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8章 好きなものを作って、食べて、そして。
第4話 何と言うか鶏の味が濃いと言うか
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翌日、浅葱は早速鶏の手羽を買いに、カロムと連れ立って肉の商店へ。
鶏の腕の部分が欲しいんだと言うと、大将に「本当に? 殆ど骨で食べるところなんて碌に無いよ。良いの? 何に使うの?」とぐいぐい聞かれてしまう。
「調理して食べます。美味しいんですよ」
浅葱が言うと、大将は「へぇ、まぁアサギくんが言うんなら、そうなんだろうねぇ。うちでも食ってみるかな」などと言いながら、手羽をバランで包み、がさがさと袋に入れてくれた。
さて、夕飯作りを始めよう。手羽の味付けはどうしようか。
浅葱が元の世界で良くやっていたのは、酒と砂糖や醤油などを揉み込んで焼いたり揚げたり、もしくは出汁と酒、砂糖と醤油で煮込んだり、が多かったが、この世界に醤油は無い。
なら使わない、だが美味しく食べられる味付けはと言うと。
手羽を手羽元と手羽先に分け、手羽先は細い先端部分を切り離して手羽中を取る。そして食べ易い様に更に縦半分に包丁を入れる。
手羽中の骨は平行に並ぶ2本で構成されているが、骨同士の間にあるのは軟骨なので、簡単に割る事が出来る。そうして出来たものは鶏スペアリブとも呼ばれる。
手羽元は下から骨に沿って包丁を入れて、半分程骨から身を外して行く。そうして剥がれた肉は上に捲る様にして引き上げ、上部で塊になる様に形を整える。チューリップスタイルと言われるものだ。
それで手羽の下拵えは完了である。続けて調理に入ろう。
まず玉葱を鍋に擦り下ろし、チューリップにした手羽元を漬け込んでおく。
次に鶏スペアリブ。こちらはにんにくと生姜の擦り下ろし、ヨーグルトとカレースパイス、塩胡椒をしっかりと揉み込んで行く。
両方とも暫しそのまま置いておいて。
その間に野菜の下拵え。玉蜀黍は包丁で芯から外し、人参ときゃべつは千切りにしておく。
湯を沸かし、まずは玉蜀黍を茹でる。茹で上がったら網杓子で掬って笊に上げる。そのままの湯で、人参ときゃべつをさっと茹でる。上がったらこれも玉蜀黍とは別の笊に上げ、両方冷ます。
さて、チューリップスタイルにした手羽元の調理だ。鍋に漬けてあるのでそのまま火に掛ける。そこに白ワインビネガーと白ワイン、砂糖、塩胡椒、オリーブオイルを加えて煮込んで行く。
野菜の粗熱が取れたので、人参ときゃべつは絞って水気を切り、玉蜀黍は布を使って水分を拭き取る。それを混ぜ合わせて冷暗庫に入れておく。
続けて野菜のドレッシング作り。今日はシンプルなもので行こう。オリーブオイルと檸檬汁をしっかりと撹拌して乳化したら、塩と多めの粒胡椒を混ぜ込んでおく。
最後にヨーグルトなどを揉み込んでおいた鶏スペアリブ。こちらはオリーブオイルを引いたフライパンでじっくりと焼いて行く。特に皮目が香ばしくなる様に。
焼き上がる頃に冷暗庫から野菜を出し、ドレッシングと和えて器に盛り付けておく。
さて鶏スペアリブも焼き上がったので皿に盛り付ける。彩りにパセリを添えて。
チューリップはソースの味見をしてみたら大丈夫だったので、強火に掛け、水分を飛ばしてやってから器に盛る。微塵切りにした、こちらもパセリをぱらりと振ったら。
野菜のコールスロー風サラダ、鶏スペアリブのタンドリーチキン、チューリップのさっぱり煮込みの完成である。
出来上がった料理を見て、ロロアとカロムは「確かに骨が多いんだよな」と頷いた。
