竜の国のご都合主義?

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聖女と巡礼

聖女巡礼メンバーと別行動です。

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「お帰り。」

宿に帰ると、すでにディが帰っていた。
優しく微笑んで迎えられる。
もう、だいぶと絆されてしまっているから、素直に彼の腕の中に治る。

「ただいま。」

腕の中から見上げて…

「ディ、お仕事済んだの?忙しいんじゃ?」
「ん?大丈夫だ。国からの報告やら連絡とかだったからな。で、買い物はどうだった?困ったこととかは?」
そう言いながら、部屋についているソファーに一緒に座った。
向かい合わせか、せめてお隣にして欲しいのに、相変わらずの膝の上だ。

ディアブロがお茶を入れてくれて、ディアがお菓子を置いてくれた。
ディアのお手伝いのような従者見習い姿が可愛らしい。

「転送魔法陣の紙を数枚買ってきた。父や兄に送ってもらうのがもう枚数が少なくなってきたからね。この後魔力付与させて送ろうと思う。後お土産も添えてね。母や姉も心配しているだろうし。」

「そうか」

そう言いながら、僕の髪を一房とって指に絡めて遊んでる。
時折首筋に顔を埋めて匂いを嗅がれるのは、恥ずかしいからやめて欲しいんだけれど…

「マスターは色んな人に見つめられてたよ。マスターだから仕方ないけれど、僕達がお側にいたから大丈夫だった。」

そう言って、ディアがディに報告していた。

「僕みたいなのを見つめる奴なんていないよ。僕を甘やかせるんは、家族以外でディだけだ。後は…友人もいたか…そういえば、あいつどうしてるんだろうか…」

結局僕とは別行動になってしまった友人。
アカデミーで知り合って、仲良くみんなと過ごしていたあの友人仲間の一人。
『エルフ族』のスレイン。スレイン•オリハルトだ。
妖精国のオリクサ王国から竜人の国、アステードのアカデミーの留学生だ。
青い髪に、エメラルド色の瞳が特徴な大切な友人。
羽は綺麗な青色だが、いつもは隠していて見えなくて、無理を言って見せてもらった事がある。
触らせてはもらえなかったけれどね。とても敏感な特別なものであるから、ダメだと。
女性のように見える美丈夫で、女性扱いしたらものすごく怒るんだよね。
地に沈められた者たちを何人も見たな…

今の巡礼メンバーに関しても情報を得ている。
君のご学友は元気にしているようだ。
聖女から少し間をあけているようだがな。

「そういえば、聖女達。アイ達はロザリアン神聖国に戻ってきたと聞いたんだけど、何かあったの?」

「あったといえばあったか…」

なんだか嫌な予感満載なんだけれど…
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