40 / 52
4章 ふたりでいるために
第6話 ボーダーライン
しおりを挟む
抹茶ゼリーをゆっくり堪能する深雪ちゃんと、さらさらとお茶漬けを食べ終えてしまった松本さん。ふたりは話をしているのだが、気付けば双方の顔がしかめられている。どうかしたのだろうか。
「深雪ちゃん、どうしたん?」
由祐が心配になって聞くと。
「今な、新居で揉めてるんよ」
「あらま、場所とか? 本町便利やから、本町にするって言うてへんかった?」
以前飲みに行ったときに、深雪ちゃんからはそう聞いていた。
「うん、それは変わらんのよ。揉めてるんは間取り」
「間取り」
由祐は目をぱちくりさせる。それも確か決めていて、それを元に部屋探しを始めていると言っていなかったか。
「由祐ちゃんにも話したと思うけど、最初はさ、ふたりやし、将来マンションなり戸建てなり買うにしても、まずは賃貸マンションで2LDKがええねって言うてたの。それぞれの部屋ね。渉くんもそれで納得しとったのに、今になって3Lがええって言い出して」
ふたりは寝室ごと別にするそうだ。真っ暗で無いと眠れない深雪ちゃんと、豆電球が灯っていないと眠れない松本さん。なので話し合いのすえ、分けることにしたのだそうだ。
「あらま、何でか聞いてええ?」
すると深雪ちゃんは、ちろりと松本さんを睨む。松本さんはきゅっと小さくなった。
「自室とは別に、趣味部屋が欲しいんやって」
「趣味部屋? 松本さんのご趣味って確か、あれ、お人形さん的な」
「フィギュア! 確かに人形やけど、精巧で緻密なフィギュアや」
松本さんが食い気味で訂正してくる。よほど入れ込んでいるのだろうか。由祐は思わず怯んでしまう。松本さんはそんな由祐を見たからか我に返った様にはっとなった。
「ご、ごめん、思わず熱くなってしもた」
「あ、いえ」
由祐は何とか笑顔を浮かべる。松本さんは恥ずかしそうに、また肩をすくめた。
松本さんは、学生時代はサッカー一筋だったのだが、大学を卒業して、なぜかフィギュアにはまってしまったのだそう。大学で知り合ったサッカー部の同期がいわゆるアニメおたくで、付き合いで日本橋のオタロードに行き、フィギュアの芸術性に惹かれてしまったのだ。
それから、それがどんな作品のキャラクタなのか、そんなことはあまり拘らず、気に入った造形のフィギュアを買い集めてきたのだそうだ。
「あたしな、別に渉くんがフィギュア収集をするんはええねん。趣味は人それぞれやし、あった方がええと思うし。でもな、フィギュアを置くためだけの部屋がひとつ欲しいて言うねん。趣味はええけど、それはいくらなんでもなって。富豪やあるまいし」
深雪ちゃんは半ば呆れた様に言う。趣味は認めているのだが、さすがにやり過ぎだということだろう。
「えっと、要は、それを飾ったりする、専用のお部屋が欲しいってことですか?」
「それもあるけど、フィギュアってまぁそこそこの質量でな。これからも増えてくこと思ったら、広い部屋確保しておいた方がええかなって思って」
「今はどこに置いてはるんですか?」
「大半は実家の僕の部屋にあるわ。でもおかんに「結婚したら全部引き上げぇ」て言われてて」
由祐は思わず渋い顔をしてしまう。松本さんには申し訳が無いが。
「すいません、わたしも、それはやり過ぎかなって思ってまいます」
苦笑を交えながら言うと、松本さんは「そんなぁ~」と弱った顔を見せた。由祐は変わらず苦笑いしながら。
「松本さんが打ち込める趣味があるんはええなって思います。でもそれは、自分の部屋だけで完結した方がええと思うんです。それは、お互いさまやと思うんです。深雪ちゃんかて、そうでしょ? 自分の趣味を相手に押し付けへん、負担を掛けへん。一緒に暮らすんやったら、それがマナーなんや無いかなって思います」
深雪ちゃんの趣味はゲームである。スマートフォンやタブレットでもできるソーシャルゲームがメインで、いくつかのゲームを並行してプレイしている。だから由祐もその話を聞くことがある。けれど深雪ちゃんはそれらをすすめてきたりはしない。由祐におたく気質が無いからだ。
フィギュア収集をしている松本さんは、きっとおたく気質なのだろう。だがゲームはしないから、深雪ちゃんは世間話的に話はするだろうけど、一緒にやろうなんてことも言わない。自分だけで収めている。