「でも、とても良い香りなのですカピ」
「ああ。旨そうだ。普段食べてる鶏肉との違いが楽しみだぜ」
そうしていつもの通り神への感謝、そしていただきますと手を合わせる。
「思い切って手で食べちゃって。骨の端の部分を持って、手羽中は骨に沿って歯で身を剥がす感じで。手羽元は普通に齧り付いてくれたら良いよ。ナイフとか使うより、その方が食べ易いと思う」
浅葱は言うと、ロロアたちに見本として見せる様に、まずは鶏スペアリブのタンドリーチキンの端を、右手の親指と人差し指で摘む様に持ち上げる。それをすっぽりと口に含み、上下の歯でこそげ取る様に身を剥がす。口から引き抜かれるのは、見事に骨だけだった。
「凄いですカピ」
「成る程な」
ロロアとカロムは感心した様に頷くと、それぞれタンドリーチキンを口に入れた。そして骨だけが引き抜かれると。
「へえぇ、確かに旨いな! いつもの鶏肉も勿論旨いんだが、こう、何と言うか鶏の味が濃いと言うか。甘味とか旨味が強い感じがする」
「身が柔らかい感じもするのですカピ。脂の乗りが良い様な感じもしますのですカピ」
「味付けは当たり前に良いしな」
「はい。カレーのお味なのに柔らかさがあって、とても美味しいのですカピ」
そう。ヨーグルトを使っているので、カレーだけの味では無く、程良く角が取れている。なのにスパイシーで、しかしそう辛さは無い。とても良い塩梅に仕上がっていた。
インド料理屋などでタンドリーチキンを注文すると、大概が手羽元など骨付き肉で作られたものが出て来る。なので今回は鶏スペアリブであるが、骨付き肉で作った事は王道と言える。
ちなみに骨無しのタンドリーチキンはチキンティッカと呼ばれる。
「骨付きは確かに無いものよりは食うのが手間だが、旨いもんなんだな。食うところが少ないからって処分してた事が本当に勿体無い」
カロムはそう言って悔しそうな表情を滲ませながら、またタンドリーチキンを摘む。ロロアも前足で器用に食べていた。
「本当ですカピね。村でも食べられたら良いと思うのですカピ」
「処分って、ただ捨てていたって事?」
浅葱が聞くと、カロムが「いいや」と首を振る。
「藁なんかと一緒に燃やして灰にして、野菜の肥料なんかにするんだ。昨日使った魚の骨とか、他の動物の骨なんかもそうしてるぜ」
「そうなんだ。ちゃんと有効活用してるんだ。凄い。でもそうしたら、例えば村で食べられる様になったとしたら、肥料足りなくなっちゃったりする?」
「大丈夫だろ。鶏1羽から両腕分しか取れないんだから、そう影響は無いと思うぜ。それより村人がこれの旨さを知ったら、俺らでも買えるかどうか判らなくなるかもな」
「確かに希少部位になっちゃうかも」
それは少し残念な気がする。だが美味しい部位なので、村の人にも食べて欲しいと思うのも本音なのである。
「ま、それはまた考えるとしてと。こっちも旨そうだ」
カロムはタンドリーチキンの味になった指をぺろりと舐めると、今度はチューリップのさっぱり煮込みを手にする。こちらは鶏スペアリブより食べ易いだろう。
こんもりと形作られた肉の部分を食むと、それがほろりと解れた。
「うわ、柔らかい!」
そうしてふた口目には、身離れの良い身は全て口の中に納まる。カロムは満足そうな表情で咀嚼する。
浅葱もチューリップに齧り付いた。
ああ、確かに柔らかく煮上がっている。漬け込んだ玉葱に含まれる酵素が肉を柔らかくしてくれるのだ。そしてその玉葱は一緒に煮込んでソースにするので、食材に無駄も出ない。
