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03 銃声という声
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大都会には幾つかの港がある。だいたいまだ薄暗い明け方は漁業関係者が漁へと出掛け、日中は別の専用の港に遠い大陸からやってきた大型の機帆船がやってくる。大量の輸入品が入った木箱が沢山港に到着し、そこから各地へと運ばれる。更に別な港には客船専用がある。ロリーはその港から普段は出港しない夜の時間帯に明かりのついた船にこっそりと乗り込んだ。船はロリーを乗せたまま暫くしたら出港しだした。ロリーは身を隠したまま波に揺れた。船に乗るのは人生で初めてで船酔いしそうになり、両手で口をおさえなんとか堪えようとした。すると、船内から男女の賑わう会話が聞こえてきた。窓からこっそり覗くと、高級感あるドレスコードした中年男性やモデルのような若い女性が一つの船で一緒になっていた。中年男性は葉巻を吸っており、女には宝石のついたピアスやネックレス、指輪が目立っていた。こんな時間帯に金持ちがいったいどこへ向かおうとしているのか。実のところロリーには心当たりがあった。
船は港からだいぶ離れ見えなくなると、今度は別の海から陰気な島が見えてきた。小島で松明の明かりが遠くから見える。小さな港から石造りの階段が続いており、島の唯一の建造物へとそれは直行していた。
ロリーはなんとか港まで耐えようとしたが、気持ちが耐えられず海に向かって嘔吐した。船内にいた富豪は外から聞こえてくる奇妙な声に気づき「今のは何だ?」と言って窓の外を覗いた。ロリーはギリギリで窓の真下で身を隠した。何もないと思ったその人物は会話を再開した。
船はその港に到着すると、金持ちは船を降りて階段を登っていった。ロリーはそれを見届け時間を置いてから船を降りて階段を登っていった。
階段を登りきった先に豪邸があり、ロリーは建物の入口とは反対に建物を回り道していった。裏にはプールがあり、水が張ったままだ。この時間帯にプールで泳ぐ人物はいないだろう。ロリーは裏口の扉を見つけ、ドアノブをゆっくり回してみた。施錠がされていなかったようでドアが開くことを確認すると、隙間をつくり、そこから覗き見て誰もいないことを確認すると中に入った。そこはシャワールームになっており、その部屋を出て通路に出ると、突き当りに地下へ向かう階段を見つけた。地下からは明かりが漏れ出していた。ロリーは忍び足で地下階段へ向かい、その階段を降りていく。
地下から先程の富豪達の笑い声が聞こえてきた。
下になにがあるのか覗いてみると、地下では富豪達の前で横一列に並ばされた少女が服を一枚一枚脱いでいくところだった。素足に下着姿になると、少女達は恥じらいからか脱ぐ手が止まった。すると怖そうな顔に瀟洒なネクタイをした男が少女達に「なにを躊躇ってる!」と怒鳴り散らした。
肩を震わせた少女達は上の下着を脱ぐと乳をさらし、更に最後の一枚となった下着まで一気におろすと、それも足から脱ぎとった。下着は全て回収され少女達はぶるぶると震わせながらおっさん達に自分の下半身も全部を見せた。一人はショックで泣き始めている子もいた。
すると、今度は裸で下着一枚の少年達が連れてこられ、富豪の女達は鞭を持って少年に近づくと裸に向かって鞭を振るい始めた。
バチン! という音が地下によく響き、少年達は必死に痛みに耐えながら次の鞭を待った。
金持ちの道楽。
少年達の体には前にも打たれたことがある傷が痛々しく残っていた。その上から新たに鞭の傷が出来ていく。
バチン! バチン!
