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雲一つない青空では太陽がどこからでもよく見える。その下には黄土色の砂漠がずっと広がっていた。植物らしきものは見当たらず、動物の姿も見当たらない。太陽の影になるような場所はほとんどなく、風がたまに吹けば、細かい砂が散るだけだ。そんな砂漠に巨大なクレーターが出来ていた。しかも、周辺を見渡せば幾つもある。
その近くに二人の姿があった。
二人とも青年で、身長は180以上あり体格に恵まれた彼らはお互い向かい合っては掌を突き出し、なにやら怒鳴り声を両者は上げていた。
一人は緑色のターバンをしており、もう一人は紺色のターバンをしていた。緑色のターバンから僅かに見える髪の色は黒。もう一人の方は赤茶色の髪をしていた。髪の色は違っても瞳の色は同じグレーだ。人種としての違いはなかった。そんな二人は今大変揉めていた。
なんと言っても、先程のクレーターを作ったのは彼らの仕業だった。
緑色のターバンの青年はロイ、もう一人はグリムといった。
ロイは得意の魔法を幾つも詠唱を省略して完成させた。最早、魔法の進歩により魔法の詠唱は古臭い。同時に複数の違う属性の魔法の錬成に成功したロイの掌からは炎と電撃と水が勢いよく発射される。それをグリムは大量の砂を操り持ち上げると、大きな壁をつくりそれら全てを防いだ。
炎が放たれれば水をぶつければいい。そんな療養で攻守が連続して行われれば、決着など尽きそうにないだろう。
魔法には魔法力という基準を示すものがあるが、勘違いされやすいので先に説明すると、魔法力イコール体力的なものではない。魔法力は単純にその魔法の強さのレベルを意味する。
二人は最大で出せるレベルは同等だった。
つまり、魔法力による戦力差で勝利は望めず、二人は互角と言ってよかった。
そんな二人はもう既に30分戦いを続けていた。
ロイは高度な重力を操る魔法を行使し、グリムの体重を何倍もかける。グリムはそれに対しマジックキャンセルで魔法の錬成を崩し、ロイの重力魔法から逃げ出せたグリムは自分自身に肉体強化魔法を施し、生身の人間では決して届くことがない音速の領域で一気にロイの懐までいくと、一気に拳をためて放った。
後方に勢いよく飛んだロイは苦痛の表情をしながら、そのまま砂漠の彼方に不時着した。
砂漠の砂がクッションになってくれた為、彼は思った以上のダメージにならなかったが、痛みはまだ続いた。
ロイは素早く自分自身に回復の魔法をしようとしたが、そこに雷の雨が降り注いだ。
ロイは舌打ちし、砂漠の中に自ら魔法で沈んだ。
雷の雨はなにもないその場所にただ降り注ぎ、雷が落ちる度に衝撃で周りの砂が大量に飛び散ったりした。
グリムは周囲を警戒した。ロイが砂漠の中に潜ったのを見ていたからだ。
すると、グリムの背後からロイが砂漠から飛び出し、宙に高く飛んだまま黒い霧を放った。それは闇であった。
闇は飲み込んだ者の意識を奪う魔法だ。その闇に一度でもとらわれてしまえば、勝敗は一気に決まる!
だが…… 。
「お前はいつもそうだ! 俺の背後をとろうとする。学習しないな、ロイ!」
強い白い光を放ち、ロイの視覚を邪魔するどころか、ロイが放った闇すら遠ざけた。
黒い霧は強い光を嫌った。
思わず腕で光を目から守ろうとしたロイはグリムから完全に無防備となってしまった。
グリムはトドメの一撃、赤い稲妻をロイに向け放った。
赤い稲妻はロイを貫き、ロイは完全に意識を失った。
その近くに二人の姿があった。
二人とも青年で、身長は180以上あり体格に恵まれた彼らはお互い向かい合っては掌を突き出し、なにやら怒鳴り声を両者は上げていた。
一人は緑色のターバンをしており、もう一人は紺色のターバンをしていた。緑色のターバンから僅かに見える髪の色は黒。もう一人の方は赤茶色の髪をしていた。髪の色は違っても瞳の色は同じグレーだ。人種としての違いはなかった。そんな二人は今大変揉めていた。
なんと言っても、先程のクレーターを作ったのは彼らの仕業だった。
緑色のターバンの青年はロイ、もう一人はグリムといった。
ロイは得意の魔法を幾つも詠唱を省略して完成させた。最早、魔法の進歩により魔法の詠唱は古臭い。同時に複数の違う属性の魔法の錬成に成功したロイの掌からは炎と電撃と水が勢いよく発射される。それをグリムは大量の砂を操り持ち上げると、大きな壁をつくりそれら全てを防いだ。
炎が放たれれば水をぶつければいい。そんな療養で攻守が連続して行われれば、決着など尽きそうにないだろう。
魔法には魔法力という基準を示すものがあるが、勘違いされやすいので先に説明すると、魔法力イコール体力的なものではない。魔法力は単純にその魔法の強さのレベルを意味する。
二人は最大で出せるレベルは同等だった。
つまり、魔法力による戦力差で勝利は望めず、二人は互角と言ってよかった。
そんな二人はもう既に30分戦いを続けていた。
ロイは高度な重力を操る魔法を行使し、グリムの体重を何倍もかける。グリムはそれに対しマジックキャンセルで魔法の錬成を崩し、ロイの重力魔法から逃げ出せたグリムは自分自身に肉体強化魔法を施し、生身の人間では決して届くことがない音速の領域で一気にロイの懐までいくと、一気に拳をためて放った。
後方に勢いよく飛んだロイは苦痛の表情をしながら、そのまま砂漠の彼方に不時着した。
砂漠の砂がクッションになってくれた為、彼は思った以上のダメージにならなかったが、痛みはまだ続いた。
ロイは素早く自分自身に回復の魔法をしようとしたが、そこに雷の雨が降り注いだ。
ロイは舌打ちし、砂漠の中に自ら魔法で沈んだ。
雷の雨はなにもないその場所にただ降り注ぎ、雷が落ちる度に衝撃で周りの砂が大量に飛び散ったりした。
グリムは周囲を警戒した。ロイが砂漠の中に潜ったのを見ていたからだ。
すると、グリムの背後からロイが砂漠から飛び出し、宙に高く飛んだまま黒い霧を放った。それは闇であった。
闇は飲み込んだ者の意識を奪う魔法だ。その闇に一度でもとらわれてしまえば、勝敗は一気に決まる!
だが…… 。
「お前はいつもそうだ! 俺の背後をとろうとする。学習しないな、ロイ!」
強い白い光を放ち、ロイの視覚を邪魔するどころか、ロイが放った闇すら遠ざけた。
黒い霧は強い光を嫌った。
思わず腕で光を目から守ろうとしたロイはグリムから完全に無防備となってしまった。
グリムはトドメの一撃、赤い稲妻をロイに向け放った。
赤い稲妻はロイを貫き、ロイは完全に意識を失った。
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