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お勤め
数日がたち(クロード)
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それから、数日がたった。
お城に勤めている、侍女や執事。一部騎士達にも、アイリは大切にされた。
良いことなんだが……嬉しいことなんだが、何かスッキリしない。
独占欲がムクムクと頭を持ち上げてくる。
「アイリがみんなに好かれることは良いことなんだけどなぁ……」
「本当に……でも、心配だ。他の者に好意を抱かれたらと思うとムカムカする……」
2人で執務室でため息を吐く。
「気持ちはわかりますけど、ここ、私の執務室ね。愚痴言いに来るところじゃ無いから!!」
書類整理しながら、にやにやして見てくるのはこの部屋の主人。
今回の発端を担った人物だ。
「そもそも、お前があんな話持ってくるからいけないんだ!」
「そうですよ。いくらこの国の皇太子だからって、聞いてるんですか?レオン!」
「お前達がこんな反応するなんてな。従兄弟としては面白い。」
クスクス笑ってる。覚えてろよ!!
「で、そんな愚痴を言いに来ただけではないでしょ?報告して。後、こちらかの情報も有るから。」
「あぁ、今度、闇取引が有るみたいだ。」
「例の?我が国や、近隣諸国では禁止してるのにね。」
レオンの目が細く険しくなる。
口元は笑っているように見えるんだがな……相当怒ってるな。
まぁ、過去の件があるしなぁ……
「今回はどこのバカが?また例のところ?前回寸前で逃したからなぁ……」
「今回も同じところが関与してるようだ。今度こそ潰す!」
「関係してるのは?そう言えば、例の令嬢が君達の宝物にちょっかいを出しそうだよ。確か、そうそう、クロード。お前に好意を抱いてたのがいただろう?よく側に寄り付いてた……」
「いたか?そんな女。記憶にないなぁ。ガナードの方じゃないか?」
「違うよ、アイリ以外興味ないから。」
「はぁ~~~、まぁ、お前達2人とも、女性関係興味なかったようだしな……関わらないようにしてただろ?アイリが来てから、表情が穏やかになったとか、色んな話がでてるらしいし、もともと良い物件だものなぁ……」
レオンがソファーに移動して、長い脚をくんでいる。
彼の部下が、紙を渡してきた。
さっと目を通して、こちらを見据える。
「僕がアイリに付けた者達から、どうもサラモワ公爵令嬢が君達の宝を何処かに隠したいみたいだ。」
「サラモワ公爵?」
「こちらの情報でも、例の闇取引との関係性が浮上してきている。がだ、アイリに手を出そうとしてるのか!?」
「そうか、奴らが繋がっているのか……アイリには、彼女を主人とするようにと、特別任務を与えた者がついている。何かあれば、彼らが彼女を守るだろう。最終的には……だが。」
「最終的だと!」
「根本を叩かないと、同じ事が起こるだろう?前回で潰せなかったから、今回のことが起きるんだ。なら、今後のことも考えて、今回で潰せるようにする必要性がある。」
バンと大きな音を立てて机を叩く。
「ふざけんな!その為に、アイリを囮にするつもりか!!」
「結果的には、そうなるだろう。」
レオンの襟首を掴む。
本来は不敬罪だ。
だが、いくら皇太子だからって、許せない!!
「クロード、落ち着け。」
「落ち着けるか!ガナード!」
ガナードに引き離される。
「気持ちはわかるよ。ケホッ……お前達がどれだけ大切に思っているのかも……だから、今回は思いっきり暴れてこい。何かあれば、私が抑えるから。」
「クソ!!わかったよ!」
「多分、今日にも動くだろう。存分にやってこい!」
ガタッと大きな音をたてながら、椅子から立ち上がる。
「アイリに何かあれば、許さんからな!」
「これが終われば、長期休暇もらいますね!」
そう言って、部屋を後にした。
頭では理解できるが、心がついていかない……
絶対に潰してやる!!
