神の行方

アズ

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 蝉の鳴き声を聞くと夏がきたと実感する。無論、梅雨明けした外気の熱風だけで夏がきたと思うけど。小さな自分は母と連れられ、焼きそばを焼く鉄板のように熱をもったアスファルトの歩道を混み合う人に押されながらも前に進んだ。その中には浴衣の女性も入り混じり、下駄の鳴る音がする。通り沿いにずらっと並ぶ屋台にはかき氷やりんご飴、じゃがバターが売られていて、僕はじゃがバターを隣にいる母に甘えた。暑い日に熱いホクホクのじゃが芋に溶けたバターが美味しいのだが、普通はかき氷でしょと母は言う。かき氷も好きだ。だけど、たまにくるキーンとした痛みがどうも苦手だった。買って貰ったじゃがバターを食べ、捨てる場所に困ってずっとそのゴミを持ちながら渋滞の人の間を入っていく。屋台の前で立ち止まる人、端で泣き出した子どもをあやしてる女性、その横で団扇を仰いでいる男性、浴衣でなく部活動の練習着で来た学生達、こんなに人との距離が近いのは普段ではまずないことだ。それだけに少し目眩を感じるが、母の手を離すわけにもいかず必死に文句も言わずついていく。額と背中から汗が垂れるのを感じ、冷房のきいたどっかの店内で休憩したいと疲れた足が唸っている。すると、近くで子どもの泣き声がした。その子の母親がその子に「あんたは親不孝だね」と子どもにあやすわけでもなくイライラを口から発していた。それは運動会や避難訓練で先生が必ず持っているメガホンのようによく聞こえた。通りすがる人達の目線をその母親は無視していた。
 夏祭りは僕の誕生日だ。祭りから帰ったらケーキが待っている。多分、今日は早くに寝れるだろう。貴重な日があっという間に過ぎるのは惜しい。でも、太陽は明日に備え今日も沈み青空を夕焼けにしてから夜を知らせる月と星々が光りだす。そこに大きな花火が打ち上がった。それに感動し、拍手が起きる。誰も「たーまやー」とは言わない。かわりに携帯のシャッター音があちこちで聞こえた。
 最後のクライマックスの花火が終わると、一気に人は帰宅へと流れる。
 僕の貴重な一日はこうして終わりへと向かってそれから10年が過ぎた。




 18歳になった俺は世間でいうところの成人になった。昔は20歳が成人だったのに、お偉いさんや大人の都合で引き下げられた。でも、実際学生やってた自分がはい、あなたは18歳になったので大人ですと言われても実感が湧く筈もなかった。相変わらず社会や政治については分からないことばかりだし、ニュース番組観ても芸能人の感想コメントを聞いても参考にはならなかった。何が真実で何が正しいのか分からない混沌とした泥沼に放り出され、はい、日本の為にどうしたらいいか考えましょう、政治に関心を持ちましょうと言われても、そんなの分からないし、ただ自分が泥沼に沈んでいく未来しか見えない。沈む日本は日本沈没のノーフィクションだと悲観し、それをどうしようとも思わない。自分にどうにか出来るという傲慢をそもそも持ち合わせていない。自信が持てないのもそうだが、そもそも持てる根拠もない。ネットの論破ゲームを観て少し賢くなったと幻想を抱いても、それが日常では全く使えないと現実に目覚める。逆にウザがられるだけだ。誰かがうんちくをたらし、その結果彼女に振られた男子の話を思い出すくらいだ。その男子は原因を未だ気づいていないようだった。関心を持つこと事態は何の問題もない。ただ、それを他人にマウントして気持ちよくなっているのが透けて見える。それがいけないのだが、その残念な男子は実は同じクラスで隣の席に座っていた。
 名は竹田。その後ろの席には武田というまたややこしいことに漢字違いの苗字の男子がいて、更にややこしいことに竹田は武田より誕生日が遅いものだから成人と未成人という意味でも両方負けているようでコンプレックスに彼は感じていた。俺はくだらないと思っているけど、それが竹田の原動力になっていて、勉強とスポーツでは武田より成績を良くしようと躍起に頑張ってるのでクラスでは成績は上位になっていた。竹田は武田に感謝すべきだろう。あぁ……ややこしい。
 ただ、武田はそもそも進路は進学ではなく就職を選択していた。それは少し意外だった。ほとんどは進学で自分のレベルに合った大学選びをする。高卒の就職は人手不足と言われる世の中であっても厳しく、中々決まらず最後は諦め進学した先輩もいたぐらいだ。進学が当たり前というより、高卒の就職が難しいから皆その選択をしないといった方が正しい。そして、実際武田は就活に苦戦していた。
 それだけ高卒は厳しい。大手はまず大卒を条件にしているところがあってその時点で高卒になる武田は外れてしまう。既に応募要項から高卒は除外対象だ。
 そんな俺はというと進学を考えてはいるが、告白するとなりたい自分像がまだ見つかっていなかった。趣味はある。読書と映画だ。アニメやゲームも好きだが、クリエイターか? と思うと違う気がした。というより、自分にはその才能がないのが分かる。やる前から自信がなくてやらないのは俺の悪い癖だが、やりたいことと出来るは違うことも頭では理解しているつもりだ。ならと母は本が好きなら司書を目指したらと言ってきた。司書は実は言われる前から少しは考えたことはあった。でも、本に関わる仕事はそれだけではない。それもありだなと考えてはいた。ただ、それ以外の将来の道を考えてもみたい。優柔不断とマイペースも俺の悪い癖だった。鬼滅の鱗滝さんがいたら毎回判断が遅いと叱られていただろう。



 チャイムが鳴り、教室に禿げた小太りの男性教師が現代文の教科書を持って入ってきた。直後、教室の窓から陽光が一気に差し込んできた。それは教室全体を照らし、俺は思わずあの禿げた先生が神か天使のように見えてしまった。
「眩しいな。カーテンを閉めてくれ」その先生の一言で我に返る。
 空から降りてきた神から現代文の先生に戻ると、俺は本の読み過ぎで想像が過ぎてしまったのかと自分を心配した。
 授業は前回の続きから始まった。退屈に感じる生徒は必死にあくびを我慢して起きていた。授業の最後で先生は夏休みの宿題を言及した。毎年、夏休みは読書感想文を仕上げる課題が現代文から出される。その読書感想文にあたって生成AIの使用を禁じる今年初めての注意がなされた。時代の変化に先生は戸惑っていたし、実際見分けが出来るのか自信はない様子だった。そして先生は海外で起きている俳優のストライキに言及した上でいずれ教職もAIに奪われるかもしれないと言って、君達はもしかしたら大変な時代を経験することになるかもしれないと黙示録的な予言をして退室していった。
 大変だからどうしろ? という答えもなく、ただ不安を与えて去っていた教師の背中にだったら言うなと文句を心の中で突き刺した。教師は刺さる視線を感じたのか背筋をビグっとさせ「冷房の効き過ぎじゃないか」と冷房のせいにした。
 だが、その予言は実際当たる可能性があると言われていた。作家も脚本家もいなくなるかもしれない。だからこそ今の時代にはチャップリンのような風刺が必要なのだが、テレビは相変わらず寒いネタばかり流れていた。
 確かに冷房は効き過ぎていた。



 授業も残り僅か。それが終われば夏休み。とは言え、遊んでるわけにもいかない。世間の夏休みモードに誘惑されそうでこの夏は怖い。専門学校に進学を決めた生徒は余裕そうに夏休みの予定をクラスの友達同士で話し合い賑わっていた。ここにも誘惑の悪魔がいたようだ。
 教科書類を片付け下校の準備を終えると、図書室へと向かった。図書委員に本の返却を済ませると、次の本を探しに回った。そこで例の現代文の先生とばったり遭遇した。恋愛小説のような運命的な出会いだったら良かったのだが、禿げた先生では運命的ではない。
「本を借りに来たのか? 余裕そうじゃないか」
「これでも控えている方です。息抜きにちょっと読むぐらいです」
「そうか。進路は決まったのか?」
「いえ、まだ……」
「随分まったりしてるな。マイペースというか……何か相談に乗ろうか?」
「いえ、今のところ大丈夫です」
「そうか? とてもそうは見えないが? 進路調査では既にこの時期には決まってなきゃならないんじゃなかったか?」
「はい。鈴木先生にも言われました」
「本もほどほどにな」
「先生」
「なんだ?」
「授業で今ある仕事はほどほどAIにとられると思いますか?」
「そう言われているが実際は分からない。なくなるだろうと言われていた仕事も現に残っているから。だが、今回のAIの進歩は凄いと言われている」
「例えばイラストレーターは生成AIで仕事を奪われるかもしれないと言われてますが、イラストレーターを夢見てた人は諦めた方がいいんでしょうか?」
「イラストレーターになりたいのか?」
「いえ、例えばです」
「なりたいものになれないことの方が多い。それで諦めた人もいるだろうし、途中までなれて最後は断念した人もいるだろう。結局自分に出来ることが仕事になるわけだが、それがAIに奪われたら、その人がどこへ向かって行けばいいのか……正直、この混乱で皆が感じてることは将来の不安に対してだし、それを誰かが安心させてくれるわけじゃないんだろうな」
「なんでそんな未来に向かっていったんでしょう」
「どのように社会が回るかなんて誰にも分からないし、そこに答えがあるわけじゃないだろう。誰も望んでない未来に向かうことだってある。貧困や戦争だってそうだろう」
「まるで悪夢みたいですね」
「悪夢か。お前はそう思うのか? 少なくともなんだかんだと生き方を見つけてゴキブリのようにしぶとく生きると思うが?」
 そう言われると先生がゴキブリに見えてしまった。それも大きく太ったゴキブリだ。
 必死に笑いを堪えていると、先生は一冊の本を手渡してきた。
「これでも読んでろ」
 それは太宰の『人間失格』だった。
「読書感想文の本にしようと思います」
 俺はそう答えた。



 生徒玄関の下駄箱で靴を履き替えてから外へ出ると、ポットの湯気のような熱風が顔に吹き付け一瞬肌が焼けそうな真夏のピリピリとした痛みが顔面にし、肌が悲鳴をあげているのが分かる。早く戻ろう! と体が訴えているが、理性は足を前に運び、いやこれから帰るんだ、と踵を返さず駐輪場へと向かう。脇の下からどっと汗が溢れ出し、体内の水分が水風船に穴があいているのかと思わせるぐらいにあちこち汗が垂れだしてくる。黒髪のスポーツ刈りの頭からは湯気がきっと出ているだろう。外気に触れた水分は一瞬にして蒸発してしまう。ああ、これは長くいたら死ぬな。本能がそう語りかける。そんなものは分かっていると理性が駐輪場に向かって自分の自転車を見つけると鍵をあけて自転車に跨がる。桃のケツが噴火した。
「アッツ!?」
 ずっと外にあったから自転車が電子レンジでチンしたようなアツアツになっていた。酷い。これは酷い。これが温暖化によるものなら未来は頭がゆで卵のようになって外へ出れなくなるだろう。
 サドルに足をかけるが上手くいかない。暑さでどうかしてしまったようだ。ようやくサドルに足がかかると、全速力で駅へ向かう。自転車なら走れば風を受けて少しはマシになるだろうと思ったが逆効果だった。口の中の水分は砂漠化し、唇が切れ、喉に渇きを覚える。ここはエジプトか? 日本ではないな。俺はいつの間にかエジプトへ転移テレポートしたに違いない。なのに、見えてくるオアシスの看板は何故か日本語で書かれてある。不思議な世界だ。見覚えのある商店街。そこで夏に母と小さい時に歩いた記憶が思い出した。そうか、これが走馬灯か。ああ、俺は死ぬんだな。短い人生だった。悔いは……分からない。あったかな? だが、その商店街は何故かあの時に比べ閑散としシャッターが目立った。そうだ。大型商業施設が出来て、ほとんどの店は客を失った。ここは廃墟に近い。商店街を抜ければ、その先には荒野だ。制服の長ズボンを早く脱ぎたくて仕方がない。だが、それは直射日光に晒され危険だ。皮膚は直ぐに真っ赤になってしまうだろう。すると、遠くの方に小さく誰かが手を振っているのが見えた。徐々に近づくにつれ明らかになっていくと、それが現代文の禿げた先生だと気づく。裸に背中に白い翼を広げ手招きしている。
 こっち、こっちと。
 俺は新幹線より速くそこへ飛び込んだ。そこは駅だった。アナウンスが流れ、ハッと我に返ると天使は消えていた。
 もしかしたら先生は俺の守護天使だったのかもしれない。
 これが悪夢なら早く目を覚ましてくれ、俺!
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