愛理の場合 〜レズビアンサークルの掟〜

本庄こだま

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9.焔(ほのお)に包まれて

灰になれ



 「さぁーて……どーしよっかな❤︎」

 「はッ……はッ……」

 上方から見下ろす、影を落とした逆さの顔。

 赤い唇がぱっくりと裂けたように薄く開かれ、その隙間から白い歯だけがやけにギラギラと輝く。

 愛理は仰向けのまま、その女の顔から目を逸らす事ができないでいた。

 (は、早く立たなきゃ……ヤバい……!)

 頭の中で最高レベルの警報が鳴り響く。

 だが、肉体はまるで鎖で繋ぎ止められているかのように重く、勝手が効かない。

 逃げたいのに、逃げられない。

 それは夢だと知りつつも悪夢の中でうなされているかのような、精神と肉体が乖離した感覚……。

 不意に、紅花が右手の指を嗅ぐ。

 「うーわ、くさッ!」

 それは先程、愛理のに無理矢理に突っ込んだ指。

 「どうしてくれんの?この汚ねぇ指……ふざけたクソ穴しやがって、ナメてんのかよ」

 (なッ……)

 あまりに理不尽な追及。愛理は羞恥に顔を歪めるが、何も言い返せない。

 ズリュッ!!

 「んぷッ!?ん"ぇぇぇッ!!」

 突如、愛理の開いた口に紅花のが突っ込まれた。

 観客から、悲鳴が上がる。

 「あはッ❤︎お前が汚したんだろ?お前がキレイにしろ❤︎爪の間までキチンとさぁ❤︎」

 一気に喉まで達したその指先を、ネチネチとこそぐように舌の上に練り込んだ。

 「んィイ"イ"ッ!?オ"ェェェッ!!」

 反射的にえずき、全身を震わせる愛理。

 (無理ッ!!無理ッ!!ありえないッ!!)

 舌に広がる「苦み」の理由など、もはや考える事さえおぞましかった。

 心が、折れかけていた。



 「フフッ、なぁにアレ?すっかり怯えちゃって手も足も出ないなんて……愛理ちゃん、わね♪」

 2階からフロアを眺める冷めた眼差しは、愉悦に微笑んで隣の女を睨む。

 「……」

 ARISAは何も語らず、真紅に満たされたワイングラスに口をつけて深々とソファにもたれた。

 「分かったでしょう?私が〝本気〟だってコト……」

 史織は再びステージに目を落とすと、ニンマリと勝ち誇ったように微笑んだ。

 女王からの寵愛を受ける「セックスの天才」……El Doradoエルドラードの舞台に舞い降りたカリスマが、今まさに衆人環視の下でその〝幻想〟を打ち砕かれようとしている。

 「愛理ちゃんの化けの皮が剥がれたら、もうこのステージで彼女に価値なんて無いものね……あーあ、なんだかシラけちゃうわ♪」

 ARISAを挑発するように、嬉々として声を弾ませる史織。

 だが、ARISAはそんな史織を鼻で笑った。

 「……フッ、愛理の価値?あなたはまだそんなものに拘っていたの?低俗でつまらない女……やはり正解だったわ」

 ガバッ!

