ロリーの尻尾

アズ

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01 プロローグ

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 鬱蒼とした森を抜けると、東、南、西に向かう3本の分岐に突き当たる。東へ向かえば、その先は喧騒な大都会があり、港からの海外の人と物との流動が激しさを増して、多文化の影響をまず一番に受ける場所とも言える。
 南の道は最南端は日の出る時間帯が短く冬が長い雪の街が特徴的で、寒さに弱い人はまずオススメしない。それに、冬は特に朝の9時でも薄暗い程に日の出る時間帯が短く荒れる天候に左右され、ほとんどが自宅で過ごすハメになる。過酷な環境と言えよう。それでも貴重な資源が豊富で特に天然ガス等が産業になっている。その手前は工場町があり、多くの労働者が働いている。
 西は南に比べればのどかと言えよう。農作業や養豚場などがあり、それらが主な産業になっている。
 そして、来た道を振り返ればさっきの森となる。占める面積は広大で大都会を軽く超える。原生林はこの国ではここだけで、あとは人工林。建築等に必要な木材として各地にあり、それ以外では自然公園等となる。
 その森には野生の肉食生物が生息している。また、自然環境保全法による保護区域に指定されている。
 少年は目の前にある道の中から一つの道を選択する。それは喧騒な大都会でも、のどかな西でもなく、極寒の南の地へとだった。
 そこには父がいた。




 数日前。小さな村で母と二人暮ししていた少年は病弱な母を少しでも楽させる為に家事のほとんどを少年が手伝った。薪拾いや炊事洗濯、井戸からの水くみなど、朝早くに起きて全てをこなすと、村の学校へ行き読み書きの練習と算数を勉強し、家に戻るとまた家事の手伝いといった感じで、その日常は特に苦労というよりは義務感の方が少年には強かった。
 そんな時である。母は朝から頭痛で布団から出られないでいた。村医者は雨がこれから降るからそのせいだろうと言って漢方を処方して帰った。そういう時はしばしばあったものだから少年もたいした頭痛ではないと思い込んでいた。少ししたら治るだろう。母に漢方を飲ませると、少年はその日もいつものように学校へとでかけた。
 だが、母の頭痛は治るどころか悪化していた。少年が帰宅した時には母の顔色は悪くなっており、少年は再び村医者を呼ぶことにした。
 村医者は頭痛がずっと続くようであれば検査が必要だと言って大病院への紹介状を書いてくれた。だが、その日は遅く、大病院の受付時間はとっくに過ぎていた。翌日、その大病院へと向かうことになったのだが、その日の夜、母は命をひきとった。
 母と親しかった母の友人達は少年を心配し同情してくれた。親族はこの村におらず、父は出稼ぎに南の方へ行ったっきりだった。連絡もまともにしておらず、どうしているのかさえ分かっていない。
 母の友人達は少年を保護する案を提示したが、それがいつまで続くのか分からないし、少年もそれなら父か別の町にいる親族を頼るべきだろうと考えた。それからの決断は早かった。少年はせっかくの誘いを断り、父を頼ることにした。一人で遠い場所へ行かせることに最初は周囲からの反対はあった。だが、それで少年の気が揺らぐわけでもなかった。
 少年は家にある金目のものは全て売り、そのお金で母の火葬を行った。
 骨壺を鞄に入れ、短剣を持ち、食料と全財産を持つと生まれ育ったその家とお別れした。
 村を出ると寂しさがこみ上げてきたが、振り返らず前を歩き続けた。
 こうして、森を超えて今の地点まで辿り着いたのだった。




 分岐を超え南の方角へ進んでいくと、青空で2匹の龍同士が争って空で戦っていた。色違いで白い龍と黒い龍だ。どちらも大きく人間を簡単に丸呑みできるぐらいの巨大な口を持っている。しかし、龍が人を襲った事例は聞いたことがない。龍は人を餌にして食べるような生物ではないからだ。
 少年はじっと龍の激しい戦闘をじっと見届けていた。少年にとって龍は初めて見る生物だからだ。ここから見た感じ勢いがあるのは白い龍の方だった。黒い龍は劣勢で追い詰められている感じだ。このままいけば黒い龍は降伏するしかない。だが、プライドの高い龍が降伏をせず戦い続けるかもしれない。そうなれば黒い龍はやられてしまうだろう。少年は食い入るように戦闘を見続けた。
 白い龍が口を開き黒い龍にかぶりつこうとした。だが、そこで黒い龍は目つきを変えた。そこからだった。黒い龍はそいつの頭を鋭い爪で振り払うと形勢逆転し、勢いは黒い龍側についた。たった一つの行動で形勢がひっくり返ったのを見て、本当は黒い龍も白い龍とは力の差はそこまで開いてはいなかったのだとその時になってようやく理解出来た。
 結局、白い龍が再び形勢を取り戻すことが出来ず、長い戦いはお互いに傷を残した上で白い龍が逃亡したことで決着がついた。
 これは結果論であるが、まるで黒い龍がずっとチャンスを伺っていたんじゃないかとさえ感じた一戦だった。
 勝利した黒い龍はそこで少年に気づき振り向く。少年とその黒い龍と目が合った。少年はビクッとした。黒い龍の瞳は同じく黒い瞳をしていたわけだが、その鋭い眼光から放たれる威圧は睨まれただけで圧倒される程。少年はそこで村長の言葉を思い出した。
「よいか、龍は気高き生き物だ。当然、我々とは次元が違う。もし、龍と遭遇するようなことがあれば、龍を直視せず、その場で跪き頭を垂れるのだ」
 村長に言われた通りに少年は膝をつき、頭を垂れた。龍の視線は暫く感じたが、それは永遠ではなかった。気づいた時には視線は消えており、恐る恐る顔を上げて空を見上げた頃にはその黒い龍の姿は既に見当たらなかった。
「行ってしまった……」
 それは同時に助かったという安堵でもある。




