79 / 92
8章 好きなものを作って、食べて、そして。
第5話 やったー! お味噌が出来たー!
しおりを挟む
居間兼食堂、食卓のいつもの席に掛ける浅葱。テーブルの上の乾燥大豆と塩、麹を前に唸っていた。
この世界の麹は、様々なものを醗酵させて酒にする。なら味噌は出来ないものかと、浅葱は前から考えていた。
しかし酒を作る配分だと、ただ大豆の酒が出来るだけだ。しかもその仕上がりが美味しい予感がしない。
浅葱の世界の某地で作られる黒豆の酒。その話は聞いた事があるのだが、使うのは黒豆では無いし、そもそも作りたいのは酒では無い。
「どうしたアサギ。何、大豆と塩と麹?」
家事を終えたカロムが浅葱の顔を覗き込み、すぐにその視線は大豆と塩と麹に向かう。
「ん? 大豆の酒でも作るのか? 俺らは聞いた事が無いなぁ」
カロムは言って首を傾げる。浅葱は苦笑するしか無い。
「だよね。僕の世界でもそうあるものじゃ無いよ。作りたいのはね、僕の世界の僕の国の調味料なんだ。お味噌って言うんだけどね、大豆と塩を混ぜて麹で醗酵させて作る調味料なんだ」
「ああ、だからこの組み合わせか。ん? やらんのか?」
「どうやったらちゃんと味噌が出来るのか、に困ってるんだよ。麹は確かに食材を醗酵させるけど、この世界の場合、お酒になっちゃうでしょ。量を変えたら良いのかとか考えちゃって」
「ああ、成る程なぁ」
カロムは言いながら浅葱の正面に掛ける。そこはいつものカロムの定位置でもある。
「なら量を調節しながら少しずつ試すしか無いんじゃ無いか?」
「そうだよねぇ。これは時間が掛かりそうだなぁ。お味噌は本当なら350日程醗酵させるんだ。でもこの世界の麹は30日で食材をお酒にしちゃうから、それが基準かなぁ。麹の量は食材の1割だから、液体にならない様にするには、麹の量を減らせば良いのかな?」
「そうだな。醗酵期間も、それこそ1日目から様子を見た方が良いかもな。そのオミソってもんがどういうもんなのか俺には判らんが」
「そうだね。毎日様子を見てみよう。麹の量はお酒の時の半分から始めてみよう。カロム、蒸し大豆、少し貰って良いかな」
「良いぜ。無くなったらまた蒸したら良いからな。早速試してみようぜ。俺も楽しみだ」
「ありがとう。じゃあやってみよう!」
浅葱とカロムは立ち上がり、浅葱は材料を抱えて台所へと向かった。
蒸し大豆は冷暗庫にストックしてある。カロムが管理してくれていて、無くなりそうになると蒸しておいてくれるのだ。浅葱は料理に使う事が多いので、いつでも使えるのは有難い。
大豆は収穫の時には既に乾燥されていて、それを更に乾燥させるので、そのままでは食べられない。まずは1日浸水し、それから1時間程蒸して、漸く食べられる様になる。
浅葱の世界では蒸したものや水煮されたものが手軽に手に入ったし、この世界でも水煮は買える。だがカロム曰く「家で蒸した方が安上がりで旨い」との事で、小まめに残量を管理してくれているのだ。
この世界には「蒸す」と言う調理がされていなかったので、カロムも浅葱が来るまでは大豆の水煮を作っていた。だが浅葱が作った蒸したての大豆をひと口食べたら、驚きに眼を見開いて「こっちの方が旨い。これからは蒸そう」と呟いたのだった。
まず、大豆の量を計る。底の広めの木桶を秤に乗せ、そこに蒸し大豆を入れて行く。乾燥大豆は戻すと2.5倍程の重さになる。なので乾燥大豆100グラムとして、蒸し大豆を250グラムになる様に入れて行く。
それをマッシャーで潰して行く。滑らかな味噌になる様に丁寧に。時折混ぜて粒が残らない様に確認しながら。
次に塩を用意する。塩の分量は乾燥状態の大豆の半量。なので今回は50グラムを用意する。ボウルを秤に乗せ、計りながら塩を入れて行く。
その塩のボウルで今度は麹を計る。酒を作る時に必要な麹量は食材の10分の1。今回は大豆と塩を合わせて300グラムになるので、酒を作るのなら30グラムが必要。だが今回は味噌を作りたいために半量で試すので、15グラムを入れてみる。
