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4.肉欲の海原へ
そこに立つ理由(ワケ)
1
先程とは比べものにならない、割れんばかりの歓声と拍手がフロアを揺るがす。
「ウソ……恭子、よね……?」
ステージの上に〝あの恭子〟がいる。
恭子の登場とともに、観客のボルテージが一気に昂まる。
「恭子カッコいいーッ!!」
「恭子ちゃん魅せてェェ!!!」
「今日も激しいのおねがァい!!!」
場内を見渡しながら口元で小さく微笑み、観客からの声援に手を振って応える恭子。
だが、カウンター席に座る愛理の存在にはまだ気付いていないようだ。
恭子のコスチュームは迷彩カラーで、筋肉質な巨尻にしっかりと食い込むVバックのスリングショット。
股間は、際どい角度に切れ込む生地を力強く持ち上げ、今にも自慢の鉄槍が貫きそうなほど窮屈にしていた。
「愛理、恭子さんと知り合いなの?恭子さんはEl Doradoの常連選手でめっちゃ人気あるよ!」
「そう……恭子が……ね」
言葉を濁しても、動揺はまるで隠せない。
(どうして恭子がこんな所に?それも……Aランク……!?)
ステージ中央で恭子と香織が睨み合う中、数名のスタッフが両者の身体にオイルを塗ってゆく。
オレンジ色のライトの下に立つ2人の女の肌は、飴細工のようにテラテラと照り輝いていた。
『ルールは特別制、時間無制限の1本勝負!先に相手をイカセた方の勝利です!Are You Ready?』
アナウンスの言葉に小さく頷く2人。どちらとも、相手から目線を逸らさない。
『Fight!!』
《ゴォォォン……!!》
地鳴りのような銅鑼の音が、フロア内の空気をビリビリと揺らす。
開始の合図と同時に一歩踏み出した両者。
2人は示し合わせたように、一斉に互いの身体に腕を回して貪るように唇を重ねた。
「んむッ、ちゅッ、はぁ……❤︎」
「ちゅぱッ❤︎ほら、もっときてッ❤︎じゅるッ❤︎」
頭ひとつ上背の高い恭子は、香織の身体を釣り上げるように抱え込む。
香織も爪先立ちで何とかバランスを保とうとするも体格差の不利は歴然であり、恭子が差し込んだ右腕を引き込んで後方へと振り回すと、香織の小さな身体はもんどりを打ってマットに投げ飛ばされた。
「あうッ!」
尻餅をつくように倒れ込んだ香織の身体に、すかさず恭子が覆い被さる。
恭子は香織の胸のビキニに手を掛けると、その頼りなさげな細い紐を力一杯に引き千切った。
プルンッ❤︎
「あッ!?」
ビキニの支えを失い、衆目の下に露わにされた香織のたわわな乳房は、重力に従いユサユサと重そうに垂れ下がる。
色素の沈着した大きな乳輪はぷっくりと膨れ、乳首は瑞々しい葡萄のような突起で主張していた。
「あはっ❤︎だらしないおっぱいだね❤︎遊び過ぎでしょこの淫売❤︎」
「くッ!……うるっさいッ!!」
恭子が香織の腹の上に馬乗りになり挑発の言葉を投げると、香織は手足をもがいて抵抗する。
だが恭子は香織の稚拙な反撃を容易く払い退け、体重を浴びせて上半身の自由を奪う。そして、今度は〝下のビキニ〟に手を伸ばす。
シュル……
「うあッ!?やめ……ッ!!」
恭子は手慣れたように紐を緩めると、素早く引っ張りビキニパンツを剥ぎ取り、それを最前の観客に目掛けて投げ捨てた。
「すっぽんぽんだね、香織ちゃん❤︎ほら、スケベなカラダみんなに見てもらいなよ❤︎」
「いやッ……あぐッ!?痛ッ……!!」
恭子は立ち上がると、力任せに香織の髪を引っ張り上げる。香織は痛みに顔を歪ませながらヨロヨロと立ち上がり、恭子によってステージ上を無理矢理に引きずり回される。
あっという間に全裸に剥かれた香織のあられもない姿に、観客の歓声はさらに大きくなってゆく。
恭子はステージの真ん中に香織を跪かせると、スリングショットのフロントをずらして局部を露出させる。
『おぉ……!!』
隆々と勃起した恭子のペニスに、観客は皆一様に感嘆の声を上げる。
そのペニスを香織の頬に押し付け、口奉仕を強要する。
「今からアンタを愉しませるチンポ様なんだから、丁寧に扱いなよ?」
「……ふん、後悔しないでよ!」
香織は上目遣いに恭子を睨みつつ、目の前に出された〝太い幹〟にしゃぶりつく。目一杯に舌を出し、亀頭から裏筋、陰嚢までをゆっくりと湿らせてゆく。
「んッ……はぁッ❤︎ジュルッ……」
「お……❤︎そう……イイ感じ……はァンッ❤︎」
恭子が快感に身震いし天井を仰いだ瞬間、それを好機と見た香織が反撃に及ぶ。
「んっぷ……はぁ……このォ!!」
「きゃッ!?」
香織は恭子のペニスから口を離すと、恭子の両膝に腕を回してそのままタックルする。不意を突かれた恭子は、勢いのままに背中から倒れ込む。
「んぐッ!くぅッ……!」
「ふふ、Aクラスの恭子がとんだ大失態だね?私に無防備なチンポ差し出すなんて。私がなんで〝ペニスキラー〟って呼ばれてるか……教えてあげよっか?❤︎」
2
「恭子ッ!」
恭子のピンチに、ホールのバーカウンターから固唾を飲んで見守っていた愛理は思わず立ち上がり声を出す。
「なんだか……恭子らしくないわ、あんな調子に乗るようなマネ……」
ステージ上には、愛理の知らない恭子がいた。生真面目でクールなイメージとは掛け離れた、まるで〝もう1人の恭子〟を見ているようだった。
「ねぇ、愛理って恭子さんとどんな関係?ひょっとしてカノジョさん?」
侑菜が興味津々に愛理の顔を覗き込むが、愛理は返答に困惑する。
「そ、そんなんじゃないけど……とにかく知り合いよ」
上手くはぐらかそうとするも、侑菜は納得したような笑みを浮かべて愛理の肩を抱く。
「だーいじょうぶ!恭子さん、あんなの慣れっこだから。もっと近くで〝愛の声援〟送ってあげたら?」
「だからそんなんじゃ……」
『ワァァァァ!!』
愛理が僅かに目を離した間に、ステージ側が歓声に湧き立つ。
「おらッ……!早く見せなよ、〝ペニス・キラー〟さんの実力……!」
「ぐッ……!ごッ……ごォッ……!?」
恭子の股間に顔を埋めるように、香織は恭子のペニスを根元まで咥え込んでいた。
いや、正確には〝咥え込まされて〟いた。
仰向けに寝転ぶ恭子に対し、四つん這いの香織がペニスを咥えてフェラチオによる責めを試みた瞬間、恭子は香織の頭を太腿で固定し、両脚を絡めてロックした。
格闘技でしばし見られる、いわゆる〝三角絞め〟の体勢だ。
恭子の長く、太く、硬いペニスが、香織の喉奥に深々と突き刺さる。
気道を完全に塞がれた香織は、口元から唾液をダラダラと垂れ流しながら、必死の形相で脱出を試みようともがき続ける。
「ほら、早く逃げなよ!死んじゃうよ?もっと本気で抵抗しなよ!」
「~~~~~ッ!?……ブフッ!!ゴォエッ!!」
香織の鼻から、逆流した胃液が噴出する。紅潮していた顔色はみるみる青ざめ、チカチカと白眼を剥き始めた。
「あはは!ブッサイクな顔!よく頑張りましたっ❤︎」
それを見た恭子はクスリと笑い、両脚のロックを解くと、力無くもたれ掛かる香織の顔面に足の裏を当てがい、下から突き飛ばすように蹴り上げた。
「んがッ……ん……おォ……」
昏倒した香織がステージに大の字に倒れる。呼吸は大きく乱れ、虚ろな目で天井を見上げる事で精一杯という風だ。
ここまで徹底的に痛めつけられてしまうと、あとは〝餌食〟になる他はない。
「じゃ、ヤろっか❤︎」
恭子は倒れ込む香織の身体を乱暴に引っ張り起こしてうつ伏せにさせると、巨大な尻の肉を平手で思い切り叩く。
パァンッ!スパァンッ!
