出来ればこの様な部屋は破壊してしまえればとも考えているのですが、力を奪われてしまうために対応に困り…。」

「そうですね…。それは妖精や精霊の力である精霊力と言われるものが関係しているのでしょう。その力は本来は浄化などで使われる物だったり、敵とする物の力を奪うためのもの…。それが紛い物や憎悪、淀みなどを引き寄せた結果の産物でしょう。」

「憎悪ですか…」
「そうですね。精霊や妖精が作り上げる物などは、自分達の力を注いでいるのです。モノによれば抜けた羽や髪というのも使いますが、自然に生え変わる際に抜け落ちたモノです。それらには実際のその者たちが持つ力よりも落ちますが精霊の力が残っているので…。ですがこの世界の住民が同様な物を作ろうと妖精や精霊を捕らえた。無理やり奪い取られた力には憎悪が多く残る事も仕方ない事…。」


そう言われてしまえば納得できる。

「それは…そうなりますね…。人族の代表といえばおこがましいですから個人的に、申し訳ない…。」

父上が謝罪して、それに続いてレイやギルも頭を下げた。
もちろん私も謝る。

きちんと訊けば教えてもらえれる事は教えてくれるし、協力もしてくれる存在だ。
出会うにはちょっと大変ではあるけれど、捕らえて無理やり能力を奪うのは私もどうか?とも思えたんだ。
だって抜け落ちた羽とかもらえて作れる可能性ってあるのでしょう?
初めて作り上げたモノは多分そうやってできたモノだろうし…。

「澱みが強力過ぎる時は、精霊王が自身の血液をほんのわずか使用して作っやとも言われてました。だからと言って血液を求められては困りますが…。」

「それは当然です。そうなると…。」

「今回我らが認める主であるエドワルド様とその伴侶アシュレイ様、ギルベルト様と私のレイチェル様は既にお持ちだと思いますが、精霊の谷で取れる貴石、ダイヤモンドが今回効果があると思われます。精霊王の許可でお渡ししてあると思いますが?」
「貴石?」

私にはそんな貴重そうなモノもらった覚えもないし、つけてるとも思えないけれども…。

「父上、この前報告したこれです。」

そう言って見せてくれたのはギルの胸元から出されたロケットだ。
ロケットを開けて見えてくるのは家族写真と私とギルの写真。兄弟妹との写真だけれど…。

その蓋の内側にキラッと光る石見えた。
そして模様の様に見える刻印が…。

「これはそうです。私のこれにはレインの魔力が馴染ませてあります。レインの方には私の魔力が。アシュとエルも同じです。魔力の馴染ませ方は秘密ですが…。」

そう言われて私も急いでロケットを出して開けてみたら…。
確かに私にとって安心できる魔力をまとったキラッと光る石が…。

「これは浄化能力の様な精霊力と同じ能力もあります。お互いの魔力を纏わす事で離れた場所でも確認できたりできるので、主であるエドワルド様やアシュレイ様も向こうでは助けになると思いますし…。」

一度区切ってから…

「あの国でも密かに精霊王の指示で高位精霊が潜んでいます。いつあの様な物を破壊してしまおうかと…それにはやはりこの世界の者の力も必要です。今回がいい機会かもしれませんね。」

いつも穏やかに笑うディューノが恐ろしく身震いさせられる様な笑顔で笑ったんだ。
どれだけ怒らせているのだろうか…。

もう、さっさとどうにかするべきだよね。
エル兄様とアシュ兄様が二週間、その後教皇カルロス様と私、ギルとで二週間。
計四週間で情報を集める。
そして結構できたらいい。
エル兄様がジュノーと呼んでいる王様のお願いを聞けば、多分この問題も並行して解決できると思うんだ…。

そんな事を考えていたら、ギルが急に険しい反応をしたんだ。

ディューノも何か感じ取っや様子で、「少し失礼します」と言ってスッと姿を消したんだ。



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