だが、松本さんはそのラインを侵そうとしている。それは、例え夫婦になろうとも、許されることでは無いのだ。大げさだと思われるかも知れないし、深雪ちゃんや由祐が趣味だけで別室を必要としないからそう思うのかも知れないが。
「それにさ、渉くん、子ども欲しいて言うてたやん。せやからこれからも貯金が必要やで。家買うにしてもそうやし。まだまだ先のことやけど老後も。子どもができたとしたら、迷惑掛けたく無いからな。せやから、結婚しても独身のときみたいにフィギュアにお金使えると思ったらあかんで。それでもそのままの生活を続けたいんやったら、そんな人は結婚そのものをしたらあかんわ」
深雪ちゃんにぴしゃりと言われ、松本さんは肩を落とす。だが。
「……せやんな。僕、結婚を軽く考え過ぎてたんかも知れん。深雪と一緒に暮らせて、趣味も続けられたらええなって思ってた。でもそうや無いよな。うん、僕、子ども好きやから産んで欲しいし、そうなったらきっと、めっちゃお金いるよな。僕、ええ旦那さんとお父さんになりたいから、がんばるわ」
松本さんはそう言って顔を上げた。その表情は穏やかで、吹っ切れた風にも思える。
「フィギュアは自分の部屋に置いて、買う量も減らして、できたら今の量も減らしたい。フィギュアってな、箱入り美品やったら結構ええ値段で売れたりすることもあんねん。それも貯金に回せたらええな」
「それはありがたいけど、あたしは渉くんに趣味を諦めたりして欲しいわけや無いんよ、やり過ぎんなって話で」
「うん、分かってる。深雪は僕を尊重してくれるし、それもあるからずっと一緒におりたいなって思ったんやから」
「うん、渉くんはちゃんとあたしを尊重してくれてるよ。せやからあたしも結婚しようて思ったんやし。ただ、もうちょっと落ち着いてくれたら嬉しいわ」
松本さんは元スポーツマンだから、熱くなったりすることもあるのかも知れない。それがそのままフィギュア収集にスライドされてしまっていたのだろうか。
「うん、気ぃつけるから、見捨てんとってな?」
「そんなん、お互いさまや」
深雪ちゃんが笑うと、松本さんは照れた様にはにかんだ。良かった、もう大丈夫だ。由祐は安堵しつつ、じんわりと暖かなものが胸に広がっていくのを感じていた。
「深雪ちゃん、どうしたん?」
由祐が心配になって聞くと。
「今な、新居で揉めてるんよ」
「あらま、場所とか? 本町便利やから、本町にするって言うてへんかった?」
以前飲みに行ったときに、深雪ちゃんからはそう聞いていた。
「うん、それは変わらんのよ。揉めてるんは間取り」
「間取り」
由祐は目をぱちくりさせる。それも確か決めていて、それを元に部屋探しを始めていると言っていなかったか。
「由祐ちゃんにも話したと思うけど、最初はさ、ふたりやし、将来マンションなり戸建てなり買うにしても、まずは賃貸マンションで2LDKがええねって言うてたの。それぞれの部屋ね。渉くんもそれで納得しとったのに、今になって3Lがええって言い出して」
ふたりは寝室ごと別にするそうだ。真っ暗で無いと眠れない深雪ちゃんと、豆電球が灯っていないと眠れない松本さん。なので話し合いのすえ、分けることにしたのだそうだ。
「あらま、何でか聞いてええ?」
すると深雪ちゃんは、ちろりと松本さんを睨む。松本さんはきゅっと小さくなった。
「自室とは別に、趣味部屋が欲しいんやって」
「趣味部屋? 松本さんのご趣味って確か、あれ、お人形さん的な」
「フィギュア! 確かに人形やけど、精巧で緻密なフィギュアや」
松本さんが食い気味で訂正してくる。よほど入れ込んでいるのだろうか。由祐は思わず怯んでしまう。松本さんはそんな由祐を見たからか我に返った様にはっとなった。
「ご、ごめん、思わず熱くなってしもた」
「あ、いえ」
由祐は何とか笑顔を浮かべる。松本さんは恥ずかしそうに、また肩をすくめた。
松本さんは、学生時代はサッカー一筋だったのだが、大学を卒業して、なぜかフィギュアにはまってしまったのだそう。大学で知り合ったサッカー部の同期がいわゆるアニメおたくで、付き合いで日本橋のオタロードに行き、フィギュアの芸術性に惹かれてしまったのだ。
それから、それがどんな作品のキャラクタなのか、そんなことはあまり拘らず、気に入った造形のフィギュアを買い集めてきたのだそうだ。
「あたしな、別に渉くんがフィギュア収集をするんはええねん。趣味は人それぞれやし、あった方がええと思うし。でもな、フィギュアを置くためだけの部屋がひとつ欲しいて言うねん。趣味はええけど、それはいくらなんでもなって。富豪やあるまいし」