「あっぐ……くぅ……!」
「ほら、しゃんとする!そのだらしないスケベなカラダで、せいぜいお客さんに媚びてみせなよ?」
ピシャンッ!
「あうッ!!」
恭子は香織の腰を持ち上げ、剥き出しの分厚い陰唇にさらに平手打ちを追撃する。
「もっと足を開いて、みんなに見えるようにさ!」
プッ、と手のひらに唾を吐き、自らのペニスと香織の陰唇に塗りたくってゆく恭子。
香織はもはや抵抗は愚か、嫌がる素振りすら見せられずに四つん這いでただ〝その瞬間〟を待つしかない。
プリプリとした秘肉を捲りあげ、亀頭の先端が飲み込まれてゆく。
ズルッ……ズ……プ……ッ❤︎
「ひッ、嫌ァ……あゥゥッ!?うォァ太いィィッ❤︎」
「コレがさっきまで喉に全部入ってたんだよ?アンタすごいね❤︎〝ペニスキラー〟じゃなくて〝ペニスケース〟って呼んであげる❤︎」
「ふッ、ふざけ……お"ォォッ!?❤︎」
「くぉ……❤︎すっごい締まり……❤︎」
恭子のペニスが根元まで挿入されると、香織は小刻みに痙攣してステージの床に顔から突っ伏した。
「あれ?香織、今イッた?チンポ挿入られて軽くイッちゃったの?」
「はッ❤︎はッ❤︎……イッ……❤︎イッてない……❤︎イッ……ん"ぁぁぁ❤︎」
香織は首を横に振り、〝不覚の絶頂〟を頑なに否定する。
だが、恭子が軽く腰を突き上げてやると、声にならない悲鳴を上げた。
さらに恭子は中腰の姿勢になり、四股を踏むように大股を開いて腰を落とすと、四つん這いになった香織の背中に上体を委ねて、垂れ下がる巨大な乳房に脇の下から手を伸ばした。
「おぉ……凶暴なおっぱい……手から溢溢れちゃう……やっぱ巨乳ちゃんとのセックスは満足度高いよねっ❤︎」
「ひぐッ❤︎やめッ……ああゥ!❤︎」
恭子は香織の乳房を握り潰すように手荒に揉みしだき、ゆさゆさと揺らして玩具のように弄ぶ。
「香織、そろそろ終わらせてあげる。最後は派手にイッてよね❤︎」
言い終わるが早いか、恭子は力強く腰を前後に振り始めた。
「香織、私が〝鉄槍〟って呼ばれてる理由……そのカラダで分からせてあげるッ❤︎」
3
パンッ❤︎パンッ❤︎パンッ❤︎パンッ❤︎
「あッ❤︎あッ❤︎あッ❤︎ひィッ❤︎ひぐッ❤︎ん"ッ❤︎あォッ❤︎」
四つん這いのままバックから挿入され、乳房を責められ、防戦一方の香織。歯を食いしばって必死に快感に耐えるが、絶頂を迎えるのはもはや時間の問題であった。
「はッ❤︎はッ❤︎ふんッ❤︎ふんッ❤︎ほら香織ッ❤︎イッちゃえ❤︎無様にッ❤︎マンコイけッ❤︎」
『イけッ❤︎イけッ❤︎イけッ❤︎イけッ❤︎』
恭子が腰のピストンをさらに加速させると、恭子の腰の動きに合わせて観客から手拍子が起こる。
その手拍子と「イけ」というコールが渦のようにフロアを包み込み、今やステージ上は〝恭子の独壇場〟と化した。
「すごい……」
その一種異様な光景を眺めていた愛理は、自らの身体の震えに気付く。
その〝震え〟の正体が何なのか。
恐怖?嫌悪?興奮?それとも……。
「ダメッ❤︎イッ、イクッ❤︎イクイクイクイクッ❤︎あ"ァァイッグぅぅぅぅ❤︎❤︎❤︎」
一体となった大歓声の真ん中で、香織は遂に性的絶頂を迎えた。
「んッ❤︎私も……❤︎」
香織のイキ様を見届けた恭子は、ペニスを勢いよく引き抜いて香織の正面に素早く回り込む。
「ほらッ❤︎香織ッ❤︎受け止めてッ❤︎イッ……くゥッ❤︎❤︎❤︎」
ビュッ❤︎ビュルッ❤︎ブピッ❤︎
恭子はペニスを扱きながら香織の髪を掴んで顔を起こすと、朦朧とする香織の顔面に目掛けて射精した。
「はァ……❤︎はァ……❤︎まぁまぁ楽しめたかな……❤︎」
顔や胸を精液に汚されマットにうつ伏せに沈む香織に、恭子の声はもはや届いていない。
『勝者、恭子!!』
《ゴォォォン!ゴォォォン!》
耳を劈くような銅鑼の音と、勝ち名乗りのアナウンスを受け、恭子は両手を挙げて歓声に応える。
「……ん?」
「!!」
ふと、愛理と恭子の目が合う。
恭子はにっこりと微笑んで、愛理に投げキッスをすると、そのままステージ脇へと姿を消した。
(初めから私のこと、気付いてたの……?)