反吐が出そう気分になった。
あの男に適性を認められなかったら自分もああなっていたかもしれない。
ロリーは拳銃の安全装置を解除すると階段の途中からまずはここの人間であろう男へ向かって3発撃ち続けた。男はロリーに気づき声を発する前に撃たれ、そのまま絶命した。
客達は目の前で殺人が起こったことに一瞬思考が追いつかず、言葉を発するのにタイムラグが生じた。その間にロリーは次々と武装しているおそれのある人物から殺していく。
そのあとからようやく男達が一斉に疑問をぶつける一方で女性達からは悲鳴があがった。男達の質問は「お前は誰だ」「どっから侵入した」とか色々どうでもいい質問を繰り返していた。ロリーはその間に再装填する。すると、男の一人が装填をチャンスだと勇敢にも殺人鬼ロリーに向かって果敢に挑んできた。だが、ロリーはもう一丁の銃を実は持っていて、それをその男に向けると、男は慌てて両手をあげ「ま、まってくれ」と懇願してきたが、ロリーは待たずに引き金を引いた。男の額に弾丸が当たり穴が開いた。男は階段から落ちて、そこから動くことはなかった。絶命したのだから当たり前だ。自分のように再生能力がなければ、人間の命を簡単に奪うことは簡単だ。だが、それを実行に移せるのか、その道徳的心理が通常ならばブレーキとしてかかる筈だが、ロリーは沢山の人体実験を受け、更に一緒にいた同じ境遇の子供達が次々と大人達の玩具にされ心を壊し、使い物にならなくなると生きたまま焼却炉へと放り込まれた。焼却炉から聞こえてくる叫び声が頭から離れない。そう考えれば、ロリーの放つ弾丸はその苦痛と比較して全く相応ではない。
甲高く耳障りな悲鳴をあげ続ける女にロリーは黙らせた。大きく開いた口にロリーの放った弾丸が貫通した。
女は倒れた。
ロリーはその場にいる全員に向け殺意を放った。
全員この少年に殺されると理解した連中は必死に説得にかかったが、ロリーは全てを無視した。むしろ、連中に護身用の武器がないと知れただけで、ロリーは冷たく無情に連中全てに答えていく。
銃声という声で。
全員が死んだのを確認すると、残された少年少女はポカンと突っ立っていた。
「船がある。全員乗れる船だ。だから、皆ここから逃げるぞ」
その後、誘拐された少年少女は警察官に保護され、それは1大スクープとなって朝刊に掲載された。
警察は少年少女を救ったもう一人の少年の行方を捜索したが、発見することはなかった。
後日、事件の噂を駆けつけた二人組はまだ捜査中の警官全員を皆殺しにし、再び小さなこの島に血の臭いを濃く残すと、大男は縦に開かれた瞳孔から鋭い視線を島の森に放った。森から鳥達が一斉に飛び立つ。それを見て男はニヤリとした。その後ろで襤褸一枚の少女はというと、大男の拳で殺された警官の額を人差し指でタッチすると、そこからフロッピーのようなものが出てきて、それを今度は自分の額に差し込んだ。隙間なんてものはないのに、少女が指で触れると不思議なことが起こった。
「どうだ?」
「駄目。警官は少年のことを知らない。でも、ここで起こったショーのことは知られてるからもみ消さないと」
「それは他の奴らがやってる。やはり、救出されたガキ達から記憶を奪わなきゃ駄目か」
少女は警官から奪った記憶を額から抜き出すと、警官にそれを戻した。
そして、目を見開くと黄色い瞳は白く発光した。
カシャッ!
少女の口から写真が出てくる。
その少女の後ろには黄色い尻尾が2本出ていた。
茶髪のおかっぱ頭の少女の頭を大男は突然撫でると、少女はビクッとした。頭に殺された警官達の血肉がべっとりとついた。撫でたのではない。大男の手を綺麗にする為に拭かれたのだ。
「なんだ、気に入らないのか? 臭いがつくのが嫌なら髪を剃ればいいだろ」
大男はそう言うと、階段を降りていった。
嫌だなんて言えない。怖いのだ。大男の匙加減であの手は自分の頭蓋骨を破壊してしまうからだ。死なないとはいえ、あの痛みは慣れるものではない。
「早く来い、このノロマ」
少女は慌てて大男を追った。
船は港からだいぶ離れ見えなくなると、今度は別の海から陰気な島が見えてきた。小島で松明の明かりが遠くから見える。小さな港から石造りの階段が続いており、島の唯一の建造物へとそれは直行していた。
ロリーはなんとか港まで耐えようとしたが、気持ちが耐えられず海に向かって嘔吐した。船内にいた富豪は外から聞こえてくる奇妙な声に気づき「今のは何だ?」と言って窓の外を覗いた。ロリーはギリギリで窓の真下で身を隠した。何もないと思ったその人物は会話を再開した。
船はその港に到着すると、金持ちは船を降りて階段を登っていった。ロリーはそれを見届け時間を置いてから船を降りて階段を登っていった。
階段を登りきった先に豪邸があり、ロリーは建物の入口とは反対に建物を回り道していった。裏にはプールがあり、水が張ったままだ。この時間帯にプールで泳ぐ人物はいないだろう。ロリーは裏口の扉を見つけ、ドアノブをゆっくり回してみた。施錠がされていなかったようでドアが開くことを確認すると、隙間をつくり、そこから覗き見て誰もいないことを確認すると中に入った。そこはシャワールームになっており、その部屋を出て通路に出ると、突き当りに地下へ向かう階段を見つけた。地下からは明かりが漏れ出していた。ロリーは忍び足で地下階段へ向かい、その階段を降りていく。
地下から先程の富豪達の笑い声が聞こえてきた。
下になにがあるのか覗いてみると、地下では富豪達の前で横一列に並ばされた少女が服を一枚一枚脱いでいくところだった。素足に下着姿になると、少女達は恥じらいからか脱ぐ手が止まった。すると怖そうな顔に瀟洒なネクタイをした男が少女達に「なにを躊躇ってる!」と怒鳴り散らした。
肩を震わせた少女達は上の下着を脱ぐと乳をさらし、更に最後の一枚となった下着まで一気におろすと、それも足から脱ぎとった。下着は全て回収され少女達はぶるぶると震わせながらおっさん達に自分の下半身も全部を見せた。一人はショックで泣き始めている子もいた。
すると、今度は裸で下着一枚の少年達が連れてこられ、富豪の女達は鞭を持って少年に近づくと裸に向かって鞭を振るい始めた。
バチン! という音が地下によく響き、少年達は必死に痛みに耐えながら次の鞭を待った。
金持ちの道楽。
少年達の体には前にも打たれたことがある傷が痛々しく残っていた。その上から新たに鞭の傷が出来ていく。
バチン! バチン!
反吐が出そう気分になった。
あの男に適性を認められなかったら自分もああなっていたかもしれない。
ロリーは拳銃の安全装置を解除すると階段の途中からまずはここの人間であろう男へ向かって3発撃ち続けた。男はロリーに気づき声を発する前に撃たれ、そのまま絶命した。
客達は目の前で殺人が起こったことに一瞬思考が追いつかず、言葉を発するのにタイムラグが生じた。その間にロリーは次々と武装しているおそれのある人物から殺していく。
そのあとからようやく男達が一斉に疑問をぶつける一方で女性達からは悲鳴があがった。男達の質問は「お前は誰だ」「どっから侵入した」とか色々どうでもいい質問を繰り返していた。ロリーはその間に再装填する。すると、男の一人が装填をチャンスだと勇敢にも殺人鬼ロリーに向かって果敢に挑んできた。だが、ロリーはもう一丁の銃を実は持っていて、それをその男に向けると、男は慌てて両手をあげ「ま、まってくれ」と懇願してきたが、ロリーは待たずに引き金を引いた。男の額に弾丸が当たり穴が開いた。男は階段から落ちて、そこから動くことはなかった。絶命したのだから当たり前だ。自分のように再生能力がなければ、人間の命を簡単に奪うことは簡単だ。だが、それを実行に移せるのか、その道徳的心理が通常ならばブレーキとしてかかる筈だが、ロリーは沢山の人体実験を受け、更に一緒にいた同じ境遇の子供達が次々と大人達の玩具にされ心を壊し、使い物にならなくなると生きたまま焼却炉へと放り込まれた。焼却炉から聞こえてくる叫び声が頭から離れない。そう考えれば、ロリーの放つ弾丸はその苦痛と比較して全く相応ではない。
甲高く耳障りな悲鳴をあげ続ける女にロリーは黙らせた。大きく開いた口にロリーの放った弾丸が貫通した。
女は倒れた。
ロリーはその場にいる全員に向け殺意を放った。
全員この少年に殺されると理解した連中は必死に説得にかかったが、ロリーは全てを無視した。むしろ、連中に護身用の武器がないと知れただけで、ロリーは冷たく無情に連中全てに答えていく。
銃声という声で。
全員が死んだのを確認すると、残された少年少女はポカンと突っ立っていた。
「船がある。全員乗れる船だ。だから、皆ここから逃げるぞ」
その後、誘拐された少年少女は警察官に保護され、それは1大スクープとなって朝刊に掲載された。
警察は少年少女を救ったもう一人の少年の行方を捜索したが、発見することはなかった。
後日、事件の噂を駆けつけた二人組はまだ捜査中の警官全員を皆殺しにし、再び小さなこの島に血の臭いを濃く残すと、大男は縦に開かれた瞳孔から鋭い視線を島の森に放った。森から鳥達が一斉に飛び立つ。それを見て男はニヤリとした。その後ろで襤褸一枚の少女はというと、大男の拳で殺された警官の額を人差し指でタッチすると、そこからフロッピーのようなものが出てきて、それを今度は自分の額に差し込んだ。隙間なんてものはないのに、少女が指で触れると不思議なことが起こった。
「どうだ?」
「駄目。警官は少年のことを知らない。でも、ここで起こったショーのことは知られてるからもみ消さないと」
「それは他の奴らがやってる。やはり、救出されたガキ達から記憶を奪わなきゃ駄目か」
少女は警官から奪った記憶を額から抜き出すと、警官にそれを戻した。
そして、目を見開くと黄色い瞳は白く発光した。
カシャッ!
少女の口から写真が出てくる。
その少女の後ろには黄色い尻尾が2本出ていた。
茶髪のおかっぱ頭の少女の頭を大男は突然撫でると、少女はビクッとした。頭に殺された警官達の血肉がべっとりとついた。撫でたのではない。大男の手を綺麗にする為に拭かれたのだ。
「なんだ、気に入らないのか? 臭いがつくのが嫌なら髪を剃ればいいだろ」
大男はそう言うと、階段を降りていった。
嫌だなんて言えない。怖いのだ。大男の匙加減であの手は自分の頭蓋骨を破壊してしまうからだ。死なないとはいえ、あの痛みは慣れるものではない。
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