双子の勇者が異世界攻略したら予想以上に難しかった件

のら猫

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勇者になってしまった件

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ここはどこだ・・・
まさかあのボタンを押したせいなのか?
周りを見渡すと草原だ。
「お兄ちゃん、ここ異世界だよ!」
鈴奈は嬉しそうな顔でそう言った。
「はぁ・・・、まさか本当に来ちまったとは」
「あ!あっちに街が見えるよ、お兄ちゃん行ってみない?」
「そうだな、とりあえず行ってみるか」
とりあえず街に行ったらどうにかなるだろう。



街に着いたのはいいが、これからどうしたものか。
とりあえずあのおばさんに聞いてみるか。
「すいません、少しいいですか。ここはどこなんですか?」
そう聞いてみた。
「ここは冒険者の始まりの街よ。あなたたちはどこから来たのかしら?」
「遠くの村から来ました」
異世界から光に包まれてここに来たなんて言っても信じてもらえるかわからないから、これで良いだろう。
「そうなの。じゃああそこに行ってみたら?」
そう言って大きな建物に指を指した。
「わかりました。ありがとうございました。」
親切な人でよかった。
さっきから声が聞こえないと思っていたら鈴奈がいない。
「どこに行ったんだか・・・」
探すしか無いか。

そう思った矢先、鈴奈は普通に街中を歩いていた。
「おい、鈴奈!」
鈴奈がこっちに気付いて走ってきた
「どうしたの?」
何食わぬ顔でこちらを見ている。
「今からあそこに行くぞ。」
「はーい!」


「いらっしゃいませ。本日はどうされました?」
「この街に着いて、どこに行けばいいか聞いたらここだと言われたんですけど」
「ここは勇者育成学校ですが、勇者になりますか?」
そういう事か。
まあ、勇者になる為に来たんだからなってみるか。
「鈴奈はなってみたいか?」
「もちろん!その為にここに来たんだからね!」
やはりテンションが高い。
「じゃあ、お願いします。」

やれやれ、勇者になれると聞いていたが道のりはながそうだ。
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