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4章 ふたりでいるために
第4話 かけがえの無い存在
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由祐が自分のお店を持ちたいと準備を始めようとしていたとき、それまで培ったスキルがあるカフェ運営では無く、お惣菜を使った定食屋さんにしたいと思ったもうひとつの理由は。
深雪ちゃんの存在が、言葉があったからだった。
深雪ちゃんがいつもこうして「美味しい、めっちゃ美味しい」と嬉しそうな顔で食べてくれるものだから、作るのが楽しいことも相まって、お惣菜でお店ができるかも、と思ってしまったのだ。
深雪ちゃんも由祐も、素人の味覚ではある。それでも深雪ちゃんは過度なお世辞を言うような性格では無いから、由祐は小さいながらも自信を持つことができたのだ。
そう簡単なことでは無いなんてことは分かっていた。素人料理で、しかも新世界でどこまでやれるのか。だがそれを言うなら、カフェや純喫茶でも同じだ。
長年カフェでお仕事をしていたが、数十人分のお料理を作るスキルだって、施設の厨房のお手伝いで身に付いていた。
そうなると、やはり由祐がやりたいのは定食屋さんだったのだ。結果、茨木さんと出会ったことでお酒を扱うお惣菜酒房になったわけだが、これで良かったと思っている。
そんな深雪ちゃんが「ゆうやけ」にきてくれて、由祐のお料理を食べてくれている。この上なく幸せだ。深雪ちゃんは由祐がお惣菜でお店をしようと思った原点のひとりなのだから。
由祐は思わずにこにこと表情を緩ませてしまう。
「この料理をさぁ、あたし、ちょっと前まではただで食べさしてもろてたんやで。贅沢やったわぁ」
「ほんまに旨いな。このどて焼きとかすじ肉ぷるっぷるやし、ポテサラもめっちゃ好み。ポテサラって結構当たり外れあるやん。や、個人の好みやろうけどな? うん、めっちゃ僕の好みやわ。マヨたっぷりやろうけど、こしょうも効いてて。あと何やろ、これ、さっぱりもしてる様な」
松本さんが少し考え込む様な素振りを見せるので。
「お酢が少し入ってます。こしょうは白こしょうで、あとはお塩とバターです」
「え、そんな種明かししてもてええん?」
由祐が言うと、松本さんは目をぱちくりさせる。由祐は「ふふ」と笑った。
「そんな、秘伝のレシピとかそんなんや無いですしね。隠す様なことはなーんも」
「由祐ちゃん、タアサイと難波ねぎも美味しい! レシピ教えて!」
深雪ちゃんの言葉に松本さんがぎょっとして。
「ちょ、いくら隠すことないて言うたかて」
「でもあたし、いつも由祐ちゃんに教えてもろてるし」
「そうなん?」
深雪ちゃんがあっけらかんと言うので、松本さんは面食らった様だ。
「うん。でもあたしは料理がそこまで上手や無いから、同じ味にはできひんねんけどな」
「てことは、これまで深雪が作ってくれたごはんて、由祐ちゃんのレシピ?」
「ほとんどがそう」
松本さんは目を丸くした。
「そうなんや、いや、充分旨いて思うけど」
「でも、由祐ちゃんのを食べたら、由祐ちゃんのが美味しいって思うやろ?」
「だって、由祐ちゃんはプロやもん」
「そう、そこが違いやねん」
深雪ちゃんは真剣な表情で、松本さんに右の人差し指を突き付けた。
「お金をもらえるもんを作れる腕が由祐ちゃんにはあって、あたしには無いねん。同じレシピで作ってても、そこで差が出るんよ。もどかしいねんけど、これが現実ってもんよ」
「そっかぁ」
松本さんは感心した様に息を吐いた。
「でもわたしは、それだけや無いと思うんですよ」
由祐がふたりに言うと、ふたりは揃ってきょとんとした顔になる。
「ほら、誰かに作ってもらったお料理って、それだけで嬉しかったりね、するや無いですか? 美味しくなぁれって思いがこもったお料理は尊いもんですよ」
「あはは、あたしのはそんな殊勝なもんや無いけどな?」
深雪ちゃんはからからと笑う。
「でも作ったもんを美味しいって食べてもらえるんは嬉しいよね。ほら、うちの実家さ、おとんが無口な人やったから、せやからそんなもんやって思ってたんやけど、今思うとおかん味気無かったやろうなぁって。おとん、良くおる昭和の男やから、そこんとこ鬱陶しいわ」
「照れ臭いんやろうねぇ、おばちゃんを褒めたりするん」
微笑ましいなぁなんて由祐は思うのだが、おばちゃんにしてみたら確かにつまらなかったかも知れない。毎日お料理をする甲斐が無いなんて思われてしまったら、それこそおじちゃんが甲斐性無しだ。
「ま、うちの両親の話はええねん。この前おとんシメたし」
「シメたんかい」
由祐はとっさに突っ込んでしまう。松本さんは深雪ちゃんの横で笑いを噛み殺している。
「がっちりな。それはともかく、由祐ちゃんのごはんが美味しいってことは揺るぎないってこと。あたしさ、由祐ちゃんのごはんのファン1号の自負があるから、由祐ちゃんがごはんで独立するって聞いたとき、心配もあったんやけど、やっぱり嬉しくて。あ、上から目線や無いよ、ほんまちゃうんよ、あのね、大変やった分報われて欲しくて。でも由祐ちゃんはこんな立派な自分の城を構えた。それがほんまにほんまに喜ばしいんよ」
深雪ちゃんの目が潤んでいる様に見える。由祐もじわりと暖かなものがこみ上げる。
「ありがとう、深雪ちゃん」
由祐が心のままに言うと、深雪ちゃんがにっこりと微笑んだ。横で松本さんもにこにこしている。
「僕ね、深雪と結婚したいて思ったん、由祐ちゃんの存在もあるんよ」
「え?」
由祐が首を傾げると、深雪ちゃんも驚いた様に目を見開く。
「どういうこと?」
「深雪、幼なじみで親友やて言うたやん、由祐ちゃんのこと。何回も由祐ちゃんの話を聞いて、会わしてもろて、ほんまに大事にしてるんやなって。せやからそんだけ思いやりがある人なんやなって。血の繋がりの無い人を大事にできる人なんやなって。それがな、ほんまに嬉しかったんよ」
松本さんがしみじみと言うと、深雪ちゃんが「ふふん」と胸を張った。
「だって、由祐ちゃんはあたしにとって、かけがえのない子やからね」
由祐は潤みそうになる眸を必死に抑えた。いくら深雪ちゃんと松本さんの前だと言っても、今のふたりは「ゆうやけ」のお客さまである。無様な姿は見せられない。もちろん親友としての深雪ちゃんには何度も見られているが。
「ありがとう、深雪ちゃん。あたしもね、そうやで」
そう言うだけで、精一杯だった。
深雪ちゃんの存在が、言葉があったからだった。
深雪ちゃんがいつもこうして「美味しい、めっちゃ美味しい」と嬉しそうな顔で食べてくれるものだから、作るのが楽しいことも相まって、お惣菜でお店ができるかも、と思ってしまったのだ。
深雪ちゃんも由祐も、素人の味覚ではある。それでも深雪ちゃんは過度なお世辞を言うような性格では無いから、由祐は小さいながらも自信を持つことができたのだ。
そう簡単なことでは無いなんてことは分かっていた。素人料理で、しかも新世界でどこまでやれるのか。だがそれを言うなら、カフェや純喫茶でも同じだ。
長年カフェでお仕事をしていたが、数十人分のお料理を作るスキルだって、施設の厨房のお手伝いで身に付いていた。
そうなると、やはり由祐がやりたいのは定食屋さんだったのだ。結果、茨木さんと出会ったことでお酒を扱うお惣菜酒房になったわけだが、これで良かったと思っている。
そんな深雪ちゃんが「ゆうやけ」にきてくれて、由祐のお料理を食べてくれている。この上なく幸せだ。深雪ちゃんは由祐がお惣菜でお店をしようと思った原点のひとりなのだから。
由祐は思わずにこにこと表情を緩ませてしまう。
「この料理をさぁ、あたし、ちょっと前まではただで食べさしてもろてたんやで。贅沢やったわぁ」
「ほんまに旨いな。このどて焼きとかすじ肉ぷるっぷるやし、ポテサラもめっちゃ好み。ポテサラって結構当たり外れあるやん。や、個人の好みやろうけどな? うん、めっちゃ僕の好みやわ。マヨたっぷりやろうけど、こしょうも効いてて。あと何やろ、これ、さっぱりもしてる様な」
松本さんが少し考え込む様な素振りを見せるので。
「お酢が少し入ってます。こしょうは白こしょうで、あとはお塩とバターです」
「え、そんな種明かししてもてええん?」
由祐が言うと、松本さんは目をぱちくりさせる。由祐は「ふふ」と笑った。
