君に逢えてよかった

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えっと

城に連れて行き…

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城に連れ帰り、子猫を抱いたまま浴室に向かう。
城の者達は、自分達が世話をすると言って来たが、何故か任せられず、自ら一緒に風呂に入る。
汚れた身体を洗い、傷の具合などを確認する。
確認といっても、黒い毛皮に覆われているのだから、よくわからなかったが、簡単な治癒魔法をかけておいたから、そんなに痛みに対して暴れる事は無かった。

猫は風呂などを嫌うと聞いていたが、溺れぬように抱いて入ってやったからか、安心して伸びきっていた。
それも可愛らしく思え、癒された。

タオルで軽く拭いてやり、風魔法で乾かしてやる。
最初から風魔法でも良かったのだが、タオルで包んでやった方が安心するんじゃないかと思ってそうしたまでだ。

着替えて部屋に戻り、ミルクを与えてやる。
喉が渇いていたのか、ピチャピチャと美味しそうに飲んでいた。

「さっき見たところ男の子だったな。名前はどうしようか?」
『暁人(あきと)だよ。あきでもいいけど』
「アキトとか。良い名だ。ん?お前が喋ったのか?」
「ナ~オ。ニャ~」

一瞬抱いた猫が喋ったのかと思ったが、気のせいか……
腕の中の子猫の顎を、額をくすぐってやる。
気持ちよさそうに目を細めて可愛らしい。

「よし、お前はアキトだ。これからは、私の側にいるんだぞ」

そう言って、猫にキスを落とす。
何故か魔力が落ち着いてくる感じがする。
このモフモフとした毛並みのせいか?
それとも、可愛らしい顔のせいか?

そんな事を考えながら、子猫にちょうど良い籠にクッションを入れ、子猫を抱いたままそれを執務室に持っていきソファーの側に置いてやる。
その上にそっと降ろしてやり、

「大人しくしてるんだよ。私は今から仕事をするからね。」

そう言って、デスクに向かう。
机の上には区分されてはいるが、サイン待ちなどの書類が山のように置かれ、ささっと目を通してこなしていった。
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