異世界

アズ

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第一章

11 正体不明

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 ビックバンによって膨張を続ける宇宙で、知的生命体が人間だけというのは長らく不明な点だった。これにあらゆる学者が様々な仮説を立てたが、その答えは未だ謎のまま。そんな中で現れた銀色の円盤はまさに宇宙人、知的生命体であり、人間以外に存在すると主張していた学者達の説が証明されたかと思われた。しかし、それは時空を超えた人間だった。つまり、未だ人間以外の生命を発見したことにはならない。
 現在、未来からやって来た人間は銀色の円盤による攻撃を再開。あらゆる都市や街が破壊され、大勢の人達が亡くなった。それは一瞬の出来事であったかのように、数日で街は壊滅。僅かに生き残った人類は森の中へと逃げ込んだ。ゴキブリ並の生命力を根絶するより、早く移住の為の準備に取り掛かることを選択した侵略者達は生存者を必要以上に追うことをせず、再建に取り掛かる。食料を得る為に広大な畑を耕し、未来の養殖技術を取り入れ減少した魚を増やすなど未来の技術を使いながらも着実に受け入れ準備を進めていく。予定では来年からは徐々に移住受け入れを開始するスケジュールだ。生存の為の必要最低限の技術と、その開発の研究だけは残しておく。
 本作戦のリーダーであるマーク・バーナードは自分の部下が勝手に殺害したカリラの火葬を済ませ、遺体は自然に囲まれた静かな場所へと彼女の為の墓を作った。
 最初、カリラが死んだと聞かされた時は驚き駆けつけたが、牢屋の中で頭を貫かれ血を流し倒れているカリラを見て、驚くべきことに悲しみはなかった。その時、自分がいかに冷血かが分かった。同じ人間であり、同じ血が流れていると思っていたし、自分達の仲間を助ける為にあえて自分を冷徹な悪魔になったつもりでいたが、本当に化け物になっていたとは実感はそれまでなかった。大義は結局のところ自分達は正しいと思い込む為の魔法のような言い訳にしか過ぎない。魔法故に誰もがその大義に疑いを持たない。軍人とはそういうものだが、ようやく理解した。戦争は人そのものを破壊してしまうのだと。敵を破壊していたつもりが、自分達の人としての心を破壊していた。だが、そうでなければ戦場で武器をとって戦うことが出来ない。そもそもそれに反発すれば非国民扱いを受けてしまう。それは家族にまで影響する。むしろ、反発したところで代わりは他にいくらでもいる。それに、この任務は仲間達を救う為であり、それは生きる欲望に従ったまでだ。その欲望を捨てた人類の末路は滅亡。例え間違いであれ、人類は諦めの悪さから悪魔的行為にだって選択する。そもそも人は悪だ。欲望のない生き物は存在しない。あったとしたらそいつは直ぐに死んでいただろう。ならば人はどうしようもない生き物なのか? 世界の為に人類は滅んだ方がいいのか? 否、全てがそうではないだろう。
 墓の前で私はカリラの代わりに祈りを捧げた。
 彼女は選択こそが人が善でいられると考えていた。だとしたら、我々はいったいどう選択すれば良かったのか?




