竜の国のご都合主義?

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アカデミー

アカデミー生活開始です。(ジャディール)

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俺の大切な宝である愛しい者が成人した。
やっとだ。
十六年間。長いようで短かった。
本当は、俺達の人生においては一瞬なんだ。寿命が長いからな。
でも、待つのはとてつもなく長く感じた。
出逢う前の時間や、出逢ってから待つ時間。

友人の子供として生まれてくるとは思わなかった。
生まれて、直ぐには触れ合えれたが、そのまま連れ去りたい衝動に苛まれそうになるからと、あえて距離を置いていた。
それが災いした事もあったが、それは…今もしっかり調査中だ。
巧妙に隠されている事が多くて、尻尾が掴めていない。
大方は掴んだが、これと言った決定打がないんだ。

成人すれば、多少の甘い接触も許されるはずだが、アカデミーに入学という、愛しい者にとって大切なものがある。
楽しみにもしていたし…
だから、過去の実績などを使って、アカデミーの一講師として愛しい者の側にいる事にした。
友人には飽きられたし、兄上にも…

でも、仕方ないだろ?
まぁ、アカデミーには、前から臨時講師でもとアプローチはかけられていたから、それに乗っただけだ。
愛しい者が在学中だけとしっかり念を押して。
仕事としていくなら、それはしっかりと務めるよ。

愛しい者が分かりやすいように、資料も作って…
一緒に作るのも良いな。
講師の権限で、手伝いと称して一つの部屋で二人きり。

同じ空間で、同じ空気、同じ事に向かっての作業と会話。

時に、愛しいものに触れて…

想像するだけでゾクゾクする。
身振りしながら興奮していくのを何とか抑える。
誰にも渡したくない。自分だけの空間に閉じ込めてしまいたいぐらいの…
友人であるアイツもこんな感覚だったんだろうなぁ。

愛しい者の父親である友人。
一緒に公務をこなし、隣国にも赴いた。
あの時は、各国、この大陸自体が大変だったんだけれども…
その時出会った女性が、友人の妻になった。
色々あったけど、アイツの執着ぶりは面白くて、何とも言えなかった。
今でも、面白く、揶揄う材料の一つでもあったが、まさか自分もそうなるとは…
これが、『竜人族』の特徴なのかもしてない。

アカデミーから準備された部屋に必要な物を置いていく。
執務机と椅子は、俺の好みの物をあえて置いた。
それ以外の家具類はアカデミー側が準備した物だ。

そうそう、簡易キッチンも着け備えてもらっている。
愛しい者と使う予定の食器やコーヒー豆や茶葉なども準備している。
必要時に必要量だけ豆を挽くコーヒーミルも置いているよ。
挽きたてが美味しいが、そんな時間がない時もあるだろうから、保存用の瓶ももちろん準備しておいた。

本棚には資料の物と、個人の趣味の物。愛しい者の好みの物も置いておいた。
アカデミーでの、二人の空間。
想像が止まらなくなる……
また…

「やぁ、準備ができてるな」

せっかくの楽しい時間を打ち破ったのは、言うまでもなく…

「あぁ、来たのか」

そう言って、招き入れた。


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