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プロローグ
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「えっ、ちょっと待ってよ。どういう事?」
私は学校帰りのそのままの格好でスクールバッグをソファに投げ捨て、母に問う。
「お母さんも世界を相手に戦ったって何!?」
つい大声を上げてしまうのも無理は無いだろう。あれだけ死ぬ思いをして来て、大切な友達を沢山失って、遂には恋人となる人まで亡きものにしてしまった。
リビングの入口から、右側にある窓の側の机に座った母は、こちらに背を向けて無言の圧力を放っていた。
母が生きている事はさっき散々喜んださ。
でも、今はそれより真実を知るべきだと“あの人”は言った。
「言いたく無いのよ」
背を向けたままの母の声はか細く震えていた。優しい陽の指す窓からの景色は、想像を絶する物で、その景色を見て震えているのかと思いきやそうではない様子。
「なんでよ・・・、私命掛けて戦って来たの!なんで教えてくれないの!?」
遂には制御も効かずに怒鳴り散らしてしまった。あんなに震えている母親に向かって。
すると母はたがが外れた様に立ち上がった。
「なんでそんなに聞きたいのよ!!お母さんはねぇ、貴女にその事だけは1番知られたくなかった!だって、こんな事言ったら貴女も同じ目に遭うかも知れない、だけどもう手遅れだったの!!貴女はこの通り、独り残って生きている!きっと貴女の仲間が死んでその家族は泣いている!全部、お母さんのせいなの!!!」
私は理解出来なかった。この事がお母さんのせい?
ただただ唖然と立ち尽くす。私の手は脱力していた。
「良いわ、もうお母さんは知らない。そんなに知りたいならお母さんの悪夢を教えてあげるわ!!」
「嫌だっ、痛い・・・!」
母は恐ろしい程の力で私の腕を掴み、リビングから出て廊下を渡り、2個先の部屋へ無理矢理私を押し込んだ。
なにをするつもりなのか全く検討もつかず、押し込まれた時の倒れた状態のまま動かなくなる。
まさか閉じ込められる?
そう気付いた瞬間、カチャリという鍵の掛かる音がしてその予想は見事的中してしまったと、自覚する。
この部屋は、両側の本棚に本の積まれた書斎だった。こんな部屋、入った事も無かったし、気付く事も無かった。
「なんでだろう・・・。リビングから2つしか離れてない部屋なのに」
私は何故か落ち着いていた。正確に言えば、無理矢理落ち着かされている様な感覚。心臓はばくばくと暴れているのに、行動が制御されている。
すると、不意に誰かに尻を押し上げられ、立ち上がる。スタスタと押され、歩いて本棚の前まで連れてこられる。
「な、なに!?」
私の手は、ある1冊の本に伸びていた。
勝手に動く手を止めようとも思わなかった。それより、その本のタイトルに釘付けだったから。
“A murder diary of 10 years old”
「10歳の殺人日記?」
なんて不気味なタイトルだろう。
私はそっと、その本を開いた。これは自分の意識だった。
この部屋は明らかにおかしい。ずっと住んでいたのに気付くことが無かったし、勝手に体は動くし。でも、そんな事を気にする余裕なんて無いくらいに、私の意識は本に吸い込まれて行った。
私は学校帰りのそのままの格好でスクールバッグをソファに投げ捨て、母に問う。
「お母さんも世界を相手に戦ったって何!?」
つい大声を上げてしまうのも無理は無いだろう。あれだけ死ぬ思いをして来て、大切な友達を沢山失って、遂には恋人となる人まで亡きものにしてしまった。
リビングの入口から、右側にある窓の側の机に座った母は、こちらに背を向けて無言の圧力を放っていた。
母が生きている事はさっき散々喜んださ。
でも、今はそれより真実を知るべきだと“あの人”は言った。
「言いたく無いのよ」
背を向けたままの母の声はか細く震えていた。優しい陽の指す窓からの景色は、想像を絶する物で、その景色を見て震えているのかと思いきやそうではない様子。
「なんでよ・・・、私命掛けて戦って来たの!なんで教えてくれないの!?」
遂には制御も効かずに怒鳴り散らしてしまった。あんなに震えている母親に向かって。
すると母はたがが外れた様に立ち上がった。
「なんでそんなに聞きたいのよ!!お母さんはねぇ、貴女にその事だけは1番知られたくなかった!だって、こんな事言ったら貴女も同じ目に遭うかも知れない、だけどもう手遅れだったの!!貴女はこの通り、独り残って生きている!きっと貴女の仲間が死んでその家族は泣いている!全部、お母さんのせいなの!!!」
私は理解出来なかった。この事がお母さんのせい?
ただただ唖然と立ち尽くす。私の手は脱力していた。
「良いわ、もうお母さんは知らない。そんなに知りたいならお母さんの悪夢を教えてあげるわ!!」
「嫌だっ、痛い・・・!」
母は恐ろしい程の力で私の腕を掴み、リビングから出て廊下を渡り、2個先の部屋へ無理矢理私を押し込んだ。
なにをするつもりなのか全く検討もつかず、押し込まれた時の倒れた状態のまま動かなくなる。
まさか閉じ込められる?
そう気付いた瞬間、カチャリという鍵の掛かる音がしてその予想は見事的中してしまったと、自覚する。
この部屋は、両側の本棚に本の積まれた書斎だった。こんな部屋、入った事も無かったし、気付く事も無かった。
「なんでだろう・・・。リビングから2つしか離れてない部屋なのに」
私は何故か落ち着いていた。正確に言えば、無理矢理落ち着かされている様な感覚。心臓はばくばくと暴れているのに、行動が制御されている。
すると、不意に誰かに尻を押し上げられ、立ち上がる。スタスタと押され、歩いて本棚の前まで連れてこられる。
「な、なに!?」
私の手は、ある1冊の本に伸びていた。
勝手に動く手を止めようとも思わなかった。それより、その本のタイトルに釘付けだったから。
“A murder diary of 10 years old”
「10歳の殺人日記?」
なんて不気味なタイトルだろう。
私はそっと、その本を開いた。これは自分の意識だった。
この部屋は明らかにおかしい。ずっと住んでいたのに気付くことが無かったし、勝手に体は動くし。でも、そんな事を気にする余裕なんて無いくらいに、私の意識は本に吸い込まれて行った。
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