レトロゲーと思ったらクソゲーどころかエロゲーでした

白玉しらす

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宇佐美くん編

ここまではクソゲー

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「んー……よし、こっちだ」
 宇佐美くんは先を急ぐように、道を進みだした。
「宇佐美くん、行き先分かるの?」
「いや、多分どっちでも同じことだと思う」
 だめだ。状況についていけない。
「前にもここに来たことがあるの?」
「いや、前はもっといい加減な世界だった。そして……クソゲーだった」
 質問すればする程、訳が分からない。
「私は何をすればいいのかな?」
 五つも年下の男の子に、任せっきりなのもどうかと思うので、私のすべきことを確認する。
「そりゃあ、もう……ん?あれって、敵か?」
 一瞬宇佐美くんが悪そうな顔で笑ったと思ったら、前方に赤いバランスボールのような物が現れた。
 
『ポムポムが現れた!』
 ボールの上に文字も見える。確かにゲームの敵っぽい。
「えっ、どうしたらいいの?」
「取り敢えず戦おうか」
「どうやって?」
「菜々ちゃんは剣士だから、剣で戦うんじゃない?」
 いや、剣なんて使えないよ、と言いたかったけど、他に武器もないので、取り敢えず鞘から抜いてみた。
 木刀だった。

「何か、凄く弱そうなんだけど」
「他の装備にお金使っちゃって、初期装備のままなんだ。ごめん」
 宇佐美くんが悪びれずに言う。
「あの、痛かったり、死んだりしないよね?」
 一応木刀を構えて宇佐美くんに確認する。
 宇佐美くんは何も言わず、いい笑顔で親指を立てた。
「取り敢えず、やってみる」
 私はそう言うとボールに向かって走り、木刀を打ち下ろした。
 ポヨンと言う衝撃に合わせて、ボールの上に数字の『1』が表示された。まさかダメージ表示だろうか。
 やけに弱くないかと首を傾げていると、ボールがポヨンポヨン弾んでから、私の方に飛んできた。

「わっ」
 ぶつかった衝撃はあったけど、痛くはない。
 続けて私の目の前に『36』と言う数字が現れた。
「宇佐美くん、これ勝てる気がしないよ」
 私が急いで宇佐美くんの所まで戻ると、パンッと言う音と共に鎧が弾け飛んだ。
 ビックリして見ると、私の服装が簡素な白いワンピースに変わっていた。
「なるほど。一定以上ダメージを受けると、装備が壊れるんだな」
 一定以上と言うより一撃だった。

「ごめんね。私は1しかダメージ与えられないし、もう戦えない」
「いや、もうちょっと頑張ろうか」
 私だって頑張りたいけど、木刀と薄っぺらいワンピースでは戦いようがない。
「どうやって……」
「今から魔法を詠唱するから、その間そのまま戦ってて」
 宇佐美くんが杖を掲げると、足元から光る魔法陣のような物が現れた。
 正直ちょっと羨ましい。私だって魔法使いがよかった。
 
 私が魔法陣に見とれていると、またボールがポヨンポヨン弾みだした。
「わ、来ちゃう。どうしよう」
 木刀を構えるけど、球技には自信がない。と言うか、こんな木刀で打ち返せるんだろうか。
 宇佐美くんはまだ魔法陣の中だ。
 私が飛んできたボールを木刀で受け止めると、衝撃と共に『28』と言う数字が浮かんだ。相変わらず弱すぎる。
 次の瞬間、宇佐美くんから魔法が発せられ、パンッと言う音と共に私の服が弾け飛んだ。
 
『ぬめる汁』
 宇佐美くんの声と共に、杖から大量の液体が発射され、ボールを押し流していった。
 ファンファーレが鳴り『STAGE CLEAR』の文字が浮かぶ。
 何か敵の技名っぽい気もするけど、私と違って宇佐美くんは強かった。

「すごいね、宇佐美くん。これ、私は必要ないんじゃないかな」
 ダメージはろくに与えられないし、装備はすぐ壊れるし、完全にお荷物だ。
「『魅惑のランジェリー』シリーズ、高かっただけあって、いいな」
 宇佐美くんの呟きに自分の姿を確認すると、黒いレースの下着姿になっていた。
 ガーターベルトと黒いストッキングが、いやらしさに拍車をかけている。
「菜々ちゃんは必要だよ……俺一人じゃ何もできない」
 ギラつく瞳の宇佐美くんが、ゆっくりと私に近づいてくる。
 私は慄き、後ずさると、ぬるつく石畳に足を滑らせて転んでしまった。
 硬い石畳に身体を打ち付けた瞬間、パンッと言う音と共にブラジャーが弾け飛んだ。
 
「……」
 普通、魔法は攻撃が終わったら消えないかなとか、転んだだけで弾け飛ぶってどれだけ防御力低いんだろうとか、何で私はほぼ裸で地面に寝てるのかなとか、色々ありすぎて思考が纏まらない。
 取り敢えず手で胸を隠して宇佐美くんを見ると、じっと私を見つめていた。
 すごく恥ずかしいけど、年下の男の子に向かってきゃあとか言うのはもっと恥ずかしいので、私は極力平静を装った。
「宇佐美くん、何か隠すものが欲しいんだけど」
 私がそう言うと、宇佐美くんは着ていたローブを脱ぎ、私に渡そうとした。
 ローブは消えた。

「装備を外すと、消えるみたいだな」
 嬉しそうに笑う宇佐美くんは何故か下着姿だ。
 ローブの下にズボンを履いていたはずなのに、何故か下着姿だ。
 状況は悪化している。
「あの、これ、どうしたら……」
 後ろに下がろうと足を動かすけど、足が滑って動かない。
 宇佐美くんが私に近づき、そして転んだ。
 勢いよく私の上に覆いかぶさってきて、衝撃と共にパンッとガーターベルトとストッキングが弾け飛んだ。
 残されたのは黒いレースのショーツだけだ。
 もうここまで来ると、何も考えたくなくなる。

「取り敢えず、やろうか」
 宇佐美くんはそう言うと、私の手を掴んで胸からどかすと、身体を擦りつけてきた。
「やっ……んっ……あっ……」
 ぬるつく身体が擦れあい、快感が走る。
「やだっ……何で、んっ……違うっ……」
 私はこんな事許してないのに、身体から力が抜けて、快感が走る度に声が出てしまう。
 何かがおかしい。
「ごめん、菜々ちゃん。最初のステ振りで、パラメーターにエロがあったから、全部突っ込んじゃった」
 ヌルヌルと身体を動かしながら、宇佐美くんが耳元で囁いた。
 簡単にとろけてしまう身体はそのせいか。
「あんっ……宇佐美くん、んんっ……バカなのっ?」
「男はみんな、バカなんだよ」
 そう言うと宇佐美くんは、私の手を掴んでいた手を離し、胸を揉んできた。
 痛い程硬くなった乳首に指が当たる度、私の身体は必要以上に感じてしまう。

「ああっ……やっ……待って……」
 私がそう言うと、宇佐美くんは身体を少し起こし、私を見下ろしてきた。
 去っていく快感を切なく感じてしまうのは、パラメーターのせいだと思いたい。
「すごく、欲しそうな顔をしてるのに?」
 宇佐美くんが乳輪をなぞりながら聞いてくる。
 私の身体はそんな事にも反応して、震えてしまっている。
「ここ、外だよ」
「大丈夫、誰もいないから」
「こう言う事は、好きな子として」
「バーで口説いてたの忘れたなら、やりながら口説く」
 宇佐美くんはそう言うと、ピンっと乳首を弾いた。
「ああんっ……ダメ……」
 身体は欲しがってしまうけど、やっぱりこんな事は良くない。
 私は涙を浮かべながら首を振った。

「菜々ちゃん……」
 宇佐美くんが覆いかぶさってきて、耳元で囁く。
「ダメでも、やらなきゃ先に進まない」
 太腿を撫でられ、その刺激に勝手に腰が動いてしまった。
「なんで……分かるの?」
「俺がそれを望むから」
 宇佐美くんは何だかかっこいい事言うと、深いキスをしてきた。
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