お城に勤めている、侍女や執事。一部騎士達にも、アイリは大切にされた。
良いことなんだが……嬉しいことなんだが、何かスッキリしない。
独占欲がムクムクと頭を持ち上げてくる。
「アイリがみんなに好かれることは良いことなんだけどなぁ……」
「本当に……でも、心配だ。他の者に好意を抱かれたらと思うとムカムカする……」
2人で執務室でため息を吐く。
「気持ちはわかりますけど、ここ、私の執務室ね。愚痴言いに来るところじゃ無いから!!」
書類整理しながら、にやにやして見てくるのはこの部屋の主人。
今回の発端を担った人物だ。
「そもそも、お前があんな話持ってくるからいけないんだ!」
「そうですよ。いくらこの国の皇太子だからって、聞いてるんですか?レオン!」
「お前達がこんな反応するなんてな。従兄弟としては面白い。」
クスクス笑ってる。覚えてろよ!!
「で、そんな愚痴を言いに来ただけではないでしょ?報告して。後、こちらかの情報も有るから。」
「あぁ、今度、闇取引が有るみたいだ。」
「例の?我が国や、近隣諸国では禁止してるのにね。」
レオンの目が細く険しくなる。
口元は笑っているように見えるんだがな……相当怒ってるな。
まぁ、過去の件があるしなぁ……
「今回はどこのバカが?また例のところ?前回寸前で逃したからなぁ……」
「今回も同じところが関与してるようだ。今度こそ潰す!」
「関係してるのは?そう言えば、例の令嬢が君達の宝物にちょっかいを出しそうだよ。確か、そうそう、クロード。お前に好意を抱いてたのがいただろう?よく側に寄り付いてた……」
「いたか?そんな女。記憶にないなぁ。ガナードの方じゃないか?」
「違うよ、アイリ以外興味ないから。」
「はぁ~~~、まぁ、お前達2人とも、女性関係興味なかったようだしな……関わらないようにしてただろ?アイリが来てから、表情が穏やかになったとか、色んな話がでてるらしいし、もともと良い物件だものなぁ……」
レオンがソファーに移動して、長い脚をくんでいる。
彼の部下が、紙を渡してきた。
さっと目を通して、こちらを見据える。
「僕がアイリに付けた者達から、どうもサラモワ公爵令嬢が君達の宝を何処かに隠したいみたいだ。」
「サラモワ公爵?」
「こちらの情報でも、例の闇取引との関係性が浮上してきている。がだ、アイリに手を出そうとしてるのか!?」
「そうか、奴らが繋がっているのか……アイリには、彼女を主人とするようにと、特別任務を与えた者がついている。何かあれば、彼らが彼女を守るだろう。最終的には……だが。」
「最終的だと!」
「根本を叩かないと、同じ事が起こるだろう?前回で潰せなかったから、今回のことが起きるんだ。なら、今後のことも考えて、今回で潰せるようにする必要性がある。」
バンと大きな音を立てて机を叩く。
「ふざけんな!その為に、アイリを囮にするつもりか!!」
「結果的には、そうなるだろう。」
レオンの襟首を掴む。
本来は不敬罪だ。
だが、いくら皇太子だからって、許せない!!
「クロード、落ち着け。」
「落ち着けるか!ガナード!」
ガナードに引き離される。
「気持ちはわかるよ。ケホッ……お前達がどれだけ大切に思っているのかも……だから、今回は思いっきり暴れてこい。何かあれば、私が抑えるから。」
「クソ!!わかったよ!」
「多分、今日にも動くだろう。存分にやってこい!」
ガタッと大きな音をたてながら、椅子から立ち上がる。
「アイリに何かあれば、許さんからな!」
「これが終われば、長期休暇もらいますね!」
そう言って、部屋を後にした。
頭では理解できるが、心がついていかない……
絶対に潰してやる!!
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