「そんな、秘伝のレシピとかそんなんや無いですしね。隠す様なことはなーんも」
「由祐ちゃん、タアサイと難波ねぎも美味しい! レシピ教えて!」
深雪ちゃんの言葉に松本さんがぎょっとして。
「ちょ、いくら隠すことないて言うたかて」
「でもあたし、いつも由祐ちゃんに教えてもろてるし」
「そうなん?」
深雪ちゃんがあっけらかんと言うので、松本さんは面食らった様だ。
「うん。でもあたしは料理がそこまで上手や無いから、同じ味にはできひんねんけどな」
「てことは、これまで深雪が作ってくれたごはんて、由祐ちゃんのレシピ?」
「ほとんどがそう」
松本さんは目を丸くした。
「そうなんや、いや、充分旨いて思うけど」
「でも、由祐ちゃんのを食べたら、由祐ちゃんのが美味しいって思うやろ?」
「だって、由祐ちゃんはプロやもん」
「そう、そこが違いやねん」
深雪ちゃんは真剣な表情で、松本さんに右の人差し指を突き付けた。
「お金をもらえるもんを作れる腕が由祐ちゃんにはあって、あたしには無いねん。同じレシピで作ってても、そこで差が出るんよ。もどかしいねんけど、これが現実ってもんよ」
「そっかぁ」
松本さんは感心した様に息を吐いた。
「でもわたしは、それだけや無いと思うんですよ」
由祐がふたりに言うと、ふたりは揃ってきょとんとした顔になる。
「ほら、誰かに作ってもらったお料理って、それだけで嬉しかったりね、するや無いですか? 美味しくなぁれって思いがこもったお料理は尊いもんですよ」
「あはは、あたしのはそんな殊勝なもんや無いけどな?」
深雪ちゃんはからからと笑う。
「でも作ったもんを美味しいって食べてもらえるんは嬉しいよね。ほら、うちの実家さ、おとんが無口な人やったから、せやからそんなもんやって思ってたんやけど、今思うとおかん味気無かったやろうなぁって。おとん、良くおる昭和の男やから、そこんとこ鬱陶しいわ」
「照れ臭いんやろうねぇ、おばちゃんを褒めたりするん」
微笑ましいなぁなんて由祐は思うのだが、おばちゃんにしてみたら確かにつまらなかったかも知れない。毎日お料理をする甲斐が無いなんて思われてしまったら、それこそおじちゃんが甲斐性無しだ。
「ま、うちの両親の話はええねん。この前おとんシメたし」
「シメたんかい」
由祐はとっさに突っ込んでしまう。松本さんは深雪ちゃんの横で笑いを噛み殺している。
「がっちりな。それはともかく、由祐ちゃんのごはんが美味しいってことは揺るぎないってこと。あたしさ、由祐ちゃんのごはんのファン1号の自負があるから、由祐ちゃんがごはんで独立するって聞いたとき、心配もあったんやけど、やっぱり嬉しくて。あ、上から目線や無いよ、ほんまちゃうんよ、あのね、大変やった分報われて欲しくて。でも由祐ちゃんはこんな立派な自分の城を構えた。それがほんまにほんまに喜ばしいんよ」
深雪ちゃんの目が潤んでいる様に見える。由祐もじわりと暖かなものがこみ上げる。
「ありがとう、深雪ちゃん」
由祐が心のままに言うと、深雪ちゃんがにっこりと微笑んだ。横で松本さんもにこにこしている。
「僕ね、深雪と結婚したいて思ったん、由祐ちゃんの存在もあるんよ」
「え?」
由祐が首を傾げると、深雪ちゃんも驚いた様に目を見開く。
「どういうこと?」
「深雪、幼なじみで親友やて言うたやん、由祐ちゃんのこと。何回も由祐ちゃんの話を聞いて、会わしてもろて、ほんまに大事にしてるんやなって。せやからそんだけ思いやりがある人なんやなって。血の繋がりの無い人を大事にできる人なんやなって。それがな、ほんまに嬉しかったんよ」
松本さんがしみじみと言うと、深雪ちゃんが「ふふん」と胸を張った。
「だって、由祐ちゃんはあたしにとって、かけがえのない子やからね」
由祐は潤みそうになる眸を必死に抑えた。いくら深雪ちゃんと松本さんの前だと言っても、今のふたりは「ゆうやけ」のお客さまである。無様な姿は見せられない。もちろん親友としての深雪ちゃんには何度も見られているが。
「ありがとう、深雪ちゃん。あたしもね、そうやで」
そう言うだけで、精一杯だった。
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