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第4話 真っ黒クロスケ、出ておいで
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夫が出て行って三日経った、子供が小さくて良かった、まだ、何も記憶に残らないだろう。
機械的に子供の世話はしてるけど、自分一人では、食事もままならない、全く食欲がない、なにか食べないと、と思って口に入れても、呑み込むことが出来ない。
いつまでも噛んでいるだけで、そのうち気持ち悪くなって吐き出してしまうのだ。
ほとんど食べれないし、夜も眠れない、このままじゃマズイ、私に何かあったら、この子達はまだ、助けを呼ぶことも出来ないから、なんとかしないと。
次の日、夫から電話があった、会って話たいと、
このままでいられる訳もないので、会うことを承知して、子供達は母に預けて出掛けて行った。
指定されたのは、駅前から少し離れたファミレス、車を止めて中に入ると、夫と義母と義姉と義妹の四人がいて、足が止まった。
なに考えてんの、まずは二人で話合うべきじゃないの? なんで勢ぞろいしてんのよ。
「おーい、こっちだよ」
なんで、そんな普通にしてるの、信じられない、私がこの三日、どんな思いで過ごしたか分かってんの?
黙って席に着き、メニューなんか見る気にもなれず、ただ、ただ、信じられない思いでいた。
「とりあえず、なんか頼めよ、俺はこの三日ろくに食ってないからさ、何にしようかな」
「本当にね、ちゃんと食べなきゃ体に悪いわよ」
「そうだよ、お兄ちゃん、ちゃんと食べないと痩せちゃうよ」
「一樹は痩せる必要なんか、ないんだからさ、私のほうがダイエットしなきゃね」
「本当、私もだよ、きゃは」
なんなの、こいつら、
「とりあえず、ハンバーグでもいいか? お前好きだよな」
「えー、お兄ちゃんてば、やっさしい、」
「……食欲ないんで、飲み物だけでいいです」
「具合でも悪いの? 元気がないようだけど、大丈夫?」
義母が猫撫で声で話しかけてきて、気持ち悪い、なんで、元気があると思えるの?
「お義母さん、何があったか知ってますよね?」
「ああ、それね、聞いたけど、私には関係ないでしょう、だいたいね、いい大人がなんかあったからって親が謝るのって間違ってると思うのよね、芸能人だってさ、成人した息子の不始末を女優だからって皆の前で謝罪会見させるなんか可哀そう、謝る必要なんかないでしょう、ねえ」
「ほんと、本人の問題だよね、まあ、気晴らしにさ、なにか美味しいもの食べに行かない? お美味しいもの食べてお酒でも飲めば気分も変わるんじゃないの?」
関係ない? 謝る必要なんかない? ふつふつふつ……込み上がる怒りが、もう限界! こいつら、家族ぐるみでなかったことにしようとしてるのか!
「一言の謝罪も無く、その態度は受け入れられません」
「そんなに、固く考えなくてもいいんじゃないのかしら? よくあることでしょう、世間では」
周りには、たくさんの人がいたが、人目なんか気にしてられない、言いたい事を言ってやる!
「私は、あなたたちを家族と思ってきましたが、都合のいい時だけ家族面するような人達では、この先、家族としてなんて無理です、はっきり言いますね、お金がない時だけすり寄ってくるような奴らを、私は家族と認めない!」
「ちょ、ちょっと、人目もあるんだから、少し落ち着いてよ、みっともないじゃない」
義妹がなんか言ってる。
「ふん、どっちがよ、あんた達の家族が浮気して家庭をメチャクチャにしてるのに、そのことには見て見ぬふり、二人とも結婚してるのに、働きもせずお金が足りなくなれば、一樹にたかって、いえ、三人とも、でしたね、あんた達のほうがよっぽどみっともないわ!」
水をぶっかけてやりたかったけど、そこは我慢してファミレスを出てきた。
弁護士にやり過ぎはダメだと、勝てる案件なんですから、自分から不利になるような真似はしないで下さい、と言われたのを思い出したから、なんとか堪えられた。
機械的に子供の世話はしてるけど、自分一人では、食事もままならない、全く食欲がない、なにか食べないと、と思って口に入れても、呑み込むことが出来ない。
いつまでも噛んでいるだけで、そのうち気持ち悪くなって吐き出してしまうのだ。
ほとんど食べれないし、夜も眠れない、このままじゃマズイ、私に何かあったら、この子達はまだ、助けを呼ぶことも出来ないから、なんとかしないと。
次の日、夫から電話があった、会って話たいと、
このままでいられる訳もないので、会うことを承知して、子供達は母に預けて出掛けて行った。
指定されたのは、駅前から少し離れたファミレス、車を止めて中に入ると、夫と義母と義姉と義妹の四人がいて、足が止まった。
なに考えてんの、まずは二人で話合うべきじゃないの? なんで勢ぞろいしてんのよ。
「おーい、こっちだよ」
なんで、そんな普通にしてるの、信じられない、私がこの三日、どんな思いで過ごしたか分かってんの?
黙って席に着き、メニューなんか見る気にもなれず、ただ、ただ、信じられない思いでいた。
「とりあえず、なんか頼めよ、俺はこの三日ろくに食ってないからさ、何にしようかな」
「本当にね、ちゃんと食べなきゃ体に悪いわよ」
「そうだよ、お兄ちゃん、ちゃんと食べないと痩せちゃうよ」
「一樹は痩せる必要なんか、ないんだからさ、私のほうがダイエットしなきゃね」
「本当、私もだよ、きゃは」
なんなの、こいつら、
「とりあえず、ハンバーグでもいいか? お前好きだよな」
「えー、お兄ちゃんてば、やっさしい、」
「……食欲ないんで、飲み物だけでいいです」
「具合でも悪いの? 元気がないようだけど、大丈夫?」
義母が猫撫で声で話しかけてきて、気持ち悪い、なんで、元気があると思えるの?
「お義母さん、何があったか知ってますよね?」
「ああ、それね、聞いたけど、私には関係ないでしょう、だいたいね、いい大人がなんかあったからって親が謝るのって間違ってると思うのよね、芸能人だってさ、成人した息子の不始末を女優だからって皆の前で謝罪会見させるなんか可哀そう、謝る必要なんかないでしょう、ねえ」
「ほんと、本人の問題だよね、まあ、気晴らしにさ、なにか美味しいもの食べに行かない? お美味しいもの食べてお酒でも飲めば気分も変わるんじゃないの?」
関係ない? 謝る必要なんかない? ふつふつふつ……込み上がる怒りが、もう限界! こいつら、家族ぐるみでなかったことにしようとしてるのか!
「一言の謝罪も無く、その態度は受け入れられません」
「そんなに、固く考えなくてもいいんじゃないのかしら? よくあることでしょう、世間では」
周りには、たくさんの人がいたが、人目なんか気にしてられない、言いたい事を言ってやる!
「私は、あなたたちを家族と思ってきましたが、都合のいい時だけ家族面するような人達では、この先、家族としてなんて無理です、はっきり言いますね、お金がない時だけすり寄ってくるような奴らを、私は家族と認めない!」
「ちょ、ちょっと、人目もあるんだから、少し落ち着いてよ、みっともないじゃない」
義妹がなんか言ってる。
「ふん、どっちがよ、あんた達の家族が浮気して家庭をメチャクチャにしてるのに、そのことには見て見ぬふり、二人とも結婚してるのに、働きもせずお金が足りなくなれば、一樹にたかって、いえ、三人とも、でしたね、あんた達のほうがよっぽどみっともないわ!」
水をぶっかけてやりたかったけど、そこは我慢してファミレスを出てきた。
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