嬉しいような、悔しいような、愛理はどこか複雑な心情を孕んで溜息をついた。
「はぁ……ふふ、投げキッスなんてキャラじゃないクセに」
「恭子さん、愛理に気付いてたんだね~、やっぱ愛の力だったのかな!」
「もう、だからホントに違うって……」
侑菜のからかいに苦笑いで応える愛理だったが、ふと耳に入った声に表情が再び険しくなる。
「どう?愛理ちゃん、楽しめたかしら?」
声の方向に振り向くと、そこには史織が腕組みして立っていた。
4
「史織……アナタ、私に……アレをやれって言うの?」
愛理は咄嗟に振り返り、史織を睨み付ける。
この女には、この女の前でだけは、一瞬の隙も見せられないと理解している。
「ま、そういうコト♪どう?負けず嫌いの愛理ちゃんにはうってつけのイベントだと思うけど?」
史織は愛理に歩み寄ると、バーカウンターの隣に座った。
「今出てた恭子……愛理ちゃんをサークルに紹介したのは彼女だったかしらね?知り合いもいるなら、心強いと思わない?」
まるで獲物を追い込むように、逃げ道を塞ぐように、肩に手を回し、愛理の顔を覗き込む。
「ひとつだけ、確認させて?」
愛理は目を合わせず、前を向いたまま史織に問い掛ける。
「今のはショーなの?それとも、真剣勝負?」
愛理の質問に、史織は小首を傾げて笑みを浮かべる。
「あれが演技か、ガチンコかなんて、そんなに重要なこと?それとも……〝ガチンコなんてできない〟と言うほど、愛理ちゃんは弱虫さんかしら?」
クスクスと鼻で笑う史織を、横目で一瞥する愛理。
(安い挑発……でも……)
ステージ上の恭子を見た時の〝震え〟の意味を、愛理自身は理解していた。
(あの恭子の戦いを見て……私は……)
「史織、〝ガチンコなんてできない弱虫〟って言ったわよね?」
「ん?」
愛理は席から立ち上がると、史織の正面に正対し真っ直ぐに睨む。
「逆よ。〝もしショーだったら〟……バカバカしくてやらなかったわ」
「……ふぅん、つまり?」
問われた愛理は黒い長髪を後ろに掻き上げ、力強く応えた。
「やってやるわよ。誰が相手だろうと、このステージで昇り詰めてみせるわ……!」
5
愛理の覚悟は決まっていた。
恐らく今後も、史織は様々な手で陥れようとするだろう。このレズバトルは、その為の〝装置〟なのかもしれない。
だが、「サークルで昇り詰めるには実力が伴わなければならない」という史織の言葉そのものは、愛理も充分に理解していた。
(だからこそ……あえて飛び込まなきゃダメ……)
罠だと知りつつ、その罠に潜り込み〝内側から壊す〟──。
愛理はそう決めた。
「ふふっ、さすが愛理ちゃん♪アナタなら、必ずやってくれると思ってたわ❤︎」
「……ふん」
史織はニコニコと微笑みながら、愛理の手を握って喜びを伝える。
この女の軽薄さと調子の良さは心底腹立たしいが、今すぐに彼女と真正面から衝突することは得策ではない。
(史織……こっちも、アンタのことを利用させてもらうわ)
愛理は握られた手を振り払うように下ろし、史織に背を向けて座り直す。
「ふふふ、早くも気持ちは戦闘モードなワケ?でも、まずは……」
そういうと史織は後ろを振り向き小さく頷くと、真っ直ぐに右手を上げた。
次の瞬間、フロアのスポットライトがバーカウンターに集中する。
「うっ……!?」
突如として照らされた眩しすぎる光の束に、愛理は思わず顔を伏せて目を細めた。
史織はツカツカとヒールを高らかに鳴らしながらステージ上に登ると、スタッフから差し出されたマイクを手に喋り出す。
「はーい!変態淑女の皆さん♪今夜もディープなひと時を楽しんでますか~?DEEP LOVER主催の史織で~すっ❤︎」
史織は普段の会話よりも高く、甘ったるい声で来場客に呼びかける。
このハプニングバーの客達にとっても史織の存在は周知のようで、ステージに向かって手を振ったり、中には指笛を鳴らして煽るような者もある。
史織は彼女らに対してにこやかに手を振って応えながら、さらに言葉を続けてゆく。
「今日は~……なんとっ!今夜ココにいる皆様だけにっ!重大発表をしちゃいたいと思いま~すっ♪」
頭の天辺から抜けるような声で、勿体ぶるように進行してゆく史織は、バーカウンターに座る愛理に目配せをしてぴょんぴょんと小さく跳ねながら手招きをする。
「愛理ちゃんっ♪ステージにどうぞっ❤︎」
「……!!」
6
史織が口にした〝愛理〟の名前に、フロアの客が俄かに色めきだつ。
ステージ周辺に座る数十人の視線が、一斉にカウンター席の愛理を突き刺した。
「愛理……って、あの愛理?」
「マジで愛理じゃん!」
「ネットで伝説級のレズウリ専ってあの娘でしょ?」
「サークル会員だったんだ……」
観衆らの〝雑音〟には一切耳を貸さず、愛理は無言のまま席を立ち、真っ直ぐにステージへと向かう。
愛理自身も予想していなかった突然すぎる展開だが、El Doradoの舞台に上がると決意したからには、遅かれ早かれこのステージで参戦表明をさせられていたのだろう。
「来月から開催されるEl Dorado予選に、新たに参戦するファイターを紹介しま~す♪さぁ、自己紹介してっ❤︎」
ステージ上で史織からマイクを渡される愛理。無言のまま、1秒、2秒、3秒……。
「愛理ッ❤︎愛理ッ❤︎」
「可愛いー❤︎ヤリたーい❤︎」
客席では猥雑な煽りが飛び交う。
〝伝説のウリ専レズビアン〟は今、色狂いの女達の好奇の目に晒されていた。
レズビアンサークルという狭い世界において、『愛理』のネームバリューは本人が思う以上に強大なパワーを秘めているらしい。
そしてそれはつまり、より多くのレズビアンの〝性願望の象徴〟である事も意味していた。
(騒がないでよ、鬱陶しい……)
5秒ほどの長い沈黙のあと、軽い咳払いをして愛理が口を開く。
「今回El Doradoへの参戦が決定しました、愛理です。その……私は……」
口籠もり、前髪を指で梳く仕草を繰り返す。気丈な面持ちでステージへと上がったものの、やはり聴衆の視線を一身に受けて緊張も高まる。
(ダメ……気持ちで負けちゃ……!)
パシッ!パシッ!