 場所は変わって森。辺りは暗く、空には月が見えた。そこに逃げ込んだ生存者は茂みの中へ隠れ、息を整えた。森の上空は何度も円盤が通過し、森を巨大なライトで照らしながら生存者を探していた。森に火を放ち焼払えば生存者は簡単に始末出来たであろう。しかし、侵略者達は森に火を放つことはしなかった。ランスとリウはあの後森の中へと逃げ込んでいた。もし遅れていたら、連中に殺されていたかもしれない。
「これからどうなるの?」とランスが聞いてきたので「分からない」とリウは正直に答えた。
「暗くて何も見えない」
 夜の森は不気味だ。特にこの時期では朝になっても森の中は暗いままだろう。逃げるのが必死でかなり深いところまで来てしまった。だが、どうせ戻れない。
「ランス、ライトはつけれない。火もだ。目立つし連中に見つかる。大丈夫、とりあえずはな」
「他の皆は大丈夫かな」
「今は信じるしかない」
 急いで持ち出したリュックの中にはパンとワインしか入っていない。そこに羊の丸焼きでもあったら最後の晩餐みたいになっただろうがとりあえず数日はこれでもつだろう。ワインを急いで入れたのには自分でも笑ってしまうが、飲みものはワインしかあの時はなかった。明日、買い物に行く予定だったし、冷蔵ピザでランスとお別れ会だったのに…… 。
「リウ、焚き火無しじゃ凍え死んじゃうよ」
「そうだな」
 二人は震えていた。
「火を起こそう」
 寒さには勝てず我慢出来なくなった二人は小型のライトで地面を照らし木の枝を集め、火を起こす。
 ランスは火を見てホッとするが「煙とかで気づかれないかな」と心配した。
「どうだろうな」
 もはやこれは賭けだった。
「ランス、二人でくっつこう」
 ランスは言われた通りリウにくっついた。
「ワインを温めて飲めばもっと体があったまる」
「俺、まだワイン飲めないよ」
「構わないさ。誰も見てない」
 ワインを温めている間、二人は火をジッと見た。顔が熱に当たる。
 ワインが熱々になると、湯気が出て、最初にリウが飲んだ。
「うん、最高だ」
 そう言ってリウはランスに渡した。ランスは受け取るとそのワインを一口飲んでみた。初めての赤ワインはアルコールが強く感じ、体が一気にホッとした。
「アルコール強いよ」
「そうか? だが、寒さが吹き飛ぶ」
 確かにその通りだった。それから二人でワインを飲み合いながら焚き火に当たっていると、アルコールがきいたのかランスは気づけば眠りについていた。




 女の声がした。
「誰かー誰かー」
 その声でランスは目を開けた。目の前の火は消えていた。リウは起きていた。寝ていたのか、それともずっと起きていたのか分からなかった。ランスは先に眠ってしまったからだ。
「女の人の声だよ」
「シッ!」
 リウは人差し指を立てて静かにするよう指示をした。ランスはならと小声でリウに聞く。
「あの人、人を探してるみたいだよ?」
「あんなに声をあげたら誰かに気づかれるだろ? 侵略者が俺達を追いかけに来てたらどうする?」
 確かにリウの言う通りだった。もしリウがいなければ自分は返事をして女性のもとへ走っていただろう。自分一人だったら誰か他に生存者がいたことに安堵してそちらに飛びついて早く安心したいと先走ってしまっていただろう。
「どうだ?」
 おや、男の声? 誰か他にもいたのか。
「全然」
「ここには生存者はいないようだな。他をあたるか」
「ええ、そうしましょう」
 生存者って男は言った。その言い方に違和感があってリウを見た。リウは顔を青ざめていた。それを見て確信する。あの二人は俺達を追っている侵略者だということを。でも、不思議だ。宇宙人だとしたら何で俺達の言葉が使えるんだ? それともそんな技術が宇宙人にはあるのか?
「ここに長居は禁物だ。移動するぞ」
 二人の声はもうしない。移動したんだろう。声とは真逆の方向へ俺達は進むことにした。
 小走りに逃げるリウとランス。だが、その目の前に木の影から宇宙服を来た一人が銃を持って立ちはだかった。
 リウとランスは来た道を振り返る。だが、その先にももう一人が立ちはだかった。
「しまった! 罠だったのか」
 リウがそう言うとご機嫌のいい「正解」と言うさっきの女の声がした。
「声のする反対に逃げるのは分かっていたわ」
 女の足元には犬が現れ座り込んだ。
「大人しく捕まってくれるかしら?」
「殺さないのか?」
「ええ。抵抗しないなら労働者になってもらう」
 無論、抵抗なんて出来なかった。




 女は俺達を先住民のように扱った。侵略者は支配者であり、俺達は奴隷のように毎日働くことになる。体にチップを埋め込まれた。逃げればGPSで追われるから逃げることは不可能。
 連中の命令で都市から木々を増やしながら自然に囲まれた環境の中に侵略者の移住先となる居住を建設した。石造りや木製など自然の家であり、マンションを建設するわけではなかった。当然、大勢がこれから移住するというのに、巨大な居住施設を建設しないのは不思議だった。
「連中は全員を一度に一気に移住させるのではなく、抽選で当選した者から移住がされるらしい。だが、もしかしたら全員が移住するわけでもないのかもな」
 そう言ったのはマーティンというなんだか学者だったというおっさんだった。
「全員が移住出来ないってどういうこと?」
「人口を減らしたのは単に移住の受け入れをする為じゃないってことだ。連中は人口の増加に食料危機や争い、環境破壊に繋がると考えている。抽選は人口の調整だろう」
「マーティンさんは宇宙人が未来から来た俺達と同じ人間だって言ったけど、あれ本当なの?」
「あゝ本当だ。連中の素顔を一度見せてもらったことがある。連中もこの世界の科学者に一旦は興味を見せたが、この世界で解明できた科学を知った時、連中は一気に興味を示さなかった」
「未来ってことはタイムスリップしたってこと? でも、それは可能なんですか?」
「ワームホールは時空を超えるが、しかし人工的にやってのけるなんてなぁ……確かに夢みたいな話しだ」
「未来ではもう住めないから過去で皆が移住するってことですよね? そして、その為に大勢を殺害した……」
「そうだ。身勝手な奴らだ。だが、歴史上先住民の土地を荒らし支配した人間の歴史ならこの世界にもある。我々と同じやはり人間なのだ。未来から来てもやってることは変わらんとは、人類は技術だけ進歩したということか」




 上空にはこちらの世界の垂直離着陸機の運搬船が飛んでいる。その中には沢山のまだ使えそうな部品や残骸を積んだりしている。あとは銀色の円盤が上空を巡回しているぐらいだ。
 たまにドーナツ型の緑色の円盤が飛んでいることがある。連中はあれをネイチャーと呼んでいたがいったい何をするやつなのか分からない。
 必要な道具は全て3Dプリンターで製造される。その道具を渡され機械や車の解体を命令したりする。未来の機械は一度に全てをこちらの世界に持ち込むことが出来ないようで、それまでは肉体労働は支配される先住民の仕事となった。
 とはいえ、想像よりも食料は毎日の入浴など生活の最低限は保障されていた。ただ、入浴もトイレもスマートガラスなのが少し落ち着かなかったが。
 それから一ヶ月後。首都の方はすっかり緑が多くなりビルは消え、沢山の木が代わりに育っていた。もはや首都の影はなくなっていた。
 首都から離れた場所でも当然のように変化はあり、そこでも急速に緑が増えていた。動物園といった人間の娯楽は無くなり、動物は自然の中で生きることが約束された。未来の科学者はドローンの映像で生き物達の様子を見てたまに近づき生物の研究に没頭していた。そんなに珍しいのかと思ったが、未来の世界では絶滅した生物もいるのかもしれない。
 一ヶ月が過ぎるとほとんどの人間が新しい環境に慣れ始め、更に卓球台や将棋、麻雀、ビリヤードといった娯楽を与えられると、激しい恐怖と不安を感じていた人間が今の保障された生活に依存するかのように自発的に労働に励むようになった。まるで生きがいを今の環境で見つけたかのような。ランスやリウはそうはならなかった。連中がいつまで自分達を生かしてくれるのかまだ分からなかったからだ。
 気づけば侵略者は電動一輪車で自由に行き来しながら俺達をあれこれと指図していた。連中は同じ人間である俺達を完全に見下していた。俺はそれが気にくわなかった。
 そんな時だった。
 上空に最低でも3機の戦闘機が自分達の真上を通過した。それを追いかけるように銀色の円盤が遅れて通過した。スピードで言えば銀色の円盤の方が上回っていた。あれでは追いつかれる。




 その頃、マーク・バーナードはその様子を巨大な円盤(空母)内のモニタールームで見ていた。
「まだ消滅していない惑星にいた連中です」と部下が言ったのでマークは冷静に「そのようだな」と返事をした。周囲も冷静だった。
「被害は離陸していなかった円盤2機が破壊されました」
「やるじゃないか。流石に被害ゼロとまではいかなかったか」
「連中はどうせおしまいです」
 部下が言う通り3分もしないうちに現れた戦闘機は全て銀色の円盤によって迎撃された。
「やはりたいしたことはなかったですね」
 部下がそう言った直後、警報が鳴った。
「どうした?」
 部下は警報の内容を急いで確認すると、画面には銀色の円盤が一機勝手に離陸して上空を飛んでいた。
「あ! の、乗っ取られました!?」
「まさか!? 訓練も無しに飛べたというのか。あり得ん。直ぐにコックピット内部の映像を出せ!」
 部下は言われた通りに映像を出そうとしたが、エラーという赤文字と番号が出た。
「内部カメラは破壊されたようです」
「それは今どこを飛んでいる?」
「それが大気圏を出ようとしています」
「逃げる気だな。誰かあれを落とすんだ」
 すると、マークの命令にこたえるように一人の女性隊員が志願した。名はソフィー。マークは許可した。
「ご期待に必ずこたえます」
「大丈夫でしょう。ソフィーなら初心者に負けません。そもそも飛ばせているのが奇跡のようなものですから」
 当然だ、言われるまでもない。だが、初心者がいきなり飛ばせるものなのか?
 だが、マークの心配とは逆にソフィーは余裕の表情だった。青髪の短髪に端正な顔立ちの彼女は男の隊員に負けない腕の強さを持っていた。
 銀色の円盤の内部のコックピットは360度の視界をモニター化し敵の動きを追尾する。
 目の前に飛ぶ円盤はソフィーの機体に気づき大気圏を出るのをやめて、急旋回しだした。
「やるわね」
 ソフィーはまだ余裕な表情だった。右、左、上、下、まるで目の回るような動きを相手も、それを追いかけるソフィーも広い空をハエが飛び回るようにクネクネと近くを飛び回った。
「本当に初心者なの? ちょっとあり得ないでしょ」
 いや、ちょっとどころじゃなかった。パイロット歴の長い自分が初心者相手に必死だなんて笑えない冗談だ。
 構わない、攻撃をしよう。
 ソフィーは操縦桿にある赤いスイッチを押した。
 円盤からレーザーが放たれる。しかし、いくらやっても目の前の機体に当てることが出来ない。
 ソフィーは額に汗をかいていた。その汗がゆっくりと頬をつたい顎にまで到達すると、その直後、目の前にいた銀色の機体が消えた。
「どこ!?」
 警報が鳴る。
「私の後ろをとった!? この私の後ろをだと!?」
 ソフィーは直ぐに後ろから逃げきろうとする。
「こいつは単に前進や垂直移動だけじゃない」
 ソフィーは足元のペダルを踏みコックピット内部が回転し後ろの正体不明のパイロットの機体の真正面を向いた。
「この機体に死角無し!」
 もう一つのペダルを踏み込むとソフィーは急にさっきまでとは逆方向に飛びながら、正面衝突のギリギリを狙って攻撃をしかけた。
「さよなら」
 だが、目の前の敵は自分がスイッチを押す前にレーザーを放ち、それが一瞬のことだが視界によく入った。
 ソフィーの機体はバリアを貫通しコックピットとソフィーを貫いた。コックピットが火を吹き、ソフィーはまるごと炎に包まれながら、爆発に巻き込まれた。



「ソフィー!?」
 優秀なパイロットがやられただと!?
「今、他の機体も向かわせています」
 部下はそうマークに言ったが、謎のパイロットを乗せた機体は宇宙の彼方に向かって飛んでいっていた。
「同じ機体なら出せるスピードも変わらない。むしろ、その機体がどの惑星、もしくは宇宙船に向かったかさえ分かればいい。それを消滅させればいいんだ」
 マークはそう言いながら頭では別のことを考えていた。
 最初の戦闘機は単なる囮で本命は我々の機体を盗むことにあったんじゃないか。だが、どう考えてもいきなりあれを扱える筈がない。
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