塩と麹を良く混ぜ、出来た塩きり麹を潰した蒸し大豆に混ぜ込んで行く。全体にしっかりと行き渡る様に、両手を大きく使って、これでもかと言う位に混ぜて行く。
混ざったら幾つかの団子状に纏める。それを別の、高さのある桶に詰めて行く。空気が入らない様に押し込みながら。
全部詰めたら表面を平らに均しながら掌で押して、更に空気を抜く様にして行く。
その表面が空気に触れない様に、落とし布をする。そこに中蓋をして、重石を乗せる。石が無いので、代わりに食器を幾つか重ねる。重さは味噌の重量の約3割程度。なので100グラム程。
これを直射日光の当たらない、常温の、しかし涼しい場所で醗酵させる。
「明日から毎日、今と同じぐらいの時間に様子を見てみるね。巧く出来たら良いなぁ」
「そうだな。俺も食える日が楽しみだ。このオミソってのはどうやって食うんだ?」
「お野菜に付けたり、お出汁に溶かしてスープにしたりする事が多いかな。炒め物の調味にも使うなぁ」
「へぇ、いろいろ出来るもんなんだな。万能調味料ってやつか?」
カロムが関心した様に言う。
「万能、だったら良いなぁ。でもいろいろ使えるよ。まずはちゃんとお味噌が出来上がるのを願うばかりだよ」
浅葱は言って、木桶に向かって祈る様に手を合わせた。
翌日、浅葱は味噌を確認する。重石を避け、中蓋を外し、落とし布を捲る。
味噌種の色には、少しの変化があった。昨日は大豆の色そのものだったので、白に近い淡い色だったのだが、ほんの少しばかり濃くなっている様な気がするのだ。醗酵が始まっているのだろう。
浅葱は木製のスプーンを差してみる。表面はそう固くなっておらず、するりと入った。少量を掬い、口に含んでみる。
まだ塩の辛味が勝っている。味噌には遠い味だ。しかし硬さは昨日とそう変わらず、今のところ液体になる様な気配は無い。アルコールの風味も無い。
これはまだ様子見が必要だなと、浅葱は木べらで表面を均し、落とし布と中蓋、重石を元に戻した。
「流石に1日じゃ出来る訳無いよね」
浅葱が残念そうに溜め息を吐くと、カロムが可笑しそうに「ははっ」と笑う。
「そりゃあ酒作りが30日掛かるからなぁ。いくらオミソでも1日じゃあな」
「でも醗酵はちゃんと始まってるみたい。色が少しだけど変わってたよ」
「じゃあ毎日確認してやらんとな」
「うん。この調子だと、本当に1日怠っただけで味がごろっと変わっちゃいそう。長く熟成させたお味噌も良いけど、癖が出ちゃうから。やっぱり美味しい状態で食べたいもんね」
「そんなもんなのか。なかなか大変だ」
カロムが言って眼を丸くすると、浅葱は小さく笑う。
「省けるところは省いて、手間暇が必要な部分は惜しまない、だよ」
「確かに、それが料理の鉄則だな」
料理は毎日と言って良い程必要なものだ。毎日全力だと息切れしてしまう。簡略化できるところはしたら良いのだ。
浅葱も元の世界にいた頃は、カット野菜や冷凍食材を使う事も多かった。確かに生の野菜より風味は落ちるが、仕事だってしていたのだから、そういうものに頼れば良いのだ。
そしてこの味噌作りは、手間暇を惜しんではならない。毎日同じ頃の時間に様子を見てやらなければ。
そうして5日後。また味噌の様子を見る。
毎日少しずつ変化を見せる色は、今日は最早味噌そのものだ。馴染みのある合わせ味噌よりはもっと淡い白味噌に近いものではあるが。
浅葱は木桶に鼻を寄せ、香ってみる。するとその匂いも味噌の様に思えた。
問題は味である。浅葱は木製のスプーンを差して見る。すると表面にすこしばかりの抵抗を感じた。味噌は完成する頃には表面の色が完成品の味噌より色濃く、そして固くなる。それが出来掛けているのだろうか。
掬ってみると、ぼこっと取れた硬い部分の奥から、まだ淡い色の味噌種が現れる。浅葱はそれを掬って口に入れた。すると。
「あ、大分お味噌に近付いて来てる! 気がする!」
浅葱の世界では1年やそこら掛かる酒作りを、たったの30日で完成させてしまう麹である。味噌作りも1年を要するものなので、30日を覚悟していたが、この分だともっと早くに完成しそうだ。