深雪ちゃんは半ば呆れた様に言う。趣味は認めているのだが、さすがにやり過ぎだということだろう。
「えっと、要は、それを飾ったりする、専用のお部屋が欲しいってことですか?」
「それもあるけど、フィギュアってまぁそこそこの質量でな。これからも増えてくこと思ったら、広い部屋確保しておいた方がええかなって思って」
「今はどこに置いてはるんですか?」
「大半は実家の僕の部屋にあるわ。でもおかんに「結婚したら全部引き上げぇ」て言われてて」
由祐は思わず渋い顔をしてしまう。松本さんには申し訳が無いが。
「すいません、わたしも、それはやり過ぎかなって思ってまいます」
苦笑を交えながら言うと、松本さんは「そんなぁ~」と弱った顔を見せた。由祐は変わらず苦笑いしながら。
「松本さんが打ち込める趣味があるんはええなって思います。でもそれは、自分の部屋だけで完結した方がええと思うんです。それは、お互いさまやと思うんです。深雪ちゃんかて、そうでしょ? 自分の趣味を相手に押し付けへん、負担を掛けへん。一緒に暮らすんやったら、それがマナーなんや無いかなって思います」
深雪ちゃんの趣味はゲームである。スマートフォンやタブレットでもできるソーシャルゲームがメインで、いくつかのゲームを並行してプレイしている。だから由祐もその話を聞くことがある。けれど深雪ちゃんはそれらをすすめてきたりはしない。由祐におたく気質が無いからだ。
フィギュア収集をしている松本さんは、きっとおたく気質なのだろう。だがゲームはしないから、深雪ちゃんは世間話的に話はするだろうけど、一緒にやろうなんてことも言わない。自分だけで収めている。
だが、松本さんはそのラインを侵そうとしている。それは、例え夫婦になろうとも、許されることでは無いのだ。大げさだと思われるかも知れないし、深雪ちゃんや由祐が趣味だけで別室を必要としないからそう思うのかも知れないが。
「それにさ、渉くん、子ども欲しいて言うてたやん。せやからこれからも貯金が必要やで。家買うにしてもそうやし。まだまだ先のことやけど老後も。子どもができたとしたら、迷惑掛けたく無いからな。せやから、結婚しても独身のときみたいにフィギュアにお金使えると思ったらあかんで。それでもそのままの生活を続けたいんやったら、そんな人は結婚そのものをしたらあかんわ」
深雪ちゃんにぴしゃりと言われ、松本さんは肩を落とす。だが。
「……せやんな。僕、結婚を軽く考え過ぎてたんかも知れん。深雪と一緒に暮らせて、趣味も続けられたらええなって思ってた。でもそうや無いよな。うん、僕、子ども好きやから産んで欲しいし、そうなったらきっと、めっちゃお金いるよな。僕、ええ旦那さんとお父さんになりたいから、がんばるわ」
松本さんはそう言って顔を上げた。その表情は穏やかで、吹っ切れた風にも思える。
「フィギュアは自分の部屋に置いて、買う量も減らして、できたら今の量も減らしたい。フィギュアってな、箱入り美品やったら結構ええ値段で売れたりすることもあんねん。それも貯金に回せたらええな」
「それはありがたいけど、あたしは渉くんに趣味を諦めたりして欲しいわけや無いんよ、やり過ぎんなって話で」
「うん、分かってる。深雪は僕を尊重してくれるし、それもあるからずっと一緒におりたいなって思ったんやから」
「うん、渉くんはちゃんとあたしを尊重してくれてるよ。せやからあたしも結婚しようて思ったんやし。ただ、もうちょっと落ち着いてくれたら嬉しいわ」
松本さんは元スポーツマンだから、熱くなったりすることもあるのかも知れない。それがそのままフィギュア収集にスライドされてしまっていたのだろうか。
「うん、気ぃつけるから、見捨てんとってな?」
「そんなん、お互いさまや」
深雪ちゃんが笑うと、松本さんは照れた様にはにかんだ。良かった、もう大丈夫だ。由祐は安堵しつつ、じんわりと暖かなものが胸に広がっていくのを感じていた。
12
あなたにおすすめの小説
皇太后(おかあ)様におまかせ!〜皇帝陛下の純愛探し〜
菰野るり
キャラ文芸
皇帝陛下はお年頃。
まわりは縁談を持ってくるが、どんな美人にもなびかない。
なんでも、3年前に一度だけ出逢った忘れられない女性がいるのだとか。手がかりはなし。そんな中、皇太后は自ら街に出て息子の嫁探しをすることに!
この物語の皇太后の名は雲泪(ユンレイ)、皇帝の名は堯舜(ヤオシュン)です。つまり【後宮物語〜身代わり宮女は皇帝陛下に溺愛されます⁉︎〜】の続編です。しかし、こちらから読んでも楽しめます‼︎どちらから読んでも違う感覚で楽しめる⁉︎こちらはポジティブなラブコメです。
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
ヒロインになれませんが。
橘しづき
恋愛
安西朱里、二十七歳。
顔もスタイルもいいのに、なぜか本命には選ばれず変な男ばかり寄ってきてしまう。初対面の女性には嫌われることも多く、いつも気がつけば当て馬女役。損な役回りだと友人からも言われる始末。 そんな朱里は、異動で営業部に所属することに。そこで、タイプの違うイケメン二人を発見。さらには、真面目で控えめ、そして可愛らしいヒロイン像にぴったりの女の子も。
イケメンのうち一人の片思いを察した朱里は、その二人の恋を応援しようと必死に走り回るが……。
全然上手くいかなくて、何かがおかしい??
出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜
泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。
ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。
モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた
ひよりの上司だった。
彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。
彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……
俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
ラヴ KAZU
恋愛
村藤潤一郎
潤一郎は村藤コーポレーションの社長を就任したばかりの二十五歳。
大学卒業後、海外に留学した。
過去の恋愛にトラウマを抱えていた。
そんな時、気になる女性社員と巡り会う。
八神あやか
村藤コーポレーション社員の四十歳。
過去の恋愛にトラウマを抱えて、男性の言葉を信じられない。
恋人に騙されて借金を払う生活を送っていた。
そんな時、バッグを取られ、怪我をして潤一郎のマンションでお世話になる羽目に......
八神あやかは元恋人に騙されて借金を払う生活を送っていた。そんな矢先あやかの勤める村藤コーポレーション社長村藤潤一郎と巡り会う。ある日あやかはバッグを取られ、怪我をする。あやかを放っておけない潤一郎は自分のマンションへ誘った。あやかは優しい潤一郎に惹かれて行くが、会社が倒産の危機にあり、合併先のお嬢さんと婚約すると知る。潤一郎はあやかへの愛を貫こうとするが、あやかは潤一郎の前から姿を消すのであった。
それは、ホントに不可抗力で。
樹沙都
恋愛
これ以上他人に振り回されるのはまっぴらごめんと一大決意。人生における全ての無駄を排除し、おひとりさまを謳歌する歩夢の前に、ひとりの男が立ちはだかった。
「まさか、夫の顔……を、忘れたとは言わないだろうな? 奥さん」
その婚姻は、天の啓示か、はたまた……ついうっかり、か。
恋に仕事に人間関係にと翻弄されるお人好しオンナ関口歩夢と腹黒大魔王小林尊の攻防戦。
まさにいま、開始のゴングが鳴った。
まあね、所詮、人生は不可抗力でできている。わけよ。とほほっ。
【純愛百合】檸檬色に染まる泉【純愛GL】
里見 亮和
キャラ文芸
”世界で一番美しいと思ってしまった憧れの女性”
女子高生の私が、生まれてはじめて我を忘れて好きになったひと。
雑誌で見つけたたった一枚の写真しか手掛かりがないその女性が……
手なんか届かくはずがなかった憧れの女性が……
いま……私の目の前ににいる。
奇跡的な出会いを果たしてしまった私の人生は、大きく動き出す……
公主の嫁入り
マチバリ
キャラ文芸
宗国の公主である雪花は、後宮の最奥にある月花宮で息をひそめて生きていた。母の身分が低かったことを理由に他の妃たちから冷遇されていたからだ。
17歳になったある日、皇帝となった兄の命により龍の血を継ぐという道士の元へ降嫁する事が決まる。政略結婚の道具として役に立ちたいと願いつつも怯えていた雪花だったが、顔を合わせた道士の焔蓮は優しい人で……ぎこちなくも心を通わせ、夫婦となっていく二人の物語。
中華習作かつ色々ふんわりなファンタジー設定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる