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1章

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香水をかけた瞬間…
音が何にも聞こえなくなり、その直後に1回嗅いだあのお花の匂いが匂ってきてきた。
お花の匂いが段々消えていって意識が飛んでしまった。

目が覚めた時には私は知らない部屋にいた。周りには血が飛び散ってあり、拷問器具などが吊らされていた。そして莉子は椅子に固定され、動けなくされていた。けれど周りには誰一人も居なかった。

その恐怖と驚きで足の震えが止まらなくなった。そして何時間経ったか分からないほど時間が経って誰かが来た。

その人は金色の髪の毛に青色の綺麗な瞳をしていた。その男の人は部屋にあった拷問器具を取り、私に近づいてきた。
「起きたんだね、もう目覚まさないかと思ったよ笑 それにしてもマリアは血が付いていても綺麗だね、カレンみたいだね」
(マリアとカレンって誰?血がついてるって…?えっ…気づかなかった)

「マリアとカレンって誰ですか?」
と私は聞いてしまった、これが男の人の怒りの原因となることは知らずに…
「あれ?まだそんなことを聞く元気があったとは、やっと僕の物になれたと思ったのに…それにしても自分が誰だかも忘れちゃったの?」

私は男の人の言葉で体に虫酸が走った。誰だかは分からないけどとても怖い人だとは感じ取れた。状況を整理すると、私はこの人に監禁?されていて、多分あの人マリアって言葉を連発してたから私の名前はマリアかなと私は思った。

男の人は私に拷問器具を向けて、恐ろしい顔をしていた。
「マリアは僕の物になってくれるよね?大好きだよ、マリア。全部こうなったのはマリアのせいだからね。」

えっ、私のせい?怖すぎる、これが小説でよく見るヤンデレってやつ?怖すぎる、逃げたい、それにこの世界って絶対日本じゃないよね…これはよく聞く転生ってやつ!?と私は自分の中で舞い上がってしまった。
けれど男の人を見るとその舞い上がっていたのはすぐに恐怖に変わって言ってしまった。

「マリアが他の男を誘惑するから行けないんだよ、全部マリアのせいだからね。」
と言い男の人は私に殴ったり、拷問器具を使ったりとし、私を痛めつけてきた。痛い…。痛めつけられた所から血がどろどろ垂れてきた。私はこんなに血を見たことがなくて恐怖で痙攣が起きてしまった。

何分、何時間経ったかは分からないけどやっと男の人が居なくなった。去る際にはまた明日も来るね。とニヤニヤしながら帰っていった。
私はまだ恐怖で痙攣がおさまってきた。男の人が居なくなってちょっとおさまってきた。
明日も来るのか…一生来て欲しくないなと心から思った。
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