 この世界には龍以外にも珍しい生き物は各地に生息していた。特に尻尾を複数持つ生き物はその尻尾の数で希少性がはかれるものもあった。例えば猫や狐とかは大抵一本であるが、2本以上となれば尻尾の数で野生の集団では偉い地位となる。それに、体格や能力まで尻尾の数に応じて強くなる。最近は人間にも尻尾のある奴がいるようだが、少年はまだその人物に遭遇したことはない。そもそも尻尾を持たない人間が尻尾を持つとはどういうことなのか? 少年にはさっぱりで真偽も不明。あまり信じられる話しではなかった。
 無論、少年のケツに尻尾は生えてはいない。茶色いベルトにブルーの半ズボンに紐の靴。年齢は8歳になったばかり。髪はショートヘアの茶色。瞳は黒だ。虫歯になったことは一度もなく、至って健康そのもの。そう育ててくれた母には今も感謝を忘れない。



 少年が分岐点を過ぎて南へ歩き出してから昼を過ぎて夕方になろうというところでようやく街の入口の門を見つけた。門と言っても、その門が閉じたことはないし門番がいるわけでもない。かつて、城下町の名残りとして門と街を取り囲む壁があるだけだが、その壁も一部は崩壊の可能性があって部分的に崩壊前に取り壊されていたりする。この街に寄ったのは通過点だからでも、今日の宿をここで見つける為だけでもない。この街には例のアレがあるのだ。2年前にようやく開通した鉄道の駅が。
 ディーゼル機関車と呼ばれる赤いボディーと青色のボディーが特徴の2両は、終着駅である工場街を交互に行き来し繋いでいる。父はその工場へと働きに出ていた。つまり、列車にさえ乗れば父親のいる街にあっという間に辿り着けるのだ。少年は白で統一された建物の駅に入り、切符売り場で切符を買うと、終電にギリギリ乗り込むことが出来た。
 工場街へ向かう乗客は終電だからなのかほとんどいなかった。その為に席はがら空きで自由な席に座ることが出来た。木製の座席に座り窓の外を眺めていると、ベルが鳴り始め、少年を乗せたディーゼル機関車は動き出した。
 徐々にスピードが上がるにつれ、外から受ける風も強くなっていった。
 少年は足を組みながら鞄の中にある骨壺を擦った。
「もうすぐで父さんに会えるからね」
 正直、少年にとって父親の記憶というのはうろ覚えであまり思い出というものが沢山あるわけではなかった。ただ、この短剣は父が自分にと買ってくれたもので、いつしか剣の使い方を教えてくれるという約束をしたということ。その約束が果たされることはなかった。
 窓の外の景色は徐々に空の色が灰色となり、雪が振り始めた。少年は窓を閉めると、列車の中の照明が点灯しだした。
 窓の隙間から風が微かに入り込んでヒューヒューと風の音が鳴る。
 外はすっかり暗くなり、夕焼けすらあの分厚い雲で見ることが出来なかった。
 少年はポケットから母が最後に父とやりとりしていた文通の入った茶色い封筒には住所が書かれてあった。少年にとってこれが父との唯一の手掛かりだった。
 もし、そこに父がいなかったら…… 。
 その可能性はなくはなかった。母は父親に向け何度も手紙を送っていたが、返事の手紙は忽然と届かなくなった。もしかしたら父に何かあったのかもしれない。だが、少年にとっては最後の肉親なのだ。父親の行方を知りたいのは当然だった。




