小鳥遊観察日記(仮)

アカマル

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3.トイレについて

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「俺はお手洗いが嫌いだ」

「唐突だね、小鳥遊くん。まあ理由を聞こうじゃないか」

「元々俺は下品なことが嫌いだ。小学生の頃、クラスの男子が聞くに耐えない言葉を叫びまくってたのにすごく嫌悪感があった」

「まず、『お手洗い」って言ってる時点で小鳥遊くんの上品なこだわりを感じたね。それで?」

「お手洗いは、その下品さを連想させることが第一の理由だ。そしてあとは俺の個人的な理由。俺がお手洗いに入る姿を見られたくないんだ」

「んー?もしかして小鳥遊くんて一昔前のアイドルだったりする?アイドルはお手洗いに行かないって聞いたことあるけど」

「からかうなよ、お前にしては珍しい。
俺が言いたいのは、自分の体の性別を意識させるお手洗いと言う場所が嫌いなんだ。駅のトイレとか、出てきたところを二度見されたことも少なくない」

「ごめんごめん。あーなるほどね。確かになら誤解するのも無理はないね。私服はかっこいいものばかりだし」

「学校は忌々しい制服があるから、その心配はないんだけどな。いつか声かけられたら学生証見せようと思ってる、不本意だが法律上では俺の行為は誰も咎められない」

「またまた尊大な言い方しちゃって、友達できないよ?」

「俺にはお前がいる」

「え、いやだなあ、ちょっとキュンって来たよ今の」

「誤解するなバーカ、お前はいい話し相手だよ本当に。だってお前も少数派マイノリティだろ?」

「そうだねえ、小鳥遊くんと話しがあうと言う意味で。...今のは冗談。ちゃんとわかってるから睨まないで。ともかく、私たちの理解者は少ない」

「お手洗いの話に戻るけど、俺としては男女共用タイプが増えるのが理想なんだ。はっきり男女で分かれてなければ入りやすいから。俺は空いていたら車椅子とか入れる広いタイプを使ってる。あのタイプは『身体障がい者用』って呼ばれることが多いように俺は思うけど、配慮されてるのは『だれでもトイレ』って名前だったりする。だれでもってのはも含めてみんな使えるという意味で捉えるんだな。それでもいいんだけど、やっぱりを使う時も、人の目が気になってしまうので...」

「言葉遣いは偉そうなのに、そういうところ小心者だね」
 
「今グサっときたぞ、え、そんなに俺の話し方って偉そう...?まあ少しでも可愛さを排除するために、大袈裟な言葉遣いを昔から心がけてたんだけど」

「私の小鳥遊くんの第一印象は偉そうだから。あのじこ紹介の話し方とかで、とっつきにくいイメージあったなあ。なるほど、そんな涙ぐましい努力があったなんて」

「憐むな、気持ち悪い。お前は金田一ファンだったっけ、自己紹介で言った内容」

「あー、今は飽きたから読んで無いよ」

「読んで無いんかい!」
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