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本編
23話 逃亡
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レオン王子殿下の屋敷。
日はすっかりと落ちて、夜が深くなって来た頃。
「では、そろそろ行こうか」
「ええ、レオン様」
私たちは、屋敷の入り口に集まっていました。
私とレオン王子殿下に、メイドのサラと執事のセバスチャン。
クライヴをはじめとした、護衛の兵士たちが数人。
今屋敷の入り口には、レオン王子殿下の元で働く全員がいます。
そして入り口には、馬車が一台停まっています。
「セバス、周囲の様子はどうだった?」
「まだ王家は動いてはいないようでございます。周囲に監視の目はありませんでした」
「よし、それなら問題はないな。皆、目的地に向けて出発しようか」
「「はいっ!」」
私たちは、護衛の兵士たちを外に残して馬車へと乗り込む。
「ではクライヴは最後尾を頼む。他の者はクライヴの指示を聞くように」
「了解だ、レオン様」
レオン王子殿下は、クライヴたち護衛メンバーに指示を出して行く。
指示を出しきった所で、馬車はようやく動き始めた。
馬車は、王都の外に向かって進み始めた——。
◇
王都を離れてしばらく経った頃。
私たちが乗る馬車が急に止まる。
周囲は、兵士たちが取り囲んでいて、クライヴたちは馬車を守るように立っている。
「ここを誰の領地と思ったの通行だ。許可が出ているのから、許可証の提示をお願いする」
兵士の一人が、大きな声で言ってきた。
どうやら、目的の領地にはたどり着くことは出来たみたいです。
「ここからは、私の出番ですわね」
「大丈夫かシルヴィア? なんなら、私も一緒に......」
「大丈夫ですわ。レオン様は、馬車で待っていてください」
私は、一人で馬車を降りた。
「シルヴィア様、本当に大丈夫か? やばくなったら、すぐに下がってくれ。後はこっちで何とかする」
「ええ、何かあったらお願いするわクライヴ」
クライヴは、私が降りるのを見ると駆け寄ってきてそう言った。
私は、一人兵士たちの方へと歩いて行く。
「さぁ、許可証を出してもらおうじゃないか」
「申し訳ありませんが、許可証はありませんわ」
「なら残念だが、大人しく連行してもらうことになる。話しは領主の屋敷で聞こうじゃないか」
「それも出来ませんわ、領地に渡してもらいたい手紙がありますわ」
私は、「これを」と言って兵士にある物を渡した。
すると兵士たちは、驚いた様子で「灯を持って来い」と言う。
持って来た灯で、私の顔を照らすとさらに驚いた表情をした。
「まさか、シルヴィア様かっ!?」
「え、ええ......」
「それは申し訳のないことをしました。ですが、どうしてこんな暗い時間に......シルヴィア様でしたら、連絡を頂ければこちらから迎えに行きましたのに」
兵士たちは、顔を見て私だと分かると驚いている様子です。
それを見て、クライヴたち護衛メンバーは警戒心を解いた。
「極秘の通行をしたかったのですわ。そのために、領主に手紙をお願いしたいのです」
「何か訳ありといった様子ですね。となると馬車には......」
兵士たちは、私がレオン王子殿下と婚約をしていることは知っています。
馬車を見て、中にいる人物の心当たりがあるといった表情をしている。
「分かりました、この手紙は領主様にお渡しします。で、シルヴィア様は屋敷にご案内しますか?」
私は、ブンブンと首を振る。
「いいえ、私はこの先の森へとしばらく身を隠したいと思っていますわ」
「なっ!? 森ですって! な、なりませんシルヴィア様」
兵士たちは、驚きの声を上げる。
「あそこは、我々でもほとんど踏み入れたことのない森で、大変危険です」
「だからこそですわ」
兵士は、私の顔を見る。
そして、うなずきながら言った。
「本当に何か訳ありのご様子といったところですか......分かりました」
「後、ここで私たちの馬車を見たことは内緒にしてほしいですわ」
「わ、分かりました。私たちは何も見ておりません、そう言うことにしておきます」
兵士は、「これを」と言って紙を差し出して来た。
「そこには、わずかではありますが森の地図が描かれています。それに、森には兵士の休憩小屋があるので、そこに身を寄せるのがいいかと......」
「ええ、ありがとう」
私は、兵士に手紙を渡して地図を受け取る。
そして、再び馬車へと乗り込んだ。
「では、シルヴィア様、ご健闘を。我々は周囲の確認をし終えたら、領主に手紙を渡しますので」
「ええ、本当にありがとう......」
兵士たちは、私たちの馬車を残して行ってしまった。
私たちの馬車は、森を目指して進んで行く。
◇
馬車は、今度こそ目的地の森についた。
そこからは、速度をゆっくりと進んで行く。
森はとても深く、もらった地図はごくわずかしか描かれていないのが分かる。
「どうやら、ここみたいですわ」
馬車が再び止まり、私たちは外へと降りた。
途中まで整備されていた道は、これ以上先には続いてはいない。
そして、目的の兵士小屋があった。
「こうして、ここに来れたのはシルヴィアのおかげだ」
「そんなことはありませんわ」
レオン王子殿下は、私に頭を下げてくる。
「皆、ご苦労だった。ひとまず休むとしよう」
こうして、私たちは王都の屋敷から無事に逃げることが出来たのだった——。
日はすっかりと落ちて、夜が深くなって来た頃。
「では、そろそろ行こうか」
「ええ、レオン様」
私たちは、屋敷の入り口に集まっていました。
私とレオン王子殿下に、メイドのサラと執事のセバスチャン。
クライヴをはじめとした、護衛の兵士たちが数人。
今屋敷の入り口には、レオン王子殿下の元で働く全員がいます。
そして入り口には、馬車が一台停まっています。
「セバス、周囲の様子はどうだった?」
「まだ王家は動いてはいないようでございます。周囲に監視の目はありませんでした」
「よし、それなら問題はないな。皆、目的地に向けて出発しようか」
「「はいっ!」」
私たちは、護衛の兵士たちを外に残して馬車へと乗り込む。
「ではクライヴは最後尾を頼む。他の者はクライヴの指示を聞くように」
「了解だ、レオン様」
レオン王子殿下は、クライヴたち護衛メンバーに指示を出して行く。
指示を出しきった所で、馬車はようやく動き始めた。
馬車は、王都の外に向かって進み始めた——。
◇
王都を離れてしばらく経った頃。
私たちが乗る馬車が急に止まる。
周囲は、兵士たちが取り囲んでいて、クライヴたちは馬車を守るように立っている。
「ここを誰の領地と思ったの通行だ。許可が出ているのから、許可証の提示をお願いする」
兵士の一人が、大きな声で言ってきた。
どうやら、目的の領地にはたどり着くことは出来たみたいです。
「ここからは、私の出番ですわね」
「大丈夫かシルヴィア? なんなら、私も一緒に......」
「大丈夫ですわ。レオン様は、馬車で待っていてください」
私は、一人で馬車を降りた。
「シルヴィア様、本当に大丈夫か? やばくなったら、すぐに下がってくれ。後はこっちで何とかする」
「ええ、何かあったらお願いするわクライヴ」
クライヴは、私が降りるのを見ると駆け寄ってきてそう言った。
私は、一人兵士たちの方へと歩いて行く。
「さぁ、許可証を出してもらおうじゃないか」
「申し訳ありませんが、許可証はありませんわ」
「なら残念だが、大人しく連行してもらうことになる。話しは領主の屋敷で聞こうじゃないか」
「それも出来ませんわ、領地に渡してもらいたい手紙がありますわ」
私は、「これを」と言って兵士にある物を渡した。
すると兵士たちは、驚いた様子で「灯を持って来い」と言う。
持って来た灯で、私の顔を照らすとさらに驚いた表情をした。
「まさか、シルヴィア様かっ!?」
「え、ええ......」
「それは申し訳のないことをしました。ですが、どうしてこんな暗い時間に......シルヴィア様でしたら、連絡を頂ければこちらから迎えに行きましたのに」
兵士たちは、顔を見て私だと分かると驚いている様子です。
それを見て、クライヴたち護衛メンバーは警戒心を解いた。
「極秘の通行をしたかったのですわ。そのために、領主に手紙をお願いしたいのです」
「何か訳ありといった様子ですね。となると馬車には......」
兵士たちは、私がレオン王子殿下と婚約をしていることは知っています。
馬車を見て、中にいる人物の心当たりがあるといった表情をしている。
「分かりました、この手紙は領主様にお渡しします。で、シルヴィア様は屋敷にご案内しますか?」
私は、ブンブンと首を振る。
「いいえ、私はこの先の森へとしばらく身を隠したいと思っていますわ」
「なっ!? 森ですって! な、なりませんシルヴィア様」
兵士たちは、驚きの声を上げる。
「あそこは、我々でもほとんど踏み入れたことのない森で、大変危険です」
「だからこそですわ」
兵士は、私の顔を見る。
そして、うなずきながら言った。
「本当に何か訳ありのご様子といったところですか......分かりました」
「後、ここで私たちの馬車を見たことは内緒にしてほしいですわ」
「わ、分かりました。私たちは何も見ておりません、そう言うことにしておきます」
兵士は、「これを」と言って紙を差し出して来た。
「そこには、わずかではありますが森の地図が描かれています。それに、森には兵士の休憩小屋があるので、そこに身を寄せるのがいいかと......」
「ええ、ありがとう」
私は、兵士に手紙を渡して地図を受け取る。
そして、再び馬車へと乗り込んだ。
「では、シルヴィア様、ご健闘を。我々は周囲の確認をし終えたら、領主に手紙を渡しますので」
「ええ、本当にありがとう......」
兵士たちは、私たちの馬車を残して行ってしまった。
私たちの馬車は、森を目指して進んで行く。
◇
馬車は、今度こそ目的地の森についた。
そこからは、速度をゆっくりと進んで行く。
森はとても深く、もらった地図はごくわずかしか描かれていないのが分かる。
「どうやら、ここみたいですわ」
馬車が再び止まり、私たちは外へと降りた。
途中まで整備されていた道は、これ以上先には続いてはいない。
そして、目的の兵士小屋があった。
「こうして、ここに来れたのはシルヴィアのおかげだ」
「そんなことはありませんわ」
レオン王子殿下は、私に頭を下げてくる。
「皆、ご苦労だった。ひとまず休むとしよう」
こうして、私たちは王都の屋敷から無事に逃げることが出来たのだった——。
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