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おまけ ※
しおりを挟む前世の夢を見た。
夫と子供と幸せな三人暮らし。
絶対にあり得ないのに今さらそんな夢を見て虚しくなった。
結婚して五年。
隣に寝ていたはずのディルクがいない。
今も夢のように感じて起き上がり部屋を出た。
台所の灯りを目にしてほっとする。
今自分がいるところが現実だ。
作業台で粉をまぜるディルクの背後に立つと、そっと腕を回して抱きしめた。
「どうした?」
「なんとなく……甘えたくなったの」
ディルクが大きな鉢に濡れ布巾をかけてからハンナに向き直った。
そっとかがんで唇を合わせて笑う。
「明日は酵母のパンケーキを焼くからゆっくり寝ていいぞ」
「うん。それ大好き」
「……じゃあこの後の時間は俺にくれ」
ディルクは相変わらずまめだ。
そして今も欲望に忠実。
お互いに唇を合わせながら、身を寄せ合う。
「移動、しよう?」
「その前に。飲み頃の果実酒があるんだ。味見をして欲しい」
もう一度ハンナに口づけてから瓶をとりにいく。
それには同じ季節に採れた数種類の果物が漬けられていた。
山で飲んだのが美味しいと言ったから毎年ハンナのために作ってくれる。
ディルクは濃度のある酒をハンナに手渡す。
ほんのり桃色をしていて芳潤な香りを放っていた。
「いい香り。……先に飲んでいいの?」
ディルクが頷くのをみて、一口含んだ。
甘くてとろりとしていて、飲み込むと熱い。
毎年ちょっとずつ味が違う。
「おいしい。今年のは少し酸味があるかな」
でも一杯飲んだら酔いが回りそう、とハンナはディルクに渡した。
ディルクは残りを一気にあおった。
ハンナが目を丸くすると、そのまま抱き寄せられて口内に流し込まれる。
ディルクの舌がハンナの舌を追いかけ絡めなぞる。
熱くて甘い。
「こうやって飲んだらうまいと思ったんだ」
「途中で酔いつぶれても知らないわよ」
「しっかり介抱するから大丈夫だ。それに、ちゃんと待つしね」
それは……長い夜になりそうだ。
台所にいることも忘れて、お互いの舌を絡め体を弄る。
ハンナの寝巻きをたくし上げると、ゆっくりとやわらかな尻を撫でまわした。
そのまま秘裂をそっと撫でて、潤んだそこに指を這わせて二本の指を蜜壺へ挿し入れる。
ディルクの愛撫に慣れた体はすぐに蕩けてしまう。
「んっ……」
ハンナは体をのけ反らせて、指を締め上げた。
ディルクはゆっくりと指を動かしながら秘核に触れる。
達しそうになったハンナはディルクの手に腰を押しつけた。
「少し待って」
すっと離れていく指に、物足りないハンナはディルクの剛直を握った。
上下に擦りながら耳元で囁いた。
「ちょうだい」
ディルクは小さく笑ってハンナの左脚を自分の腰に絡ませる。
剛直をひくつく蜜口に当てると、秘裂をなぞって馴染ませた。
それから一気に貫いて奥に強く押しつけた。
「んんーー……っ」
「挿れただけで達するなんて、男冥利に尽きる」
俺のハンナと低く呟く。
その言葉に内壁がうねり、剛直を締め上げた。
ゆるゆると動かしながらハンナの腕を自分の首へとまわさせて、ぐいっと右足も抱えて、持ち上げる。
「寝室に移動しよう」
本当に今夜も長い長い夜になりそう。
「跡、つけちゃ、だめ……」
「少ししか、つけてない」
「……見えるところは、困るの」
そうか、とディルクが笑ってうなじに吸いつく。
「やっと……ハンナを独占できる」
「もうずっとあなただけなのに」
ハンナが呆れたように笑う。
「それでも。自慢の妻だから、俺のものだと印をつけたい」
ハンナの背中に何度も吸いついた。
仕方のない人、と心で思って振り向いた。これでも昔よりましになったから。
「ディルク、愛してる」
返事の代わりに低く唸って唇を食まれた。
ディルクが隣に横たわると、向かい合ったハンナの片足を持ち上げる。