アルコールを発生させない、そして液体にしない。なので早く出来上がるのだろうか。麹の量は酒作りの半分しか入れていないのだが。
「良かったじゃ無いか」
浅葱の叫びとも近い声に、カロムが可笑しそうに言う。
「うん。あと少しだ!」
また毎日様子を見る事にしよう。浅葱は丁寧に落とし布を敷いた。
そしてまた5日後。
そっと落とし布を上げると、そこに見えたのは立派な味噌の色をしたものだった。
「おお……!」
浅葱はつい声を漏らす。昨日の時点でかなり近付いていた。あと1日2日の勝負だと目算していた。
また木製のスプーンを入れ、表面の硬い部分をそっと取り除くと、見えたのは綺麗な味噌の色。
その部分を緊張しながらそっと口に含む。そして。
「やったー! お味噌が出来たー!」
浅葱は満面の笑顔で叫んでいた。
この世界の麹は、様々なものを醗酵させて酒にする。なら味噌は出来ないものかと、浅葱は前から考えていた。
しかし酒を作る配分だと、ただ大豆の酒が出来るだけだ。しかもその仕上がりが美味しい予感がしない。
浅葱の世界の某地で作られる黒豆の酒。その話は聞いた事があるのだが、使うのは黒豆では無いし、そもそも作りたいのは酒では無い。
「どうしたアサギ。何、大豆と塩と麹?」
家事を終えたカロムが浅葱の顔を覗き込み、すぐにその視線は大豆と塩と麹に向かう。
「ん? 大豆の酒でも作るのか? 俺らは聞いた事が無いなぁ」
カロムは言って首を傾げる。浅葱は苦笑するしか無い。
「だよね。僕の世界でもそうあるものじゃ無いよ。作りたいのはね、僕の世界の僕の国の調味料なんだ。お味噌って言うんだけどね、大豆と塩を混ぜて麹で醗酵させて作る調味料なんだ」
「ああ、だからこの組み合わせか。ん? やらんのか?」
「どうやったらちゃんと味噌が出来るのか、に困ってるんだよ。麹は確かに食材を醗酵させるけど、この世界の場合、お酒になっちゃうでしょ。量を変えたら良いのかとか考えちゃって」
「ああ、成る程なぁ」
カロムは言いながら浅葱の正面に掛ける。そこはいつものカロムの定位置でもある。
「なら量を調節しながら少しずつ試すしか無いんじゃ無いか?」
「そうだよねぇ。これは時間が掛かりそうだなぁ。お味噌は本当なら350日程醗酵させるんだ。でもこの世界の麹は30日で食材をお酒にしちゃうから、それが基準かなぁ。麹の量は食材の1割だから、液体にならない様にするには、麹の量を減らせば良いのかな?」
「そうだな。醗酵期間も、それこそ1日目から様子を見た方が良いかもな。そのオミソってもんがどういうもんなのか俺には判らんが」
「そうだね。毎日様子を見てみよう。麹の量はお酒の時の半分から始めてみよう。カロム、蒸し大豆、少し貰って良いかな」
「良いぜ。無くなったらまた蒸したら良いからな。早速試してみようぜ。俺も楽しみだ」
「ありがとう。じゃあやってみよう!」
浅葱とカロムは立ち上がり、浅葱は材料を抱えて台所へと向かった。
蒸し大豆は冷暗庫にストックしてある。カロムが管理してくれていて、無くなりそうになると蒸しておいてくれるのだ。浅葱は料理に使う事が多いので、いつでも使えるのは有難い。
大豆は収穫の時には既に乾燥されていて、それを更に乾燥させるので、そのままでは食べられない。まずは1日浸水し、それから1時間程蒸して、漸く食べられる様になる。
浅葱の世界では蒸したものや水煮されたものが手軽に手に入ったし、この世界でも水煮は買える。だがカロム曰く「家で蒸した方が安上がりで旨い」との事で、小まめに残量を管理してくれているのだ。
この世界には「蒸す」と言う調理がされていなかったので、カロムも浅葱が来るまでは大豆の水煮を作っていた。だが浅葱が作った蒸したての大豆をひと口食べたら、驚きに眼を見開いて「こっちの方が旨い。これからは蒸そう」と呟いたのだった。
まず、大豆の量を計る。底の広めの木桶を秤に乗せ、そこに蒸し大豆を入れて行く。乾燥大豆は戻すと2.5倍程の重さになる。なので乾燥大豆100グラムとして、蒸し大豆を250グラムになる様に入れて行く。
