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──ひと月後。
日暮れ。遠征から戻ってきたアンガスが玄関の扉を開けると、そこには待ち構えていたかのようにエミリアが立っていた。
(……まあ、ひと月ぶりだからな。ぼくに会いたくて、寂しくて、たまらなかったんだろうけど)
前回の遠征のとき。帰ってきたアンガスに、無事でよかったと涙ながらに抱き付いてきたエミリア。そのときは愛しさで胸がいっぱいになったが、いまは、これがシンディーさんだったらなあとつい妄想してしまう自分がいた。
疲れた顔の中にあからさまな憂鬱さを隠そうともしないアンガスを、それでもエミリアは「おかえりなさい」と、笑顔で出迎える。
ただいま、とも答えず。アンガスは上から下までエミリアを見定めてから、これみよがしに、はあ、とため息をついた。
「……ちっとも変わってないじゃないか」
これにエミリアはさして気にした様子もなく、そう、と返し、アンガスがなにか言う間を与えないように、言葉を続けた。
「あなたはわたしの料理なんて見たくもないでしょうから、夕食は外で食べましょ」
まだ家の中に入っていなかったアンガスを押しやるようにして、エミリアも素早く外に出ると、玄関扉の鍵をかけた。
まとう雰囲気が違うことにようやく気付いたアンガスは、僅かに目を丸くした。でも、態度を改めることはなく。
「ぼくのせいにして、単にサボりたかっただけじゃないのか? ほんと、こういうことだけには、きみは頭がよく回るんだな」
嫌味を無視して、エミリアがさっさと歩き出す。舐めた態度に苛つき、顔に青筋を立てるが、庭などない家のすぐ外は、人が行き交う道だ。まだ日の光の残りがともる街には、人の姿がそこかしこにある。
舌打ちし、アンガスが小走りに、エミリアの隣に並ぶ。ぼそっと「外食もただじゃないんだ。誰のおかげで食事にありつけるのか、よく考えて行動してね」と、さらなる嫌味をぶつけてきたが、エミリアが表情を動かすことはなかった。
エミリアが足を止めたのは、街でも安くて美味いと評判の居酒屋だった。悪くない選択だと思ったのか、人の目があるからか。店に入ったアンガスは、店員に通された二人席に、大人しく座った。
「ご注文は?」
若い女性の店員に尋ねられ、とりあえず酒を頼もうとしたアンガスより先に口を開いたエミリアが「すみません、後で」と静かに告げた。店員が、わかりましたと去って行く。当然のように、アンガスの機嫌が急降下する。
「なんのつもり? 見た目にも気をつかえなくて、気配りもできないなんて。最低だな」
「離縁したくなりました?」
「そんなもの、シンディーさんに出会ってから常に頭の片隅にはあったよ。いまのでその思いが、より強くなってしまったみたいだ」
「なら、そうしましょう」
一瞬の間の後、アンガスは嘲るように鼻で笑った。
「なに? そう言えば、ぼくが別れたくないって泣いて縋ると思ったの?」
そんなわけないだろと、アンガスは片肘をテーブルについた。
「元貴族令嬢で、一人じゃなにもできないお嬢様のきみが、ぼくに捨てられたらどうなると思う? そんなことすら想像できないほど、きみは馬鹿だったの?」
沈黙するエミリアに、アンガスがふんと鼻をならす。
「もしかして、ブルーノ子爵に頼るつもり? 一度嫁いだきみが出戻ったなんて知られたら世間体は最悪だし、家の恥だよ? わかってる?」
「実家に頼るつもりも、戻るつもりもありません」
落ち着いた口調に、やっぱりね、とアンガスが呆れたように息を吐いた。
「馬鹿馬鹿しい。なにがそうしましょう、だ。そのつもりもないくせに偉そうに──」
すっ。
エミリアは懐から取り出した一枚の紙をテーブルに置き、アンガスの方へとそれを差し出した。
それは、離縁届だった。
エミリアのサインはすでにされており、アンガスのところだけが、空欄となっていた。
「……だから! こんなもの、なんの脅しにもならないってことが、どうしてわからないんだ!」
苛ついたように声を荒げるアンガスを横目に、エミリアはペンを離縁届に添えた。
「脅しじゃなくて本気です。わたしと別れたいのでしょう? 早くサインしてください」
「へえ。ぼくにそんな口、きいていいの? 本当にサインするよ?」
エミリアが冷たく「──早くして」と言い捨てると、アンガスは僅かに肩をぴくんと揺らした。怯んだことを悟られたくなくて、アンガスは勢いよくペンを握った。離縁届を引き寄せ、サインすべきところにペンを近付ける。
「……いいんだな、サインして。泣いて縋るなら、いまが最後の機会だよ」
ぎろりと睨み付けるアンガスを、エミリアが冷たい双眸で見詰める。
「──しつこい」
吐かれた台詞に、アンガスの頭にかっと血がのぼる。怒りのまま名前を書き殴り、エミリアの目の前に離縁届をつきつけた。
「……後悔するなよ。無能がっ」
エミリアはそれを受け取ると、長く、大きく息を吐いた。
「なんなの、あなた。わたしと別れたいのだったら、暴言を吐く前に、さっさとサインしたらいいじゃない。人を不快にさせるだけさせて、満足? 性格、終わっているにもほどがあるわね」
──なんだ、このものの言い方は。
アンガスは唖然とした。遠征に行く前のエミリアは、絶対にこんな汚い言葉遣いはしなかったのに。大人しくて従順で、すぐ泣く弱虫で。
どうして、こんな。
「……い、いいのか! きみはぼくを愛しているんだろ? ぼくと離れ離れになって、耐えられるのか? たったひと月の遠征だって、寂しくて泣いていたくせに!!」
「そうね。半年前のわたしは、そうだったわね」
「はあ? 半年前? いまだって同じだろ? 玄関に突っ立ったまま、ぼくを待ち焦がれていたくせに!!」
「……自分の言動、行動、少しは思い返してみたら? 思い上がらせたわたしも悪かったかもしれないけど、よくそれで、自分が他人に愛してもらえる人間だなんて自信が持てるわね。頭がどうかしているわ」
アンガスは怒りで、顔を真っ赤に染めた。
「うるさい! ぼくの気を引きたかったんだろうけど、すべてが裏目に出たな! ぼくは決めた! お前と離縁する!」
どんっ。
アンガスは、両こぶしをテーブルに叩きつけた。何事かと近くいる者が二人に注目するが、アンガスは血走った目でエミリアを睨み付けたまま。エミリアはもう、ただひたすらに、アンガスに呆れていた。
「いいか、これでぼくとお前は赤の他人だ! 行くところがないからって、あの家には二度と入らせないからな!」
「ご心配なく。二度と近付きたくもありませんから」
エミリアは離縁届を再び懐にしまうと、席をすっと立った。
「これはわたしが責任をもって役所に提出しておきます。では、さよなら」
「は? お、おい!」
あっさり背を向けたエミリアに、焦ったように手を伸ばすアンガス。けれどエミリアが、ちょうど通りかかった先ほどの女性店員に「すみません。わたしは帰りますので、あの人の注文お願いします」と声をかけたため、女性店員がこちらに近付いてきた。
「ご注文は?」
二回目の注文うかがいに、アンガスは少し迷いながらもビールを頼んだ。その間にも、エミリアの背中が遠ざかっていく。
「かしこまりました」
女性店員が去って行くと、アンガスは椅子の背もたれにどんと体重を預けた。
「……よくよく考えれば、実家以外に、あいつが行くとこなんてなかったな」
地元を離れ、街に来てまだ一年。こんなときに頼れる友はいないはずだし、行く当てもないだろう。馬鹿みたいに粋がっていたが、どうせすぐに泣きついてくるに決まっている。離縁届だって、出すわけがない。
あいつは、心底ぼくに惚れているのだから。
「……危うく、騙されるところだった」
この仕置きは、どうしてやろう。しばらくは家に入れないとして、それからはいままで以上に頑張ってもらわないと割りに合わない。
「遠征で疲れているのに、これか。本当に最低の嫁だな」
運ばれてきたビールを一気に飲みほしたあと、家で待ちわびているだろうエミリアとのやり取りにニヤニヤしながら、アンガスは夜更けまで、居酒屋で飲み明かした。
日暮れ。遠征から戻ってきたアンガスが玄関の扉を開けると、そこには待ち構えていたかのようにエミリアが立っていた。
(……まあ、ひと月ぶりだからな。ぼくに会いたくて、寂しくて、たまらなかったんだろうけど)
前回の遠征のとき。帰ってきたアンガスに、無事でよかったと涙ながらに抱き付いてきたエミリア。そのときは愛しさで胸がいっぱいになったが、いまは、これがシンディーさんだったらなあとつい妄想してしまう自分がいた。
疲れた顔の中にあからさまな憂鬱さを隠そうともしないアンガスを、それでもエミリアは「おかえりなさい」と、笑顔で出迎える。
ただいま、とも答えず。アンガスは上から下までエミリアを見定めてから、これみよがしに、はあ、とため息をついた。
「……ちっとも変わってないじゃないか」
これにエミリアはさして気にした様子もなく、そう、と返し、アンガスがなにか言う間を与えないように、言葉を続けた。
「あなたはわたしの料理なんて見たくもないでしょうから、夕食は外で食べましょ」
まだ家の中に入っていなかったアンガスを押しやるようにして、エミリアも素早く外に出ると、玄関扉の鍵をかけた。
まとう雰囲気が違うことにようやく気付いたアンガスは、僅かに目を丸くした。でも、態度を改めることはなく。
「ぼくのせいにして、単にサボりたかっただけじゃないのか? ほんと、こういうことだけには、きみは頭がよく回るんだな」
嫌味を無視して、エミリアがさっさと歩き出す。舐めた態度に苛つき、顔に青筋を立てるが、庭などない家のすぐ外は、人が行き交う道だ。まだ日の光の残りがともる街には、人の姿がそこかしこにある。
舌打ちし、アンガスが小走りに、エミリアの隣に並ぶ。ぼそっと「外食もただじゃないんだ。誰のおかげで食事にありつけるのか、よく考えて行動してね」と、さらなる嫌味をぶつけてきたが、エミリアが表情を動かすことはなかった。
エミリアが足を止めたのは、街でも安くて美味いと評判の居酒屋だった。悪くない選択だと思ったのか、人の目があるからか。店に入ったアンガスは、店員に通された二人席に、大人しく座った。
「ご注文は?」
若い女性の店員に尋ねられ、とりあえず酒を頼もうとしたアンガスより先に口を開いたエミリアが「すみません、後で」と静かに告げた。店員が、わかりましたと去って行く。当然のように、アンガスの機嫌が急降下する。
「なんのつもり? 見た目にも気をつかえなくて、気配りもできないなんて。最低だな」
「離縁したくなりました?」
「そんなもの、シンディーさんに出会ってから常に頭の片隅にはあったよ。いまのでその思いが、より強くなってしまったみたいだ」
「なら、そうしましょう」
一瞬の間の後、アンガスは嘲るように鼻で笑った。
「なに? そう言えば、ぼくが別れたくないって泣いて縋ると思ったの?」
そんなわけないだろと、アンガスは片肘をテーブルについた。
「元貴族令嬢で、一人じゃなにもできないお嬢様のきみが、ぼくに捨てられたらどうなると思う? そんなことすら想像できないほど、きみは馬鹿だったの?」
沈黙するエミリアに、アンガスがふんと鼻をならす。
「もしかして、ブルーノ子爵に頼るつもり? 一度嫁いだきみが出戻ったなんて知られたら世間体は最悪だし、家の恥だよ? わかってる?」
「実家に頼るつもりも、戻るつもりもありません」
落ち着いた口調に、やっぱりね、とアンガスが呆れたように息を吐いた。
「馬鹿馬鹿しい。なにがそうしましょう、だ。そのつもりもないくせに偉そうに──」
すっ。
エミリアは懐から取り出した一枚の紙をテーブルに置き、アンガスの方へとそれを差し出した。
それは、離縁届だった。
エミリアのサインはすでにされており、アンガスのところだけが、空欄となっていた。
「……だから! こんなもの、なんの脅しにもならないってことが、どうしてわからないんだ!」
苛ついたように声を荒げるアンガスを横目に、エミリアはペンを離縁届に添えた。
「脅しじゃなくて本気です。わたしと別れたいのでしょう? 早くサインしてください」
「へえ。ぼくにそんな口、きいていいの? 本当にサインするよ?」
エミリアが冷たく「──早くして」と言い捨てると、アンガスは僅かに肩をぴくんと揺らした。怯んだことを悟られたくなくて、アンガスは勢いよくペンを握った。離縁届を引き寄せ、サインすべきところにペンを近付ける。
「……いいんだな、サインして。泣いて縋るなら、いまが最後の機会だよ」
ぎろりと睨み付けるアンガスを、エミリアが冷たい双眸で見詰める。
「──しつこい」
吐かれた台詞に、アンガスの頭にかっと血がのぼる。怒りのまま名前を書き殴り、エミリアの目の前に離縁届をつきつけた。
「……後悔するなよ。無能がっ」
エミリアはそれを受け取ると、長く、大きく息を吐いた。
「なんなの、あなた。わたしと別れたいのだったら、暴言を吐く前に、さっさとサインしたらいいじゃない。人を不快にさせるだけさせて、満足? 性格、終わっているにもほどがあるわね」
──なんだ、このものの言い方は。
アンガスは唖然とした。遠征に行く前のエミリアは、絶対にこんな汚い言葉遣いはしなかったのに。大人しくて従順で、すぐ泣く弱虫で。
どうして、こんな。
「……い、いいのか! きみはぼくを愛しているんだろ? ぼくと離れ離れになって、耐えられるのか? たったひと月の遠征だって、寂しくて泣いていたくせに!!」
「そうね。半年前のわたしは、そうだったわね」
「はあ? 半年前? いまだって同じだろ? 玄関に突っ立ったまま、ぼくを待ち焦がれていたくせに!!」
「……自分の言動、行動、少しは思い返してみたら? 思い上がらせたわたしも悪かったかもしれないけど、よくそれで、自分が他人に愛してもらえる人間だなんて自信が持てるわね。頭がどうかしているわ」
アンガスは怒りで、顔を真っ赤に染めた。
「うるさい! ぼくの気を引きたかったんだろうけど、すべてが裏目に出たな! ぼくは決めた! お前と離縁する!」
どんっ。
アンガスは、両こぶしをテーブルに叩きつけた。何事かと近くいる者が二人に注目するが、アンガスは血走った目でエミリアを睨み付けたまま。エミリアはもう、ただひたすらに、アンガスに呆れていた。
「いいか、これでぼくとお前は赤の他人だ! 行くところがないからって、あの家には二度と入らせないからな!」
「ご心配なく。二度と近付きたくもありませんから」
エミリアは離縁届を再び懐にしまうと、席をすっと立った。
「これはわたしが責任をもって役所に提出しておきます。では、さよなら」
「は? お、おい!」
あっさり背を向けたエミリアに、焦ったように手を伸ばすアンガス。けれどエミリアが、ちょうど通りかかった先ほどの女性店員に「すみません。わたしは帰りますので、あの人の注文お願いします」と声をかけたため、女性店員がこちらに近付いてきた。
「ご注文は?」
二回目の注文うかがいに、アンガスは少し迷いながらもビールを頼んだ。その間にも、エミリアの背中が遠ざかっていく。
「かしこまりました」
女性店員が去って行くと、アンガスは椅子の背もたれにどんと体重を預けた。
「……よくよく考えれば、実家以外に、あいつが行くとこなんてなかったな」
地元を離れ、街に来てまだ一年。こんなときに頼れる友はいないはずだし、行く当てもないだろう。馬鹿みたいに粋がっていたが、どうせすぐに泣きついてくるに決まっている。離縁届だって、出すわけがない。
あいつは、心底ぼくに惚れているのだから。
「……危うく、騙されるところだった」
この仕置きは、どうしてやろう。しばらくは家に入れないとして、それからはいままで以上に頑張ってもらわないと割りに合わない。
「遠征で疲れているのに、これか。本当に最低の嫁だな」
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