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えっと
城に連れて行かれ…
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城に抱かれたまま連れて行かれ、身体中が埃まみれのためか、そのまま浴室に向かわれた。
抱いていると男の背が高いためか、少し怖くなったが、何故か安心できる自分がいて不思議に思った。
城の者達であろう人達が、世話をするからと、抱いている男に言っていたが、何故か断っていた。
まぁ、他の人たちにいらわれるのは嫌だったから、良かったんだけどなぁ…
男は猫である自分をタオルで包み、衣服を脱いだ後そっと抱き上げ、湯船に浸ける前に何かかけてくれた。
汚れた身体を洗われ、傷の具合などを確認される。
くすぐったいし、なんとも言えない羞恥心で逃げたくなるが、そこは逃してもらえない。
魔女に付けられた傷が痛むかと思ったが、それはなかった。
もしかしたら、黒い毛皮に覆われているのだから、傷がよくわからないから、先に簡単な治癒魔法をかけてくれたのかもしれない。さっきのがそうだったんだろう。
あの時、ムチで叩かれた所のズキズキが消えたから……
だからと言って、直ぐに元気に走り回れるかと言ったら、そうではない。
でも、何だか気持ちいいと言うか、変な気分になるからやめてくれ!!
しばらく猫だけど悶えていたら、湯船につけられるホッとする。
溺れぬように抱いて入れてくれるのはどうかとも思うが、気持ちいい。
思わず安心して伸びきっていた。
何故か男は微笑んでいた。
水も滴る美丈夫で、男の(猫だけど)自分でもドキッとする。
鍛え抜かれた…でもバリバリの筋肉ではない引き締まった身体。
昔姉が言っていた『スリムマッチョ』か?
いい身体してるなぁ~良いなぁ~
頑張って鍛えたけど、筋肉つかなかったもんなぁ~
そんな馬鹿げた事を考えていた。
湯船から出され、タオルで軽く拭いてくれて、風魔法で乾かしくれた。
最初っからそれで乾かしてくれたら良いのに、触りたかっただけか?
まぁ、包んでくれたから、安心感はあったけどな。
着替えて何処かの部屋に連れて行かれた。
広い。住んでる家の一階の部屋全部みたいな広さの部屋。
シックな落ち着いた雰囲気だが、高そうな家具が置かれている。
床に皿を置くのかと思えば、テーブルの上に綺麗な白い陶磁器皿に人肌程度に温められたミルクが入っていた。
そっとテーブルの上にのせられて、飲むよう促される。
猫だぞ?床だろう普通?
そんな事を思ったが、空腹には耐えきれず、ピチャピチャと飲んだ。
ホッとする。
それを微笑ましく見ていた男が
「さっき見たところ男の子だったな。名前はどうしようか?」
何て呟いたから、
『暁人(あきと)だよ。あきでもいいけど』
と言ってみた。猫の声だから、わからないだろうけど…
「アキトとか。良い名だ。ん?お前が喋ったのか?」
「ナ~オ。ニャ~」
やっぱり猫の声だ。もしかしてこの首輪のせいか?
魔女に付けられた首輪には魔石が付いていて、いわゆるスイッチのような機能がある。ONなら魔石が機能して魔法が使え、魔力があるように感じられる。OFFなら、それが機能しない。
それを使って他所に忍び込み情報を取ってこさせたり、他の事をさせたかったみたいだ。
男は、一瞬抱じ~っとこちらを見つめたが。『気のせいか』と呟いた。
顎を、額をくすぐってきた。
う~ん、たまらん。気持ちいい。
思わず目を細めてしまった。
もう完全に猫だなぁ……
「よし、お前はアキトだ。これからは、私の側にいるんだぞ」
そう言って、俺にキスをしてきた。
何故か男の魔力が流れ込んできた感じがした。
暖かくて、気持ちいい。でも、それはそのまま体に貯まる感じがなく、流れ出ていく感じがした。
なんだろう??
男も何だか違和感を感じたようだが、悪い感じでは無かったようだ。
籠にクッションを入れ、俺を抱いたままそれ持って別の部屋に移動して、ソファーの側に置いていた。
その上にそっと降ろしくれる。
「大人しくしてるんだよ。私は今から仕事をするからね。」
そう言って、デスクに向かっていた。
あぁ、執務室か。仕事大変そうだな。
机の上には区分されてはいるが、書類が山のように置かれいる。
すごいな…
それを、ささっと目を通してこなしていった。
この男。有能なんだ。
そういえば、『殿下』とか言われていたなぁ…
あぁ、眠くなってきた。
そのまま身体を丸めて眠りに落ちた。
この男は安心できる。
何でかわからないけど、そんな気がする。
……………………
抱いていると男の背が高いためか、少し怖くなったが、何故か安心できる自分がいて不思議に思った。
城の者達であろう人達が、世話をするからと、抱いている男に言っていたが、何故か断っていた。
まぁ、他の人たちにいらわれるのは嫌だったから、良かったんだけどなぁ…
男は猫である自分をタオルで包み、衣服を脱いだ後そっと抱き上げ、湯船に浸ける前に何かかけてくれた。
汚れた身体を洗われ、傷の具合などを確認される。
くすぐったいし、なんとも言えない羞恥心で逃げたくなるが、そこは逃してもらえない。
魔女に付けられた傷が痛むかと思ったが、それはなかった。
もしかしたら、黒い毛皮に覆われているのだから、傷がよくわからないから、先に簡単な治癒魔法をかけてくれたのかもしれない。さっきのがそうだったんだろう。
あの時、ムチで叩かれた所のズキズキが消えたから……
だからと言って、直ぐに元気に走り回れるかと言ったら、そうではない。
でも、何だか気持ちいいと言うか、変な気分になるからやめてくれ!!
しばらく猫だけど悶えていたら、湯船につけられるホッとする。
溺れぬように抱いて入れてくれるのはどうかとも思うが、気持ちいい。
思わず安心して伸びきっていた。
何故か男は微笑んでいた。
水も滴る美丈夫で、男の(猫だけど)自分でもドキッとする。
鍛え抜かれた…でもバリバリの筋肉ではない引き締まった身体。
昔姉が言っていた『スリムマッチョ』か?
いい身体してるなぁ~良いなぁ~
頑張って鍛えたけど、筋肉つかなかったもんなぁ~
そんな馬鹿げた事を考えていた。
湯船から出され、タオルで軽く拭いてくれて、風魔法で乾かしくれた。
最初っからそれで乾かしてくれたら良いのに、触りたかっただけか?
まぁ、包んでくれたから、安心感はあったけどな。
着替えて何処かの部屋に連れて行かれた。
広い。住んでる家の一階の部屋全部みたいな広さの部屋。
シックな落ち着いた雰囲気だが、高そうな家具が置かれている。
床に皿を置くのかと思えば、テーブルの上に綺麗な白い陶磁器皿に人肌程度に温められたミルクが入っていた。
そっとテーブルの上にのせられて、飲むよう促される。
猫だぞ?床だろう普通?
そんな事を思ったが、空腹には耐えきれず、ピチャピチャと飲んだ。
ホッとする。
それを微笑ましく見ていた男が
「さっき見たところ男の子だったな。名前はどうしようか?」
何て呟いたから、
『暁人(あきと)だよ。あきでもいいけど』
と言ってみた。猫の声だから、わからないだろうけど…
「アキトとか。良い名だ。ん?お前が喋ったのか?」
「ナ~オ。ニャ~」
やっぱり猫の声だ。もしかしてこの首輪のせいか?
魔女に付けられた首輪には魔石が付いていて、いわゆるスイッチのような機能がある。ONなら魔石が機能して魔法が使え、魔力があるように感じられる。OFFなら、それが機能しない。
それを使って他所に忍び込み情報を取ってこさせたり、他の事をさせたかったみたいだ。
男は、一瞬抱じ~っとこちらを見つめたが。『気のせいか』と呟いた。
顎を、額をくすぐってきた。
う~ん、たまらん。気持ちいい。
思わず目を細めてしまった。
もう完全に猫だなぁ……
「よし、お前はアキトだ。これからは、私の側にいるんだぞ」
そう言って、俺にキスをしてきた。
何故か男の魔力が流れ込んできた感じがした。
暖かくて、気持ちいい。でも、それはそのまま体に貯まる感じがなく、流れ出ていく感じがした。
なんだろう??
男も何だか違和感を感じたようだが、悪い感じでは無かったようだ。
籠にクッションを入れ、俺を抱いたままそれ持って別の部屋に移動して、ソファーの側に置いていた。
その上にそっと降ろしくれる。
「大人しくしてるんだよ。私は今から仕事をするからね。」
そう言って、デスクに向かっていた。
あぁ、執務室か。仕事大変そうだな。
机の上には区分されてはいるが、書類が山のように置かれいる。
すごいな…
それを、ささっと目を通してこなしていった。
この男。有能なんだ。
そういえば、『殿下』とか言われていたなぁ…
あぁ、眠くなってきた。
そのまま身体を丸めて眠りに落ちた。
この男は安心できる。
何でかわからないけど、そんな気がする。
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