30 / 92
4章 偏食お嬢さんと、血液を作るご飯
第2話 こういうのも食うもんでどうにかなるものなのか?
しおりを挟む
「ロロア、この色の変化で、病気とかそういうのが判るの?」
浅葱が色取り取りとなったプレートを見渡しながら聞くと、ロロアが「そうですカピ」と頷く。
「アントン先生からお電話をいただいた時には、恐らく貧血だろうと言う事でしたカピ。ですが念の為、他のご病気も調べておきましょうと言う事なのでしたカピ。貧血、鉄分の過不足は、この濃い赤に変化した血液で見ているのですカピ。鉄分不足であればあるほど、色が濃くなるのですカピ。これはかなり濃い方なのですカピ」
「へぇ、そうなんだ」
浅葱は変色した血液たちを興味深げに眺めてしまう。
「クリントさん、貧血のお薬はまだありますカピか?」
「はい、まだ大丈夫です。ですがマリナさんの症状がそんなに酷いとなれば、処方量も増えますので、すぐに足りなくなるかも知れません」
「そうですカピね。ではまた作っておきますカピ。お買い物に行くカロムさんにお預けしますカピね」
「いえいえ、こちらから取りに来ますよ」
「大丈夫なのですカピ。カロムさんは「ついでだから」と軽く引き受けてくれるのですカピ」
「じゃ、じゃあ僕が忙しい時にはお願いします。ありがとうございます」
クリントは恐縮した様に頭を下げた。
「では病院に戻ります。錬金術師さま、ありがとうございました。アサギさんはどうします?」
「僕も一緒に行きます。お買い物もまだですしね。じゃあロロア、また行って来るね」
「行ってらっしゃいカピ。クリントさん、よろしくお願いしますカピ」
浅葱とクリントはまた馬に跨り、病院へと戻る為に馬を走らせた。
「本当にごめんね、ありがとう」
アントンに貧血の診断を受け、その場で1回分の薬を服用したマリナは随分と楽になった様で、顔にも赤味が戻って来ていた。
それでも浅葱とカロムは「でも心配だから」と、マリナを家まで送り届ける事にした。
浅葱、マリナ、カロムと並んで、ゆっくり歩いてマリナの家に向かう。
「構わんさ。それより大分回復したみたいで良かったぜ」
「本当です」
「うん。最近目眩はちょこちょこあったの。でもさっきみたいに酷いのは初めてで吃驚しちゃった。貧血ってあんな事になるのね」
「僕の世界でも貧血ってあって、気を失って倒れてしまったりする人もいましたよ」
「そうなの? じゃあ私はまだましって事ね」
そう気軽に言うマリナに、カロムは「いやいやいや」と首を振った。
「失神しなかったのは運が良かっただけで、酷いのは酷いんだからな? 放っておいたらまた同じ目に遭うぜ。それこそ失神も。ちゃんと薬飲めよ」
「解ってるよ。ちゃんとお薬も飲むから心配しないで。もう、本当にカロムはお兄ちゃんみたいだなぁ。同い年なのに」
「あ、やっぱりおふたりは同い年でしたか」
「はい。あ、私にも丁寧語は無しで大丈夫ですよ。歳変わりませんよね?」
「じゃあ僕にも普通に話してやってください」
「はい。じゃあ。あの、家が隣でね、小さい頃から良く一緒に遊んでたの」
「あ、じゃあ幼馴染なんですね」
「おう。俺はひとりっ子なんだが、マリナにマルスってふたつ下の弟がいてな。赤ん坊の頃から3人で良く遊んだもんだ。まぁ狭い村なもんで、その辺に子どもがいたら自然と連んでたがな」
「懐かしいねぇ」
マリナは楽しそうに眼を細めた。
「あ、うちもうそこだから、ここまでで良いよ。ありがとう」
「いや、家の前まで送るぜ」
「ううん、大丈夫。お母さんに見付かったら、大事になっちゃう」
「貧血の事、お袋さんに言わないつもりか?」
カロムが少し眉を顰めると、マリナは焦った様に首を振った。
「ううん、言う言う。そうじゃ無くて、見付かったら家に連れ込まれてやれお茶だやれお菓子だって出されて離してくれなくなるよ」
「ああ~確かにそうかもだな」
