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20章 ぴっちぴちのあいつ
第1話 きらっきら眸との出会い
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常連の壮年の男性貝塚さんの趣味は釣りである。晴れた土曜日に海で船に乗っての沖釣りだ。費用がそれなりに掛かるのでそう頻繁に行くわけでは無いそうだ。
そんな貝塚さん、この土曜日も大きなクーラーボックスを肩に掛けて煮物屋さんに現れた。
「よう」
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませー」
貝塚さんの野太くも気軽なご挨拶に、佳鳴と千隼は笑顔で迎える。
「今日もなかなかの釣果だぜ。済まねぇがまた頼むな」
「かしこまりました。いつもありがとうございます。クーラーボックスお預かりしますね」
千隼が表に回り、貝塚さんからクーラーボックスを受け取る。両手で持ってみてもずしっと重い。蓋を開けるのが楽しみだ。
貝塚さんはここ数年沖釣りを趣味としておられるのだが、せっかく釣り上げても釣果が良い時にはリリースすることが多いのだそうだ。
自分でさばく気になれず、かと言って独身のひとり暮らしなので持ち帰ってもおろしてくれる人がいないとのこと。
港近くに釣った魚をさばいて出してくれる店があるそうで、そこで食べる分で充分なのだそうだ。
そんなお話をこの煮物屋さんで佳鳴と千隼にしてくださった時に、佳鳴が「釣りたて新鮮なお魚良いですねぇ。冷凍もしていないんですよねぇ」と、千隼も「それは美味しそうですねぇ」と言うと、貝塚さんは「じゃあ今度良いの釣れたら持って来るか?」と言ってくださったのだ。
最初に持って来てくださった魚は、まるまると太った鯵だった。身の張りや目の輝きが市場などで見掛けるものよりもぐんと良いもので、佳鳴も千隼もその身を持ち上げて、料理人としてわくわくしたものだ。
さて、今日は貝塚さんはどんな魚を釣り上げてくださったのか。千隼はクーラーボックスの蓋を開ける。ビニール袋に入れられた氷が置かれ、除いたそこに横たわっていたのは。
「あ、ごま鯖ですね? 2尾も。うわぁ、立派だぁ」
千隼が嬉しそうな声を上げる。ぷっくらとした腹は白く、背はしっかりと黒くその境界がしっかりしている。斑点の様な黒い模様も綺麗だ。目も濁りなく輝いていた。
「ごま鯖より真鯖がうめぇなんて話も聞くけどよ、ごま鯖も充分うめぇぜ。もちろん冷凍一切なしの生もんだ。あ、いつも通り血抜きは済んでるぜ」
さばくことはできない貝塚さんだが、釣った魚を持ち帰るならある程度のサイズ以上だと血抜きが必要になるので、その術は心得ていた。
「ありがとうございます。じゃあさっそくおろしますか」
千隼はごま鯖を丁寧に水洗いしてキッチンペーパーで水気を拭き取ると、煮物屋さんで1番大きなまな板を出してごま鯖を置き、出刃包丁を出した。
さて、ここからはしばらくの間佳鳴ひとりで回すことになる。
「貝塚さん、ご注文はどうしましょう」
佳鳴が聞くと、貝塚さんは「おお」と声を上げる。
「そうだな、やっぱりビールだな。釣りの後のビールは旨いぜ」
「ふふ、かしこまりました」
佳鳴は冷蔵庫から瓶ビールを出すと、貝塚さんから見える様に栓を抜き、グラスを添えてお出しする。
「はい、お待たせしました」
「おう、ありがとうよ」
貝塚さんは手酌でビールを注ぐと、ごっごっと豪快に一気に飲み干し「ぷはぁ!」と心地よさげな息を吐いた。
「うめぇなぁ。飯も楽しみだぜ」
「すぐにご用意しますのでお待ちくださいね」
「お、急かしたみてぇで済まんな」
「いえいえ」
佳鳴は料理を準備する。煮物を小鍋に移して弱火で温めている間に小鉢を用意する。
今日のメインは鶏もも肉ときのこと九条ねぎの煮物だ。
大振りにカットした鶏もも肉と、きのこは石突きを落として、えのきは長いままほぐし、椎茸は厚めに切り、しめじは小房に分け、九条ねぎはざくざくと斜め切りにする。鶏もも肉はほろほろになる様に、九条ねぎの白い部分はくたくたになる様に煮込み、きのこと九条ねぎはさっと火を通している。