剛直が浅く緩く蜜口を突く。
もどかしい。
「ほら、ハンナ……」
後ろから抱き抱えられてディルクの膝に座り、身のうちに剛直を受け入れる。
慣れているはずのその質量だけれど、毎回体が震えてしまう。
年々、一度にかける時間が長くなったように感じた。
ディルクが片手で秘核を弄び、もう片腕で両胸を包み込み、柔らかく抱きしめる。
唇を求められて振り返ったハンナが薄く開くと、肉厚の舌に同じそれを絡められ、誘われた。
ハンナがディルクの口内に舌を差し込むと、腰を押しつけて揺する。
「あっ、ぁああっ……」
胸を包んでいた腕はハンナの下腹部を圧迫するように押した。
「この中に、俺がいる」
何度か剛直を奥深くに強く押し当てた後、ハンナが絶頂を迎えたのを感じて体を前に倒した。
「んっ、はっ……ディ、ルク……」
後背位になると、荒々しく腰を打ちつける。
力の抜けたハンナは自分の体を支えることもできず、敷布をつかんだ。
止められない嬌声にディルクの息遣いと抽挿が早まる。
「愛して、る……」
子宮に向かって白濁を放ち、緩やかに動いて余韻を楽しむ。
そっと身を起こして引き抜くと蜜口から白濁が滴り落ちた。
ディルクはそれを眺めながら満足そうに笑った。
「見飽きることがないな」
あぁ、また勃ってきた、と呟いてもう一度半勃ちのそれを秘裂に当てて擦る。
そのまま温かく湿った蜜壺へと挿入した。
大きな反応をしないハンナを覗き込むと気を失っている。
カーテンの隙間からちらりと月の位置を確認して、ハンナの片脚を持って回転させて向かい合わせになると、そのまま抱き起こした。
「ん……」
ハンナを抱えて浴室へ向かう。
街の住まいの浴槽は一日中風呂に入れるようになっている。
繋がったまま二人の体を湯で流してから湯船に浸かった。
「……おはよう」
かすれた声でハンナが現れた。
まだあと数時間寝ていてもよかったのに、とディルクは思う。
ハンナが椅子に座るとディルクが甲斐甲斐しく世話を始めた。
目の前にパンケーキとお茶を置くと、ひざ掛けでハンナを包んでから隣にはりついて座る。
「何もしないから、食べたらもう一眠りしよう」
もう少し手加減して、と言いたかったけれどハンナは黙々とパンケーキを食べることにした。
******
お読みくださりありがとうございます。
こちら、出すか迷ったのですがせっかく?なので。
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わあ✨
ねちっこくて甘いわ💖
大人のエッチよかぁー(’-’*)♪
そして、やっぱりお風呂多め(o´艸`o)♪
お風呂🛀🛁
多いですよね(´>∀︎<`)ゝ))エヘヘ
こちらも蔵出しなんですが、また風呂シーンが😳ってなりました❗️
当時ねちっこい分、風呂セットだったのかな🤔←
鍋さま、ありがとうございます〜🤗
退会済ユーザのコメントです
そういう後姿いいですよね✨
ついでに筋肉の動きもꉂꉂ(๑˃▿︎˂๑)ァ,、'`
酵母のパンケーキ、私も最近作ってないなって思いながら書きました〜🥞🥞🥞
パンケーキって時々無性に食べたくなります♪
maroさま、ありがとうございます〜🤗
完結お疲れ様でした!
はぁ…もう終わってしまうんですね( ᵒ̴̶̷̥́௰ᵒ̴̶̷̣̥̀ )
尊い作品を読む事が出来て嬉しいです!
\_(・ω・`)ココ重要!
これからも応援しています⊂(^・^)⊃
もう少し続けてもよかったのでしょうか⁉️
クロノスさまも寛大ପ(⑅︎ˊᵕˋ⑅︎)ଓ
この話が初投稿作で、余計な設定なくしたらエロだけ残りました😇
ゴリラの話とはまたタイプが違うので、感想いただけて嬉しいです( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )♡
クロノスさま、ありがとうございました〜🤗