 外の景色は気づけば激しい吹雪になっていた。外に出るのは危険だ。他の僅かな乗客は雪の具合を心配していた。雪のせいでこの列車が止まらないかどうかを。しかし、車掌の答えは一貫して「問題ありません」だった。
 だが、本当にディーゼル機関車は終着駅まで乗客を無事届けた。
 レンガの駅舎は既に売店が営業を終了しており、乗客は駅の出口を真っ直ぐ進んだ。だが、その外は吹雪と寒さの地獄で、外に出ることに足がすくみ戸惑う程だった。駅は街のほぼ中心を位置し、近くには沢山の煙突とそこから灰色の煙がモクモクと出ており、工場の横にある川はすっかり凍っている。駅前にはハブがあり、看板にはホットワインを宣伝していた。
 少年は通りかかった駅員に早速住所の場所を訊いてみた。駅員はその住所を聞いて眉を片方上げて「本気か?」と聞き返してきた。
「え? どうしてですか?」
「そりゃ……そこは治安の悪い場所だからだよ。そんな場所へ子ども一人行ったところで狙われるだけだ。身ぐるみ全て剥がされ凍え死にたくなきゃそこに近づくのはやめた方がいい。そこへは何の用で行くつもりだったんだ?」
「父親がそこにいるかもしれないんです。母が死んで頼れるのは父しかいません」 「そうか。悪いが手助けはしてやれんな。俺だってそこへ近づくのは遠慮したいんだ」
 そう言いながら駅員は少年の短剣を見た。
「その短剣は使えるのか?」
「そこまでは。枝を切る程度で」
「だろうな。その短剣は子ども用だ。切れ味は悪いだろう。お前さんが行こうとしているところはな、拳銃一丁だけじゃ足りないぐらい危険な場所なんだ。そもそもそんな場所へお父さんが住んでいるとは思えないな」
「それなら父の職場ならどうですか?」
「職場? どこだ?」
「ティーグ社です」
「ティーグ……悪いが君の父さんは本当にそこで働いているのか?」
「本当は分かりません。父とは突然連絡がとれなくなってしまって」
「ティーグ社は大量解雇を何年か前に行っていてね、それで労働者と運営側とかなり揉めたんだ。ティーグ社は大量の機械で労働を補えるようになったから、そのせいで多くの労働者が失業した。労働者にとって農業より稼げると言われ、それを信じてこんな極寒な街まで来たというのに数年で解雇されちゃたまったもんじゃないだろう。だけど運営側は労働者側の要求を受け入れる気は全くなかった。遂に運営側が交渉に応じないと知った労働者達は一致団結して新しい機械を壊していったんだ。また、新しい機械を導入して俺達の仕事を奪うならまた壊してやるって。で、沢山の逮捕者を出したんだ。ティーグ社にとっては損失だっただろうが、投資家が直ぐに援助したおかげでティーグ社にまた直ぐに新しい機械が入るようになった。結果、労働者は負けたのさ」
「それじゃ父さんは警察に捕まったかもしれないんですね」
「もし捕まってたとしても今ぐらいじゃとっくに自由の身だろう。でも、連絡を寄越さなかったのは単純にお前達をもう養えないと思ったからじゃないのか」
「……」
「悪いことは言わない。宿を探して一泊してから早くこんな街から離れることだ。他に頼れる親族とかいないのか?」
「いないわけではありません。ただ、父は僕にとって唯一の肉親なんです。父だって母の死を知りたい筈です」
「どうかな? 連絡を寄越さなくなった時点でもう家族の縁は切れているようなもんだと思うが。とにかく警告はしたからな。大人のいうことには素直に従っておいた方がいいぞ」