頬を叩き、自らに言い聞かせる。
「……私は、〝本当の自分〟を見つけたい。愛のないセックスばかりしてきたけど、そんな私でも、このサークルに居場所を見つけて、爪痕を残したい。そのためには、相手が誰だろうと、私はこのステージで勝ち続けて、頂点を目指したい。だから……」
視線は下を向いたまま、それでも愛理ははっきりとした鋭い声で心境を述べてゆく。客も、史織も、無言のまま愛理の言葉に耳を傾ける。
愛理は深呼吸をおこない、意を決したように顔を上げると、フロアを切り裂くような叫びで訴えた。
「だから……私が魅せる〝本気の愛理〟を、あなた達はちゃんと見届けてッ!!」
7
愛理による魂の大絶叫に、フロアは水を打った様に静まり返った。
パチ……パチ……パチ……
その時、客席から誰ともなく拍手が起きた。その拍手は次第にフロア全体に拡がり、やがて喝采の渦が巻き起こる。
「愛理ィィッ!応援するからァァッ!!」
「愛理ちゃんがんばってーッ!!」
観客は口々に愛理へ声援を投げかけ、ステージ上の愛理はそれに応えて右手を高々と挙げた。
「史織、これが私の〝覚悟〟よ。アナタの思い通りにはさせないから……!」
「……!」
愛理はマイクを史織に押し付けステージを降りると、未だに鳴り止まない拍手と大歓声の合間を縫う様に、バーの出入り口へと姿を消した。
「あははっ!愛理ちゃんったら、想像以上に楽しませてくれそうね♪」
愛理の消えた出入り口を見据えながら、史織はケラケラと笑った。
8
深夜1時。
特別ステージが閉幕したあと、バーはまた普段の妖しげな雰囲気を取り戻して営業を続けていた。
女達はフロアの至る所でアブノーマルなプレイを愉しみ、昂まりが達した者たちは〝秘密の部屋〟へと姿を消す。
艶めかしく湿った温度は、夜が深まるたびに更に高まっていった。
「うーん、愛理ちゃん……あの娘の対戦相手をどうするかよね~」
史織はスタッフルームのソファにどっかりと身体を預け、頭を掻きながらボヤく。
隣にはスラリとした長い脚を組んだ、透き通るような白い肌のグレー髪の女が、涼しい目を史織に向けていた。
「史織さん、いいんですか?あの愛理という女、女王の肝煎りでサークルに加入したんですよね?あまり勝手な真似をされると、史織さんの身も危ういのでは?」
史織の独りよがりな行動を案ずるかのような台詞だが、女は眉ひとつ動かさずに史織の顔をじっと見据えている。
「うふふっ♪ケイちゃんがココに来てるってことは、ARISAちゃんからのおつかいなんでしょ?いつもご苦労様❤︎」
ケイの助言、もとい〝絶対女王からの警告〟にもまるで臆することなく、普段の調子と変わらずに大きな口を開けてケラケラと笑う史織。
ネイルの映えを気にする素振りで、両手の爪を見ながら話し始める。
「きっとARISAちゃんは、素材の味が好きなんでしょうね。愛理ちゃんのポテンシャル、持って生まれた〝淫乱〟のそのままに、愛理ちゃんを食べちゃいたいのよね。ARISAちゃんは」
微笑みながら、史織は女王の心理を読み解いてゆく。
「もちろんその考えもキライじゃないわ♪素材が優れていれば、そのままだって充分に価値があるんだもの。今だって、ソープにでも売ればほんの1ヶ月でかなりの〝束〟を生み出すでしょうね♪」
史織自身、愛理のもつ「商品価値」については高く評価していた。
だがそれと同時に、史織は愛理に対して〝悪魔のような欲望〟を抱いていた。
「でもね、私は愛理ちゃんの中に眠る〝剥き出しの本性〟が見たいのよ……❤︎」
「愛理の本性?」
「私の仕事柄かしら?愛理ちゃん自身は否定するでしょうけど……でも、どんなに本心を偽っても、そういうのって匂いで感じ取れちゃうのよね……❤︎」
史織は細い目をさらに細め、大きく厚ぼったい唇が耳まで裂けそうなほど喜色満面に笑う。
「愛理ちゃんを肉体的にも、精神的にも、徹底的に追い込んでやるわ。あんな売女のちっぽけな自信やプライドなんてゴミ屑のように踏み潰して、魂のない〝セックス人形〟にしてやるの……❤︎」
女王の方針に真っ向から逆らおうとする史織の過激すぎる野望に、堪らずケイが反論しようとする。
「しかしARISAが……」
「ケイちゃん?」
「……ッ」
穏やかな口調とともに向けられた史織の眼はまるで研ぎ澄まされた刃のように冷たく、睨まれたケイは二の句が出なかった。
「私が愛理ちゃんに魂を吹き込むの♪あの娘はこのEl Doradoの舞台で、本物の〝セックス・モンスター〟になるのよ❤︎」
史織はソファの肘掛けに身を委ねながら、再び破顔してケラケラと笑った。
「ARISAが何だって言うのよ……あれほどの逸材を、成り上がりの小娘1人の好き勝手になんてさせないわ……」
酔いのせいか、興奮のためか、饒舌に捲し立てる史織。
口にしたのは、絶対女王に対する明確な〝反旗〟の言葉だった。
「その言葉は、聞かなかったことにしておきます……では」
ケイは一言だけ断りを入れると、ソファから立ち上がりドアへと向かう。
「あら、帰っちゃうの?ARISAちゃんにヨロシク~♪」
普段通りの蕩けるような声でケイを見送る史織。それを背中に聞きながら、ケイは部屋をあとにした。
9
部屋を出てすぐ、ケイは雑居ビルの非常階段に座り込む。
「はぁ……」
(史織……あの女、本気でARISAとケンカする気……?)
額に、背中に、脇に、我慢していた緊張の脂汗がドッと滲み出る。
史織は、ケイがARISAの送り込んだ〝監視役〟であることを即座に見抜いていた。
つまり、自身の行動をARISAが掌握していて、更にそれを快く思っていない事も当然承知の上のはずだった。
だが史織は、ケイの前でそれを取り繕ったり弁明するどころか、ARISAの意向とは相反する計画を語り、あまつさえサークルの絶対女王に対して「小娘」と吐き捨てた。
(あの愛理って娘のせいで、サークルが分裂しかねない……ま、それもオモシロイけど)
ケイは愛理を映像でしか観たことがない。
秀でた美貌やプロポーションは認めるが、性技に関しては〝素人に毛の生えたようなもの〟……。
ケイの愛理に対する認識は、あくまでその程度だった。
(会ってみる必要があるかもね、愛理本人に)
ケイは立ち上がると、深く息を吐いて階段を駆け下りる。
〝愛理〟という原石を巡り、女達の思惑が俄かに動き始めていた──。
(4章 完)
先程とは比べものにならない、割れんばかりの歓声と拍手がフロアを揺るがす。
「ウソ……恭子、よね……?」
ステージの上に〝あの恭子〟がいる。
恭子の登場とともに、観客のボルテージが一気に昂まる。
「恭子カッコいいーッ!!」
「恭子ちゃん魅せてェェ!!!」
「今日も激しいのおねがァい!!!」
場内を見渡しながら口元で小さく微笑み、観客からの声援に手を振って応える恭子。
だが、カウンター席に座る愛理の存在にはまだ気付いていないようだ。
恭子のコスチュームは迷彩カラーで、筋肉質な巨尻にしっかりと食い込むVバックのスリングショット。
股間は、際どい角度に切れ込む生地を力強く持ち上げ、今にも自慢の鉄槍が貫きそうなほど窮屈にしていた。
「愛理、恭子さんと知り合いなの?恭子さんはEl Doradoの常連選手でめっちゃ人気あるよ!」
「そう……恭子が……ね」
言葉を濁しても、動揺はまるで隠せない。
(どうして恭子がこんな所に?それも……Aランク……!?)
ステージ中央で恭子と香織が睨み合う中、数名のスタッフが両者の身体にオイルを塗ってゆく。
オレンジ色のライトの下に立つ2人の女の肌は、飴細工のようにテラテラと照り輝いていた。
『ルールは特別制、時間無制限の1本勝負!先に相手をイカセた方の勝利です!Are You Ready?』
アナウンスの言葉に小さく頷く2人。どちらとも、相手から目線を逸らさない。
『Fight!!』
《ゴォォォン……!!》
地鳴りのような銅鑼の音が、フロア内の空気をビリビリと揺らす。
開始の合図と同時に一歩踏み出した両者。
2人は示し合わせたように、一斉に互いの身体に腕を回して貪るように唇を重ねた。
「んむッ、ちゅッ、はぁ……❤︎」
「ちゅぱッ❤︎ほら、もっときてッ❤︎じゅるッ❤︎」
頭ひとつ上背の高い恭子は、香織の身体を釣り上げるように抱え込む。
香織も爪先立ちで何とかバランスを保とうとするも体格差の不利は歴然であり、恭子が差し込んだ右腕を引き込んで後方へと振り回すと、香織の小さな身体はもんどりを打ってマットに投げ飛ばされた。
「あうッ!」
尻餅をつくように倒れ込んだ香織の身体に、すかさず恭子が覆い被さる。
恭子は香織の胸のビキニに手を掛けると、その頼りなさげな細い紐を力一杯に引き千切った。
プルンッ❤︎
「あッ!?」
ビキニの支えを失い、衆目の下に露わにされた香織のたわわな乳房は、重力に従いユサユサと重そうに垂れ下がる。
色素の沈着した大きな乳輪はぷっくりと膨れ、乳首は瑞々しい葡萄のような突起で主張していた。
「あはっ❤︎だらしないおっぱいだね❤︎遊び過ぎでしょこの淫売❤︎」
「くッ!……うるっさいッ!!」
恭子が香織の腹の上に馬乗りになり挑発の言葉を投げると、香織は手足をもがいて抵抗する。
だが恭子は香織の稚拙な反撃を容易く払い退け、体重を浴びせて上半身の自由を奪う。そして、今度は〝下のビキニ〟に手を伸ばす。
シュル……
「うあッ!?やめ……ッ!!」
恭子は手慣れたように紐を緩めると、素早く引っ張りビキニパンツを剥ぎ取り、それを最前の観客に目掛けて投げ捨てた。
「すっぽんぽんだね、香織ちゃん❤︎ほら、スケベなカラダみんなに見てもらいなよ❤︎」
「いやッ……あぐッ!?痛ッ……!!」
恭子は立ち上がると、力任せに香織の髪を引っ張り上げる。香織は痛みに顔を歪ませながらヨロヨロと立ち上がり、恭子によってステージ上を無理矢理に引きずり回される。
あっという間に全裸に剥かれた香織のあられもない姿に、観客の歓声はさらに大きくなってゆく。
恭子はステージの真ん中に香織を跪かせると、スリングショットのフロントをずらして局部を露出させる。
『おぉ……!!』
隆々と勃起した恭子のペニスに、観客は皆一様に感嘆の声を上げる。
そのペニスを香織の頬に押し付け、口奉仕を強要する。
「今からアンタを愉しませるチンポ様なんだから、丁寧に扱いなよ?」
「……ふん、後悔しないでよ!」
香織は上目遣いに恭子を睨みつつ、目の前に出された〝太い幹〟にしゃぶりつく。目一杯に舌を出し、亀頭から裏筋、陰嚢までをゆっくりと湿らせてゆく。
「んッ……はぁッ❤︎ジュルッ……」
「お……❤︎そう……イイ感じ……はァンッ❤︎」
恭子が快感に身震いし天井を仰いだ瞬間、それを好機と見た香織が反撃に及ぶ。
「んっぷ……はぁ……このォ!!」
「きゃッ!?」
香織は恭子のペニスから口を離すと、恭子の両膝に腕を回してそのままタックルする。不意を突かれた恭子は、勢いのままに背中から倒れ込む。
「んぐッ!くぅッ……!」
「ふふ、Aクラスの恭子がとんだ大失態だね?私に無防備なチンポ差し出すなんて。私がなんで〝ペニスキラー〟って呼ばれてるか……教えてあげよっか?❤︎」
2
「恭子ッ!」
恭子のピンチに、ホールのバーカウンターから固唾を飲んで見守っていた愛理は思わず立ち上がり声を出す。
「なんだか……恭子らしくないわ、あんな調子に乗るようなマネ……」
ステージ上には、愛理の知らない恭子がいた。生真面目でクールなイメージとは掛け離れた、まるで〝もう1人の恭子〟を見ているようだった。
「ねぇ、愛理って恭子さんとどんな関係?ひょっとしてカノジョさん?」
侑菜が興味津々に愛理の顔を覗き込むが、愛理は返答に困惑する。
「そ、そんなんじゃないけど……とにかく知り合いよ」
上手くはぐらかそうとするも、侑菜は納得したような笑みを浮かべて愛理の肩を抱く。
「だーいじょうぶ!恭子さん、あんなの慣れっこだから。もっと近くで〝愛の声援〟送ってあげたら?」
「だからそんなんじゃ……」
『ワァァァァ!!』
愛理が僅かに目を離した間に、ステージ側が歓声に湧き立つ。
「おらッ……!早く見せなよ、〝ペニス・キラー〟さんの実力……!」
「ぐッ……!ごッ……ごォッ……!?」
恭子の股間に顔を埋めるように、香織は恭子のペニスを根元まで咥え込んでいた。
いや、正確には〝咥え込まされて〟いた。
仰向けに寝転ぶ恭子に対し、四つん這いの香織がペニスを咥えてフェラチオによる責めを試みた瞬間、恭子は香織の頭を太腿で固定し、両脚を絡めてロックした。
格闘技でしばし見られる、いわゆる〝三角絞め〟の体勢だ。
恭子の長く、太く、硬いペニスが、香織の喉奥に深々と突き刺さる。
気道を完全に塞がれた香織は、口元から唾液をダラダラと垂れ流しながら、必死の形相で脱出を試みようともがき続ける。
「ほら、早く逃げなよ!死んじゃうよ?もっと本気で抵抗しなよ!」
「~~~~~ッ!?……ブフッ!!ゴォエッ!!」
香織の鼻から、逆流した胃液が噴出する。紅潮していた顔色はみるみる青ざめ、チカチカと白眼を剥き始めた。
「あはは!ブッサイクな顔!よく頑張りましたっ❤︎」
それを見た恭子はクスリと笑い、両脚のロックを解くと、力無くもたれ掛かる香織の顔面に足の裏を当てがい、下から突き飛ばすように蹴り上げた。
「んがッ……ん……おォ……」
昏倒した香織がステージに大の字に倒れる。呼吸は大きく乱れ、虚ろな目で天井を見上げる事で精一杯という風だ。
ここまで徹底的に痛めつけられてしまうと、あとは〝餌食〟になる他はない。
「じゃ、ヤろっか❤︎」
恭子は倒れ込む香織の身体を乱暴に引っ張り起こしてうつ伏せにさせると、巨大な尻の肉を平手で思い切り叩く。
パァンッ!スパァンッ!
「あっぐ……くぅ……!」
「ほら、しゃんとする!そのだらしないスケベなカラダで、せいぜいお客さんに媚びてみせなよ?」
ピシャンッ!
「あうッ!!」
恭子は香織の腰を持ち上げ、剥き出しの分厚い陰唇にさらに平手打ちを追撃する。
「もっと足を開いて、みんなに見えるようにさ!」
プッ、と手のひらに唾を吐き、自らのペニスと香織の陰唇に塗りたくってゆく恭子。
香織はもはや抵抗は愚か、嫌がる素振りすら見せられずに四つん這いでただ〝その瞬間〟を待つしかない。
プリプリとした秘肉を捲りあげ、亀頭の先端が飲み込まれてゆく。
ズルッ……ズ……プ……ッ❤︎
「ひッ、嫌ァ……あゥゥッ!?うォァ太いィィッ❤︎」
「コレがさっきまで喉に全部入ってたんだよ?アンタすごいね❤︎〝ペニスキラー〟じゃなくて〝ペニスケース〟って呼んであげる❤︎」
「ふッ、ふざけ……お"ォォッ!?❤︎」
「くぉ……❤︎すっごい締まり……❤︎」
恭子のペニスが根元まで挿入されると、香織は小刻みに痙攣してステージの床に顔から突っ伏した。
「あれ?香織、今イッた?チンポ挿入られて軽くイッちゃったの?」
「はッ❤︎はッ❤︎……イッ……❤︎イッてない……❤︎イッ……ん"ぁぁぁ❤︎」
香織は首を横に振り、〝不覚の絶頂〟を頑なに否定する。
だが、恭子が軽く腰を突き上げてやると、声にならない悲鳴を上げた。
さらに恭子は中腰の姿勢になり、四股を踏むように大股を開いて腰を落とすと、四つん這いになった香織の背中に上体を委ねて、垂れ下がる巨大な乳房に脇の下から手を伸ばした。
「おぉ……凶暴なおっぱい……手から溢溢れちゃう……やっぱ巨乳ちゃんとのセックスは満足度高いよねっ❤︎」
「ひぐッ❤︎やめッ……ああゥ!❤︎」
恭子は香織の乳房を握り潰すように手荒に揉みしだき、ゆさゆさと揺らして玩具のように弄ぶ。
「香織、そろそろ終わらせてあげる。最後は派手にイッてよね❤︎」
言い終わるが早いか、恭子は力強く腰を前後に振り始めた。
「香織、私が〝鉄槍〟って呼ばれてる理由……そのカラダで分からせてあげるッ❤︎」
3
パンッ❤︎パンッ❤︎パンッ❤︎パンッ❤︎
「あッ❤︎あッ❤︎あッ❤︎ひィッ❤︎ひぐッ❤︎ん"ッ❤︎あォッ❤︎」
四つん這いのままバックから挿入され、乳房を責められ、防戦一方の香織。歯を食いしばって必死に快感に耐えるが、絶頂を迎えるのはもはや時間の問題であった。
「はッ❤︎はッ❤︎ふんッ❤︎ふんッ❤︎ほら香織ッ❤︎イッちゃえ❤︎無様にッ❤︎マンコイけッ❤︎」
『イけッ❤︎イけッ❤︎イけッ❤︎イけッ❤︎』
恭子が腰のピストンをさらに加速させると、恭子の腰の動きに合わせて観客から手拍子が起こる。
その手拍子と「イけ」というコールが渦のようにフロアを包み込み、今やステージ上は〝恭子の独壇場〟と化した。
「すごい……」
その一種異様な光景を眺めていた愛理は、自らの身体の震えに気付く。
その〝震え〟の正体が何なのか。
恐怖?嫌悪?興奮?それとも……。
「ダメッ❤︎イッ、イクッ❤︎イクイクイクイクッ❤︎あ"ァァイッグぅぅぅぅ❤︎❤︎❤︎」
一体となった大歓声の真ん中で、香織は遂に性的絶頂を迎えた。
「んッ❤︎私も……❤︎」
香織のイキ様を見届けた恭子は、ペニスを勢いよく引き抜いて香織の正面に素早く回り込む。
「ほらッ❤︎香織ッ❤︎受け止めてッ❤︎イッ……くゥッ❤︎❤︎❤︎」
ビュッ❤︎ビュルッ❤︎ブピッ❤︎
恭子はペニスを扱きながら香織の髪を掴んで顔を起こすと、朦朧とする香織の顔面に目掛けて射精した。
「はァ……❤︎はァ……❤︎まぁまぁ楽しめたかな……❤︎」
顔や胸を精液に汚されマットにうつ伏せに沈む香織に、恭子の声はもはや届いていない。
『勝者、恭子!!』
《ゴォォォン!ゴォォォン!》
耳を劈くような銅鑼の音と、勝ち名乗りのアナウンスを受け、恭子は両手を挙げて歓声に応える。
「……ん?」
「!!」
ふと、愛理と恭子の目が合う。
恭子はにっこりと微笑んで、愛理に投げキッスをすると、そのままステージ脇へと姿を消した。
(初めから私のこと、気付いてたの……?)
嬉しいような、悔しいような、愛理はどこか複雑な心情を孕んで溜息をついた。
「はぁ……ふふ、投げキッスなんてキャラじゃないクセに」
「恭子さん、愛理に気付いてたんだね~、やっぱ愛の力だったのかな!」
「もう、だからホントに違うって……」
侑菜のからかいに苦笑いで応える愛理だったが、ふと耳に入った声に表情が再び険しくなる。
「どう?愛理ちゃん、楽しめたかしら?」
声の方向に振り向くと、そこには史織が腕組みして立っていた。
4
「史織……アナタ、私に……アレをやれって言うの?」
愛理は咄嗟に振り返り、史織を睨み付ける。
この女には、この女の前でだけは、一瞬の隙も見せられないと理解している。
「ま、そういうコト♪どう?負けず嫌いの愛理ちゃんにはうってつけのイベントだと思うけど?」
史織は愛理に歩み寄ると、バーカウンターの隣に座った。
「今出てた恭子……愛理ちゃんをサークルに紹介したのは彼女だったかしらね?知り合いもいるなら、心強いと思わない?」
まるで獲物を追い込むように、逃げ道を塞ぐように、肩に手を回し、愛理の顔を覗き込む。
「ひとつだけ、確認させて?」
愛理は目を合わせず、前を向いたまま史織に問い掛ける。
「今のはショーなの?それとも、真剣勝負?」
愛理の質問に、史織は小首を傾げて笑みを浮かべる。
「あれが演技か、ガチンコかなんて、そんなに重要なこと?それとも……〝ガチンコなんてできない〟と言うほど、愛理ちゃんは弱虫さんかしら?」
クスクスと鼻で笑う史織を、横目で一瞥する愛理。
(安い挑発……でも……)
ステージ上の恭子を見た時の〝震え〟の意味を、愛理自身は理解していた。
(あの恭子の戦いを見て……私は……)
「史織、〝ガチンコなんてできない弱虫〟って言ったわよね?」
「ん?」
愛理は席から立ち上がると、史織の正面に正対し真っ直ぐに睨む。
「逆よ。〝もしショーだったら〟……バカバカしくてやらなかったわ」
「……ふぅん、つまり?」
問われた愛理は黒い長髪を後ろに掻き上げ、力強く応えた。
「やってやるわよ。誰が相手だろうと、このステージで昇り詰めてみせるわ……!」
5
愛理の覚悟は決まっていた。
恐らく今後も、史織は様々な手で陥れようとするだろう。このレズバトルは、その為の〝装置〟なのかもしれない。
だが、「サークルで昇り詰めるには実力が伴わなければならない」という史織の言葉そのものは、愛理も充分に理解していた。
(だからこそ……あえて飛び込まなきゃダメ……)
罠だと知りつつ、その罠に潜り込み〝内側から壊す〟──。
愛理はそう決めた。
「ふふっ、さすが愛理ちゃん♪アナタなら、必ずやってくれると思ってたわ❤︎」
「……ふん」
史織はニコニコと微笑みながら、愛理の手を握って喜びを伝える。
この女の軽薄さと調子の良さは心底腹立たしいが、今すぐに彼女と真正面から衝突することは得策ではない。
(史織……こっちも、アンタのことを利用させてもらうわ)
愛理は握られた手を振り払うように下ろし、史織に背を向けて座り直す。
「ふふふ、早くも気持ちは戦闘モードなワケ?でも、まずは……」
そういうと史織は後ろを振り向き小さく頷くと、真っ直ぐに右手を上げた。
次の瞬間、フロアのスポットライトがバーカウンターに集中する。
「うっ……!?」
突如として照らされた眩しすぎる光の束に、愛理は思わず顔を伏せて目を細めた。
史織はツカツカとヒールを高らかに鳴らしながらステージ上に登ると、スタッフから差し出されたマイクを手に喋り出す。
「はーい!変態淑女の皆さん♪今夜もディープなひと時を楽しんでますか~?DEEP LOVER主催の史織で~すっ❤︎」
史織は普段の会話よりも高く、甘ったるい声で来場客に呼びかける。
このハプニングバーの客達にとっても史織の存在は周知のようで、ステージに向かって手を振ったり、中には指笛を鳴らして煽るような者もある。
史織は彼女らに対してにこやかに手を振って応えながら、さらに言葉を続けてゆく。
「今日は~……なんとっ!今夜ココにいる皆様だけにっ!重大発表をしちゃいたいと思いま~すっ♪」
頭の天辺から抜けるような声で、勿体ぶるように進行してゆく史織は、バーカウンターに座る愛理に目配せをしてぴょんぴょんと小さく跳ねながら手招きをする。
「愛理ちゃんっ♪ステージにどうぞっ❤︎」
「……!!」
6
史織が口にした〝愛理〟の名前に、フロアの客が俄かに色めきだつ。
ステージ周辺に座る数十人の視線が、一斉にカウンター席の愛理を突き刺した。
「愛理……って、あの愛理?」
「マジで愛理じゃん!」
「ネットで伝説級のレズウリ専ってあの娘でしょ?」
「サークル会員だったんだ……」
観衆らの〝雑音〟には一切耳を貸さず、愛理は無言のまま席を立ち、真っ直ぐにステージへと向かう。
愛理自身も予想していなかった突然すぎる展開だが、El Doradoの舞台に上がると決意したからには、遅かれ早かれこのステージで参戦表明をさせられていたのだろう。
「来月から開催されるEl Dorado予選に、新たに参戦するファイターを紹介しま~す♪さぁ、自己紹介してっ❤︎」
ステージ上で史織からマイクを渡される愛理。無言のまま、1秒、2秒、3秒……。
「愛理ッ❤︎愛理ッ❤︎」
「可愛いー❤︎ヤリたーい❤︎」
客席では猥雑な煽りが飛び交う。
〝伝説のウリ専レズビアン〟は今、色狂いの女達の好奇の目に晒されていた。
レズビアンサークルという狭い世界において、『愛理』のネームバリューは本人が思う以上に強大なパワーを秘めているらしい。
そしてそれはつまり、より多くのレズビアンの〝性願望の象徴〟である事も意味していた。
(騒がないでよ、鬱陶しい……)
5秒ほどの長い沈黙のあと、軽い咳払いをして愛理が口を開く。
「今回El Doradoへの参戦が決定しました、愛理です。その……私は……」
口籠もり、前髪を指で梳く仕草を繰り返す。気丈な面持ちでステージへと上がったものの、やはり聴衆の視線を一身に受けて緊張も高まる。
(ダメ……気持ちで負けちゃ……!)
パシッ!パシッ!
頬を叩き、自らに言い聞かせる。
「……私は、〝本当の自分〟を見つけたい。愛のないセックスばかりしてきたけど、そんな私でも、このサークルに居場所を見つけて、爪痕を残したい。そのためには、相手が誰だろうと、私はこのステージで勝ち続けて、頂点を目指したい。だから……」
視線は下を向いたまま、それでも愛理ははっきりとした鋭い声で心境を述べてゆく。客も、史織も、無言のまま愛理の言葉に耳を傾ける。
愛理は深呼吸をおこない、意を決したように顔を上げると、フロアを切り裂くような叫びで訴えた。
「だから……私が魅せる〝本気の愛理〟を、あなた達はちゃんと見届けてッ!!」
7
愛理による魂の大絶叫に、フロアは水を打った様に静まり返った。
パチ……パチ……パチ……
その時、客席から誰ともなく拍手が起きた。その拍手は次第にフロア全体に拡がり、やがて喝采の渦が巻き起こる。
「愛理ィィッ!応援するからァァッ!!」
「愛理ちゃんがんばってーッ!!」
観客は口々に愛理へ声援を投げかけ、ステージ上の愛理はそれに応えて右手を高々と挙げた。
「史織、これが私の〝覚悟〟よ。アナタの思い通りにはさせないから……!」
「……!」
愛理はマイクを史織に押し付けステージを降りると、未だに鳴り止まない拍手と大歓声の合間を縫う様に、バーの出入り口へと姿を消した。
「あははっ!愛理ちゃんったら、想像以上に楽しませてくれそうね♪」
愛理の消えた出入り口を見据えながら、史織はケラケラと笑った。
8
深夜1時。
特別ステージが閉幕したあと、バーはまた普段の妖しげな雰囲気を取り戻して営業を続けていた。
女達はフロアの至る所でアブノーマルなプレイを愉しみ、昂まりが達した者たちは〝秘密の部屋〟へと姿を消す。
艶めかしく湿った温度は、夜が深まるたびに更に高まっていった。
「うーん、愛理ちゃん……あの娘の対戦相手をどうするかよね~」
史織はスタッフルームのソファにどっかりと身体を預け、頭を掻きながらボヤく。
隣にはスラリとした長い脚を組んだ、透き通るような白い肌のグレー髪の女が、涼しい目を史織に向けていた。
「史織さん、いいんですか?あの愛理という女、女王の肝煎りでサークルに加入したんですよね?あまり勝手な真似をされると、史織さんの身も危ういのでは?」
史織の独りよがりな行動を案ずるかのような台詞だが、女は眉ひとつ動かさずに史織の顔をじっと見据えている。
「うふふっ♪ケイちゃんがココに来てるってことは、ARISAちゃんからのおつかいなんでしょ?いつもご苦労様❤︎」
ケイの助言、もとい〝絶対女王からの警告〟にもまるで臆することなく、普段の調子と変わらずに大きな口を開けてケラケラと笑う史織。
ネイルの映えを気にする素振りで、両手の爪を見ながら話し始める。
「きっとARISAちゃんは、素材の味が好きなんでしょうね。愛理ちゃんのポテンシャル、持って生まれた〝淫乱〟のそのままに、愛理ちゃんを食べちゃいたいのよね。ARISAちゃんは」
微笑みながら、史織は女王の心理を読み解いてゆく。
「もちろんその考えもキライじゃないわ♪素材が優れていれば、そのままだって充分に価値があるんだもの。今だって、ソープにでも売ればほんの1ヶ月でかなりの〝束〟を生み出すでしょうね♪」
史織自身、愛理のもつ「商品価値」については高く評価していた。
だがそれと同時に、史織は愛理に対して〝悪魔のような欲望〟を抱いていた。
「でもね、私は愛理ちゃんの中に眠る〝剥き出しの本性〟が見たいのよ……❤︎」
「愛理の本性?」
「私の仕事柄かしら?愛理ちゃん自身は否定するでしょうけど……でも、どんなに本心を偽っても、そういうのって匂いで感じ取れちゃうのよね……❤︎」
史織は細い目をさらに細め、大きく厚ぼったい唇が耳まで裂けそうなほど喜色満面に笑う。
「愛理ちゃんを肉体的にも、精神的にも、徹底的に追い込んでやるわ。あんな売女のちっぽけな自信やプライドなんてゴミ屑のように踏み潰して、魂のない〝セックス人形〟にしてやるの……❤︎」
女王の方針に真っ向から逆らおうとする史織の過激すぎる野望に、堪らずケイが反論しようとする。
「しかしARISAが……」
「ケイちゃん?」
「……ッ」
穏やかな口調とともに向けられた史織の眼はまるで研ぎ澄まされた刃のように冷たく、睨まれたケイは二の句が出なかった。
「私が愛理ちゃんに魂を吹き込むの♪あの娘はこのEl Doradoの舞台で、本物の〝セックス・モンスター〟になるのよ❤︎」
史織はソファの肘掛けに身を委ねながら、再び破顔してケラケラと笑った。
「ARISAが何だって言うのよ……あれほどの逸材を、成り上がりの小娘1人の好き勝手になんてさせないわ……」
酔いのせいか、興奮のためか、饒舌に捲し立てる史織。
口にしたのは、絶対女王に対する明確な〝反旗〟の言葉だった。
「その言葉は、聞かなかったことにしておきます……では」
ケイは一言だけ断りを入れると、ソファから立ち上がりドアへと向かう。
「あら、帰っちゃうの?ARISAちゃんにヨロシク~♪」
普段通りの蕩けるような声でケイを見送る史織。それを背中に聞きながら、ケイは部屋をあとにした。
9
部屋を出てすぐ、ケイは雑居ビルの非常階段に座り込む。
「はぁ……」
(史織……あの女、本気でARISAとケンカする気……?)
額に、背中に、脇に、我慢していた緊張の脂汗がドッと滲み出る。
史織は、ケイがARISAの送り込んだ〝監視役〟であることを即座に見抜いていた。
つまり、自身の行動をARISAが掌握していて、更にそれを快く思っていない事も当然承知の上のはずだった。
だが史織は、ケイの前でそれを取り繕ったり弁明するどころか、ARISAの意向とは相反する計画を語り、あまつさえサークルの絶対女王に対して「小娘」と吐き捨てた。
(あの愛理って娘のせいで、サークルが分裂しかねない……ま、それもオモシロイけど)
ケイは愛理を映像でしか観たことがない。
秀でた美貌やプロポーションは認めるが、性技に関しては〝素人に毛の生えたようなもの〟……。
ケイの愛理に対する認識は、あくまでその程度だった。
(会ってみる必要があるかもね、愛理本人に)
ケイは立ち上がると、深く息を吐いて階段を駆け下りる。
〝愛理〟という原石を巡り、女達の思惑が俄かに動き始めていた──。
(4章 完)
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