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近寄っていく心
拉致
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城内を散策していると、忙しいであろうカイルとよく会った。
廊下ですれ違いざまに抱きこまれたり、バラ園で会ったり。
何故居場所がわかる?護衛の騎士の関係?
そんなことをふと考えた。
まぁ、夜は部屋が部屋だけに一緒なのだが…………
「アキ?今日は一日どう過ごしたのですか?何か不都合は?」
毎日聞かれるこのセリフ。
適当に答えても、「そうですか?」なんて確認されている様な感じだ。
「カイルも疲れてるだろうから、もう寝んでは?」
そう言うのだが、
「アキが私の癒しですから……」
そう言って抱きこまれるのがザラだった。
まぁ、疲れているのだろう、最後までされるのは減っているが……
そうこうして、数日が経ち
「カイルがそろそろ戻ろうと思うんです」
と声かけてきた。
何故かここから私を離したい………そんな雰囲気だ。
白銀も同意している。
部下やメイド達にその旨を伝え、荷造りがされている。
手伝おうとしたが、「寛いでお待ちくださいと」と言われては手が出せない。
白銀を連れて、噴水に向かう。
ん?白銀の顔色が悪い。
「白銀?どうしたのですか?」
「我が君。少し匂いに酔ったみたいで……」
少しふらつく様子なので、近くのベンチに座らせた。
「白銀、少しお水をもらってきますから、ここで待っててきださいね。」
そう言って、駆け出す。
いつも明るく元気な白銀が……しかも精霊であるのに、調子が悪いなんて………
カイルに相談しようと廊下を急ぐ。
曲がり角で、人にぶつかりそうになる。
「あっ、すみません。急いでて……」
「アキ殿では。何をお急ぎですか?」
「いえ、対したことではないのですが、すみません。失礼しま………」
お詫びの言葉とともに挨拶し、その場を去ろうとしたその時、急に抱きしめられ、口元に湿った布を嗅がされた。
「グッ………ん~~~~」
薬品の臭いで感覚が麻痺し、力が抜ける。
そして、小瓶に入った液体を小刀の先にかけて、小刀の先を首元に……首に巻かれているアクセサリーに当てられた。
すると、一瞬緩み、その隙に外されて落された。
「このまま連れ去るのは大変なので……」
そう言って、懐から取り出した手鏡の中に閉じ込められた。
にゃ~っと笑い、そのまま城の出口に向かい、用意されていた馬にまたがり数人の護衛とともに城を出た。
「ガラ様、準備が出来ております。」
城から出ると、直ぐに部下であろうものから声かけられて、魔法陣の中を馬で掛けるように行く。
魔法陣が馬の足で崩れることもなく、地面に青く輝き固定されており、ほかの仲間が通り過ぎるとそれはものの見事に消えた………
兄に頼まれた棒大な資料を見ながら執務に追われていたカイルだが、急にアキの気配が城内から消えて焦る。
魔力を展開し探すもアキの姿を捉える事がある一か所のみだった。
急いで転移し、確認する。アキに付けていた首飾りが何故か落ちていた。
「何故外れた?特殊な魔力を込めていたのに……まさか……」
近くの大きな木に片手をおき、目を閉じる。気からの数分前の映像が頭に浮かぶ。
「これは……唯一の秘儀か……それと、確か付けた者の『血』『髪』と、『人魚の涙』や特別な薬草数種類を混ぜて作った秘薬が……」
あのガイルも魔力があり、魔装具や魔力の研究を開いていたはず。もしや……
白銀はどうした……
気配を探る。
精霊除けと精霊に対しての毒薬を混ぜて使ったようだ。気分を害しているが、命の別状はないようだ。
部下に頼み、白銀の手当てを頼む。
別の大木に手を当て、情報を得る。
「あれは鏡?その中に……クソ!!」
急いで父と弟に念話を送る。
そして、奴の気配を追った。
「アキ………絶対助ける!!」
ガラ達が転移に使用した魔法陣跡を見る。
それは転移先と切られ、効果が無くなっていたが、必死で追跡のため魔力で探った。
廊下ですれ違いざまに抱きこまれたり、バラ園で会ったり。
何故居場所がわかる?護衛の騎士の関係?
そんなことをふと考えた。
まぁ、夜は部屋が部屋だけに一緒なのだが…………
「アキ?今日は一日どう過ごしたのですか?何か不都合は?」
毎日聞かれるこのセリフ。
適当に答えても、「そうですか?」なんて確認されている様な感じだ。
「カイルも疲れてるだろうから、もう寝んでは?」
そう言うのだが、
「アキが私の癒しですから……」
そう言って抱きこまれるのがザラだった。
まぁ、疲れているのだろう、最後までされるのは減っているが……
そうこうして、数日が経ち
「カイルがそろそろ戻ろうと思うんです」
と声かけてきた。
何故かここから私を離したい………そんな雰囲気だ。
白銀も同意している。
部下やメイド達にその旨を伝え、荷造りがされている。
手伝おうとしたが、「寛いでお待ちくださいと」と言われては手が出せない。
白銀を連れて、噴水に向かう。
ん?白銀の顔色が悪い。
「白銀?どうしたのですか?」
「我が君。少し匂いに酔ったみたいで……」
少しふらつく様子なので、近くのベンチに座らせた。
「白銀、少しお水をもらってきますから、ここで待っててきださいね。」
そう言って、駆け出す。
いつも明るく元気な白銀が……しかも精霊であるのに、調子が悪いなんて………
カイルに相談しようと廊下を急ぐ。
曲がり角で、人にぶつかりそうになる。
「あっ、すみません。急いでて……」
「アキ殿では。何をお急ぎですか?」
「いえ、対したことではないのですが、すみません。失礼しま………」
お詫びの言葉とともに挨拶し、その場を去ろうとしたその時、急に抱きしめられ、口元に湿った布を嗅がされた。
「グッ………ん~~~~」
薬品の臭いで感覚が麻痺し、力が抜ける。
そして、小瓶に入った液体を小刀の先にかけて、小刀の先を首元に……首に巻かれているアクセサリーに当てられた。
すると、一瞬緩み、その隙に外されて落された。
「このまま連れ去るのは大変なので……」
そう言って、懐から取り出した手鏡の中に閉じ込められた。
にゃ~っと笑い、そのまま城の出口に向かい、用意されていた馬にまたがり数人の護衛とともに城を出た。
「ガラ様、準備が出来ております。」
城から出ると、直ぐに部下であろうものから声かけられて、魔法陣の中を馬で掛けるように行く。
魔法陣が馬の足で崩れることもなく、地面に青く輝き固定されており、ほかの仲間が通り過ぎるとそれはものの見事に消えた………
兄に頼まれた棒大な資料を見ながら執務に追われていたカイルだが、急にアキの気配が城内から消えて焦る。
魔力を展開し探すもアキの姿を捉える事がある一か所のみだった。
急いで転移し、確認する。アキに付けていた首飾りが何故か落ちていた。
「何故外れた?特殊な魔力を込めていたのに……まさか……」
近くの大きな木に片手をおき、目を閉じる。気からの数分前の映像が頭に浮かぶ。
「これは……唯一の秘儀か……それと、確か付けた者の『血』『髪』と、『人魚の涙』や特別な薬草数種類を混ぜて作った秘薬が……」
あのガイルも魔力があり、魔装具や魔力の研究を開いていたはず。もしや……
白銀はどうした……
気配を探る。
精霊除けと精霊に対しての毒薬を混ぜて使ったようだ。気分を害しているが、命の別状はないようだ。
部下に頼み、白銀の手当てを頼む。
別の大木に手を当て、情報を得る。
「あれは鏡?その中に……クソ!!」
急いで父と弟に念話を送る。
そして、奴の気配を追った。
「アキ………絶対助ける!!」
ガラ達が転移に使用した魔法陣跡を見る。
それは転移先と切られ、効果が無くなっていたが、必死で追跡のため魔力で探った。
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