私は元カレの都合のいい女です

鈴ーりんー

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●隆也の本気の恋

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「あ・・・彼氏さんとデート中だったんだね。邪魔しちゃったね・・・
由希、ごめんね、引き止めて・・・それじゃ・・・」


まどかが申し訳なさそうな顔をして、帰ろうとする。


「あ!待って!まどか!!」


私は思わずまどかの肩をつかんだ。

まどかが驚いたようにふりかえる。


「まどか、もしこの後に予定がないなら、一緒にご飯でも食べない?」


私は笑いながら言った。


せっかく昔の大親友に再会したのに、私はこのまま別れてしまうのが嫌だった。


「でも・・・、デート中だったんじゃないの?」


まどかがおずおずと言う。


「隆也・・・この子と一緒でもいい?大親友と久々の再会なんだ♪」


私は隆也の方を振り返って聞いた。


隆也は無愛想にうなずいた。


そんな隆也の様子を見て、まどかは帰りたそうだったけど、私は強引にまどかの腕を引っ張って、近くのファミレスに入った。


まどかをご飯に誘った事を、私は一生後悔する事になる―――


今思えば隆也はこの時、いつもと違ったのだ。


隆也は同性異性問わず、いろんな人と仲良くなれるタイプだ。

人当たりもいい。

人見知りもしない。



そんな隆也がまどかに無愛想な態度をとった本当の意味に、私は気づくべきだったのだ・・・



ファミレスでは、運良く帰る客が重なって、ほとんど待つこともなく席につくことができた。


メニューも決めて、ひと段落つくと、私とまどかは話に夢中になった。


会わなかった時間を埋めるように、私とまどかは話しまくった。


そこで、また奇跡的な偶然が判明した。


まどかと私は、大学が一緒だったことが判明した。

しかも偶然学部も!


大学は広いし、取ってる授業もあまり同じものはなかったから、なかなか偶然に会わなかったんだな。


『運命だね』


なんて、2人で笑った。


「まどか、そういえばお母さんは元気?」


私はふと思い出して、まどかに聞く。


母子家庭で一生懸命まどかを育てていた、まどかのお母さん―――


まどかが高校に入る前に再婚したけど、幸せにやっているのか、私の母親もずっと気にしていたのだ。


「うん・・・再婚相手と仲良くやってるよ・・・」


この時まどかの顔が曇ったのを、浮かれていた私は全く気づかなかった。



隆也は私とまどかが話している間、ずっと黙ったまま言葉を発そうとはしなかった。


ひたすらおかわり自由のコーヒーを、飲みまくっていただけ。


まどかが気を使って話をふっても、歯切れの悪い返事しかしない。

いつもだったら話をふられてもいないのに、強引に話に入ってくるのに・・・


第一不思議な事に、まどかの顔を見ようとしないのだ。

常にうつむき加減。


時々まどかと目が合うと、顔を急いで伏せる。

心なしか顔全体が赤くなっている。



私は何だか嫌な予感がした。



そしてその予感は当たる事になるのだ―――
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