小鉢、ひとつめはモロヘイヤのピーナッツ和えだ。モロヘイヤは葉だけをさっと塩茹でして丘上げにし、しっかりと水分を切って、砕いたピーナッツや調味料で作った和え衣で和えた。
もうひとつは人参ときゅうりの酢の物だ。人参は半月切り、きゅうりは輪切りにし、塩を振って揉んで、置いたら出る水分をしっかりと絞り、合わせ酢で和えた。
「はい、お料理お待たせしました」
佳鳴が料理を提供すると、貝塚さんは「おう、ありがとうよ」と受け取る。
「いただきます」
ごつい手を合わせて箸を取る。まずはがつっと鶏もも肉を大口に放り込んだ。
「お、柔らかく煮えてるな。旨い旨い」
そう満足げに口を動かした。
「姉ちゃん、おろし終わったよ」
千隼の呼び掛けにまな板を見ると、2尾のごま鯖がそれぞれ綺麗に3枚おろしにされていた。残った骨も骨抜きで綺麗に抜かれ、皮も剥がされている。艶々とした明るい色の身に佳鳴は「わぁ」と声を上げた。
「綺麗な身だねぇ。さすが新鮮だ。じゃあ調味料用意するね。あ、そうだ、ベランダのあれ使う?」
「ああ、そうだな。ちょうど良いな」
「じゃあ取って来るね。皆さますいません。少し外しますね」
佳鳴はお客さまに言い置くと、居住スペースに上がって行く。そうしてベランダへ。
少しして煮物屋さんの厨房に戻って来た佳鳴の手には、大葉が入ったボウルがあった。
「粗みじんで良いよね」
「ああ。頼む」
佳鳴は大葉を洗って水分を拭い、まずはざくざくと千切りにし、続けて粗みじん切りにして行く。
千隼はおろしたごま鯖を切り付けて行き、それを数枚ずらしながら重ねて太めの千切りに。次にそれを粗みじん切りにし、粘りが出る様に2丁の出刃包丁でリズミカルに叩く。
そこに佳鳴が調味料を入れて行く。味噌と醤油、生のものが無いので少量のチューブ生姜だ。千隼は出刃包丁で手早く返したり叩いたりしながら馴染ませて行く。調味料が全体に回ってさらに粘りが出たら。
「姉ちゃん、ごまと大葉よろしく」
「はーい」
佳鳴がそこに白炒りごまと粗みじんにした大葉を加える。千隼はまたそれを出刃包丁で混ぜて行く。
「よし、できた」
まな板の上にきらきらと艶めくなめろうが完成した。
そんな貝塚さん、この土曜日も大きなクーラーボックスを肩に掛けて煮物屋さんに現れた。
「よう」
「いらっしゃいませ」
「いらっしゃいませー」
貝塚さんの野太くも気軽なご挨拶に、佳鳴と千隼は笑顔で迎える。
「今日もなかなかの釣果だぜ。済まねぇがまた頼むな」
「かしこまりました。いつもありがとうございます。クーラーボックスお預かりしますね」
千隼が表に回り、貝塚さんからクーラーボックスを受け取る。両手で持ってみてもずしっと重い。蓋を開けるのが楽しみだ。
貝塚さんはここ数年沖釣りを趣味としておられるのだが、せっかく釣り上げても釣果が良い時にはリリースすることが多いのだそうだ。
自分でさばく気になれず、かと言って独身のひとり暮らしなので持ち帰ってもおろしてくれる人がいないとのこと。
港近くに釣った魚をさばいて出してくれる店があるそうで、そこで食べる分で充分なのだそうだ。
そんなお話をこの煮物屋さんで佳鳴と千隼にしてくださった時に、佳鳴が「釣りたて新鮮なお魚良いですねぇ。冷凍もしていないんですよねぇ」と、千隼も「それは美味しそうですねぇ」と言うと、貝塚さんは「じゃあ今度良いの釣れたら持って来るか?」と言ってくださったのだ。
最初に持って来てくださった魚は、まるまると太った鯵だった。身の張りや目の輝きが市場などで見掛けるものよりもぐんと良いもので、佳鳴も千隼もその身を持ち上げて、料理人としてわくわくしたものだ。
さて、今日は貝塚さんはどんな魚を釣り上げてくださったのか。千隼はクーラーボックスの蓋を開ける。ビニール袋に入れられた氷が置かれ、除いたそこに横たわっていたのは。
「あ、ごま鯖ですね? 2尾も。うわぁ、立派だぁ」
千隼が嬉しそうな声を上げる。ぷっくらとした腹は白く、背はしっかりと黒くその境界がしっかりしている。斑点の様な黒い模様も綺麗だ。目も濁りなく輝いていた。
