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1章 いらない子、アシェ
4 呼び出し
夕飯の時間になったら自分の部屋に駆け込む。
お義母さんにそう言われている。
ぼくは後で、残った物を食べるんだ。
ぼくの部屋は半分、お義母さんとレオン義兄さんの、もう使ってない物で埋まっている。
でも部屋があるのは嬉しいんだ。
唯一ここが1人でいられる場所だから。
この前ゴミ捨て場にあった本を取り出す。
お腹が空いたけど、本を読んでいたら空腹も忘れられる。
たまにレオン義兄さんが夕飯を全部食べてしまって、食べられないこともある。
今日はそうならないといいな。
薄い布を被って、本を読み進める。
前捨ててあったのは、結婚してるのに別の人を好きになるっていう話で、よくわからなくてあんまり面白くなかった。
でも今回の本は大当たり。
ぼくくらいの子供が冒険に出る話だ。
いろんな街を旅して、魔物を倒して、仲間を増やしていく。宝物も増えていく。
たくさんの人に、慕われていく。
「…………う、ぅ……」
なんでだか急に、涙がぽろりと溢れてきた。
さっき叩かれたところは痛みは無くなってきたのに。なんで涙が出るんだろう。
せっかく続きが読めるのに、どうしてだか涙が止まらなかった。
____
「……おい!アシェ!」
ノックの音で目が覚める。
泣いたまま眠ってしまっていたみたいだ。
珍しく小さいノックの音。
レオン義兄さんの声だ。
「なあに……?」
涙を拭いてドアを開ける。
「相変わらず狭くて汚い部屋だな」
「……こっちの半分置いてあるのはレオン義兄さんの物だよ?」
「チッ。そういう話じゃない。ちょっと来い」
「わっ」
レオン義兄さんに引っ張られて階段下に向かった。なんだか神妙な顔をしている。
なんだろう……?
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