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3.おしっこガマン カテーテル編

3.おしっこガマン カテーテル編

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 ――最後列の天然組がエチケット袋に排尿して、何分経ったろうか。
「あはぁぁ……ッ」
 切なげな喘ぎに、ふと視線を向けると、四列目のふたり、柊一と柚――さくら曰く真面目コンビの、柊一の方が顔を真っ赤にしていた。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
 荒い吐息をもらしているのは専ら彼の方だ。
 一方、柚は平気な顔で、柊一を心配している。
「柚クン……平気なのかなあ?」
 進一郎の疑問に、さくらが小馬鹿にした声を上げる。
「なぁに言ってんの、アンタはホント、バカポンね!」
「あの~~、その名前で呼ばないでください……」
 抗議の声はスルーして、さくらは続けた。
「忘れたの? 柚きゅんのキャッチフレーズ、何だか知ってる?」
「えと……“汲めども尽きぬ潮のごとき海の尿”――だっけ? あ……」
 自分で言って気づく進一郎。
 そう、柚は「貴婦人の膀胱」と呼ばれる、大量の尿を蓄積できる大きな膀胱の持ち主。
 つまりこと柚に限っては、「おしっこガマン」は苦にならないのだ。
 一方、柊一は苦し気な顔を続けている。
 何しろ彼はおもらし癖がある。
 もう、膀胱の決壊までにはカウントダウンが開始されていることだろう。
「う……う゛……う゛ぅ゛……」
 そんな柊一だが――。
「柊……クン?」
 そんな柊一の細い身体を、隣の柚が抱きかかえた。
「柊クン……あのぉ……僕のおなかに……する?」
 顔を微かに赤らめ、柚は尋ねる。
「え……? な……何を……?」
 切な気な息の下から、柊一が問い返す。
「だから……そ、その……おシッコ……だよ……っ」
 恥じらいを押し隠し、柚は答えた。
「え? で……でも……っ!?」
 素っ頓狂な提案に戸惑う柊一へと、柚は恥じらいつつも続けた。
「柊クンも知ってるでしょ? ぼくのおなか……」
「あ……“貴婦人の膀胱”って……?」
 柊一の声に、柚は頷く。
「僕のおなかなら柊クンのおシッコ、受け止めてあげられるから……だから……」
 柊一の耳下へと唇を寄せ、柚は囁いた。
「ちょうだい、柊クンの……おシッコ……」
「う……うん……っ」
 柊一も覚悟を決め、小さく頷いた――。
「おぉ……ッッ♥」
 ――またモニタに齧りついていたさくらが、嬉しげな声を上げる。
「あの、吉野先生、お静かになさった方が……」
 たしなめつつ傍らからモニタを覗き込み、進一郎は息を呑んだ。
「これは――!?」
 モニタには、柊一と柚の下半身が映し出されている。
 柚はミニスカートから太ももを剥き出しにしているだけで、普段と変わりないが――細い指が伸びて、柊一のショートパンツのファスナーを降ろしつつあったのだ。
「柊一クン……何を……?」
 進一郎が思う間にも、指は純白のブリーフの前開きを開き、その下からペニスを飛び出させてしまった。
「あはぁぁ……ッッ♥」
 またさくらが声を弾ませる。
 柊一のペニスは健気に勃起して、その先端は元気よく真上を向いていた。
 しかし――それより進一郎には気になることがあった。
 ペニスを露わにした指だ。
 腕の伸びている方向からするに、あれは柚の指では……?
「あ……あはぁ……っ、ご……ごめんなさい、柚ちゃん、これは……ッッ!!」
 勃起したペニスを見られ、柊一は恥じらいに双眸そうぼうをぎゅっと固くつむった。
 しかし柚は動じず、返す。
「うぅん……気にしなくていいよ。それより柊クン、行くよ?」
「う……うん……ッッ」
 緊張に、柊一は身体を震わせる。
「……えと、あれは何をしようと?」
 進一郎に尋ねられるが、さくらは一蹴した。
「黙ってなさい!」
 モニタを覗くと、そこには柊一の勃起が大きく大きく映し出されていた。
 普段はたっぷりとした包皮に包まれているそれは、今はぴんと張り詰め、その先端の切れ込みを、皮の中から僅かに覗かせている。
 と、また白い指がそのペニスの上を這って、その先端へと透明なチューブを――。
 ぢゅぷんッ。
「あくぅんッ!?」
 尿道口へと管を差し込まれ、柊一が腰を跳ねさせる。
「え? 柚クン? え? 何で林間学校にあんなものを持って……?」
 当然の疑問を発する進一郎の口を、さくらが塞いだ。
「もが、もがが……ッ!」
「だから静かになさい!」
 一喝すると、さくらはまたマイクに語りかける。
「ご覧いただけるでしょうか? 柊一きゅんの真っ白な包茎ペニス! それはもう、今にもおもらししてしまいそうで、緊張で強張っています! そんなペニスへと、芸術家のような柚一きゅんの指が優しくカテーテルを挿入しています……!」
 カテーテルとは、尿道に挿して尿を排出させるための医療器具。
 その言葉通りに、柊一の細身のペニスへと、柚はチューブを吞み込ませていった。
「あん……ッ、あはぁぁぁ……ッ!」
 緊張と恥じらいに、そしていくばくかの快楽に、柊一はその小鼻から悩ましげな喘ぎをもらす。
 そんな彼の勃起へとチューブをつなぐと、柚は自らのスカートをふわりと持ち上げた。
 ――と、その下からは健康そうな、女児向けのコットンのショーツが現れた。
 その、純白の布地の前の部分は、しかし本来包み込むことを想定されていない突起物のせいで、大きく隆起していた。
「ああぁ……ッッ♥」
 またさくらがマイクへと、いかがわしい声を吹き込む。
「みなさん、ご覧になれますでしょうか? 柚きゅんのぱんつ、おっきおっきしたおちんちんを抑えかねて、今にもはちきれそう! 柊一きゅんのおちんちんをいじることで、柚きゅんもコーフンしてしまった様子です!」
 そんな解説をされているとは露知らず、柚は僅かに腰を浮かせると、その純白の布を膝の辺りにまで降ろしてしまった。
 ぷるんッ。
 ――と、大きくたわみながら、柚のおちんちんが外へと飛び出した。
「あ……あぁ……ッッ」
 至近距離で目の当たりにして、柊一が熱い吐息をもらす。
「や……やだ、柊クン、そんなに見ないで……っ」
 恥じらいの声を上げつつ、柚は柊一のペニスへとつながれたチューブのもう一方を、自らの勃起へと突き立てた。
「あぅ……っ」
 微かな声を上げつつ、しかし慣れた手つきで、柚は自らのペニスへと管を吞み込ませていく。
 ぢゅぷ、ぢゅぷ、ぢゅぷぷっ。
 ――と、その小さな茎は、透明な管をくわえ込んでしまった。
「あ……あはぁ……柚……ちゃんん……ッ!」
 柊一が苦しげな声を上げた。
「うん、いいよ……?」
 そんな不安を和らげるように、柚は自らと同じ小学生の少年の肢体を、抱きしめた。
「ほら……出して……いいから……」
「ほ……本当に……?」
 それでもまだ、迷いの声を上げる柊一。
 そんな彼へと、柚は優しく、聖母のように微笑んだ。
「うん――柊クンのおシッコ……僕のおなかの中に……ちょうだい……♥」
 そんな、柚のおねだりの声の瞬間。
「あぅ……ッ」
 柊一の腰が小さく躍り、そのペニスに結わえられた無色透明のチューブが黄金きん色に染まった。
「あ……あぁ……ッ、で……出てる……ッ、あぁん、ぼくのおしっこ……出てるぅぅ……っっ!!」
 淡いレモンイエローのほとばしりは管の中を駆け抜け、それは柚のペニスへと突き立った部分にまで到達した。
「あん……っ」
 柚もまた、小さな声を上げる。
「あぁ……入って……来る……っ、柊クンのおシッコ……僕の中に……僕の中に入って来てる……よ……♥」
 その声はだんだんと昂り、甘やかなものとないった。
「あぁ……熱い……柊クンのおシッコ……熱い……よ……ッ♥」
「や……やだ……そんな恥ずかしいこと……言わないでぇぇ……ッッ」
 頬を真っ赤に染め、ぷるぷると横に振る柊一。
 そんな柊一をぎゅっと抱きしめながら、柚はその放尿をすべて受け容れた。
「あはぁ……もう、終わり……」
 自らに流れ込んでくる感覚がなくなったのか、柚は柊一に問う。
「………………ッ」
 柊一は顔を真っ赤にしたままで、こくんと頷いた――。
「……ごらんいただけたでしょうか? 柚きゅんは柊一きゅんのおしっこを全部受け容れました! まさにこれぞ真の愛の姿……!」
 マイクに叫びながら、驚いたことにさくらは拳を握り締め、その双眸からは落涙していた。
「真の愛……かなあ……?」
 疑問を呈する進一郎へと向き直り、きっと睨みつけるさくら。
「愛よ!」
「えと……まあ、それはいいですけど、柚クンも柊一クンもおもらししなかったわけだから、ベットした人は失格ってことでしょうか……?」
「う……うるさいわね……!」
 いまだ誰もおもらさないことがお気に召さないらしく、さくらはぷいと顔を背けてしまった――。
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