それをマッシャーで潰して行く。滑らかな味噌になる様に丁寧に。時折混ぜて粒が残らない様に確認しながら。
次に塩を用意する。塩の分量は乾燥状態の大豆の半量。なので今回は50グラムを用意する。ボウルを秤に乗せ、計りながら塩を入れて行く。
その塩のボウルで今度は麹を計る。酒を作る時に必要な麹量は食材の10分の1。今回は大豆と塩を合わせて300グラムになるので、酒を作るのなら30グラムが必要。だが今回は味噌を作りたいために半量で試すので、15グラムを入れてみる。
塩と麹を良く混ぜ、出来た塩きり麹を潰した蒸し大豆に混ぜ込んで行く。全体にしっかりと行き渡る様に、両手を大きく使って、これでもかと言う位に混ぜて行く。
混ざったら幾つかの団子状に纏める。それを別の、高さのある桶に詰めて行く。空気が入らない様に押し込みながら。
全部詰めたら表面を平らに均しながら掌で押して、更に空気を抜く様にして行く。
その表面が空気に触れない様に、落とし布をする。そこに中蓋をして、重石を乗せる。石が無いので、代わりに食器を幾つか重ねる。重さは味噌の重量の約3割程度。なので100グラム程。
これを直射日光の当たらない、常温の、しかし涼しい場所で醗酵させる。
「明日から毎日、今と同じぐらいの時間に様子を見てみるね。巧く出来たら良いなぁ」
「そうだな。俺も食える日が楽しみだ。このオミソってのはどうやって食うんだ?」
「お野菜に付けたり、お出汁に溶かしてスープにしたりする事が多いかな。炒め物の調味にも使うなぁ」
「へぇ、いろいろ出来るもんなんだな。万能調味料ってやつか?」
カロムが関心した様に言う。
「万能、だったら良いなぁ。でもいろいろ使えるよ。まずはちゃんとお味噌が出来上がるのを願うばかりだよ」
浅葱は言って、木桶に向かって祈る様に手を合わせた。
翌日、浅葱は味噌を確認する。重石を避け、中蓋を外し、落とし布を捲る。
味噌種の色には、少しの変化があった。昨日は大豆の色そのものだったので、白に近い淡い色だったのだが、ほんの少しばかり濃くなっている様な気がするのだ。醗酵が始まっているのだろう。
浅葱は木製のスプーンを差してみる。表面はそう固くなっておらず、するりと入った。少量を掬い、口に含んでみる。
まだ塩の辛味が勝っている。味噌には遠い味だ。しかし硬さは昨日とそう変わらず、今のところ液体になる様な気配は無い。アルコールの風味も無い。
これはまだ様子見が必要だなと、浅葱は木べらで表面を均し、落とし布と中蓋、重石を元に戻した。
「流石に1日じゃ出来る訳無いよね」
浅葱が残念そうに溜め息を吐くと、カロムが可笑しそうに「ははっ」と笑う。
「そりゃあ酒作りが30日掛かるからなぁ。いくらオミソでも1日じゃあな」
「でも醗酵はちゃんと始まってるみたい。色が少しだけど変わってたよ」
「じゃあ毎日確認してやらんとな」
「うん。この調子だと、本当に1日怠っただけで味がごろっと変わっちゃいそう。長く熟成させたお味噌も良いけど、癖が出ちゃうから。やっぱり美味しい状態で食べたいもんね」
「そんなもんなのか。なかなか大変だ」
カロムが言って眼を丸くすると、浅葱は小さく笑う。
「省けるところは省いて、手間暇が必要な部分は惜しまない、だよ」
「確かに、それが料理の鉄則だな」
料理は毎日と言って良い程必要なものだ。毎日全力だと息切れしてしまう。簡略化できるところはしたら良いのだ。
浅葱も元の世界にいた頃は、カット野菜や冷凍食材を使う事も多かった。確かに生の野菜より風味は落ちるが、仕事だってしていたのだから、そういうものに頼れば良いのだ。
そしてこの味噌作りは、手間暇を惜しんではならない。毎日同じ頃の時間に様子を見てやらなければ。
そうして5日後。また味噌の様子を見る。
毎日少しずつ変化を見せる色は、今日は最早味噌そのものだ。馴染みのある合わせ味噌よりはもっと淡い白味噌に近いものではあるが。
浅葱は木桶に鼻を寄せ、香ってみる。するとその匂いも味噌の様に思えた。
問題は味である。浅葱は木製のスプーンを差して見る。すると表面にすこしばかりの抵抗を感じた。味噌は完成する頃には表面の色が完成品の味噌より色濃く、そして固くなる。それが出来掛けているのだろうか。
掬ってみると、ぼこっと取れた硬い部分の奥から、まだ淡い色の味噌種が現れる。浅葱はそれを掬って口に入れた。すると。
「あ、大分お味噌に近付いて来てる! 気がする!」
浅葱の世界では1年やそこら掛かる酒作りを、たったの30日で完成させてしまう麹である。味噌作りも1年を要するものなので、30日を覚悟していたが、この分だともっと早くに完成しそうだ。
アルコールを発生させない、そして液体にしない。なので早く出来上がるのだろうか。麹の量は酒作りの半分しか入れていないのだが。
「良かったじゃ無いか」
浅葱の叫びとも近い声に、カロムが可笑しそうに言う。
「うん。あと少しだ!」
また毎日様子を見る事にしよう。浅葱は丁寧に落とし布を敷いた。
そしてまた5日後。
そっと落とし布を上げると、そこに見えたのは立派な味噌の色をしたものだった。
「おお……!」
浅葱はつい声を漏らす。昨日の時点でかなり近付いていた。あと1日2日の勝負だと目算していた。
また木製のスプーンを入れ、表面の硬い部分をそっと取り除くと、見えたのは綺麗な味噌の色。
その部分を緊張しながらそっと口に含む。そして。
「やったー! お味噌が出来たー!」
浅葱は満面の笑顔で叫んでいた。
11
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
子育てスキルで異世界生活 ~かわいい子供たち(人外含む)と楽しく暮らしてます~
九頭七尾
ファンタジー
子供を庇って死んだアラサー女子の私、新川沙織。
女神様が異世界に転生させてくれるというので、ダメもとで願ってみた。
「働かないで毎日毎日ただただ可愛い子供と遊んでのんびり暮らしたい」
「その願い叶えて差し上げましょう!」
「えっ、いいの?」
転生特典として与えられたのは〈子育て〉スキル。それは子供がどんどん集まってきて、どんどん私に懐き、どんどん成長していくというもので――。
「いやいやさすがに育ち過ぎでしょ!?」
思ってたよりちょっと性能がぶっ壊れてるけど、お陰で楽しく暮らしてます。
異世界でトラック運送屋を始めました! ◆お手紙ひとつからベヒーモスまで、なんでもどこにでも安全に運びます! 多分!◆
八神 凪
ファンタジー
日野 玖虎(ひの ひさとら)は長距離トラック運転手で生計を立てる26歳。
そんな彼の学生時代は荒れており、父の居ない家庭でテンプレのように母親に苦労ばかりかけていたことがあった。
しかし母親が心労と働きづめで倒れてからは真面目になり、高校に通いながらバイトをして家計を助けると誓う。
高校を卒業後は母に償いをするため、自分に出来ることと言えば族時代にならした運転くらいだと長距離トラック運転手として仕事に励む。
確実かつ時間通りに荷物を届け、ミスをしない奇跡の配達員として異名を馳せるようになり、かつての荒れていた玖虎はもうどこにも居なかった。
だがある日、彼が夜の町を走っていると若者が飛び出してきたのだ。
まずいと思いブレーキを踏むが間に合わず、トラックは若者を跳ね飛ばす。
――はずだったが、気づけば見知らぬ森に囲まれた場所に、居た。
先ほどまで住宅街を走っていたはずなのにと困惑する中、備え付けのカーナビが光り出して画面にはとてつもない美人が映し出される。
そして女性は信じられないことを口にする。
ここはあなたの居た世界ではない、と――
かくして、異世界への扉を叩く羽目になった玖虎は気を取り直して異世界で生きていくことを決意。
そして今日も彼はトラックのアクセルを踏むのだった。
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
※AI学習禁止・無断転載禁止・無断翻訳禁止・無断朗読禁止
【完結】うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる