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兄は勇者となる
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喧嘩するほど仲がいいってことわざがあるけど、あれって本当のことなんだろうか?
俺はそう思わない。なぜなら俺の一歳下の弟であるヒビキは、この世で最も俺とそりが合わない真面目人間だからだ。
何から何まで正反対、運動ができる俺と違って弟は勉強が得意で、ゲームが大好きな俺とは真逆に、あいつは小説や漫画をよく読んでいる。
だからこそ両親からの評価も兄弟でけっこうな差がある(当然弟のほうが評価されている)......。
まあそんな理由もあって、とにかく色々と相性がよくないわけだ。
別に殺したいほど憎いってわけじゃないけど、 だからといって普段から会話するほどの関係でもない。お互い目が合うだけで、すぐに反らすしな......。
ただ、そんな俺達の運命を変える出来事が突如起きることになるとは思ってもいなかった。
その日の夕方、母に頼まれて学校からの帰りに雑貨屋でガムテープを購入した直後のことであった。
「げっ......」
これから家へ帰ろうというのに、こちらに向かってヒビキの奴がライトノベルを片手に、歩いてきていた。
どれだけ険悪であってもやはり兄弟なのだろう。鉢合わせすることなんて珍しくもない。
「まずい、どうするか......」
とはいえ関わりたくないことは事実だ。ここは雑貨屋の中であいつが通りすぎるのを待つか、それとも気付かれないうちに全力疾走で逃げるべきか?
ただ、そんな二者択一を選ぶことよりも先に、僕はあることに気づいてしまった。気がついてしまった。
「え......?」
周囲の通行人も俺とほぼ同じタイミングで異変に気づいたみたいだ。だが、ただ一人ヒビキだけは違った。
弟は両耳にイヤホンをしている。だからこそ後方から近づいてきているそれに気づいていなかった。
蛇行運転をしながら轟音を出して迫る大型トラックに......。
「くそっ!!」
自分でもよく分からないまま、わけもわからず無我夢中で弟の方へと走り出していた。
不思議だった......、あれほど嫌っていたはずの弟を救おうとしている自分が......。ここ数年はまともに会話すらできていなかった弟を、俺は今助けようとしている。
この気持ちの変化は何なのだろうか? 本心では弟を嫌っていなかったということなのだろうか?
......分からない。だが今はあいつを救いたい一心だった。
しかし、現実は非情にも僕達兄弟に最悪の結果をもたらした。
ヒビキもまた、前方から勢いよく走ってくルる俺のことに気づいたみたいだ。
......気がついただけであった。
瞬間、蛇行運転のトラックは俺とヒビキを巻き込む形で後方から思い切り追突し、そのまま数メートル先のビルの外壁へと激突した。
尋常じゃないクラッシュ音が周囲へと響き渡り、トラックはその後ゆっくりと活動を停止した。
......ええと、はい。俺が覚えているのはここまでだ。その後俺達兄弟はどうなったのかと説明すると、多分死んだと思う。
そりゃああんだけ猛スピードで背後から突っ込まれたら、間違いなく死ぬわ。
それならば死人であるはずの俺は何故こうして自らの最期の瞬間を淡々と話せているのか?
まあ、これはアレだ。俗に言う幽霊と呼ばれる状態?になってしまったから、と言うのが正しいだろう?
そうでなければこんな味気ない白装束を俺が進んで着るわけがない。
そしてさらに説明するなら、今俺がいるこの場所、ここは死人の世界、つまり天国である可能性が高いということだ。
最も生前、善悪の比率でどちらかといえば悪よりの俺が果たして天国へ行けるのかという問題が出てくるが......。
ちなみにこの天国(仮)なのだが、辺り一面を草原が延々と広がっていて、空も雲一つない青空とかなり楽園チックな雰囲気となっている。
ただ小動物の一匹、二匹ぐらいはいそうな
感じの場所なのだが、そんなウサギのような動物は一切見当たらないし、どころかこの緑一色の草原、本当に草(というか雑草)しかないらしく、花なんて洒落たものは一つたりとも存在しないみたいだ。完全な見かけ倒しなのだ。
ふぅ......、にしてもこれから俺は一体どうなるんだ? まさかここから地獄へ行くとか、そんな展開じゃないよな?
「おっ、ここにいたのか少年? やっと見つけたぞ」
と、そんな俺の不安を遮るかのように、目の前に突如真っ白なワンピースを着用したブロンドヘアーの少女が現れた。
「......ええと、誰?」
別にこちらからはお呼びじゃないし、いきなり来られても反応に困るんだけど......。あっ、ひょっとして天界からのお迎えとか?
「は? 何を言っておる? ワシは神様じゃ、神様。誰とは何じゃ、失礼な!」
?? 神様??
「いやいや、そんなわけないだろう!? だって俺の知る神ってのはもっとこう、威厳が溢れるお姿であって、何かこう武器とか持ってて強そうな感じの......」
「何ゆえ神がそのような戦闘狂みたいな印象になっておるのだ......」
ごもっとも......、この発言はまず間違いなく生前の俺がプレイしたゲームの知識から得たネジ曲がった持論であって、およそ正しい知識とは言えない。オーディンとか、そんな感じのやつね。
「はぁ......、ワシもどちらかといえば威厳溢れる凛々しい老人の姿になりたかったのだがのう、神は一定の姿、形を持たんから人によって見え方が違うのじゃよ。大体人間の真相心理に基づいて見え方が変化するから、お主にがワシを少女のように見えるのは、つまり心のどこかで少女に対しての強い欲望があるということだのう......」
「え? てことは、俺にロリコンの気があるってことかよ?」
おいおいおいおい、そいつはぁいくらなんでも聞き捨てならない。少女に対しての欲求があるとか、俺のイメージが崩れるだろうが!?
どちらかといえば俺はロリよりも妹、つまりシスコンであると言いたい。妹なんてゲームの世界にしかいないけれど。
「どうでもええわい。そんなことよりもお主に一つ大切な相談があるのじゃよ」
あっさり一蹴された......。わりとショックだ。
「......相談? 言っておくがサイフは持ってないぞ?」
「金の話じゃないわい!?」
ナイスツッコミ。中々愛嬌のある少......、じゃなくて神様だ。
「ゴホンッ、話しとは他でもない。お主、転生というものはご存知か?」
「何っ!?」
思いもよらない言葉に瞬時に食らいつく。そりゃあ異世界系のゲームとかもやってましたし、多少はね?
「知っておるなら話しは早い。実はお主にある異世界を救ってもらいたいのじゃ。魔族が蔓延る危険な世界を救う伝説の勇者としてな」
キターーーーッ!!!!!(゚∀゚≡゚∀゚)
待ってましたよ、この#瞬間__とき#を......!!
ま、まさかあの転生を本当に僕が経験することになるなんて......! しかも勇者だよ、勇者!? 寧ろ死んでよかったと思えてきた!
「......あのう、時間もアレなんでそろそろ話の続きを話してよいか?」
「どうぞどうぞ、ご自由に~?」
「(腹立つのう、こいつ)それで、お主にはこれから異世界メイディスへと勇者の生まれ変わりとして転生させるつもりなのだがのう、一つ忠告しておく。今回ワシがお前を転生させてやるのは、他に転生させる宛がいないからじゃ。本来ならお主のようなガキが、世界を救う勇者に生まれ変わるなどおこがましいことなのじゃよ」
「えっ、酷くね? さすがにその言い方は......?」
宛がないってのも気になるけどな。まあ都合のいい死人がいなかったってとこかな?
「ふん、神をいちいち愚弄するからじゃ。だがお主が死ぬ間際に見せた弟への兄弟愛、それがなければ転生のチャンスなど与えておらぬわ」
おーっ、それじゃああのとき、ヒビキを助けようとした行為は図らずしも正解だったってわけだ。こりゃあラッキーだぜ。
「それと......、ふむ、まあよいわ。とにかくお主はこれから重大な使命を迎えることとなる。はっきり言うが、これから進む異世界は茨の道じゃぞ? いつ命を落としてもおかしくないのだぞ?」
茨の道ねぇ......、どのみちこっちは死んだ身だしこの先成仏しようが、どうなろうが構いやしないさ。
「オッケーオッケー、I'm understand」
「よし、分かった。そこまで言うのなら行かせてやるとしよう、異世界メイディスへとな......!!」
ロリ神がそう話終えると、瞬く間に俺の身体から金色の光が溢れ出し、全身を包み込んでいった。
「うおおおっ!?」
「さあ、お別れじゃ......! 世界を救ってこい、勇者よ!」
「よっしゃー! 行ってくるぜ!!」
神の最後の言葉と同時に、肉体が光とともに消えていく......。ここから俺の新たな人生の幕開けが始まる。
「あら? 神様にしてはずいぶん、雑な送り方じゃないの?」
「何じゃい、見ておったのか天使よ?」
「まあね。ところでいいの、彼? 本当に勇者なんて大役を任せて大丈夫なわけ?」
「まあ、ほぼ無理じゃろうな。ワシも中々悪どい性格になったわい」
「でも必要悪って言葉があるでしょ? 救えることのない世界を彼に任したのは、少しは期待しているからかしら?」
「ある意味慈悲かもしれんな......、はたまた不可能を可能にする人間の強さに賭けたのかも......」
「いや、それはカッコつけすぎでしょ。自分で端から救えないとかほざいて、何調子乗ってんのよ......」
「相変わらずオブラートに包まない口の言い方じゃのう、天使よ......」
「毎日老人の介護してやってんでしょ(今はロリ少女だけど)。文句言わないでよ?」
「ったく、あっ......、あのガキに言うの忘れとった」
「? 何を?」
「ついさっき弟のほうも転生しとること」
これは何もかも真逆な兄弟による世界を救う武勇伝である。
俺はそう思わない。なぜなら俺の一歳下の弟であるヒビキは、この世で最も俺とそりが合わない真面目人間だからだ。
何から何まで正反対、運動ができる俺と違って弟は勉強が得意で、ゲームが大好きな俺とは真逆に、あいつは小説や漫画をよく読んでいる。
だからこそ両親からの評価も兄弟でけっこうな差がある(当然弟のほうが評価されている)......。
まあそんな理由もあって、とにかく色々と相性がよくないわけだ。
別に殺したいほど憎いってわけじゃないけど、 だからといって普段から会話するほどの関係でもない。お互い目が合うだけで、すぐに反らすしな......。
ただ、そんな俺達の運命を変える出来事が突如起きることになるとは思ってもいなかった。
その日の夕方、母に頼まれて学校からの帰りに雑貨屋でガムテープを購入した直後のことであった。
「げっ......」
これから家へ帰ろうというのに、こちらに向かってヒビキの奴がライトノベルを片手に、歩いてきていた。
どれだけ険悪であってもやはり兄弟なのだろう。鉢合わせすることなんて珍しくもない。
「まずい、どうするか......」
とはいえ関わりたくないことは事実だ。ここは雑貨屋の中であいつが通りすぎるのを待つか、それとも気付かれないうちに全力疾走で逃げるべきか?
ただ、そんな二者択一を選ぶことよりも先に、僕はあることに気づいてしまった。気がついてしまった。
「え......?」
周囲の通行人も俺とほぼ同じタイミングで異変に気づいたみたいだ。だが、ただ一人ヒビキだけは違った。
弟は両耳にイヤホンをしている。だからこそ後方から近づいてきているそれに気づいていなかった。
蛇行運転をしながら轟音を出して迫る大型トラックに......。
「くそっ!!」
自分でもよく分からないまま、わけもわからず無我夢中で弟の方へと走り出していた。
不思議だった......、あれほど嫌っていたはずの弟を救おうとしている自分が......。ここ数年はまともに会話すらできていなかった弟を、俺は今助けようとしている。
この気持ちの変化は何なのだろうか? 本心では弟を嫌っていなかったということなのだろうか?
......分からない。だが今はあいつを救いたい一心だった。
しかし、現実は非情にも僕達兄弟に最悪の結果をもたらした。
ヒビキもまた、前方から勢いよく走ってくルる俺のことに気づいたみたいだ。
......気がついただけであった。
瞬間、蛇行運転のトラックは俺とヒビキを巻き込む形で後方から思い切り追突し、そのまま数メートル先のビルの外壁へと激突した。
尋常じゃないクラッシュ音が周囲へと響き渡り、トラックはその後ゆっくりと活動を停止した。
......ええと、はい。俺が覚えているのはここまでだ。その後俺達兄弟はどうなったのかと説明すると、多分死んだと思う。
そりゃああんだけ猛スピードで背後から突っ込まれたら、間違いなく死ぬわ。
それならば死人であるはずの俺は何故こうして自らの最期の瞬間を淡々と話せているのか?
まあ、これはアレだ。俗に言う幽霊と呼ばれる状態?になってしまったから、と言うのが正しいだろう?
そうでなければこんな味気ない白装束を俺が進んで着るわけがない。
そしてさらに説明するなら、今俺がいるこの場所、ここは死人の世界、つまり天国である可能性が高いということだ。
最も生前、善悪の比率でどちらかといえば悪よりの俺が果たして天国へ行けるのかという問題が出てくるが......。
ちなみにこの天国(仮)なのだが、辺り一面を草原が延々と広がっていて、空も雲一つない青空とかなり楽園チックな雰囲気となっている。
ただ小動物の一匹、二匹ぐらいはいそうな
感じの場所なのだが、そんなウサギのような動物は一切見当たらないし、どころかこの緑一色の草原、本当に草(というか雑草)しかないらしく、花なんて洒落たものは一つたりとも存在しないみたいだ。完全な見かけ倒しなのだ。
ふぅ......、にしてもこれから俺は一体どうなるんだ? まさかここから地獄へ行くとか、そんな展開じゃないよな?
「おっ、ここにいたのか少年? やっと見つけたぞ」
と、そんな俺の不安を遮るかのように、目の前に突如真っ白なワンピースを着用したブロンドヘアーの少女が現れた。
「......ええと、誰?」
別にこちらからはお呼びじゃないし、いきなり来られても反応に困るんだけど......。あっ、ひょっとして天界からのお迎えとか?
「は? 何を言っておる? ワシは神様じゃ、神様。誰とは何じゃ、失礼な!」
?? 神様??
「いやいや、そんなわけないだろう!? だって俺の知る神ってのはもっとこう、威厳が溢れるお姿であって、何かこう武器とか持ってて強そうな感じの......」
「何ゆえ神がそのような戦闘狂みたいな印象になっておるのだ......」
ごもっとも......、この発言はまず間違いなく生前の俺がプレイしたゲームの知識から得たネジ曲がった持論であって、およそ正しい知識とは言えない。オーディンとか、そんな感じのやつね。
「はぁ......、ワシもどちらかといえば威厳溢れる凛々しい老人の姿になりたかったのだがのう、神は一定の姿、形を持たんから人によって見え方が違うのじゃよ。大体人間の真相心理に基づいて見え方が変化するから、お主にがワシを少女のように見えるのは、つまり心のどこかで少女に対しての強い欲望があるということだのう......」
「え? てことは、俺にロリコンの気があるってことかよ?」
おいおいおいおい、そいつはぁいくらなんでも聞き捨てならない。少女に対しての欲求があるとか、俺のイメージが崩れるだろうが!?
どちらかといえば俺はロリよりも妹、つまりシスコンであると言いたい。妹なんてゲームの世界にしかいないけれど。
「どうでもええわい。そんなことよりもお主に一つ大切な相談があるのじゃよ」
あっさり一蹴された......。わりとショックだ。
「......相談? 言っておくがサイフは持ってないぞ?」
「金の話じゃないわい!?」
ナイスツッコミ。中々愛嬌のある少......、じゃなくて神様だ。
「ゴホンッ、話しとは他でもない。お主、転生というものはご存知か?」
「何っ!?」
思いもよらない言葉に瞬時に食らいつく。そりゃあ異世界系のゲームとかもやってましたし、多少はね?
「知っておるなら話しは早い。実はお主にある異世界を救ってもらいたいのじゃ。魔族が蔓延る危険な世界を救う伝説の勇者としてな」
キターーーーッ!!!!!(゚∀゚≡゚∀゚)
待ってましたよ、この#瞬間__とき#を......!!
ま、まさかあの転生を本当に僕が経験することになるなんて......! しかも勇者だよ、勇者!? 寧ろ死んでよかったと思えてきた!
「......あのう、時間もアレなんでそろそろ話の続きを話してよいか?」
「どうぞどうぞ、ご自由に~?」
「(腹立つのう、こいつ)それで、お主にはこれから異世界メイディスへと勇者の生まれ変わりとして転生させるつもりなのだがのう、一つ忠告しておく。今回ワシがお前を転生させてやるのは、他に転生させる宛がいないからじゃ。本来ならお主のようなガキが、世界を救う勇者に生まれ変わるなどおこがましいことなのじゃよ」
「えっ、酷くね? さすがにその言い方は......?」
宛がないってのも気になるけどな。まあ都合のいい死人がいなかったってとこかな?
「ふん、神をいちいち愚弄するからじゃ。だがお主が死ぬ間際に見せた弟への兄弟愛、それがなければ転生のチャンスなど与えておらぬわ」
おーっ、それじゃああのとき、ヒビキを助けようとした行為は図らずしも正解だったってわけだ。こりゃあラッキーだぜ。
「それと......、ふむ、まあよいわ。とにかくお主はこれから重大な使命を迎えることとなる。はっきり言うが、これから進む異世界は茨の道じゃぞ? いつ命を落としてもおかしくないのだぞ?」
茨の道ねぇ......、どのみちこっちは死んだ身だしこの先成仏しようが、どうなろうが構いやしないさ。
「オッケーオッケー、I'm understand」
「よし、分かった。そこまで言うのなら行かせてやるとしよう、異世界メイディスへとな......!!」
ロリ神がそう話終えると、瞬く間に俺の身体から金色の光が溢れ出し、全身を包み込んでいった。
「うおおおっ!?」
「さあ、お別れじゃ......! 世界を救ってこい、勇者よ!」
「よっしゃー! 行ってくるぜ!!」
神の最後の言葉と同時に、肉体が光とともに消えていく......。ここから俺の新たな人生の幕開けが始まる。
「あら? 神様にしてはずいぶん、雑な送り方じゃないの?」
「何じゃい、見ておったのか天使よ?」
「まあね。ところでいいの、彼? 本当に勇者なんて大役を任せて大丈夫なわけ?」
「まあ、ほぼ無理じゃろうな。ワシも中々悪どい性格になったわい」
「でも必要悪って言葉があるでしょ? 救えることのない世界を彼に任したのは、少しは期待しているからかしら?」
「ある意味慈悲かもしれんな......、はたまた不可能を可能にする人間の強さに賭けたのかも......」
「いや、それはカッコつけすぎでしょ。自分で端から救えないとかほざいて、何調子乗ってんのよ......」
「相変わらずオブラートに包まない口の言い方じゃのう、天使よ......」
「毎日老人の介護してやってんでしょ(今はロリ少女だけど)。文句言わないでよ?」
「ったく、あっ......、あのガキに言うの忘れとった」
「? 何を?」
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