先生が好きです

雫川サラ

文字の大きさ
8 / 9

08**

しおりを挟む
 手際良くゴムをかぶせていく先生の姿に、この姿を知る過去の女性たちの存在を重ねて、俺は少し気分が重くなった。だが、そんなものは先生に覆いかぶさられ、深く口付けられてしまえば、あっという間に消え去ってしまう。

「どうした? 怖くなったか?」

 ふるふると首を振る俺に、先生が瞳をギラつかせる。雄の顔をした先生に、俺はもうどうしようもなく興奮して、その熱に溶けてぐずぐずになりそうだった。

「早く……」

 涙目で、精一杯誘う。目一杯足を開かされて、ちゅ、と先生の先端が俺の後ろに触れるのが分かった。ぬりゅ、ぬりゅ、と何回か浅く出し入れされて、焦ったい気持ちに腰が揺れる。その瞬間、ずずっ……と先端がナカに入ってきた。

「あ、あああ……ッ」

 凄まじい圧迫感、それと熱。

「せん、せ、の……入って、くる、ッ」
「痛く、ない?」
「痛くない、あ、すご、せんせの、熱い、硬いッ」

 感じたまま口にすれば、さらに先生の雄が中で質量を増すのが分かった。

「ひあぁ、すごい、すごいよぉッ……」

 涙がポロポロと俺の頬を伝い落ちる。先生が心配そうな声をかけてきたが、俺はそれどころではなかった。

「痛いんじゃない、嬉しいんだよ、ッあ、先生と、一つになれて、嬉しい、ッん」
「ああッ、もうだめだ、結城、俺の我慢の限界」

 唸るように先生が言うや否や、中のモノがグッ、グッと奥をえぐるように動き始めた。

「ッや、あ、せんせ、すごいッ」
「結城の中もすげ、締めてくるッ……」
「やぁッ、そこ、や! ああ、ああッ」
「ここか?」

 さっき覚えさせられたばかりの前立腺を擦られ、あられもない声を上げてしまう。自分の甲高くて甘ったるい声が恥ずかしくて口を塞ぎたいのに、先生の腕がそうさせてくれない。

「結城、もっとお前の、可愛い声、聞かせて……」
「ああ、ッせんせ、ぁ、気持ちイイッ」
「こっちは? 好き?」

 そう聞かれながら、ひときわ奥をずちゅずちゅと突き上げられて、目の前が真っ白になる。

「ッひ! あ、ああ、やあああッ」

 もう自分が何を口走っているのか、分からなくなっていた。ズン、ズン、と突き上げられるたびに、目の裏で星がスパークする。腹の奥からは熱くて大きな波が生まれ、それに飲み込まれるように溺れていく。

「や、あ、だめ、やだッ、俺ヘン、なんかクるッ、あああッ」
「イきそうか?」
「わかんな、ぁ、ああッ、せんせ、俺、どうかなるッ」
「いいよ、そのままいっぱい気持ち良くなって」

 そう言いながら、俺のびしょ濡れの屹立も先生の手の平に包まれて扱かれて、俺は本当に訳がわからなくなった。

「ッあ、ああ、あああーー……ッ!」

 腹の奥で、大きな熱が爆発したみたいに、ぶわあって何か熱いものがこみ上げてきて、一瞬意識が飛んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...