異世界に落ちて、溺愛されました。

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この世界で生きる為に

温泉宿

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温泉宿についた。
ん???なんか日本の温泉宿のような建物です。
この国は北欧系の建物によく似ていたのに(雑誌や旅行記みたいなテレビ番組でみた知識だけど)この宿だけでなく、この地域に入ってまるで日本に帰ってきた……そんな雰囲気の建物が建ち並んでいる。
びっくりしたのと懐かしさで涙が出そうです。

アルが言うには、アキ様の為にカイル様が日本風の温泉宿を作ったら、それに伴い他もそんな建物が増えていったらしいです。この国の人からしたら異国情緒があって、木の温もりと安心感でホッとするそんな地域になっていて、人気だとか…

私的には本当に懐かしくて………

「シオン?大丈夫ですか?」
「アル……大丈夫。ここに連れてきてくれてありがとう。」

頬に涙が伝う。
アルに抱きしめられた。
唇で涙を拭われて……嬉しすぎて身体が震える……
膝の上にに横抱きにされ、甘やかされる。

嬉しさの感動から………だんだん羞恥心に変わっていく
思わず涙がひっこんだ……

ア………アル………???
心の中で動揺の叫びが出そうだ。

優しくいたわりの口づけから……貪るように変わっていく……
手が………手が……不埒な動きに変わっていく……

「だめ………んっ………はぁ…………やぁ……」
「シオン……可愛い……」
「ダメだって」
一瞬唇が外れた隙に、両手でアルの口づけを塞ぐ。
唇を動かされ、掌を舐められた。
「ひゃん!」

「ふふっ…可愛い。もう少し堪能したかったのですが、もうつきますね。残念。」
ニコニコ笑顔でそう言うと、ちょうど馬車が止まった。

ドアが開けられ、アルが先に降り、手を差し伸べてくれる。
そっと差し伸べられた手に手を置いて、降りた。
「わぁーーすごい!」
綺麗に整えられた施設入り口。従業員らしき人達が出迎えてくれている。
服装は……この国のものだった。そこは着物じゃ無いのね……残念。

案内されて、部屋に通される。この国では珍しく靴を脱ぎ、スリッパのような物……といってもどう見えても『スリッパ』だよね……これ……名前が違うかもしれないけど…
廊下歩き、案内された部屋は、畳みの部屋で、中央に座卓と座布団が配置されていた。
座るとお茶を注いでくれて、ほっとする。

これ、緑茶?日本茶だ………
どうぞと出された茶菓子はお饅頭だった。
感激です。嬉しすぎてまた涙が出てしまいました。

ライトとサクラは用事で席を外しているので、部屋にはアルと2人きり。
お茶を飲みながら、堪能した。
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