 少年はとりあえず、駅員の言うとおり宿を見つけ、そこで一泊することにした。吹雪の中ではどちらにせよまともに父を探すなんて無理だった。明日の朝になって父を探して見つからなければ諦めこの街を出る。そう決めると、ベッドの中で少年はぐっすりと眠りについた。
 それは深い眠りだった。それは単純な疲れだけではなさそうだった。
 答えは目を開ければ分かること。
 瞼を開き瞳が視界を認識し、その得た情報は頭の中で処理が行われる。しかし、いつもより処理に時間がかかった。
「あれ? ここはどこだ!?」
 気がついたらそこはベッドの上ではなく檻の中だった。手枷が繋がれ、同じ檻には自分と同じように枷に繋がれた子供達が数人もいた。
「よぉ、気がついたか」
 初めて耳にする男の声は檻の外からだった。そこには丸い木のテーブルの上にランタンと酒瓶、その横で太ったスキンヘッドの男が足を組んで椅子に座っていた。ランニングシャツに露出した両腕にはびっしりとタトゥーが入っており、煙草の臭いがした。
「まんまと騙され捕まった間抜けで哀れなウサギさんよ。人探しの前にまず人を警戒することを先に覚えるべきだったな」
「ここはどこ?」
「周りを見てみろ。お前のようなガキが沢山いるだろ? お前は人攫いに合ったんだよ。これからお前達が待っている運命は小児性愛者の玩具にされることだ。知らないだろうが、大人達は自分達の本当の素顔というものを隠して生きている本当は醜い生き物なんだ。だから、普段は仮面をして生きている。目に見える仮面じゃないぞ。その仮面はお前達のような騙されやすい奴に向けて使うのさ」
 少年の周りはその男にすっかり怯えた様子だった。少年はふと、自分の短剣を探したがそれは見当たらなかった。
「探してるのはこれか?」
 男はそう言って少年の持ち物だった短剣を見せた。
「お前な、いくらなんでもこれを持ち歩くなよな。気持ち悪いぜ」
 テーブルの上に骨壺が置かれた。
「返せ! それは僕のだ」
「黙れ!」
 男はそう怒鳴ると、その骨壺を短剣で割った。
「ああ!!」
 壺は割れ、中身がそこら出ていく。
「お前な、こんなことしたって死者は報われないぞ。ちゃんと墓をつくってやらなきゃな」
 中身を男は土足で踏みつけると、男はチャックを開き、そこに向かって小便を始めた。男は少年の方へ向きながらケラケラと笑っていた。
 少年に初めて殺意がわいた。それも単に悔しいだけではない。一番苦しい殺し方を頭の中で沢山想像しながら、少年は大声で「殺してやる!」と怒鳴った。
「おお、怖っ。それじゃ訊くがよぉ、どうやって俺を殺すって言うんだ? え? その檻の中からどうやって俺に手を出せるんだ? ええ? そりゃ無理だろ。なぁ?」
 男は短剣を思いっきり振って檻に刃をぶつけた。甲高い音が鳴り、子供達は単純にもそれだけでビクッとした。男にとっては驚かせるつもりが、短剣は簡単に力負けし父から貰った刃は真っ二つに折れて、刃の先端が檻の中へと入った。
「やべ! しまった」
 少年はその先端を拾ってくないを投げるようにその先端を男に向かって投げた。ダーツは得意の方だった。男の腹の的に少年が投げた刃が深く突き刺さった。
 男は悲鳴をあげ「いてぇ!! くそっ、やられた!」男は先端を腹から引っこ抜いたが、そこから赤い血が流れ出た。
「やりやがったな、クソガキが!! ガキのくせして俺に歯向かったな! どうしてくれる!」
「今、お前にどうやって苦痛を与えてから殺すか考えついた。お前が死ぬ直前にお前の汚らしい顔面に向かって小便かけてやるよ」
「クソ」
 男は護身用のリボルバーを出して安全装置を解除した。銃口は檻の中に向けられた。
「ナメるのもこれが最後だ。流石に銃口を前にしたらそんな口もきけなくなりだろ。さぁ! まずはどうしてもらおうか。そうだな、まずは謝って貰おうか? 単に謝るだけじゃ駄目だ。俺の気がおさまらん。服を脱げ。全部だ。それから土下座して俺に謝れ。そのあとお前の裸に向かって小便かけながらお前を殺してやるよ」
「誰がやるか」
「何?」
「俺は大事な商品じゃないのか?」
「ふん、頭のキレる奴は嫌いだ。まぁ……そうだな。事故も一つや二つは起きるよな? たまにあることだ。それに一人いなくなったところでその分の補充くらいならなんとかなる」
「だから? それで俺がお前に従うことにはならないだろ? どうせ死ぬなら変わらない」
「ヤケになったのか?」
 その時だった。ドアが開き「何の騒ぎだ?」とぞろぞろと男達が入ってきた。どうやらその男の仲間のようだった。うち、全身が黒で統一された服にブーツ、黒い長髪の男が怪我をしている見張りの男を見て「なにガキ相手にやられてやがる」
「す、すいませんリーダー」
「お前は見張りもロクに出来ないのか?」
 それを言われ、周りの仲間達はクスクスとその見張りの男を笑いだした。
「そういう役立たずは俺達の仲間にはいらねぇ」
「待ってくれ!」
 だが、リーダーの男は待たずに銃弾を放った。見張りの男の額に穴があき、目を見開いたまま男はその場で崩れるように倒れた。まるで糸が切れた操り人形のように。
 少年は気づいた。その男には2本の黒い尻尾が生えていることに。
 リーダーは今度は少年の方を見た。少年はその男と目が合った。
「お前か」
 少年は答えなかったが、リーダーには状況を理解したようだった。
「ガキにしては簡単に殺すのは勿体ないな。例の被験体に使ってやる。運が良ければ俺達の仲間にしてやる。運がなければ死ぬだけだがな」
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