君に逢えてよかった

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えっと

事件

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しばらくそっと様子を見ていたが、どんどんと仕事の効率も良くなり、それが愛おしい者が手伝ってくれた、たまものであることを実感し、幸せを感じる。

だが、そろそろ捕らえて、抱きしめ、感じたいと思う。
どうしたものか……

そう感じていた時に、事件が起きた。
黒猫が突如姿を消した。
勿論、愛しい者の姿も見えない…

どうしたものか…
誰かに連れ攫われた?
でも、それなら自分が付けた物が反応するはず…
そう考えて、首輪に付けた物の痕跡を探す。
だが、どこにも見当たらなかった。
というか、首輪だけ見つかり、とうの探し求める者はいなかった。

例の東屋に行った痕跡はあったし、湖の側までは気配を感じていたんだ。
どう言う事だ?
まるでかき消すかのように消えてしまった。

もとの世界に戻ってしまったのか?
私が我慢の限界で、そろそろ捕らえようとしたから?

捕らえた例の魔女に問いただすも分からず、首輪の効力も切れてしまったようだ。
なら、もうあの魔女は不要だ。
元々の刑に処す必要がある。
他からも、『極刑を!』と強い意見もあり、決断する。
そして…決行された。

だが……彼は、いったい何処に……



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