「ごま鯖より真鯖がうめぇなんて話も聞くけどよ、ごま鯖も充分うめぇぜ。もちろん冷凍一切なしの生もんだ。あ、いつも通り血抜きは済んでるぜ」
さばくことはできない貝塚さんだが、釣った魚を持ち帰るならある程度のサイズ以上だと血抜きが必要になるので、その術は心得ていた。
「ありがとうございます。じゃあさっそくおろしますか」
千隼はごま鯖を丁寧に水洗いしてキッチンペーパーで水気を拭き取ると、煮物屋さんで1番大きなまな板を出してごま鯖を置き、出刃包丁を出した。
さて、ここからはしばらくの間佳鳴ひとりで回すことになる。
「貝塚さん、ご注文はどうしましょう」
佳鳴が聞くと、貝塚さんは「おお」と声を上げる。
「そうだな、やっぱりビールだな。釣りの後のビールは旨いぜ」
「ふふ、かしこまりました」
佳鳴は冷蔵庫から瓶ビールを出すと、貝塚さんから見える様に栓を抜き、グラスを添えてお出しする。
「はい、お待たせしました」
「おう、ありがとうよ」
貝塚さんは手酌でビールを注ぐと、ごっごっと豪快に一気に飲み干し「ぷはぁ!」と心地よさげな息を吐いた。
「うめぇなぁ。飯も楽しみだぜ」
「すぐにご用意しますのでお待ちくださいね」
「お、急かしたみてぇで済まんな」
「いえいえ」
佳鳴は料理を準備する。煮物を小鍋に移して弱火で温めている間に小鉢を用意する。
今日のメインは鶏もも肉ときのこと九条ねぎの煮物だ。
大振りにカットした鶏もも肉と、きのこは石突きを落として、えのきは長いままほぐし、椎茸は厚めに切り、しめじは小房に分け、九条ねぎはざくざくと斜め切りにする。鶏もも肉はほろほろになる様に、九条ねぎの白い部分はくたくたになる様に煮込み、きのこと九条ねぎはさっと火を通している。
小鉢、ひとつめはモロヘイヤのピーナッツ和えだ。モロヘイヤは葉だけをさっと塩茹でして丘上げにし、しっかりと水分を切って、砕いたピーナッツや調味料で作った和え衣で和えた。
もうひとつは人参ときゅうりの酢の物だ。人参は半月切り、きゅうりは輪切りにし、塩を振って揉んで、置いたら出る水分をしっかりと絞り、合わせ酢で和えた。
「はい、お料理お待たせしました」
佳鳴が料理を提供すると、貝塚さんは「おう、ありがとうよ」と受け取る。
「いただきます」
ごつい手を合わせて箸を取る。まずはがつっと鶏もも肉を大口に放り込んだ。
「お、柔らかく煮えてるな。旨い旨い」
そう満足げに口を動かした。
「姉ちゃん、おろし終わったよ」
千隼の呼び掛けにまな板を見ると、2尾のごま鯖がそれぞれ綺麗に3枚おろしにされていた。残った骨も骨抜きで綺麗に抜かれ、皮も剥がされている。艶々とした明るい色の身に佳鳴は「わぁ」と声を上げた。
「綺麗な身だねぇ。さすが新鮮だ。じゃあ調味料用意するね。あ、そうだ、ベランダのあれ使う?」
「ああ、そうだな。ちょうど良いな」
「じゃあ取って来るね。皆さますいません。少し外しますね」
佳鳴はお客さまに言い置くと、居住スペースに上がって行く。そうしてベランダへ。
少しして煮物屋さんの厨房に戻って来た佳鳴の手には、大葉が入ったボウルがあった。
「粗みじんで良いよね」
「ああ。頼む」
佳鳴は大葉を洗って水分を拭い、まずはざくざくと千切りにし、続けて粗みじん切りにして行く。
千隼はおろしたごま鯖を切り付けて行き、それを数枚ずらしながら重ねて太めの千切りに。次にそれを粗みじん切りにし、粘りが出る様に2丁の出刃包丁でリズミカルに叩く。
そこに佳鳴が調味料を入れて行く。味噌と醤油、生のものが無いので少量のチューブ生姜だ。千隼は出刃包丁で手早く返したり叩いたりしながら馴染ませて行く。調味料が全体に回ってさらに粘りが出たら。
「姉ちゃん、ごまと大葉よろしく」
「はーい」
佳鳴がそこに白炒りごまと粗みじんにした大葉を加える。千隼はまたそれを出刃包丁で混ぜて行く。
「よし、できた」
まな板の上にきらきらと艶めくなめろうが完成した。
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