さっぱり煮込みとしているが、ビネガーの量は控えめなので酸味は感じない。白ワインによって甘味が足され、同じく煮込んだ事で甘味が引き出された玉葱のソース。
と言いながら、確かにビネガーは少量なのだが、しっかりと仕事はしているのだ。ただ甘いだけでは無く、深みも出ている。
「ふわふわなのですカピ!」
ロロアが嬉しそうに言いながら、骨だけになった手羽元、チューリップを掲げる様に持った。
「ああ。柔らかいよな。いつもの鶏肉と全然違うぜ」
「玉葱に漬け込んだからね」
「擦り下ろした玉葱な。そんな効果があるのか」
「うん。手羽元自体はもも肉とかとそう柔らかさは変わらないんだ。でも骨からの身離れを良くしたくて漬けたんだよ。手は汚れちゃうけど食べ易いと思う」
「ああ。ほろっと離れるから食い易い。そして旨いよな。酸っぱい訳じゃ無いのにさっぱりしてると言うかさ」
「はいですカピ。カレー味の鶏肉と一緒に食べると、味のバランスが丁度良いのですカピ」
「サラダは酸味を効かせてるから、口がさっぱりすると思うよ」
汚れた手を塵紙で拭い、フォークでコールスロー風サラダを食べる。こちらはシンプルなドレッシングで酸味が立っているので、口の中がリセットされる様だ。檸檬を使っているので、フルーティでもある。
コールスローサラダは、本来ならマヨネーズを使ったドレッシングで和えるのだが、他の2品とのバランスを考えて、さっぱりとしたドレッシングにした。
チューリップをさっぱり煮込みにしているとは言え、鶏肉そのものの脂がしっかりとあるので、サラダまで濃くしてしまうと胸焼けを起こしてしまいそうだからだ。
「ああ、本当に口の中がさっぱりして、またカレーのも玉葱のも旨く食えそうだ」
「はいですカピ。アサギさんはお料理の腕は勿論なのですカピが、こうしたバランスも絶妙なのですカピ」
「ありがとう」
ロロアの賞賛に、浅葱は照れて小さく笑う。
浅葱にとっては久しぶりの、ロロアとカロムにとっては初めての手羽肉。浅葱たちは目一杯堪能した。
鶏の腕の部分が欲しいんだと言うと、大将に「本当に? 殆ど骨で食べるところなんて碌に無いよ。良いの? 何に使うの?」とぐいぐい聞かれてしまう。
「調理して食べます。美味しいんですよ」
浅葱が言うと、大将は「へぇ、まぁアサギくんが言うんなら、そうなんだろうねぇ。うちでも食ってみるかな」などと言いながら、手羽をバランで包み、がさがさと袋に入れてくれた。
さて、夕飯作りを始めよう。手羽の味付けはどうしようか。
浅葱が元の世界で良くやっていたのは、酒と砂糖や醤油などを揉み込んで焼いたり揚げたり、もしくは出汁と酒、砂糖と醤油で煮込んだり、が多かったが、この世界に醤油は無い。
なら使わない、だが美味しく食べられる味付けはと言うと。
手羽を手羽元と手羽先に分け、手羽先は細い先端部分を切り離して手羽中を取る。そして食べ易い様に更に縦半分に包丁を入れる。
手羽中の骨は平行に並ぶ2本で構成されているが、骨同士の間にあるのは軟骨なので、簡単に割る事が出来る。そうして出来たものは鶏スペアリブとも呼ばれる。
手羽元は下から骨に沿って包丁を入れて、半分程骨から身を外して行く。そうして剥がれた肉は上に捲る様にして引き上げ、上部で塊になる様に形を整える。チューリップスタイルと言われるものだ。
それで手羽の下拵えは完了である。続けて調理に入ろう。
まず玉葱を鍋に擦り下ろし、チューリップにした手羽元を漬け込んでおく。
次に鶏スペアリブ。こちらはにんにくと生姜の擦り下ろし、ヨーグルトとカレースパイス、塩胡椒をしっかりと揉み込んで行く。
両方とも暫しそのまま置いておいて。
その間に野菜の下拵え。玉蜀黍は包丁で芯から外し、人参ときゃべつは千切りにしておく。
湯を沸かし、まずは玉蜀黍を茹でる。茹で上がったら網杓子で掬って笊に上げる。そのままの湯で、人参ときゃべつをさっと茹でる。上がったらこれも玉蜀黍とは別の笊に上げ、両方冷ます。
さて、チューリップスタイルにした手羽元の調理だ。鍋に漬けてあるのでそのまま火に掛ける。そこに白ワインビネガーと白ワイン、砂糖、塩胡椒、オリーブオイルを加えて煮込んで行く。
野菜の粗熱が取れたので、人参ときゃべつは絞って水気を切り、玉蜀黍は布を使って水分を拭き取る。それを混ぜ合わせて冷暗庫に入れておく。
続けて野菜のドレッシング作り。今日はシンプルなもので行こう。オリーブオイルと檸檬汁をしっかりと撹拌して乳化したら、塩と多めの粒胡椒を混ぜ込んでおく。
最後にヨーグルトなどを揉み込んでおいた鶏スペアリブ。こちらはオリーブオイルを引いたフライパンでじっくりと焼いて行く。特に皮目が香ばしくなる様に。
焼き上がる頃に冷暗庫から野菜を出し、ドレッシングと和えて器に盛り付けておく。
さて鶏スペアリブも焼き上がったので皿に盛り付ける。彩りにパセリを添えて。
チューリップはソースの味見をしてみたら大丈夫だったので、強火に掛け、水分を飛ばしてやってから器に盛る。微塵切りにした、こちらもパセリをぱらりと振ったら。
野菜のコールスロー風サラダ、鶏スペアリブのタンドリーチキン、チューリップのさっぱり煮込みの完成である。
出来上がった料理を見て、ロロアとカロムは「確かに骨が多いんだよな」と頷いた。
「でも、とても良い香りなのですカピ」
「ああ。旨そうだ。普段食べてる鶏肉との違いが楽しみだぜ」
そうしていつもの通り神への感謝、そしていただきますと手を合わせる。
「思い切って手で食べちゃって。骨の端の部分を持って、手羽中は骨に沿って歯で身を剥がす感じで。手羽元は普通に齧り付いてくれたら良いよ。ナイフとか使うより、その方が食べ易いと思う」
浅葱は言うと、ロロアたちに見本として見せる様に、まずは鶏スペアリブのタンドリーチキンの端を、右手の親指と人差し指で摘む様に持ち上げる。それをすっぽりと口に含み、上下の歯でこそげ取る様に身を剥がす。口から引き抜かれるのは、見事に骨だけだった。
「凄いですカピ」
「成る程な」
ロロアとカロムは感心した様に頷くと、それぞれタンドリーチキンを口に入れた。そして骨だけが引き抜かれると。
「へえぇ、確かに旨いな! いつもの鶏肉も勿論旨いんだが、こう、何と言うか鶏の味が濃いと言うか。甘味とか旨味が強い感じがする」
「身が柔らかい感じもするのですカピ。脂の乗りが良い様な感じもしますのですカピ」
「味付けは当たり前に良いしな」
「はい。カレーのお味なのに柔らかさがあって、とても美味しいのですカピ」
そう。ヨーグルトを使っているので、カレーだけの味では無く、程良く角が取れている。なのにスパイシーで、しかしそう辛さは無い。とても良い塩梅に仕上がっていた。
インド料理屋などでタンドリーチキンを注文すると、大概が手羽元など骨付き肉で作られたものが出て来る。なので今回は鶏スペアリブであるが、骨付き肉で作った事は王道と言える。
ちなみに骨無しのタンドリーチキンはチキンティッカと呼ばれる。
「骨付きは確かに無いものよりは食うのが手間だが、旨いもんなんだな。食うところが少ないからって処分してた事が本当に勿体無い」
カロムはそう言って悔しそうな表情を滲ませながら、またタンドリーチキンを摘む。ロロアも前足で器用に食べていた。
「本当ですカピね。村でも食べられたら良いと思うのですカピ」
「処分って、ただ捨てていたって事?」
浅葱が聞くと、カロムが「いいや」と首を振る。
「藁なんかと一緒に燃やして灰にして、野菜の肥料なんかにするんだ。昨日使った魚の骨とか、他の動物の骨なんかもそうしてるぜ」
「そうなんだ。ちゃんと有効活用してるんだ。凄い。でもそうしたら、例えば村で食べられる様になったとしたら、肥料足りなくなっちゃったりする?」
「大丈夫だろ。鶏1羽から両腕分しか取れないんだから、そう影響は無いと思うぜ。それより村人がこれの旨さを知ったら、俺らでも買えるかどうか判らなくなるかもな」
「確かに希少部位になっちゃうかも」
それは少し残念な気がする。だが美味しい部位なので、村の人にも食べて欲しいと思うのも本音なのである。
「ま、それはまた考えるとしてと。こっちも旨そうだ」
カロムはタンドリーチキンの味になった指をぺろりと舐めると、今度はチューリップのさっぱり煮込みを手にする。こちらは鶏スペアリブより食べ易いだろう。
こんもりと形作られた肉の部分を食むと、それがほろりと解れた。
「うわ、柔らかい!」
そうしてふた口目には、身離れの良い身は全て口の中に納まる。カロムは満足そうな表情で咀嚼する。
浅葱もチューリップに齧り付いた。
ああ、確かに柔らかく煮上がっている。漬け込んだ玉葱に含まれる酵素が肉を柔らかくしてくれるのだ。そしてその玉葱は一緒に煮込んでソースにするので、食材に無駄も出ない。
さっぱり煮込みとしているが、ビネガーの量は控えめなので酸味は感じない。白ワインによって甘味が足され、同じく煮込んだ事で甘味が引き出された玉葱のソース。
と言いながら、確かにビネガーは少量なのだが、しっかりと仕事はしているのだ。ただ甘いだけでは無く、深みも出ている。
「ふわふわなのですカピ!」
ロロアが嬉しそうに言いながら、骨だけになった手羽元、チューリップを掲げる様に持った。
「ああ。柔らかいよな。いつもの鶏肉と全然違うぜ」
「玉葱に漬け込んだからね」
「擦り下ろした玉葱な。そんな効果があるのか」
「うん。手羽元自体はもも肉とかとそう柔らかさは変わらないんだ。でも骨からの身離れを良くしたくて漬けたんだよ。手は汚れちゃうけど食べ易いと思う」
「ああ。ほろっと離れるから食い易い。そして旨いよな。酸っぱい訳じゃ無いのにさっぱりしてると言うかさ」
「はいですカピ。カレー味の鶏肉と一緒に食べると、味のバランスが丁度良いのですカピ」
「サラダは酸味を効かせてるから、口がさっぱりすると思うよ」
汚れた手を塵紙で拭い、フォークでコールスロー風サラダを食べる。こちらはシンプルなドレッシングで酸味が立っているので、口の中がリセットされる様だ。檸檬を使っているので、フルーティでもある。
コールスローサラダは、本来ならマヨネーズを使ったドレッシングで和えるのだが、他の2品とのバランスを考えて、さっぱりとしたドレッシングにした。
チューリップをさっぱり煮込みにしているとは言え、鶏肉そのものの脂がしっかりとあるので、サラダまで濃くしてしまうと胸焼けを起こしてしまいそうだからだ。
「ああ、本当に口の中がさっぱりして、またカレーのも玉葱のも旨く食えそうだ」
「はいですカピ。アサギさんはお料理の腕は勿論なのですカピが、こうしたバランスも絶妙なのですカピ」
「ありがとう」
ロロアの賞賛に、浅葱は照れて小さく笑う。
浅葱にとっては久しぶりの、ロロアとカロムにとっては初めての手羽肉。浅葱たちは目一杯堪能した。
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