竜の国のご都合主義?

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アカデミー

アカデミー生活開始です。(ジャディール)

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兄との面会の後、しばらく城に留め置かれてしまった。
まぁ、色々と情報を手に入れやすかったのは良かったが、国内のあちらこちらで起こっている問題やら、国での事業案や報告書など、兄の仕事を思いっきり振られてしまった。
息子達に振れば良いのに、何で俺?
納得いかないが、昔馴染みの文官達が張り切って持ってくる書類の山にヘトヘトした。

そんな数日後、やっと逃げ出せ、アカデミーに戻る。
自分の領地経営もあるし、アカデミーでの仕事もあるのに、兄の仕事なんてやってられないよ。

さて、やっと俺の出番だ。
愛しい彼との接触時間。
この為に色々と準備しておいたんだ。

そう、講師として教壇に立つという事。
攻撃魔法や防御などの戦闘に特化した魔法術や、護身用としての体術の講師としてだ。
他にも、経営学とか考えたが、戦闘特化の魔法術や体術は体に触れる事が多い。
足の角度とか、手の角度。
腰の位置とか何だとかで、場合においては組み手の相手なんかもある。
それをだ、他の者に触らせる…あり得ない。
全部を俺が相手にしたいぐらいだが、せめて他の者との接触時間を減らしたり、回数を減らすなら、俺が教えた方がマシだ。そこは講師の配分でどうにかしてみせるよ。
そして、必要準備を手伝わせて少しでも時間を…

あれこれ考えての実現だった。
そして、あの子が俺の事を少し気にしているのがわかると、早速声をかける。

ここに潜り込ませている部下の報告で、あの子の友人関係とかもわかっているしね。
密かに好意を抱いている者達がいる事も知っている。
あの子の机に手紙を入れそうになった者とか、廊下で隠れて見つめている者もいるとの報告も。
全てチェックしておいてある。
そして、しっかり排除と釘をさす。

近づく事は許さないよ。
『ヒト族』はとにかく他の種族の者達に勘違いされやすいからね。
あの子は可愛いから、特に注意が必要だ。
この世界は、同性•異性、種族も関係なく婚姻関係が結べれるし、子孫だって残す方法はあるのだから。

『ヒト族』は、どの種族に魔力を流しても反発はない。どちらかといえば、受け手が『番』と錯覚するような気持ちよさを感じるんだ。ただ、『ヒト族』意外で自分達が受け手になった時、相手が『番』でなければ苦痛を感じる。
そこでやっと『番』かどうかがわかるんだ。
本当の運命の『番』の場合は、香りや魔力交換、全てで理解するという。
俺の場合は、愛しいあの子に呼び寄せられた感じが大きい。
特例もあるらしいが…そう、聖女関係だ。

よって、勘違いをしている者達を牽制する必要性が…
よし、今だな…

「カルロス・セイクリオン君。次の授業で使いたい資料があるんだ。一緒に運んでもらえるかな?」

そう言って、声をかけて、有無も言わさず手伝いをお願いする。
他の講師達も例外ではないからね。
アカデミーでの防犯機能は素晴らしいが、相手が魔力感知も、魔力自体も強ければ…
うん。俺が確保する必要があるね。
というわけで、見つけ次第手伝いを依頼する。
計画的でもあるけれど、それは内緒だ。
君に関しては許容範囲が狭いんだよ。
ごめんね。

それに、君に理解しやすいように資料も準備したいしね。
君が中心なんだ。
おかげで、他の生徒や講師にも喜ばれているようだが、それはまぁ良い。

今日も資料作りから運ぶまで付き合ってもらった。
あの子の従者。ジャスだったか?彼には彼で、別の者に相手を頼んでおいた。
紛れこませている講師にね。実際に必要な要件を色んな講師から手伝わせるように頼んでおいたからね。
これも大切なことだ。


俺とあの子の楽しいアカデミー生活のため頑張ってもらおう!

「アステード先生。これはどうしたら良いですか?」


今日の彼は、友人と買い物や食べ歩きの約束をしていたようだが、却下だ却下。
あの子のクラスで美味しいスイーツの店が最近できたとかの情報交換がされていたと報告が入っている。
『生クリーム』と言うものが乗っているらしい食べ物に興味を示していたとか。
あの子は菓子を好んで食べたりしているが、確かバタークリーム苦手だったはずだ。
友人と『それじゃ、帰りに食べに行こう!』って感じで楽しみにしている様子だとか。
俺だって、あの子とデートしたい。
二人で美味しいものを食べたり、店を見てまわりたい。
だから、許せなかった。
学食とかで、いつも楽しそうに会話しながら食べているのだから、これぐらいは許してもらいたい。
あの子の友人が、友愛以上をあの子に感じていないとしてもだ。
そして、良い虫除けがわりになっていてもだ。
あの子の友人は、本当に優良株ばかりだ。
学力も、魔力も体力もだ。
この国にとって、良い人材だ。
だが、やっぱりね。

「楽しみにしてたのになぁ~」

小声で呟きながら、いつも通り作業に取り掛かってくれている。
資料は多岐に渡り、量も多い。それを確認しながら振り分けていくをいつもお願いしていた。
これも、彼には良い勉強になるからね。情報を集め、いかに相手に分かりやすく、理解できるようにと考慮して説明していくか。そして、どう活かしていくかだ。

実は、この資料の山の中には、あの子自身興味があるものもあり、お宝探しみたいで楽しくしているのも知っている。
内緒だけどね。
楽しそうに作業しているから、少しイタズラをしてしまう。

「いつもありがとう。後でご褒美あげるからね」

不意打ちのように耳元で呟いた。
どうも耳元で呟かれるのは苦手なようだ。
頬が赤らみ、可愛らしい。
そのまま頬にチュッとキスを贈り、抱き込んでみた。
それを逃げるようにして、しゃがみ込まれたが、逃すつもりはないよ。
いつもここまでする事はなかったけど、ちょっとイライラしたんだ。

講師と学生として、距離を置くようにもした。
ここはアカデミー。屋敷とかではない。
いつも節度を守って、ここでは余程のことがなければ、触れる事のないように。
暴走しそうだからね。
一度タガが外れると、どこまでも行きそうだから…
それだけ長い間我慢してきたんだ。
手伝いと称して、この部屋、同じ空間にいたとしても。
でもね、嫌なんだよ…

思わず笑みが…クスクス笑ってしまう。









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