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宇佐美くん編
プロローグ
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「うん、またなんだ。済まない」
真っ白な世界に声だけが聞こえる。
「うああああー!思い出した!」
叫び声がする方を見ると宇佐美くんがいた。
「くっそ、結局思い出せなかったのか。……で、またってなんだよ」
「いやあ、また故障しちゃってね。直してもらおうと思って、呼んじゃった☆」
「なんで俺だけなんだよ」
「え、ちゃんと女の子も呼んであるよ」
宇佐美くんがキョロキョロして私を見つけると、少し驚いたような顔をした。
「大神と江崎は?」
私を置き去りに、宇佐美くんは声だけの人物と話を進めていく。
「記憶のロックを手がかりに、君達を探したんだけどさー。あの二人のロックは解除されちゃってるから、君しか見つからなかったんだ」
「大神の割にうまいことやってると思ったら、思い出してたからか」
「何かまた同じ説明するのも面倒だから、修理は君にお願いしたいんだけど、どうする?」
大神くんは私をチラリと見ると、すぐに正面を向いた。
「別にいいけど……分かってるんだろうなあ」
「そりゃあもう、旦那のご希望通りに。ゲヘヘ」
「どこでそんな言葉遣い覚えたんだよ。まあいい、今度こそ俺が楽しめるようにしろよ」
「それはもう、よしなに」
そんな言葉と共に、真っ白な世界に景色が生み出されていった。
「おお、グラフィックが強化されてる。んー、よくあるソシャゲーみたいなもんか……」
宇佐美くんが何も無い手元を見つめ、空で指をスライドさせている。
真っ暗な部屋の中、私と宇佐美くんの足元だけ、光が輪を描いていた。
「あの、宇佐美くん?」
訳が分からない私は、何やら知っている宇佐美くんをじっと見つめる。
「あー、大丈夫だよ菜々ちゃん。いくつかイベントこなしたら、すぐ帰れると思うから」
それだけ言うと、宇佐美くんはまた、何かを操作するような動きを始めた。
「惑星探査機が壊れたから、その修理のために精神世界で冒険しろってさ。イベントをクリアすれば、何でか直るらしい」
どうしよう。一言目から訳が分からない。
私は勤め先のバーでお酒を作っていたんじゃなかったっけ?
お客さんとして来た宇佐美くんの、触手陵辱物コレクションを見られて、彼女に振られたと言う話を聞いていたんじゃなかったっけ?
「えーっと、よく分からないけど、私仕事中だから早く戻らないと」
「精神世界は現実世界と時間の流れが違うから、元の瞬間に戻れる、だったかな。とにかく大丈夫大丈夫」
もう現時点で訳が分からなくて大丈夫じゃないんだけど、宇佐美くんは何か知っているみたいだから、任せておけばいいのかな。
「よしっ、こんなもんだろ」
宇佐美くんがそう言うと、部屋の中だったはずの景色が一変した。
私と宇佐美くんは、草原の中の一本道に立っていた。白い石畳が遠くの方まで延びている。
「わあ、凄い。ゲームみたい」
私は戦士のような鎧を着ていて、宇佐美くんは魔法使いのような黒いローブを着ていた。
「菜々ちゃんは剣士で、俺は魔法使いだな。どうせストーリーはあってないようなもんだから、先に進めば何とかなるだろ」
宇佐美くんはそれだけ言うと、右手を差し出してきた。
「折角だから思いっきり楽しもう。よろしく、菜々ちゃん」
心底楽しそうに笑う宇佐美くんが頼もしく見えて、私は迷わず宇佐美くんの手を取った。
「よく分からないけど……よろしくね、宇佐美くん」
こうして、私と宇佐美くんの冒険が始まった。
真っ白な世界に声だけが聞こえる。
「うああああー!思い出した!」
叫び声がする方を見ると宇佐美くんがいた。
「くっそ、結局思い出せなかったのか。……で、またってなんだよ」
「いやあ、また故障しちゃってね。直してもらおうと思って、呼んじゃった☆」
「なんで俺だけなんだよ」
「え、ちゃんと女の子も呼んであるよ」
宇佐美くんがキョロキョロして私を見つけると、少し驚いたような顔をした。
「大神と江崎は?」
私を置き去りに、宇佐美くんは声だけの人物と話を進めていく。
「記憶のロックを手がかりに、君達を探したんだけどさー。あの二人のロックは解除されちゃってるから、君しか見つからなかったんだ」
「大神の割にうまいことやってると思ったら、思い出してたからか」
「何かまた同じ説明するのも面倒だから、修理は君にお願いしたいんだけど、どうする?」
大神くんは私をチラリと見ると、すぐに正面を向いた。
「別にいいけど……分かってるんだろうなあ」
「そりゃあもう、旦那のご希望通りに。ゲヘヘ」
「どこでそんな言葉遣い覚えたんだよ。まあいい、今度こそ俺が楽しめるようにしろよ」
「それはもう、よしなに」
そんな言葉と共に、真っ白な世界に景色が生み出されていった。
「おお、グラフィックが強化されてる。んー、よくあるソシャゲーみたいなもんか……」
宇佐美くんが何も無い手元を見つめ、空で指をスライドさせている。
真っ暗な部屋の中、私と宇佐美くんの足元だけ、光が輪を描いていた。
「あの、宇佐美くん?」
訳が分からない私は、何やら知っている宇佐美くんをじっと見つめる。
「あー、大丈夫だよ菜々ちゃん。いくつかイベントこなしたら、すぐ帰れると思うから」
それだけ言うと、宇佐美くんはまた、何かを操作するような動きを始めた。
「惑星探査機が壊れたから、その修理のために精神世界で冒険しろってさ。イベントをクリアすれば、何でか直るらしい」
どうしよう。一言目から訳が分からない。
私は勤め先のバーでお酒を作っていたんじゃなかったっけ?
お客さんとして来た宇佐美くんの、触手陵辱物コレクションを見られて、彼女に振られたと言う話を聞いていたんじゃなかったっけ?
「えーっと、よく分からないけど、私仕事中だから早く戻らないと」
「精神世界は現実世界と時間の流れが違うから、元の瞬間に戻れる、だったかな。とにかく大丈夫大丈夫」
もう現時点で訳が分からなくて大丈夫じゃないんだけど、宇佐美くんは何か知っているみたいだから、任せておけばいいのかな。
「よしっ、こんなもんだろ」
宇佐美くんがそう言うと、部屋の中だったはずの景色が一変した。
私と宇佐美くんは、草原の中の一本道に立っていた。白い石畳が遠くの方まで延びている。
「わあ、凄い。ゲームみたい」
私は戦士のような鎧を着ていて、宇佐美くんは魔法使いのような黒いローブを着ていた。
「菜々ちゃんは剣士で、俺は魔法使いだな。どうせストーリーはあってないようなもんだから、先に進めば何とかなるだろ」
宇佐美くんはそれだけ言うと、右手を差し出してきた。
「折角だから思いっきり楽しもう。よろしく、菜々ちゃん」
心底楽しそうに笑う宇佐美くんが頼もしく見えて、私は迷わず宇佐美くんの手を取った。
「よく分からないけど……よろしくね、宇佐美くん」
こうして、私と宇佐美くんの冒険が始まった。
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