 言い終わるのが先か、史織がARISAの胸ぐらに掴み掛かった。

 「負け惜しみ言うんじゃないわよこのクソアマ……あなたも愛理と一緒に、場末のソープに沈めてやってもいいのよ……ッ」

 低く鋭い、史織の唸り声。

 だが突如、ARISAは持っていたワイングラスの中身を史織の顔に引っ掛けた。

 「キャッ!?」
 
 不意の反撃に史織が後ろを向いて身体を逃すと、ARISAはソファから立ち上がる。

 「浅はかな女の戯言に付き合ってられないわ。その思い上がり……叩き潰してあげるわ」



 「プッ!プッ!ぶへェェ……!!」
 
 愛理は口に残る不快な苦味を必死に吐き出す。

 まるでダメージの無い紅花の足元で苦悶にのたうち回る満身創痍の愛理。

 もはや闘いの様相をていしていない、一方的なまでのだ。

 「ほら、まだ終わってないんだけど?」

 紅花はその場にしゃがむと、真上から押さえつけるように仰向けの愛理の額をむんずと掴んだ。

 「あッ……ぐッ……」

 愛理は抵抗しようと咄嗟に両手で紅花の腕を掴むが、いまや紅花の片腕の方が圧力が強いくらいだ。

 「オラッ❤︎」

 ズプッ❤︎ズリュ……❤︎

 「んぶッ!?ぉ……ご……ッ」

 呼吸が乱れて半開きとなった唇に、またも紅花のペニスが乱暴に捩じ込まれる。

 仰向けのまま頭部を押さえつけられた愛理は、首を振って逃す事も敵わぬままに、真っ直ぐに喉奥を貫かれてしまう。

 (ぅ……また……ッ!?)

 根本から亀頭の先まで、一本の鉄の芯が通ったかのように熱く硬いペニス。

 ヌラヌラと粘膜が纏わりつくその赤黒い〝欲望の肉杭〟が、手近な女体の本来とは異なるに躊躇なく挿入されてゆくその様は、まるで隙間さえあれば侵入を試みてゆくウナギのようなグロテスクさを醸し出す。

 「うッ❤︎んふッ……おォォ❤︎……挿入はいる……ッ❤︎」

 「ブフッ……ズル……ごォッ……❤︎」

 紅花がゆっくりと腰を落としながらマットに尻をついた時、愛理の鼻腔は陰嚢の裏側にぴったりと密着し、〝完全なる挿入〟は達成された。

 再び始まる無呼吸の責め苦。

 愛理はブルブルと全身を震わせて拒否反応を示すが、もはや逃げ場は無く〝無様な穴〟と成り果てている。

 「……ぐふッ」

 唇の端からぷくぅ、と粘液の泡が大きく膨らみ、弾けて消えた。



 万事休す、か──。

 だがその時、愛理の耳に声が飛び込んできた。

 「愛理ッ!責めろッ!」

 (……ケイ?)

 その声は遠のく意識の中で、愛理の精神を繋ぎ止めるようにハッキリと響いて聞こえた。

 「ここはEl Doradoのステージだッ!紅花のやり方に付き合う必要はないッ!愛理は愛理の戦い方で紅花を責めろッ!!」

 (……!)
 
 普段は口数少なく、ぶっきらぼうで愛想の欠片も見せない女が、声を荒げて愛理を鼓舞する。

 「ちッ……負け犬が……」

 紅花は舌打ちをしながら、苦虫を噛み潰したような表情でケイを睨みつける。

 だが、その隙を突き、愛理が俄かに動き出す。

 ……ズロロロッ❤︎ズリュッ❤︎ジュルッ❤︎

 「ほォッ!?❤︎おゥッ……くゥゥッ❤︎」

 突如、紅花の下腹部を襲う甘い刺激。

 防戦一方だった愛理が、紅花のペニスを下から責め立てる。

 喉奥まで貫く肉竿に長い舌を這わせ、上下左右と不規則に激しくしごいてやると、紅花は思わず腰を浮かせた。

 (そうよ、ケイの言うとおり……ここは〝El Dorado〟のステージ!)

 ジュプッ❤︎ジュプッ❤︎ジュプッ❤︎

 「んッ❤︎ふッ❤︎ジュルル……んふゥゥ……❤︎」

 「くぉッ❤︎すっげ……吸い付くッ❤︎」

 愛理の姿勢からは紅花の表情は見えない。

 だが、その反応は喉奥で脈打つペニスの振動で、如実に愛理へと伝わっていた。

 (紅花のやり方があるなら……私も私のやり方を通すまで!)

 まさに「肉を切らせて骨を断つ」……。
 
 責められながらも〝攻める〟愛理の反撃が始まった。



 「クソッ!……あッ❤︎はぅぅッ❤︎」

 ペニスを丸々と呑み込み、喉を締め、舌を絡め、唇で包み込む愛理のフェラチオテクニックは、体験した誰もが悶絶必至の一級品。

 思わず反射的に腰を引く紅花だったが、愛理は腕を紅花の両膝に固定して回避を阻止する。

 ジュポッ❤︎ヌプッ❤︎ジュルルルッ❤︎

 「んぶッ❤︎ジュルッ❤︎ズルルッ❤︎ぶふゥゥッ❤︎んへァァッ❤︎」

 ほとんどブリッジのような体勢で紅花のペニスにむしゃぶりつく愛理。

 文字通りの〝全身全霊〟で、紅花を射精へと追い込んでゆく。

 ここで、紅花がまたも力技に出る。

 「ふぅッ❤︎おッ……フンッ!!」

 ググッ……

 「んむッ!?」

 紅花は仰向けに反り返った愛理の腰に腕を回し、そのまま引っ張るように上体を持ち上げた。

 愛理のかかとが、ゆっくり地面から離れてゆく。

 (ウソッ……そんなッ!?)

 愛理は両脚をジタバタともがき抵抗するが、もはや虚しく宙を切るだけで紅花のを止めることは叶わない。

 オォォォォ……!!

 恐るべき紅花のパワーに、フロア内にはどよめきが広がる。

 ズルッ……ゴポッ……❤︎

 亀頭の先まで硬く、太く怒張した紅花のペニスが、愛理の喉のさらに奥へと挿入はいってゆく。

 (ヤバいッ、抜け……)

 「うぉッ……らァッ!!」

 グンッ!

 紅花が吼えると同時に、愛理の身体は完全に宙に浮き、頭とつま先が真っ逆さまになった。



 「ぶッ……おぐッ!?!?」

 ステージを見上げる観客の顔は、皆一様に驚愕の視線。

 そんな彼女らの顔も、愛理からは逆さまに見えていた。

 紅花は愛理を抱え上げたまま片足を立て、ゆっくりとその場に立ち上がる。

 「ふーッ❤︎ふーッ❤︎……暴れるなよ愛理……今イッたら……力抜けて……頭から……ッ❤︎」

 「んぷッ!?ん"ン"ッ!?ン"ゥゥッ!?」

 紅花の言葉に愛理は恐怖を覚え、必死に紅花の身体に両腕を回してしがみついた。

 だが、咥え込んだペニスは逆立ち状態になった愛理自身の自重によって、先程よりもさらに深々と喉奥に突き刺さる。

 僅かでも呼吸をする為には、舌や顎を動かさねばならないが、もしその刺激で紅花が射精してしまったら……。

 苦しみ、恐怖、葛藤。

 様々な抑圧が愛理を襲うが、思考がまるで働かない。

 身動き一つ取れない愛理を、紅花は容赦なく責め立てる。

 チュッ❤︎ジュルッ❤︎チュパッ❤︎

 「ふンッ!?❤︎ふォォッ❤︎」

 不意に、愛理の秘部を襲う快感の甘い刺激。

 紅花の長い舌が、愛理の無防備に開かれた陰裂をなぞる様に舐め上げた。

 (くゥッ❤︎クンニッ❤︎こんな格好でェッ❤︎)

 ジュルルルッ!❤︎ズルルルル……ッ❤︎

 「~~~~~~~~ッ❤︎」

 Tバックのフロントを唇と舌で器用にずらし、股間に顔を埋めながら音を立てて吸い上げると、愛理の腰が無意識にヒクヒクと動く。

 与えられた刺激に、本能で応えてしまうオンナの身体。

 ぷっくりと腫れ上がった剥き出しの陰核クリトリスが、紅花の舌先に捕らえられた。



 「た……立ったままシックスナイン……?」

 未だかつて見た事のない光景に、観客らはただただ唖然とするしかなかった。

 先程見せた、肛門への指挿入を用いた体位変更。

 そして、相手を真っ逆さまに担ぎ上げる、立位での相互口淫シックスナイン

 体格差、という単純な要因だけではない、圧倒的なパワーとポテンシャル。

 そして今、紅花は〝テクニック〟さえも魅せようとしていた。

 ジュルッ❤︎チュパッ❤︎ジュルルッ❤︎

 「オォッ!?❤︎んンンッ!!❤︎」

 ピン、と勃起して主張する愛理の大ぶりな陰核を、唇と舌先で丹念に愛撫する紅花。

 大胆かつ繊細、それでいて魅せるような舌技に、愛理の陰裂からはトロリと淫らな蜜が溢れて垂れ落ちる。

 「ジュルッ❤︎……ハハッ、こんな状態でも感じてんだ?濃ゆぅ~いマン汁がダラダラ溢れ出てきて……ズルルッ!❤︎ジュルルルルッ!❤︎」

 「ん"ん"ン"~~~ッ!?❤︎❤︎❤︎」

 紅花が一際ひときわ強い吸引で陰核をしゃぶると、愛理の身体がガクガクと痙攣を始めた。

 (うぁぁぁ無理ッ❤︎このままだとッ❤︎私が先にイクッ❤︎)

 ギュッ……

 「んぅッ!?」

 絶頂の兆候を感じた愛理は、天に向けて開脚していた両脚をギュッと閉じ、紅花の頭を太ももで挟んで責めを回避しようとする。

 だが、その程度では紅花の責めは止まらない。

 ジュルルルッ❤︎チュパッ❤︎チュパッ❤︎

 「ん"ォォォォォォッ!?!?❤︎❤︎」

 愛理の身体をさらに引き上げると、自らの口に愛理の陰部を密着させてそのまま愛撫を続行した。

 (クリッ❤︎クリッ❤︎こんな格好のクリフェラでイクッ❤︎❤︎)

 陰核への刺激が、脊髄を通って脳を揺らす。

 逆さにされ、ペニスで呼吸器を閉ざされ、酸欠と充血で正常性を失った脳が快楽の電流でバチバチと弾ける。

 (イクッ❤︎イクイクイクッ❤︎)

 肉体が絶頂へと一直線に向かう最中──。

 もはや思考など忘却した愛理は〝本能〟の行動に出た。



 ズルルルルッ❤︎レロレロ……❤︎

 「あォッ!?❤︎くォォォォッ!!❤︎」

 瞬間、クンニに没頭していた紅花の体勢が崩れる。

 膝がガクンと落ち、愛理の身体が一層深く沈み込む。

 「ゴフゥッ!!ゲホッ!……ズリュッ❤︎ヌポッ❤︎ヌポッ❤︎ジュルルッ❤︎」

 喉を突き、逆噴射する胃液は逆さまの愛理の顔面をベッタリ汚しながら、それでも愛理は責め続ける。

 「はゥゥッ❤︎あッ❤︎愛理テメ❤︎……あゥッ❤︎」

 (チンポッ❤︎チンポッ❤︎太ッとい❤︎硬ッたい❤︎臭ッさいチンポッ❤︎)

 紅花の声は、愛理には届かない。

 肉体と精神を追い込まれ、性的絶頂オルガズムを迎える間際、愛理の〝本能〟が導き出した行動原理は「快楽の追求」だった。

 理性が感じた苦痛や恐怖、それらをすべて麻痺させる程の、愛理という女の性欲に対する……。

 逆さにされながら、えずきながら、尚も一心不乱にペニスをねぶる愛理。

 「はァッ❤︎くッ❤︎クッソッ❤︎」

 ジュルルッ❤︎チュパッ❤︎

 予想外の愛理のに一瞬たじろいだ紅花だが、すぐさま体勢を立て直して再び愛理の陰核にしゃぶりつく。

 「ジュルルルッ……ほォォッ!?❤︎むォォッ❤︎」

 「チュパッ❤︎……うぁッ❤︎舌絡め……ッ❤︎お~~~効くッ❤︎」

 互いに一歩も譲らない口淫の応酬。

 粘っこい卑猥な吸引音と、快楽の波動に耐え忍ぶ女二人の苦悶の喘ぎが、次第に大きくなってゆく。

 やがて二人の嬌声は共鳴し、がやってきた。

 「うぅッ❤︎ふォォッ❤︎んむォォォッ❤︎❤︎❤︎」

 「あッ❤︎あッ❤︎ヤッ……べッ❤︎イクイクイクッ❤︎❤︎❤︎」

 ゾクゾクと鳥肌立つ射精の予感に、紅花の口淫が一瞬止まる。

 その隙を見逃さず、愛理は渾身の舌技と吸引力をもって紅花のペニスを



 ジュプッ❤︎ジュプッ❤︎ズリュッ❤︎ズリュッ❤︎ジュルルルルッ❤︎

 「うォォォッ!?❤︎あッ❤︎くっそイクッ❤︎チンポ呑まれるッ❤︎精液ザーメン盗られるッ❤︎あ~~クるクるッ❤︎うぁぁぁイクイクッ❤︎イィィィィクゥゥゥゥッ❤︎❤︎❤︎」

 ボビュルッ❤︎ビュクッ❤︎ブュルルッ❤︎

 血管が浮き出るほど膨張し、極限まで硬直したペニス。

 その先端から、煮えたぎるような精液がはしるように解き放たれた。

 射精したのは、愛理の喉奥。

 (くッ❤︎熱ぅぅッ❤︎射精だしてるッ❤︎❤︎一番深いトコぉぉぉッ❤︎❤︎❤︎)

 ドクドクと力強く脈打つ射精の鼓動を、愛理は唇、舌、喉で受け止める。

 熱い粘液を流し込まれるたびに、むせ返りそうな程の雄の臭気が鼻腔を襲う。
 
 「おォォォ……射精るッ❤︎まだ射精てるッ❤︎」

 ビュクッ❤︎ブピュッ❤︎ドプッ❤︎

 10秒程の、長い、長い、紅花の射精。

 ズルルルッ❤︎ズズッ❤︎

 「んぷッ❤︎フーッ❤︎フーッ❤︎んふッ……❤︎」

 愛理は自らの口内に放たれたその精液を頬に溜める。

 そして、それを一滴たりとも溢すまいと、キュッと唇をすぼめながらゆっくりと、慎重にペニスを口腔から引き抜いてゆく。

 チュッ……ポンッ❤︎

 「あゥッ❤︎」

 久しぶりに愛理のから引き抜かれた紅花のペニス。

 亀頭の先から陰嚢の裏までベッタリと「愛理汁」でコーティングされた紅花のペニスは、逆さま状態の愛理の顔の真横で尚も雄々しく勃起を保っていた。

 「あのチンポ……丸々呑み込んでたなんて……」

 「愛理やば……」

 観客から、感嘆の声が漏れる。

 悪魔的とも思える愛理のタフネスが為せる、驚異のフェラチオテクニック。

 だが、愛理の身体はすでに満身創痍だ。

10

 舌に広がる青臭い苦味と、プチプチとしたジェル状の食感。

 その感触に、愛理の肉体の真芯が熱を帯びてゆく。

 「フーッ❤︎フーッ❤︎……んン……ッ❤︎」

 (……ヤバいッ❤︎飲んだら……飲んだら私……ッ❤︎)

 匂いだけで、食感だけで、脳が痺れて顔面がとろけてゆく。

 この後に起こる事は、愛理の肉体が最も理解していた。

 口に含んだ精液を、吐き捨ててしまえば回避できること……。

 しかし、愛理という女の本能がそんな「逃げ」を許さない。

 (いくわよッ……一気に……飲むッ……❤︎)

 愛理は意を決したように目を瞑り、口内に溜め込んだ紅花の精液を、喉を鳴らしてひと息で飲み下した。

 ゴキュッ❤︎❤︎❤︎

 「ッ❤︎……ぷはァッ❤︎ハァッ❤︎ハァッ❤︎……」

 愛理は肉厚な舌で口周りをベロンと一周まわし舐める。

 だが次の瞬間、愛理の肉体が反応を始める。

 ガクガクガクッ❤︎

 「あッ❤︎あゥッ❤︎うふゥゥゥッ❤︎❤︎」

 逃れられない〝淫乱〟の宿命。

 「あはァァァッ❤︎やッ❤︎やッ❤︎イクッ❤︎❤︎」

 セックスに溺れ、セックスの為に生きることを最上とする女の肉体は、もはや常人の性的快楽では満足できない。

 「イグイグイグッ❤︎❤︎お"ォ"ォ"イグイグイグイグイグイグッ❤︎❤︎❤︎」

 紅花の腕の中で、逆さに抱かれた愛理が全身を震わせて悶え打つ。

 「イ"ッ❤︎❤︎……ッグゥ!!❤︎❤︎❤︎❤︎」

 プシャァァァァァ……❤︎❤︎❤︎

11

 「うぉッ……❤︎」

 目の前の女陰から音を立てて噴き出す、絶頂のシャワー。

 紅花は呆気に取られながらも、顔中に愛理の潮を浴びながら苦笑した。

 「ハ……ハハッ……この女、精飲でイキやがった……❤︎」

 ズルンッ……

 ドォッ!!

「あぐッ!!❤︎❤︎」

 紅花の手から滑り落ちるように、マットに肩から落下した愛理。

 痛みに表情を歪ませるも、肉体の絶頂は未だ止まらない。

 「お~~~❤︎❤︎へぇあッ❤︎あ~~~❤︎❤︎」

 仰向けに倒れたまま腰をヒクヒクと痙攣させ、性的絶頂オルガズムの余韻を愉しむように口を開いて舌を出す。

 そんな愛理の髪を掴んで、紅花が揺り起こす。

 グイッ

 「ひァァッ!?❤︎❤︎」

 「勝手にトンでんじゃねーよ❤︎この性欲イロキ◯ガイ❤︎」

 愛理のほうけた思考回路を無理矢理に叩き起こし、紅花は愛理の身体の上に覆い被さる。

 「いッ……!」

 (挿入れるッ!?)

 紅花は愛理の両脚をグイと開かせ、正常位のポジションを取った。

 だが、挿入をしない。

 紅花は四つん這いで愛理に顔を近づけると、無言で見据えたままジッと愛理の眼を見ている。

 「……ッ」

 愛理も負けじと紅花の眼を見ると、互いに視線を交わらせたまま睨み合う。

 痺れを切らせ、愛理が挑発する。

 「ハァッ❤︎ハァッ❤︎……どうしたの?早く挿入いれなさいよ。まさか怖気付いたのかしら?」

 その言葉に、紅花が応える。

 「ハーッ❤︎ハーッ❤︎……お前、ムカつくなぁ……」

12

 額同士をコツンと当て、いよいよ間近で愛理を睨む両者。

 「ふふッ❤︎ここは〝El Doradoエルドラード〟のステージよ……あなたがどれだけ暴力で脅かそうと、私はこのステージで……」

 「そうじゃないな」

 グリッ❤︎

 「ほおッ!?❤︎」

 瞬間、紅花は右手の拳を愛理の腹部に上から強く押し付ける。

 グリッ❤︎グリッ❤︎

 「んひッ!?❤︎やァァッ❤︎❤︎」

 「あはッ❤︎やっぱり気持ちいいんだ?子宮ポルチオ❤︎」

 「やッ❤︎……やめッ……❤︎❤︎」

 愛理は必死にもがいて身をかわそうとするが、あらゆる姿勢のとなる腹部と腰部を押さえつけられた身体は、まるで身動きが取れない。

 「アタシがムカつくのはな、愛理……」

 (くッ❤︎動けないッ❤︎ダメッ……力が……❤︎❤︎)

 子宮を刺激される圧力に、すっかり下半身の力が抜けてしまう。

 その時、愛理の陰裂に紅花の亀頭があてがわれた。

 「アンタがアタシに〝セックスなら勝てる〟なんて自惚れてるトコだよ……❤︎」

 ズプッ……

 「ひッ❤︎あッ❤︎……ウソまってイグッッッ❤︎❤︎❤︎」

 プシッ❤︎プシッ❤︎ジョロロロ……

 「~~~~~~~~~~ッッ❤︎❤︎❤︎」

 夢を描いた舞台の上の、残酷な現実──。

 愛理は、2度目の絶頂で失神した。
感想 28

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