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花浅葱
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一の声
アタシは日本語が好きです。
遠回しに感情を表すのが実にお上手だ、儚く消えそうでそれでいて残酷で。
ああ、ほんとうにひどい。
だから、だから好きなんです。
二つ目の声
一人の女の子の話をしましょう。
彼女は、普通の人から見ても両親やその周りから愛され、友人も多く持ち、裕福で芸術の才能もありました。
いつも彼女の周りには人が居て、そして周りをいつも笑わせていました。
そう、彼女は幸せものでした。
憎たらしい。
そう思う人も多い。
実際彼女はいつも悩んでいました、「あの子が私にああ言ってた」「あの人がSNSで私の事を書いていた」と。
そんなことどうでもいいではないか。
批判される以上の理解者が周りにいるのに、
彼女はそれに気付きもせず、ただただ苦悩している。
まったく馬鹿な人間だ。
けれども愛らしい。
橙色に街が染まる中、海辺を歩く彼女は「愛される事が苦手なの」と。まるで何でもないかのように。
愛とは何か、人間の大きな課題の一つだと。
「普通の人達は、何故簡単に人を愛するのか、目が合っただけで愛せると確信するのか。」
彼女はそう言う。
『君は人を愛したことはないのかい?』
「随分と昔に一人の人に愛されました。しかし、」
そこで笑う彼女は、夕陽の橙色に染まって海に熔けそうだ。
ああ、全てを持っていても何故彼女は死を切望するのか。
アタシは日本語が好きです。
遠回しに感情を表すのが実にお上手だ、儚く消えそうでそれでいて残酷で。
ああ、ほんとうにひどい。
だから、だから好きなんです。
二つ目の声
一人の女の子の話をしましょう。
彼女は、普通の人から見ても両親やその周りから愛され、友人も多く持ち、裕福で芸術の才能もありました。
いつも彼女の周りには人が居て、そして周りをいつも笑わせていました。
そう、彼女は幸せものでした。
憎たらしい。
そう思う人も多い。
実際彼女はいつも悩んでいました、「あの子が私にああ言ってた」「あの人がSNSで私の事を書いていた」と。
そんなことどうでもいいではないか。
批判される以上の理解者が周りにいるのに、
彼女はそれに気付きもせず、ただただ苦悩している。
まったく馬鹿な人間だ。
けれども愛らしい。
橙色に街が染まる中、海辺を歩く彼女は「愛される事が苦手なの」と。まるで何でもないかのように。
愛とは何か、人間の大きな課題の一つだと。
「普通の人達は、何故簡単に人を愛するのか、目が合っただけで愛せると確信するのか。」
彼女はそう言う。
『君は人を愛したことはないのかい?』
「随分と昔に一人の人に愛されました。しかし、」
そこで笑う彼女は、夕陽の橙色に染まって海に熔けそうだ。
ああ、全てを持っていても何故彼女は死を切望するのか。
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