兄様達の愛が止まりません!

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青銅の鏡

あらら

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「それで、次は移動教室ですね。」

私はエル兄様とアシュ兄様にそう声をかけてから、仲の良い女子の友人と共に席を立って教室を出た。
この学園は貴族の学生が多く在籍している為、ダンスやマナーといった授業もある。

ダンスの授業では、制服のままでも受けれない事もないが、女子生徒の場合ドレスの裾裁きやヒールでの動きなどになれる必要性があるから、更衣する事になっていた。
ダンスレッスン用の教室の近くに男女別の更衣室が設けられているためそこに向かった。
ドレスであるから、一人では着にくい。
よって、学園側で雇われている侍女や各屋敷から同伴してきた侍女達がそれぞれの主人が着替えるのを手伝うんだ。
練習であるから、メイクやアクセサリーまでは余分につける事はない。せいぜい髪を少しアップにするぐらいだ。
侍女達も手慣れているから、ものすごく早いのよね…。

気が付けば出来上がりって感じ。

この更衣室にはきちんとシャワールームも設置されていて、練習後にシャワーを浴びてからまた制服に着替えるんだ。
魔法の一つである生活魔法の一部の清浄化魔法、いわゆるクリーンで身だしなみを清潔にする事も可能だけれど、受ける講義によっては魔力操作が必要なものもあるので、極力無駄な魔力消費は避けるようになっている。

平民の生徒もいるしね…。

この世界というかこの国は、平民よりも貴族の方が魔力が多い。
絶対ではないけれど…。

何度も言うけれど、他の授業で魔力を使う事もあるから、シャワーを使用する事を学園側からもお勧めされていたんだ。乾かすのは専用の魔道具があって、全身が直ぐに乾かせれるのよね。

この事は、昔ギルが教えてくれて、当時はものすごく驚いたのを覚えている。


男子生徒においては、まぁ…あまり変わらないと思うんだけど、それでも制服寄りも雰囲気に慣れるのも必要と、それなりのダンス用の礼装に着替えるんです。

男子更衣室は女子更衣室よりも少し狭いらしい。
勿論こちらにも同じようにシャワールームも併設されているんだ。

まぁそれは今は良いとして…。

「ダンスの授業として、レインが女性パートを踊るけど、最上級生であるギル兄様が参加できないから、アシュや男子の友人であるヴァン君とかルーノ君が代わりにパートナーとして踊るのはわかるよ。でも何で僕はダメなのさ。僕も男、男子生徒だから男性パートで女子の友達と踊ってもいいと思うんだけど。」
「それは浮気宣言かい?エルは確かに男子生徒だけれど、俺のパートナーだから俺以外とはダメに決まってるだろ。どうしても男性パートを踊りたいなら、俺が女性パートを踊って、エルが男性パートを踊る?」

側近くでアシュ兄様とエル兄様がいつものやりとりを始めたんだ。
本当にこの二人は仲が良い。

さて…

「レイ、今回は私と踊ってもらえますか?」

そう言って、友人の一人であるルーノ様が声をかけて来たんだ。
彼の婚約者はこのクラスにはいないから、いつもダンスの時は一緒に踊るギルがいない時こうして声をかけてくれるんだ。

アシュ兄様はエル兄様と決まっているから、ヴァン様とかルーノ様がこうして声をかけてくれる。
貴族の場合、婚約者がいる人はこの年代では多くなるから、必然とね…。

私の女子友達もそれぞれそんな感じでパートナーを交代しながら組んでいつのよね…。
私やエル兄様の友人は、私達に合わせてスキップしまくっているから…。

でも、偶然同じクラスに婚約者がって事もあるのよ。
他のクラスではどうかわからないけれど、私達のクラスは仲良しだから特に…
昔みたいにアシュ兄様を狙う者やギルを狙って私に意地悪する者もいないのよね。

アシュ兄様とギル、そして友人達が何かしたのかも知れないけれど…。

昔は少しだけギスギスしていた時もあったなぁ~。

そんな事を考えながら、ルーノ様に「お願いします。」と手をとったんだ。

それにしても、エル兄様とアシュ兄様のやり取りは、ついつい見てしまうし、頬が熱く感じてしまう事もある。

エル兄様の気持ちも理解できる。
男子生徒であるから、男性パートを踊りたいだろう。
でもそうなると、アシュ兄様が他の女性との手を取ることになる。
それも嫌なんだろうなぁ…。

そうこうしていたら、アシュ兄様がエル兄様の頬にキスしていた。
確かに今のエル兄様のお顔は可愛らしいけれど…。

恥ずかしがって抵抗しているエル兄様。

「エル?」
「アシュ、もう少ししたら講師が来ますから。えっと、みんなが見てますから…」

それだけ言って、プシュ~っと音が出そうなぐらいに顔を真っ赤にさせて、アシュ兄様の胸元に顔を隠してしまうのも…。
他の生徒達のお顔も真っ赤になってます。
もう二人の世界に入りそうな勢いで…。

私やクラスメイトも大分と慣れてきたけれど…。
今度ギルから注意してもらった方がいいだろうか?
でも、そうすると、今度はギルが友人男子に嫉妬するかも…。

そんな事を考えていたら、講師がダンスレッスンを行うホールであるこの教室に入ってきた。

「さて皆さん、準備は宜しいですか?」

そう促されて、それぞれパートナーと手と手を取りフロアに出る。
全員がいっぺんに踊り出すのは流石に無理なので、前半と後半に自然と分かれるんだ…。

「エル、で…どっちにする?」
「うううっ、女性パートで良いです…。」
「そうか。」


エル兄様とアシュ兄様はまだやってるみたいだ…。
でも、結局いつも通りで、エル兄様が女性パートを踊る事に収まったようだ。

アシュはものすごくいい笑顔をエル兄様に見せたんだ。

後半組がその笑顔を見て…
うん、顔を赤らめている子もいるな…。

そうこうすると、講師が魔道具の一つであるダンス練習用のピアノもどきを稼働させて…
それぞれがピアノの音色に合わせて踊り出した。

貴族の者達は幼少期から各屋敷でダンスを習っているから、特に戸惑う事はない。
平民であっても、中等部などからダンスレッスンは基本として組み込まれているから、特に問題は無いようだった。

まぁ時々足を踏んだり、ぶつかりそうになる者もいるにはいるけれど、エル兄様の場合はアシュ兄様がしっかりリードしてくれているし、場合によってはそっと引き寄せられて…
私もギルと何度も練習しているからダンスは結構得意な方で、楽しく踊ったんだ。
これがギルとだったらもっと楽しいのにとも思って…。

「レイは相変わらず上手だね。私がリードするべきなのに、リードしてもらってる感じだ。」

そう言って笑いながら一曲踊り、二局目はヴァン様の手を借りて踊ったんだ。

婚約者が以外で何度も踊るのはダンス講師以外と踊る場合は基本タブーとされているからね。
他の友人もそんな感じでパートナーを交代して全二曲踊り切った後、後半グループと交代したんだ。


そういえば、アシュ兄様とギルが生徒会室に呼び出されていた理由などをまだ教えてくれてなかった。
そう思っていたら、エル兄様から「後で僕とレインにアシュとギル兄様が呼び出された理由を教えてくれるって…」と念話が送られて来たんだ。

私は了承をエル兄様と念話で会話し、今は友人達が楽しそうに踊っているのを見守っていたんだ。

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