カロムは可笑しそうに「はは」と笑う。浅葱は首を傾げた。
「私のお母さんね、世話好きと言うかお節介と言うか、お持て成し好きって言うか。お客さまが来たらもう大変なの」
「そうなんだ。でも楽しそうだね」
「楽しいと言えば楽しいけど、たまにやり過ぎて恥ずかしくなっちゃって」
マリナはそう言い苦笑する。
そんな事を言っていると、そのマリナの家の方から「あら、マリナ! お帰り!」と女性の声がした。
見ると、女性が笑顔で手を振っていた。
「カロムも一緒かい。お茶でも飲んで行かないかい!?」
「お母さん……」
女性はマリナの母親だった。溌剌とした印象だ。そして押しも強そうである。マリナは「あちゃー」と眼を閉じ、カロムは「くく」と小さく笑う。
「おばさん、今日は時間無いから、また今度な!」
カロムがそう言って手を上げると、マリナの母は「あら、少しだけでも駄目? 駄目なの? そう……残念」と眦を下げた。
「じゃあなマリナ、大事にな」
「お大事に。ではまた」
「本当にありがとう。またね!」
浅葱たちはマリナと別れ、また村の中心地に戻るべく、踵を返した。
「それにしても、貧血って酷くなるとあんな事になるんだな。俺も気を付けんと」
「カロムは今まで目眩とかは?」
「たまのたまに立ち眩みぐらいだな。基本は健康だからさ」
「じゃあ多分大丈夫だね。ねぇ、マリナさんって、もしかしたら偏食とかしてない?」
「ああ、確か結構好き嫌い多かった気がするな。最近は一緒に飯食う事も無いから、今はどうなのか判らんが、確か肉も魚も嫌いだった様な」
「どっちもなのかぁ」
「後、嫌いな野菜も多かったな」
「そうなの? ううん、確かに貧血になりやすい体質って言うのもあると思うけど、そうで無かったら、バランス良く食べていたら、貧血にはならないと思うんだよね」
「そうなのか?」
「うん。鉄分は鮪の赤身とかレバとか、後お野菜だったらほうれん草とかに多いんだけど、吸収を高めるにはやっぱりビタミンも必要なんだよ」
「ああ、それでバランスな」
「そう。偏食だったら、それが偏っているかも知れないね」
「なぁアサギ、こういうのも食うもんでどうにかなるものなのか?」
「うん。それとお薬ね。あそこまで酷いと、やっぱり心配だもんね」
「けど偏食なぁ……」
カロムは困った様に眼を伏せた。
「じゃあ、マリナさんに好きなもの嫌いなものを聞いてみる? もしかしたら大人になった今なら偏食も治ってるかも知れないし、まだあるんだったら聞いてみようよ」
「そうだな。そしたらアサギ、何か料理考えてくれるか?」
「うん、勿論。美味しく食べられて貧血が治まる料理、考えてみるね」
浅葱はそう言って頷いた。
浅葱が色取り取りとなったプレートを見渡しながら聞くと、ロロアが「そうですカピ」と頷く。
「アントン先生からお電話をいただいた時には、恐らく貧血だろうと言う事でしたカピ。ですが念の為、他のご病気も調べておきましょうと言う事なのでしたカピ。貧血、鉄分の過不足は、この濃い赤に変化した血液で見ているのですカピ。鉄分不足であればあるほど、色が濃くなるのですカピ。これはかなり濃い方なのですカピ」
「へぇ、そうなんだ」
浅葱は変色した血液たちを興味深げに眺めてしまう。
「クリントさん、貧血のお薬はまだありますカピか?」
「はい、まだ大丈夫です。ですがマリナさんの症状がそんなに酷いとなれば、処方量も増えますので、すぐに足りなくなるかも知れません」
「そうですカピね。ではまた作っておきますカピ。お買い物に行くカロムさんにお預けしますカピね」
「いえいえ、こちらから取りに来ますよ」
「大丈夫なのですカピ。カロムさんは「ついでだから」と軽く引き受けてくれるのですカピ」
「じゃ、じゃあ僕が忙しい時にはお願いします。ありがとうございます」
クリントは恐縮した様に頭を下げた。
「では病院に戻ります。錬金術師さま、ありがとうございました。アサギさんはどうします?」
「僕も一緒に行きます。お買い物もまだですしね。じゃあロロア、また行って来るね」
「行ってらっしゃいカピ。クリントさん、よろしくお願いしますカピ」
浅葱とクリントはまた馬に跨り、病院へと戻る為に馬を走らせた。
「本当にごめんね、ありがとう」
アントンに貧血の診断を受け、その場で1回分の薬を服用したマリナは随分と楽になった様で、顔にも赤味が戻って来ていた。
それでも浅葱とカロムは「でも心配だから」と、マリナを家まで送り届ける事にした。
浅葱、マリナ、カロムと並んで、ゆっくり歩いてマリナの家に向かう。
「構わんさ。それより大分回復したみたいで良かったぜ」
「本当です」
「うん。最近目眩はちょこちょこあったの。でもさっきみたいに酷いのは初めてで吃驚しちゃった。貧血ってあんな事になるのね」
「僕の世界でも貧血ってあって、気を失って倒れてしまったりする人もいましたよ」
「そうなの? じゃあ私はまだましって事ね」
そう気軽に言うマリナに、カロムは「いやいやいや」と首を振った。
「失神しなかったのは運が良かっただけで、酷いのは酷いんだからな? 放っておいたらまた同じ目に遭うぜ。それこそ失神も。ちゃんと薬飲めよ」
「解ってるよ。ちゃんとお薬も飲むから心配しないで。もう、本当にカロムはお兄ちゃんみたいだなぁ。同い年なのに」
「あ、やっぱりおふたりは同い年でしたか」
「はい。あ、私にも丁寧語は無しで大丈夫ですよ。歳変わりませんよね?」
「じゃあ僕にも普通に話してやってください」
「はい。じゃあ。あの、家が隣でね、小さい頃から良く一緒に遊んでたの」
「あ、じゃあ幼馴染なんですね」
「おう。俺はひとりっ子なんだが、マリナにマルスってふたつ下の弟がいてな。赤ん坊の頃から3人で良く遊んだもんだ。まぁ狭い村なもんで、その辺に子どもがいたら自然と連んでたがな」
「懐かしいねぇ」
マリナは楽しそうに眼を細めた。
「あ、うちもうそこだから、ここまでで良いよ。ありがとう」
「いや、家の前まで送るぜ」
「ううん、大丈夫。お母さんに見付かったら、大事になっちゃう」
「貧血の事、お袋さんに言わないつもりか?」
カロムが少し眉を顰めると、マリナは焦った様に首を振った。
「ううん、言う言う。そうじゃ無くて、見付かったら家に連れ込まれてやれお茶だやれお菓子だって出されて離してくれなくなるよ」
「ああ~確かにそうかもだな」
カロムは可笑しそうに「はは」と笑う。浅葱は首を傾げた。
「私のお母さんね、世話好きと言うかお節介と言うか、お持て成し好きって言うか。お客さまが来たらもう大変なの」
「そうなんだ。でも楽しそうだね」
「楽しいと言えば楽しいけど、たまにやり過ぎて恥ずかしくなっちゃって」
マリナはそう言い苦笑する。
そんな事を言っていると、そのマリナの家の方から「あら、マリナ! お帰り!」と女性の声がした。
見ると、女性が笑顔で手を振っていた。
「カロムも一緒かい。お茶でも飲んで行かないかい!?」
「お母さん……」
女性はマリナの母親だった。溌剌とした印象だ。そして押しも強そうである。マリナは「あちゃー」と眼を閉じ、カロムは「くく」と小さく笑う。
「おばさん、今日は時間無いから、また今度な!」
カロムがそう言って手を上げると、マリナの母は「あら、少しだけでも駄目? 駄目なの? そう……残念」と眦を下げた。
「じゃあなマリナ、大事にな」
「お大事に。ではまた」
「本当にありがとう。またね!」
浅葱たちはマリナと別れ、また村の中心地に戻るべく、踵を返した。
「それにしても、貧血って酷くなるとあんな事になるんだな。俺も気を付けんと」
「カロムは今まで目眩とかは?」
「たまのたまに立ち眩みぐらいだな。基本は健康だからさ」
「じゃあ多分大丈夫だね。ねぇ、マリナさんって、もしかしたら偏食とかしてない?」
「ああ、確か結構好き嫌い多かった気がするな。最近は一緒に飯食う事も無いから、今はどうなのか判らんが、確か肉も魚も嫌いだった様な」
「どっちもなのかぁ」
「後、嫌いな野菜も多かったな」
「そうなの? ううん、確かに貧血になりやすい体質って言うのもあると思うけど、そうで無かったら、バランス良く食べていたら、貧血にはならないと思うんだよね」
「そうなのか?」
「うん。鉄分は鮪の赤身とかレバとか、後お野菜だったらほうれん草とかに多いんだけど、吸収を高めるにはやっぱりビタミンも必要なんだよ」
「ああ、それでバランスな」
「そう。偏食だったら、それが偏っているかも知れないね」
「なぁアサギ、こういうのも食うもんでどうにかなるものなのか?」
「うん。それとお薬ね。あそこまで酷いと、やっぱり心配だもんね」
「けど偏食なぁ……」
カロムは困った様に眼を伏せた。
「じゃあ、マリナさんに好きなもの嫌いなものを聞いてみる? もしかしたら大人になった今なら偏食も治ってるかも知れないし、まだあるんだったら聞いてみようよ」
「そうだな。そしたらアサギ、何か料理考えてくれるか?」
「うん、勿論。美味しく食べられて貧血が治まる料理、考えてみるね」
浅葱はそう言って頷いた。
11
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
子育てスキルで異世界生活 ~かわいい子供たち(人外含む)と楽しく暮らしてます~
九頭七尾
ファンタジー
子供を庇って死んだアラサー女子の私、新川沙織。
女神様が異世界に転生させてくれるというので、ダメもとで願ってみた。
「働かないで毎日毎日ただただ可愛い子供と遊んでのんびり暮らしたい」
「その願い叶えて差し上げましょう!」
「えっ、いいの?」
転生特典として与えられたのは〈子育て〉スキル。それは子供がどんどん集まってきて、どんどん私に懐き、どんどん成長していくというもので――。
「いやいやさすがに育ち過ぎでしょ!?」
思ってたよりちょっと性能がぶっ壊れてるけど、お陰で楽しく暮らしてます。
異世界でトラック運送屋を始めました! ◆お手紙ひとつからベヒーモスまで、なんでもどこにでも安全に運びます! 多分!◆
八神 凪
ファンタジー
日野 玖虎(ひの ひさとら)は長距離トラック運転手で生計を立てる26歳。
そんな彼の学生時代は荒れており、父の居ない家庭でテンプレのように母親に苦労ばかりかけていたことがあった。
しかし母親が心労と働きづめで倒れてからは真面目になり、高校に通いながらバイトをして家計を助けると誓う。
高校を卒業後は母に償いをするため、自分に出来ることと言えば族時代にならした運転くらいだと長距離トラック運転手として仕事に励む。
確実かつ時間通りに荷物を届け、ミスをしない奇跡の配達員として異名を馳せるようになり、かつての荒れていた玖虎はもうどこにも居なかった。
だがある日、彼が夜の町を走っていると若者が飛び出してきたのだ。
まずいと思いブレーキを踏むが間に合わず、トラックは若者を跳ね飛ばす。
――はずだったが、気づけば見知らぬ森に囲まれた場所に、居た。
先ほどまで住宅街を走っていたはずなのにと困惑する中、備え付けのカーナビが光り出して画面にはとてつもない美人が映し出される。
そして女性は信じられないことを口にする。
ここはあなたの居た世界ではない、と――
かくして、異世界への扉を叩く羽目になった玖虎は気を取り直して異世界で生きていくことを決意。
そして今日も彼はトラックのアクセルを踏むのだった。
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
※AI学習禁止・無断転載禁止・無断翻訳禁止・無断朗読禁止
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる